スクレイピー
英語:scrapie
ヒツジやヤギなどに感染する家畜伝染病の一種。牛海綿状脳症(BSE)と同じ病原体によって罹患し、脳などに異変を来たす。家畜が罹患した場合の致死性は高い。
スクレイピーは人には感染しないといわれているが、どのようにして感染が進むのかなど、不明である点も多い。
プリオン病
別名:伝達性海綿状脳症
プリオンと呼ばれる特殊タンパク質を病原とする疾患の総称。病原性を持つ異常プリオン蛋白が増加・蓄積されることで発症する。
プリオン病は脳や脊髄といった中枢神経系で増殖し、細胞を萎縮・荒廃させる。しばしば「脳がスポンジ状になる」と表現される。症状は脱力や運動失調、各種の脳障害の症状として表れ、高確率で死に至る。
ヒトが発症するクロイツフェルト・ヤコブ病や佝僂病、ヤギのスクレイピー、牛のBSE(牛海綿状脳症)などは、いずれもプリオン病の一種である。人畜ともに観察され、さらに異常プリオン蛋白の摂取によって他個体に伝播する性質を持つため、プリオン病は人畜共通感染症の側面も持つ。
関連サイト:
プリオン病とは何ですか? - 国立療養所 神経筋難病情報サービス
でんたつせい‐かいめんじょうのうしょう〔‐カイメンジヤウナウシヤウ〕【伝達性海綿状脳症】
読み方:でんたつせいかいめんじょうのうしょう
伝達性海綿状脳症 [Transmissible spongy-form encephalopathy]
伝達性海綿状脳症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/29 01:38 UTC 版)
伝達性海綿状脳症(でんたつせいかいめんじょうのうしょう、Transmissible spongiform encephalopathy、略称TSE)または伝播性海綿状脳症(でんぱせい—)はプリオン病の別名。プリオン病(プリオンびょう)は異常プリオン蛋白の増加による中枢神経疾患(感染症)の総称である。代表的な疾患にヒトのヤコブ病、羊のスクレイピー、ウシの牛海綿状脳症などがある。
- ^ Cotran; Kumar, Collins (1998). Robbins Pathologic Basis of Disease. Philadelphia: W.B Saunders Company. ISBN 0-7216-7335-X
- ^ Belay E. (1999). “Transmissible Spongiform Encephalopathies in Humans”. Annu. Rev. Microbiol. 53: 283–314. doi:10.1146/annurev.micro.53.1.283. PMID 10547693.
- ^ “Prion Diseases”. US Centers for Disease Control. 2007年5月13日閲覧。
- ^ 死の病原体プリオン. Rhodes, Richard, 1937-, Momoi, Kenji, 1941-, Amiya, Makoto, 1937-, 桃井, 健司, 1941-, 網屋, 慎哉, 1937-. 草思社. (1998). ISBN 4-7942-0832-4. OCLC 676344930
- ^ 鹿慢性消耗性疾患(CWD) 概要 (PDF) 食品安全委員会
- 1 伝達性海綿状脳症とは
- 2 伝達性海綿状脳症の概要
- 3 動物のプリオン病
- 4 外部リンク
伝達性海綿状脳症と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
- 伝達性海綿状脳症のページへのリンク