馬伝染性子宮炎とは? わかりやすく解説

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馬伝染性子宮炎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/12 03:57 UTC 版)

馬伝染性子宮炎(うまでんせんせいしきゅうえん、英:contagious equine metritis;CEM)とはTaylorella equigenitalis感染を原因とする馬の感染症家畜伝染病予防法において届出伝染病に指定されている。日本では1980年以降、毎年発生していたが、2005年の発生以降は報告されていない。

原因

Taylorella equigenitalisは球桿ないし桿状の微好気性(10%CO2要求性)グラム陰性菌であり、チョコレート寒天培地でよく発育する。カタラーゼ、オキシダーゼ、フォスファターゼ陽性。感染は主に交配により起こり、汚染水などによる経口感染も成立する。

症状

雄では無症状で、キャリアーとなる。雌では子宮頸管炎や膣炎を伴う子宮内膜炎を主徴とし、不受胎、早期発情を繰り返す。稀に流産

診断

ユーゴンチョコレート寒天培地による炭酸ガス培養による菌の分離あるいはPCRにより診断を行う。補助試験としてCF、HI試験が利用されることがある。

治療

生殖器をクロルヘキシジンで洗浄、消毒し、アンピシリンフラジオマイシンなどの抗菌剤で治療する。治療の後、再びTaylorella equigenitalisが分離される場合は陰核洞あるいは陰核の切除を行う。

予防

有効なワクチンが実用化されていないため、予防には保菌馬との交配を避けることが最も重要である。

参考文献

  • 獣医学大辞典編集委員会編集『明解獣医学辞典』 チクサン出版 1991年 ISBN 4885006104
  • 清水悠紀臣ほか『動物の感染症』 近代出版 2002年 ISBN 4874020747
  • 見上彪監修『獣医感染症カラーアトラス』 文永堂出版 2006年 ISBN 4830032030

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