リー脳症
典型例は乳児期に発症します。発育発達の停止、筋力・筋緊張低下、呼吸障害、知的退行を主症状とします。進行例では筋緊張が亢進することもあります。呼吸不全、るいそうで発症後数年で死の転帰をとることもありますが、中には治療により改善する人もいます。血清、髄液の乳酸値は上昇します。脳CT/MRIで脳基底核や脳幹(脳の中心部にあります)の異常が診断的です(図34)。
脳の基底核(線条体)に 左右対称性の壊死病変(→) がみえる。 | ![]() |
図34:リー脳症の脳CT像 |
治療法としては特別なものはありません。ただ、中にはビタミンB1が著効する例がある(B1依存性PDHC欠損など)ので、ビタミンの投与を行います。またアシドーシス(血液の酸性度が強くなる)にはジクロロ酢酸が効果あります。
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