DCT搭載車種
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「デュアルクラッチトランスミッション」の記事における「DCT搭載車種」の解説
乗用車 2013年現在、デュアルクラッチトランスミッションはスポーツカーの代名詞的存在になっており、ポルシェ製品の大多数がPDKを搭載する他、フェラーリ、ランボルギーニといったスポーツカーブランドだけでなくフォルクスワーゲン、アウディ、BMW、メルセデス・ベンツ、ボルボ、アルファロメオ、フォード、現代自動車、ルノーなど多数のメーカーが一般の市販車に採用している。しかし日本車(四輪乗用車)においては普及率は低く、ホンダを除くと日産GT-Rと7代目ランサーターボ(ランエボX及びギャランフォルティス・ラリーアート)しかない。 ドイツ フォルクスワーゲン - 「DSG (Direct-Shift Gearbox, Direktschaltgetriebe)」の名称で6速と7速のDCTを展開。ゴルフ - 4代目モデルの「R32」で6速DCTが世界初のDCT搭載市販車として先行採用され、5代目モデルの「GTX」「GTI」「GT TSI」で本格採用されたのを皮切りに各グレードへ普及。 ゴルフトゥーラン - 当初のトルコン式ATからマイナーチェンジで6速DCTに変更された。2009年9月のマイナーチェンジで7速DCTとなった。 ゴルフ ヴァリアント ゴルフ カブリオレ ポロ2009年フルモデルチェンジより、「コンフォートライン」グレードに乾式クラッチの7速DCTを搭載し日本で発売。 2010年6月には1.2 L車が登場。乾式クラッチの7速DCTを搭載。 2010年9月には1.4 L GTIグレードが登場。乾式クラッチの7速DCTを搭載(GTIには、ドイツ本国などでも、MT仕様は用意されない)。 ニュービートル ザ・ビートル シロッコ - 3代目モデルの「2.0TSI」(6速)と「TSI」(7速)で採用、以降Rなどに採用。 ジェッタ - ゴルフ同様、5代目モデルの「2.0T」で初採用。以降各グレードへ普及。 パサート - 6代目より採用。以降各グレードへ普及。 パサート ヴァリアント パサート オールトラック シャラン - 6速DCTを搭載。 ティグアン - 7速DCTを搭載。 CC アウディ - 「Sトロニック (S-tronic)」の名称で6速と7速のDCTを展開。フォルクスワーゲングループのため、中身はDSGと基本的に同じ。TT - 初代の「3.2 quattro」に6速DSGを初搭載。その後2代目にモデルチェンジすると名称をS-tronicと変えてFFモデルにも採用される。 A1 - 初代より採用。7速DCTを搭載。 A3 - 2代目より採用。こちらも搭載グレードが拡大しつつある。 A4 - 5代目A4、およびその派生車種より採用。縦置きエンジン用に新開発した7速DCT。 A4 オールロードクワトロ - ベースとなったA4と同様に7速DCTを採用。 A5 A6 - 4代目A6より7速DCTを採用。 A7 - 7速DCTを採用。 R8 - 従来はMTとシングルクラッチAMTの「Rトロニック」のラインナップだったが、2012年7月に登場したマイナーチェンジモデルから、DCTであるSトロニックを搭載。V8にオプション、V10に標準装備となった。 Q3 Q5 BMW - 「M DCT (M Dual Clutch Transmission)」の名称で7速のDCTを展開。1シリーズ - 2008年から「135i」で当初から6速MTとトルクコンバータ併用ATから設定されたが、2010年5月頃からは6速MTと7速DCTに変更された。0→100 km/hの所要時間がMTに比べ0.2秒短縮されている。 M3 - 2008年からM3で6速MTに加え、7速DCTが用意された。0→100 km/hの所要時間がMTに比べ0.2秒短縮されている。 Z4 - 2009年に発売された「sドライブ 35i」と2010年に発売された「sドライブ 35is」に7速DCTを採用。 3シリーズ - 2009年に発売された「335i」のクーペとカブリオレに7速DCTを採用。 M5 - 2011年に発売された5代目M5に、7速DCTを「M DCT Drivelogic(エム・ディーシーティー・ドライブロジック)」の名称で搭載。アイドリングストップ機構に対応。またアクセルペダルを一回軽く踏むだけで最低速度での前進が可能となる「ロー・スピード・アシスタント」を搭載し、渋滞時などの低速域での快適性向上を図っている。 ポルシェ - 「ポルシェ・ドッペルクップルング」(PDK) の名称で、ZF製7速DCTを展開。 ポルシェ全体では当初、NAモデルのみに採用されていたが、2009年発売のパナメーラよりターボモデルへも採用された。 2012年発表のポルシェ・911のPDK仕様には、Dレンジ走行中にアクセルから足を離すと自動的に惰性走行状態に入ることで駆動系のロスを減らし燃料消費率を低減する機能が搭載されている。 ボクスター ケイマン 911 パナメーラ メルセデス・ベンツ - 「AMGスピードシフト」の名称で7速のDCTを、「7G-DCT」の名称で7速のDCTをそれぞれ展開。SLS AMG - ゲトラグ製7速DCTを「AMGスピードシフトDCT-7」の名称で採用。 Aクラス CLAクラス GLAクラス Bクラス - 2011年発売の2代目Bクラスに、7速DCTを「7G-DCT」の名称で採用。 Mercedes AMG GT イタリア フェラーリ - 7速のDCTを展開。フィアットグループのため、中身はマセラティ等と基本的に同じ。カリフォルニア - 7速DCTを採用。 458イタリア - ゲトラグ製7速DCTを採用。DCTの性能の優位性が社内外ともに認知されたことから、同モデルにはMTの設定が初めからない。フェラーリが市販車からMTの設定を外したのは初めてである(エンツォフェラーリを除く)。 488GTB F8トリブート FF GTC4Lusso - 7速DCTを採用。通常は後輪駆動だが、必要時には「パワートランスファーユニット」を介し前輪にも駆動力を配分する4輪駆動システムと組み合わされている。 アルファロメオ - 「アルファTCT(アルファ・ツインクラッチ・テクノロジー)」の名称で、ボルグワーナー製6速DCTを展開。ミト - 当初はMTのみの設定であったが、2010年に1.4 MultiAir Turboグレードに6速乾式DCTが採用された。 ジュリエッタ - 2010年発表の新型ジュリエッタに、6速DCTを採用。 4C - 6速DCTを搭載。 フランス プジョー - 「DCS (Dual Clutch System)」の名称で6速のDCTを展開。プジョーとシトロエンが所属する持株会社「PSA・プジョーシトロエン」社が三菱自動車工業と商品供給契約を結んでいるため、中身は三菱のツインクラッチSSTと基本的に同じ。4007 - 2010年モデルから、ディーゼルエンジン搭載の「2.2HDi FAP156」グレードに6速DCTを採用(4007は三菱・アウトランダーのOEM車)。。 ルノー - 「EDC (Efficient Dual Clutch)」の名称でゲトラグ製乾式クラッチの6速DCTを展開。中身はルノーサムスン車で採用されるパワーシフト®DCTとほぼ同じ。4代目メガーヌから7速湿式クラッチも展開されている。クリオ/ルーテシアIV(ルノー・スポールを含む) メガーヌIII/IV タリスマン キャプチャー カジャー セニック IV エスパス V ブガッティ・オトモビル - フォルクスワーゲンと同じ「DSG」の名称で7速のDCTを展開。ヴェイロン - 世界で初めて7速DCTを搭載した自動車。縦置きミッドシップエンジンとの組み合わせも世界初。1,000馬力を超える出力に余裕をもって対応することから、DCTの登場から早い段階でその耐久性の高さが立証される形となった(2010年には1,200馬力の出力を出すグレードも追加設定された)。 イギリス マクラーレン - 7速のDCTを展開。MP4-12C - グラツィアーノ製7速DCTを採用。 他欧州車 ボルボ - 「パワーシフト (PowerShift)」の名称でゲトラグ製6速DCTを展開。かつてフォードグループに属していたため、中身はフォードのパワーシフトと基本的に同じ。各モデルの1.6リットル、2.0リットルのエントリーグレードに搭載されている。C30 V40 S40 V50 S60 V60 XC60 フォードフォード・フィエスタ フォード・フォーカス フォード・モンデオ 日本 三菱自動車工業 - 「ツインクラッチSST (Twin clutch SST)」の名称で6速のDCTを展開。SSTとはスポーツシフト・トランスミッション (Sport Shift Transmission) の略。本体はゲトラグより購入、クラッチについてはボルクワーナー製で制御やチューニングは三菱で担当。4B11ターボ搭載車(ランエボX、ギャランフォルティス・ラリーアート)ランサーエボリューションX - 2007年10月1日発売のランサーエボリューションXで採用。日本車では初のDCT搭載車。 ギャランフォルティス(セダン/スポーツバック)・ラリーアート 日産自動車 - ボルグワーナー製の6速DCTを展開。GT-R - 2007年12月6日発売。6速DCTを採用。2軸デュアルクラッチの部分はボルグワーナー社製の部品を購入加工し、変速ギア部分は愛知機械工業(日産グループ)などの部品で製作されたもの。段間変速時間はRモードで0.2秒。 本田技研工業 - 7速DCTを展開。ホンダとシェフラージャパンとの共同開発。フィットハイブリッド(2代目) - 2013年9月6日発売。 ヴェゼル - 2013年12月19日発売。 グレイス - 2014年12月1日発売。 アキュラ・TLX - 2014年、米国で製造発売。トルクコンバータを世界初採用。 アキュラ・RLX - 2014年9月26日、米国で発売。レジェンド(5代目) - 2015年2月20日発売。 ジェイド(日本国内向け) - 2015年2月13日発売。 シャトルハイブリッド - 2015年5月15日発売。 韓国 現代自動車ヴェロスター - FS系(6速)が韓国車初のDCT搭載車となる。JS系では7速を搭載。 ツーソン - 7速DCT。1.6 Lターボと1.7 Lディーゼルに採用。韓国のSUVで初。 ソナタ - 7速DCT。1.6 Lターボと1.7 Lディーゼルに採用。 i40 - 同上。但し、1.7 Lディーゼルのみ。 アクセント - 同上。但し、1.6 Lディーゼルのみ。 エラントラ - 同上。1.6 Lターボと1.6 Lディーゼルに採用。 i30 - 同上。但し、1.6 Lディーゼルのみ。 北京現代・ミストラ - 同上。1.6 Lターボに採用。 北京現代・セレスタRV - 1.4ターボGDIに採用。セレスタセダンには未設定。 アイオニック - ハイブリッドカーとDCTの組み合わせをホンダに続き採用。 起亜自動車K5 - 1.7 Lディーゼルのみに採用。ソナタ/i40と同システム。 K3 - 7速DCT。1.6 Lディーゼルのみに採用。 ソウル - 7速DCT。1.6 Lディーゼルのみに採用。 ニロ - 6速DCT。アイオニックと同システム。 スポーテージ - 7速DCT。1.7 Lディーゼルのみ。 ルノーサムスン自動車 - ゲトラグ製の6速DCTを展開(ルノーサムスンではパワーシフト®DCTを名乗る。ルノーのEDCと同じ)。SM5 - 2013年5月発売。SM5 D - 2014年7月発売。韓国中型車のディーゼルエンジン搭載車両初の組み合わせ。 SM6 - 2016年3月発売。 QM3 - ディーゼルエンジンとの組み合わせのみ。 トラック・バス 世界で最初の開発・発表・搭載は三菱ふそうトラック・バスである。トラック・バス用DCTは、パフォーマンス面の他にも経済的メリットが大きい(燃費面、乗客・積荷に対するショックの少なさ、クラッチ寿命延命による費用低減)ため、注目されている。 三菱ふそうトラック・バス - 世界初の商用車用DCTとして自社開発の6速DCTを「DUONIC(デュオニック)」の名称で展開。2010年7月に発表した。キャンター - 2010年11月11日発売の8代目キャンターに搭載。構造上、ダンプカーや消防車向けのパワーテイクオフにも対応することができる。 ローザ - 2011年8月31日発売の4代目ローザの改良版に搭載。DCTのバスへの搭載はこのローザが世界初である。 二輪車 本田技研工業VFR1200F - 世界初のDCT搭載二輪車。6速。 インテグラ NC700X NC700S CTX700N CTX700 NC750X NC750S VFR1200X NM4-01 NM4-02 CRF1000L アフリカツイン CRF1100L アフリカツイン X-ADV GL1800
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