羽黒権現とは? わかりやすく解説

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羽黒権現

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/05 17:53 UTC 版)

羽黒権現(はぐろごんげん)は出羽国羽黒山山岳信仰修験道に基づく神仏習合の神である。本地垂迹説に基づき聖観音菩薩本地仏として「権」(かり)の姿で現れた垂迹神とされた。羽黒大権現や羽黒山大権現とも呼ばれた。出羽三所大権現の一つである。羽黒山大権現・月山大権現・湯殿山大権現は古くは羽黒三山(あるいは羽州三山)と総称され、大峯山彦山と並ぶ修験道の道場として栄えた。羽黒山頂の羽黒山寂光寺大堂(金堂)には三山の本地仏(聖観音菩薩・阿弥陀如来・大日如来)が安置されていた。慶應4年(1868)の「神仏判然令」によって権現号が禁止され、仏像は廃棄されるか、末寺などに移された。手向の黄金堂にある仏像はその名残である。大堂は三神合祭殿と改められ、月山と湯殿山は冬期の参拝が困難であることから、三山の神を合祭している。現在は、出羽神社月山神社湯殿山神社を総称して、出羽三山神社と呼ぶ。しかし、出羽三山は昭和10年代に登場した新しい呼称である。神仏分離廃仏毀釈によって、三山信仰は大変貌を遂げた。各地に残る羽黒神社は、かつての羽黒権現である。




  1. ^ a b 臼井史朗『神仏分離の動乱』思文閣出版, 2004年12月, ISBN 978-4784212187
  2. ^ エアハート『羽黒修験道』(鈴木正崇訳)弘文堂, 1985年5月, ISBN 978-4335160097
  3. ^ 宮家準『羽黒修験 –その歴史と峰入-』岩田書院, 2000年10月, ISBN 978-4872941807
  4. ^ 暗闇に灯る蝋燭の光の中で懺悔文を唱えつつ、唐辛子や糠などの煙で燻し攻めにされる地獄の行のこと。
  5. ^ ドキュメンタリー映画「修驗 羽黒山 秋の峰」(監督:北村皆雄)


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