旭川とは? わかりやすく解説

旭川

歴史の流れ 明日にひらく 旭川
旭川は岡山県中央部位置し備前の「西の大川」と呼ばれていました
その源は中国山脈の朝鍋ヶ山(標高1,081m)に発し途中新庄川備中川宇甘川合流して県の政治・経済文化中心である岡山市街地を貫流し児島湾に注ぐ流域面積1,810km2幹川流路延長142km、流域平均降水量約1,460mm(平成5年平成14年)の河川です。

岡山平野と旭川及び百間川
岡山平野と旭川及び百間川

河川概要
水系旭川水系
河川名旭川(百間川含む)
幹川流路延長142km
流域面積1,810km2
流域内人335,000
流域関係都県岡山県

旭川流域図
○拡大図
1.旭川の歴史
"旭川は岡山県中央部位置し備前の「西の大川」と呼ばれていました
岡山城の堀の代わりに、旭川を大きく曲げたことで川の流れ悪くなり、岡山城下はたびたび洪水襲われましたが、その後放水路である百間川作り以来300年の間、当時のままの姿で現在まで岡山市街を洪水から守ってきました。"

 
1.‐1.旭川の移り変わり

旭川(あさひかわ)は岡山県中央部位置し備前(びぜん)の「西の大川(おおかわ)」と呼ばれていました
その源は中国山脈の朝鍋(あさなべわし)ヶ山(せん)(標高1,081m)に発し途中新庄川(しんじょうかわ)・備中川(びっちゅうがわ)・宇甘川(うかいがわ)を合流して県の政治・経済文化中心である岡山市街地を貫流し児島湾(こじまわん)に注ぐ流域面積(りゅういきめんせき)1,810km2幹川流路延長(かんせんりゅうろえんちょう)142km、流域平均降水量(りゅういきへいきんこうすいりょう)約1,460mm(平成5年平成14年)の河川です。
旭川流域の変遷備前国岡山城絵図

旭川は昔、龍(たつ)ノ口山(くちやま)の付近で海に注いでいましたが、沖積平野(ちゅうせきへいや)を形成しながら現在の位置中心に乱流していきました

岡山市街地を貫流する現在の姿になったのは、文禄3年(1594)宇喜多(うきた) 秀家(ひでいえ)が岡山城天守閣(てんしゅかく)を現在地に築くにあたって岡山城防護のために城を囲むように大きく蛇行させて、付け替えたためです。
このように不自然に蛇行させたことと、穴流(かんななが)し等上流山林荒廃による土砂流出で岡山城下は幾度となく洪水見舞われることとなりました
ことに承応3年(1654)の大洪水により、城下壊滅的(かいめつてき)な打撃を受け、岡山城及び上道郡水害防御新田開発目的として百間川(ひゃっけんがわ)が造られました。

百間川当時岡山藩(おかやまはん)の番頭であり陽明(ようめい)学者熊沢(くまざわ) 蕃山(ばんざん)が、岡山城下を洪水から守るために、越流堤(えつりゅうてい)と放水路組み合わせた川除(かわよ)けの法」を考案し、その治水技術論積極面を踏襲(とうしゅう)するとともに上道郡水害防御百間川下流新田開発のため、後の岡山藩郡代(ぐんだい) 津田(つだ) 永忠(ながただ)が藩主(はんしゅ) 池田(いけだ) 光政(みつまさ)の命を受け、設計・施工したものです。
なお、百間川の名の由来は、二の荒手(あらて)の長さ百間(約180m)あったため、百間川呼ばれるようになったとのことです。
城下を守る百間川
百間川実現したのは貞享(じょうきょう)3年(1686)と言われその後300年当時のままの姿で大洪水より岡山市街を守ってきましたが、明治以降相次ぐ洪水により大被害被ったため、旭川本川では大正15年より抜本的な改修着手しました

その後国土交通省において、堤防築堤本格的な改修昭和49年度に着手し平成8年度には平成4年策定した工事実施基本計画での百間川分流量(2,000m3/s)に対応した堤防支川砂川残し完成しました
2.地域の中の旭川
"旭川や百間川高水敷では、グラウンド公園散策路などが整備され憩い安らぎの場として多く人々利用されています。
また、毎年岡山さくらカーニバル」「夏祭り岡山納涼花火大会」などが開かれ市民親しまれています。
また、イベントなどにも利用され地域ふれあいの場としても親しまれています。"

2.‐1.旭川と後楽園(こうらくえん)
古くより風光明媚(ふうこうめいび)な事で知られた旭川には、近代短歌歌人(かじん) 与謝野(よさの) 寛(ひろし)(号(ごう) 鉄幹(てっかん))晶子(あきこ)夫妻訪れ幼い頃百間川遊んだことをペンネームとした「阿房列車(あぼうれっしゃ)」で有名な小説・随筆家(ずいひつか) 内田(うちだ) 百間(ひゃっけん)など、文人墨客(ぶんじんぼっかく)も多く輩出(はいしゅつ)しています。

後楽園
後楽園
水辺の回廊
水辺回廊
旭川には多く中州(なかす)がありますが、日本三名園のひとつといわれ、岡山市民だけでなく様々な人々からも親しまれる後楽園(こうらくえん)も、旭川の中州つくられています。

園内流れ小川水の圧力利用したサイフォンの原理用いて後楽園用水から引き込む工夫(現在は旭川よりポンプ取水)が取り入れられ、旭川の水面よりも高い位置引き込まれています。
川より高いので乾燥しやすく、(こけ)などが育ちにくいため、日本庭園では初め芝生(しばふ)が導入されということです。

また、近年旭川右岸沿いに「水辺回廊(かいろう)(旭川と後楽園、さらに市街地を結ぶ散策路(さんさくろ))」が整備され簡単に水辺親しめるようになり、新しい都市景観生み出しました。
3.旭川の自然環境
"旭川は、多く種類植物・動物魚類育てる自然豊かな河川です。
一部水域見られるホタルアユモドキをはじめ、本川百間川カモ飛来となってます。
また、魚介類も豊富で、岸辺には多く草花生息してます。"


3.‐1.旭川といきもの

旭川は、多く種類植物・動物魚類育てる自然豊かな河川です。
いまも、「祇園用水(ぎおんようすい)」等の一部水域見られるホタルアユモドキをはじめ、本川では、コサギアオサギカワセミハクセキレイカイツブリなどの姿を見かけます。

オイカワ、カワセミ、カワヨシノボリ

中原付近
中原付近
岡山市市街地北端中原付近百間川カモ飛来となってます。また、オイカワアユトウヨシノボリカワヒガイなどの魚介類も豊富です。
この豊富な魚類相は、下流から中流にかけて分布する河道内(かどうない)の氾濫原(はんらんげん)的な環境や、用水路等による周辺水域との連絡性により、維持されているものと考えられます。

岸辺には多く草花のほか、水のなかで育つ植物少なくありません。
種類多くチョウトンボ仲間飛び交ってます。こうして、旭川は多く生き物たちを育んでいるのです。

国土交通省は、全国109一級水系河川等を対象に「河川水辺(かせんみずべ)の国勢調査(こくせいちょうさ)」をおこなっています。
旭川では平成2年から河川生息している生物について実施されており、調査結果によると、植物は577種、魚介類(ぎょかいるい)は59種、底生生物(ていせいせいぶつ)は167種、鳥類99種、両生類(りょうせいるい)は7種、爬虫類(はちゅうるい)は4種哺乳類(ほにゅうるい)は10種、昆虫類(こんちゅうるい)は1,141種が確認されています。
淡水魚(たんすいぎょ)の出現数では全国第3位対象109河川河川水辺の国勢調査H2~9)となってます。

ホタルの里
ホタルの里
また、岡山市平成4年5月22日高島旭竜(きょくりゅう)地区河川水路を「ホタルの里」に指定するなど生息環境保全努めてます。
4.旭川の主な災害

発生発生原因被災市町村被害状況
昭和 9年 9月室戸台風岡山市上道郡御津郡赤磐郡久留郡、真庭郡、他死者行方不明者66
全半壊家屋3,724棟
浸水家屋52,315
昭和20年 9月枕崎台風岡山市御津町建部町加茂川町久留南町旭町落合町、他全半壊家屋77
浸水家屋2,110棟
昭和47年 7月梅雨前線岡山市御津町建部町加茂川町久留南町旭町落合町、他死者行方不明者4名
全壊家屋25
浸水家屋4,309

(注:この情報2008年2月現在のものです)




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