阿房列車とは? わかりやすく解説

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阿房列車

読み方:アホウレッシャ(ahouressha)

作者 内田百閒

初出 昭和26~28年

ジャンル 紀行


阿房列車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/16 14:18 UTC 版)

阿房列車』(あほうれっしゃ)は、作家内田百閒(うちだひゃっけん)が、1950年から1955年にかけて執筆した紀行文シリーズ全15編。『第一阿房列車』『第二阿房列車』『第三阿房列車』全3巻が刊行。


注釈

  1. ^ 第1作「特別阿房列車」では、「用もなく乗る」のが目的の往路は一等展望車、「帰る」用がある帰路は二等車に乗車している。戦後の日本では東海道線特急展望車と主要幹線系統の急行寝台車を除いて一等車は存在しなかったため、本作中では二等車に乗車する区間が多い。
  2. ^ 平山三郎によると「特別阿房列車」や「千丁の柳」に登場する「椰子君」は『小説新潮』編集者の小林博。阿房列車旅行の頃から最晩年まで公私の付き合いがあった。[要出典]
  3. ^ 八代藩主が1688年(元禄元年)に設けた別邸・松浜軒。庭園が美しいことで知られるハナショウブの名所で、2002年(平成14年)には庭園が国の名勝に指定されている。1949年(昭和24年)の昭和天皇九州巡幸では宿舎となった。1951年(昭和26年)から数年間、維持費用上の理由により旅館営業を行っていた時期があり、この時期に松浜軒を紹介された百は庭園と女中の人柄を気に入って、『阿房列車』シリーズも含め、1958年(昭和33年)までに延べ9度も松浜軒に宿泊した。しかし松浜軒側は、一時的かつやむを得ないこととはいえ、史跡で旅館営業していた事実を不名誉なこととみなし、自らの歴史として公には認めていない。[要出典]
  4. ^ 新潮文庫版を元とした漫画版『阿房列車』2号では、当該部分を誤植とした上でC57形を作画している。なお、実際にC59形が同区間を走行した記録は存在しない。
  5. ^ 稲毛浅間神社近辺にあった「海気館」のこと。1888年 (明治21年) に「稲毛海気療養所」として設置されたが、後に地元の旅館業者「加納屋」が買収して「海気館」とした。ジョルジュ・ビゴーがアトリエとして利用したほか、森鷗外島崎藤村らが滞在し執筆を行っている。昭和30年代に閉鎖されたため、百らの訪問は最末期の頃にあたる。
  6. ^ その後百が帰宅したのかは定かではないが、漫画版『阿房列車』3号には「東京ステーションホテルに宿泊した」との記述がある。
  7. ^ 朝鮮戦争の影響によるものとされる[7]
  8. ^ 小石はこの後まもなく事故に遭い死去。

出典

  1. ^ 小説新潮』1951年(昭和26年)1月号
  2. ^ 文藝春秋』1954年(昭和29年)1月号
  3. ^ 『文藝春秋』1955年(昭和30年)4月号
  4. ^ 「山陰本線阿房列車」『週刊読売』1956年(昭和31年)1月から6回掲載
  5. ^ 『国鉄』1955年(昭和30年)8月
  6. ^ 『週刊読売』1955年(昭和30年)10月から8回連載
  7. ^ 『ブリーフィング・メモ』2018年2月号 朝鮮戦争時の機雷戦で日本が受けた影響防衛研究所
  8. ^ 酒井順子「はじめに」『女流阿房列車』新潮社、2009年、7-9頁。ISBN 978-4-10-398506-8 
  9. ^ 乾正人『令和阿房列車で行こう』飛鳥新社、2023年。ISBN 978-4-86410-970-3 
  10. ^ 酒井順子『鉄道無常 内田百間と宮脇俊三を読む』角川書店、2021年。 に詳しい


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