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酒井順子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/13 07:15 UTC 版)

さかい じゅんこ

酒井 順子
生誕 (1966-09-15) 1966年9月15日(58歳)
日本 東京都
職業 エッセイスト
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酒井 順子(さかい じゅんこ、1966年9月15日 - )は、日本エッセイスト

人物

経歴

東京都杉並区生まれ[1][2]立教女学院小学校立教女学院中学校・高等学校を経て[3]立教大学社会学部観光学科(現・観光学部)を卒業[1]

高校時代、コラムニストの泉麻人の手引きによって、当時お嬢様系女子高生に人気だった雑誌 『オリーブ』(マガジンハウス)に、「マーガレット酒井」のペンネームでエッセイを寄稿した[3]

大学卒業後は広告代理店博報堂に入社し[4]、生活総合研究所客員研究員となった。3年後に退社し、フリーランスとして執筆業に専念するようになった。

2003年平成15年)に発表したエッセイ、『負け犬の遠吠え』(講談社刊)で、講談社エッセイ賞婦人公論文芸賞を受賞[5]

自身が30代、未婚で子供もいない酒井は、「独身で子供がいない」自分を幸せだというと周囲から反感をかうことに配慮して、「30代以上、未婚、未出産」の女性を自虐的に「負け犬」と定義したが、その刺激的なタイトルと裏腹に独身女性にエールを送っている内容が評価された。

また、日本国外の小説テレビドラマである『ブリジット・ジョーンズの日記』『アリー my Love』『セックス・アンド・ザ・シティ』等を引き合いに出して、負け犬文化が日本のみで起きている現象ではないと主張している。

この「負け犬」は、2004年度流行語大賞でトップテン入りした[6]

私生活

3歳上の兄がいる[3](故人)。中学時代に紀行作家宮脇俊三の『時刻表2万キロ』を読んだことをきっかけに鉄道ファンとなり[7][注釈 1]鉄道関係のエッセイも書いている。

大学時代は体育会水上スキー部に所属[3]

プロ野球北海道日本ハムファイターズのファンで2009年の日本シリーズ札幌ドームにまで駆けつけて観戦。お気に入りの選手は小谷野栄一

『人づきあいの小迷惑相談室』あとがきで日本ハムの日本一について、謝辞を述べている。同じ日本ハムファンのえのきどいちろうは「奥ゆかしい」と述べた。

現在も独身であり、30代末期からの付き合いのパートナー(男性)と同居している[8]

著書

  • 『お年頃 乙女の開花前線』主婦の友社 1988年、のち角川文庫
  • 『おかげさま 就職界見聞録』主婦の友社 1989年、のち新潮文庫
  • 丸の内の午餐 OLお食事物語』マガジンハウス 1990年、「丸の内の空腹-OLお食事物語」角川文庫
  • 『机上の会社学』日本経済新聞社 1991年、「会社員で行こう!」角川文庫
  • 『テレビってやつは』マガジンハウス 1991年、のち角川文庫
  • 『食欲の奴隷』角川文庫 1992年
  • 『東京少女歳時記』マガジンハウス 1992年、のち角川文庫
  • 『自意識過剰!』新潮社 1994年、のち文庫集英社文庫
  • 『女の旅じまん』マガジンハウス 1994年、のち角川文庫
  • 『会社人間失格!!』読売新聞社 1994年、のち角川文庫
  • 『ギャルに小判』フレーベル館 1994年、のち集英社文庫
  • 『トイレは小説より奇なり』集英社 1995年、のち文庫
  • 『女のわかれ目』角川書店 1995年、「アナタとわたしは違う人」角川文庫
  • 『マーガレット酒井の女子高生の面接時間』角川文庫 1996年
  • 『楽しい・わるくち』ネスコ 1996年、「たのしい・わるくち」文春文庫
  • 『女体崇拝 女のカラダの不安と恍惚』主婦の友社 1996年、「ニョタイミダス」新潮文庫
  • 『ないものねだりで日は暮れて』読売新聞社 1996年
  • 『働く女に福来たる』角川書店 1996年、「女の仕事じまん」文庫
  • 『モノ欲しい女』集英社 1997年、のち文庫
  • 『面々草 かわいい顔して…』角川書店 1997年、「かわいい顔して…」文庫
  • 『快楽は重箱のスミに』世界文化社 1998年、のち幻冬舎文庫
  • 『世渡り作法術 そのひとことを言うまえに』集英社 1998年、のち文庫
  • 『結婚疲労宴』講談社文庫 1998年
  • 『女ではない生きもの』祥伝社ノン・ポシェット 1998年
  • 『29歳と30歳のあいだには』新潮社 1998年、のち文庫
  • 『煩悩カフェ』幻冬舎 1999年、のち文庫
  • 『ホメるが勝ち!』講談社 1999年、のち文庫
  • 『ど制服』朝日新聞社 1999年、「制服概論」新潮文庫、文春文庫
  • 『観光の哀しみ』新潮社 2000年、のち文庫
  • 『少子』講談社 2000年、のち文庫
  • 『ごはんの法則』実業之日本社 2000年、のち幻冬舎文庫
  • 『容姿の時代』幻冬舎 2000年、のち文庫
  • 『食のほそみち』実業之日本社 2002年、のち幻冬舎文庫
  • 『負け犬の遠吠え』講談社 2003年、のち文庫(「IN★POCKET」2002年1月号〜2003年2月号に連載)
  • 『入れたり出したり』角川文庫 2003年
  • 枕草子remix』新潮社 2004年、のち文庫
  • 『箸の上げ下ろし』日本放送出版協会 2004年、のち新潮文庫
  • 『私は美人』朝日新聞社 2005年、のち文庫
  • 『先達の御意見 対談集』文藝春秋 2005年、のち文庫
  • 『その人、独身?』講談社 2005年、のち文庫(週刊現代2004年1月3・10日合併号〜2005年4月23日号に連載)
  • 『ひとくちの甘能』角川書店 2006年、のち文庫
  • 『都と京』新潮社 2006年、のち文庫(解説:佐藤優
  • 『女子と鉄道』光文社 2006年、のち文庫
  • 『駆け込み、セーフ?』講談社 2007年、のち文庫
  • 『甘党流れ旅』角川書店 2007年、「甘党ぶらぶら地図」文庫
  • 『黒いマナー』文藝春秋 2007年、のち文庫
  • 『携帯の無い青春』幻冬舎 2007年、のち文庫
  • 『いつから、中年?』講談社 2008年、のち文庫
  • 『ほのエロ記』角川書店 2008年、のち文庫
  • 『おばさん未満』集英社 2008年、のち文庫
  • 『女も、不況?』 講談社 2009年、のち文庫
  • 『女流阿房列車』新潮社 2009年、のち文庫
  • 『儒教と負け犬』講談社 2009年、のち文庫
  • 『日本観光ガイド』光文社 2010年
  • 『こんなの、はじめて?』講談社 2010年、のち文庫 2012
  • 『着ればわかる!』文藝春秋 2010年、のち文庫
  • 『金閣寺の燃やし方』講談社 2010年、のち文庫
  • 『ズルい言葉』角川春樹事務所 2010年、のちハルキ文庫
  • 『昔は、よかった?』講談社 2011年、のち文庫
  • 紫式部の欲望』集英社 2011年、のち文庫
  • 徒然草REMIX』新潮社 2011年、のち文庫
  • 『来ちゃった』ほしよりこ画 小学館 2011年、のち文庫
  • 『おばあさんの魂』幻冬舎 2011年、のち文庫
  • 『もう、忘れたの?』講談社 2012年、のち文庫
  • 『この年齢だった!』集英社 2012年、のち文庫
  • 『下に見る人』角川書店 2012年、のち文庫
  • 『泡沫日記』集英社 2013年、のち文庫
  • 『そんなに、変わった?』講談社 2013年、のち文庫
  • ユーミンの罪』講談社現代新書 2013年
  • 『地震と独身』新潮社 2014年、のち文庫
  • 『本が多すぎる』文春文庫 2014年
  • 『泣いたの、バレた?』講談社 2014年、のち文庫
  • オリーブの罠』講談社現代新書 2014年
  • 『裏が、幸せ。』小学館 2015年、のち文庫
  • 『中年だって生きている』集英社 2015年、のち文庫
  • 『気付くのが遅すぎて、』講談社 2015年、のち文庫
  • 『子の無い人生』KADOKAWA 2016年、のち文庫
  • 『朝からスキャンダル』講談社 2016年、のち文庫
  • 『ananの噓』マガジンハウス 2017年、のち文庫 
  • 『男尊女子』集英社 2017年、のち文庫
  • 『忘れる女、忘れられる女』講談社 2017年、のち文庫
  • 『源氏姉妹』新潮社 2017年、のち文庫
  • 『百年の女 - 『婦人公論』が見た大正、昭和、平成』中央公論新社 2018年、のち文庫
  • 『駄目な世代』角川書店 2018年、のち文庫(改題:『バブル・コンプレックス』)
  • 『次の人、どうぞ!』講談社 2019年、のち文庫
  • 『家族終了』集英社 2019年 文庫 2022
  • 『平安ガールフレンズ』角川書店 2019年 文庫 2021
  • 『センス・オブ・シェイム 恥の感覚』文藝春秋 2019年 改題 無恥の恥 文春文庫 2022
  • 『ガラスの50代』講談社 2020年 文庫 2022年
  • 『処女の道程』新潮社 2021年 文庫 2023年
  • 『鉄道無常 内田百けんと宮脇俊三を読む』 KADOKAWA 2021年 角川文庫 2023年
  • 『月に3冊、読んでみる?』東京新聞 2021年
  • 『うまれることば、しぬことば』集英社 2022年
  • 『女人京都』小学館 2022年
  • 『日本エッセイ小史 人はなぜエッセイを書くのか』講談社 2023年
  • 『本棚には裏がある』毎日新聞出版 2023年

共著

脚注

出典

注釈

  1. ^ 原武史は、「鉄道ひとつばなし」 国立国会図書館書誌ID: 000004238557 で、はっきりと鉄道ファンを表明した女性は管見の限り初めてとしている。

酒井順子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 20:48 UTC 版)

鉄子の旅」の記事における「酒井順子」の解説

小説新潮」との相互乗り入れ企画月刊IKKI2007年4月号)に登場。他に、編集長共演取材をしていた。流行語大賞の「鉄子ノミネート菊池酒井影響ということになっている

※この「酒井順子」の解説は、「鉄子の旅」の解説の一部です。
「酒井順子」を含む「鉄子の旅」の記事については、「鉄子の旅」の概要を参照ください。

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