日本テレビ系とフジテレビ系のクロスネット時代
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「広島テレビ放送」の記事における「日本テレビ系とフジテレビ系のクロスネット時代」の解説
1962年の開局時から、1975年10月にテレビ新広島(TSS)が開局するまでは、資本関係等から日本テレビ系列とフジテレビ系列の完全クロスネットであった。ニュース及び番組供給系ネットワークもNNN・NNSとFNN・FNSの双方に加盟。役員も両キー局より派遣を受け、毎年3月と9月の改編期直前には、キー局同士改編情報が漏洩しないよう編成会議にはもっとも神経を使ったとされる[要出典]。開局から2年後の1964年9月時点ではフジテレビ60:日本テレビ30の割合でむしろフジテレビ優勢な編成であった。 プロ野球中継はフジテレビ系列向けと日本テレビ向けの両方を制作して放送した。これは当時広島市民球場からの中継を中国放送(RCC)と分け合っており、広島テレビが火曜・木曜をフジテレビ系向けに、水曜(1968年以前)・土曜(1969年以後)を日テレ向けに担当していた。広島テレビが系列を分けて制作していたのは、当時火曜と木曜のゴールデンタイムにはフジテレビ系番組を編成していたからであり、また同様の事情で1967年までの土曜については中国放送が日本テレビ向けを制作していた他、他の曜日では日本テレビ系とフジテレビ系の並列中継で中国放送が日本テレビへの裏送り、広島テレビがフジテレビ系扱いの自社放送として制作した例もあった。また、1968年から1970年は広島対巨人戦では民放4局以上の地域を中心に広島テレビ-フジテレビ向けと、読売テレビの制作による日本テレビ系向けとの並列放送が行われた。 1970年12月に広島ホームテレビ(UHT⇒HOME)がテレビ朝日(当時NETテレビ)系単独加盟局として開局し、1971年から同局が月曜と金曜のナイターを担当することになったが、広島テレビの編成から外れた日本テレビ・フジテレビ系列の番組も相当数編成した関係で、広島ホームテレビの火曜と木曜のゴールデンタイムが日テレ同時枠となったことから、広島主催の木曜ナイターは全面的に広島テレビに一本化し、月曜・金曜ナイターとデーゲームは広島ホームテレビがNETまたは毎日放送(MBS)の主導で共同制作した。また広島が関与しない試合では、火曜および木曜に阪神対巨人戦が読売テレビ-日本テレビとフジテレビ-関西テレビの並列放送となった際に前者を広島ホームテレビが、後者を広島テレビが並列で放送することがあった他、金曜日は広島ホームテレビがフジテレビから巨人戦のビジターゲームをネット受けすることがあった日本シリーズについては、1971年から1974年までの間、日本テレビ・フジテレビ系列分がいずれも広島テレビへの、東京12チャンネル制作分が中国放送へのネットとなったことや、NETテレビ・毎日放送が放送権を取った試合がなかったことも加わり、広島ホームテレビで放送される機会がなかった。 全国高等学校サッカー選手権大会が日本テレビ系列での放送を開始した1970 - 1971年は、広島県代表出場の試合を含めて全く放送がなかった。また、フジテレビ系列における全国高等学校バレーボール選抜優勝大会も、クロスネット最後の年となる1975年には、29日の女子の決勝戦が広島県代表が進出しなかったことと自社制作番組や遅れネット番組の関係で放送されず、男子は広島県代表の崇徳高校が決勝に進出しながら(結果的には優勝)30日の12:00から放送された決勝戦が、フジテレビ系列のゴールデン・プライムタイムの遅れネット番組(動物家族・ラブラブショー・がんじがらめ)に押し出される形で31日の16:00からの遅れネットとなるなど、編成の制約があった。 クロスネット最終日の1975年9月30日、フジテレビ系で放送された「火曜ワイドスペシャル」は同年秋以降の番組宣伝を兼ねた「秋だ目玉だ!ドーンと大放送」だったが、翌10月1日から日本テレビ系フルネット局となることへの配慮として、広島テレビでは「栄光のビッグスター75年を歌う」に差し替える措置が取られた。 日本テレビ系フルネット化後もしばらくは、経過措置としてごくわずかな遅れネット番組が残っていた。 ニュースは朝、昼、夜はNNN、夕方はFNNであった。 クロスネット時代放送された主なフジテレビ系の番組 ママとあそぼう!ピンポンパン★(現在の『めざましテレビ』枠) 小川宏ショー★(現在の『めざまし8』枠) 3時のあなた★(現在は遅れネット番組・放送枠買取番組などの不定期枠) FNNニュース6:30★(現在の『TSSライク!』枠) ライオン奥様劇場★(現在の『ポップUP!』枠) 東海テレビ制作昼の帯ドラマ★(『冒険』の途中まで 現在の『バイキングMORE』枠) クイズグランプリ★ スター千一夜★ 夜のヒットスタジオ★ 火曜ワイドスペシャル★ ミュージックフェア('75まで)★ ゴールデン洋画劇場★(現・土曜プレミアム) ハイ!土曜日です(関西テレビ制作)★(現在の『土曜はナニする!?』枠) あしたのジョー☆ ゲゲゲの鬼太郎(第1作) ナショナルプライスクイズ・ズバリ!当てましょう 史上最大のクイズ 鉄腕アトム (アニメ第1作) 若者たち 三匹の侍(第1作)☆ 木枯し紋次郎(第1作)☆ スパイ大作戦☆ 浮世絵 女ねずみ小僧☆ FNS歌謡祭★ 新春かくし芸大会★(1971年は放送枠確保の都合で放送なし) 火曜ナイター・木曜ナイター★ 銭形平次★ キンカン素人民謡名人戦★ どてらい男(ヤツ)(関西テレビ制作)★ カムイ外伝→サザエさん★ ハクション大魔王→科学忍者隊ガッチャマン☆☆→てんとう虫の歌★ マジンガーZ☆→グレートマジンガー☆(火曜18:00から遅れネット) カルピスまんが劇場→カルピスこども劇場(土曜18:00から)ムーミン☆→山ねずみロッキーチャック☆→アルプスの少女ハイジ☆→フランダースの犬★ 木曜19時のアニメ・特撮枠さすらいの太陽→ゲゲゲの鬼太郎(第2作)☆→ハゼドン→ロボット刑事☆→ドロロンえん魔くん☆→ゲッターロボ☆→ゲッターロボG★ 新造人間キャシャーン☆ おらあガン太だ 凡児の娘をよろしく(関西テレビ制作)★ ラブラブショー★(1975年10月5日は、前週分を広島テレビが11:45から放送し、22:00からのテレビ新広島での同時ネットで移行) パンチDEデート(関西テレビ制作)★ 唄子・啓助のおもろい夫婦★ ジョニーサイファー かいけつタマゴン→クレクレタコラ→ウリクペン救助隊→冒険ロックバット 小さなバイキングビッケ☆ 世界の街角から 男はつらいよ ふるさと紀行(東海テレビ制作)★ 遊星仮面 W3→マグマ大使☆ おとなの漫画 待ッテマシタ! お笑いタッグマッチ お茶の間寄席 ワンサくん→ゼロテスター☆(いずれも関西テレビ制作) 大奥(1968年版、同上) 快傑ライオン丸☆(広島県マツダ会の一社提供による番組販売扱いで遅れネット)→風雲ライオン丸☆ ジャングル大帝→新ジャングル大帝 進めレオ!(いずれも☆) 全国高等学校バレーボール選抜優勝大会★(広島テレビでは一部遅れネットまたは未放送の場合があった) ほか多数 ★は、テレビ新広島へ移行した番組。☆は本放送終了後、テレビ新広島(正式開局前のサービス放送を含む)でも再放送された番組(広島テレビ・中国放送・広島ホームテレビが再放送した場合もあり)。 日本テレビ系の遅れネット番組(番組名を変更したものを含む) スーパーロボット レッドバロン(夕方枠で放送。後番組の『スーパーロボット マッハバロン』はUHTの7:25〜7:55枠で放送) コント55号のなんでそうなるの?→カックラキン大放送!!(月曜19:00から放送) 日曜日の女(「火曜日の女シリーズ」の遅れネットでタイトルを変更。クロスネット時代の札幌テレビも同様) うわさのチャンネル!!(「金曜10時!うわさのチャンネル!!」の遅れネットでタイトル変更) 正義を愛する者 月光仮面(火曜18:00 - 18:30) TSS開局に伴い広島ホームテレビから移行した日本テレビ系の番組 伝七捕物帳 木曜スペシャル 心のともしび 火曜ナイター・木曜ナイター おめでとう巨人軍ゴルフ大会(新春特別番組。3局時代は年度により広島ホームテレビで放送) 広島ホームテレビの火曜と木曜のゴールデンタイムは、開局以来日本テレビ系番組を放送していた。 広島ホームテレビ開局まで放送されていたNETテレビ(現:テレビ朝日)系の番組 土曜お笑い劇場(吉本新喜劇。毎日放送制作・1973年頃は土曜12:00〜13:00。編成により広島テレビと同系列かつ同じ45分番組の読売テレビ制作版『上方お笑い劇場』を放送)「サモン日曜お笑い劇場」の遅れネット。広島ホームテレビでは「大正テレビ寄席」を同時ネットしていたため、番組販売扱いでネットされた模様。腸捻転解消で中国放送へ移行し、同系列の読売テレビ制作版に一本化した。 選抜高等学校野球大会(毎日放送制作、1963年より。広島テレビ→中国放送→広島ホームテレビ→中国放送と移行も、腸年転解消後は放送が減少し、1991年決勝戦の中国放送での放送が最後) 明色 歌うスターばんざい!!(毎日放送制作。木曜12:30 - 13:00) 魔女はホットなお年頃(毎日放送制作。広島ホームテレビ開局後も引き続き放送) 皇室アルバム(毎日放送制作。1971年10月に広島ホームテレビへ移行、腸捻転解消で中国放送へ再移行) なお、NETテレビ・毎日放送系の一般番組は、大部分が中国放送・広島ホームテレビで放送されていたため、上記の通り両局の編成から外れた毎日放送制作分を中心に遅れネットで放送した。また、1969年には当時同じ日本テレビ系列でもあった名古屋テレビ製作のアニメ「六法やぶれクン」が同時ネットされていた。 フルネット化で初めて広島県で放送された主な日本テレビ系の番組 あなたのワイドショー ごちそうさま おしゃれ テレビ三面記事 ウィークエンダー NTV紅白歌のベストテン フルネット化後に他局で放送された主な日本テレビ系の番組(製作委員会方式の作品を含む) ゲンコツの海(北日本放送・国際放映制作・本放送終了後の1977年に広島ホームテレビで放送) こうちゃんの簡単HAPPYレシピ(BS日テレ制作・広島ホームテレビで放送) からかい上手の高木さん・第1期(読売テレビが製作委員会に参加・中国放送で放送。第2期は広島県では地上波放送なし。第3期は毎日放送制作・TBS系列の『スーパーアニメイズム』枠のため中国放送で放送)
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