日本における洋服とは? わかりやすく解説

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日本における洋服

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/16 16:50 UTC 版)

洋服」の記事における「日本における洋服」の解説

16世紀ポルトガルスペインからキリスト教宣教師等が日本渡来すると、日本でも西洋風服飾南蛮服)が見られるようになった織田信長西欧の服や鎧を着ることも好んだことが知られている。江戸時代日本鎖国政策敷いたため、基本的に人々西洋風衣服目にすることはなかったが、長崎出島駐留するオランダ人等の服装は、出島以外でも、オランダ商館長の江戸参府等を通じて目にすることができた。 1858年日米修好通商条約により各地の港が開かれると、役人通訳などの直接外国人交渉をする立場人間中心として、洋服着用するもの現われた。江戸時代にはキリスト教対す禁教令により、洋服を着ることは忌避されたが、幕末至り軍備西洋化進め諸藩幕府では、西洋式軍服導入した1864年禁門の変理由長州征伐兵を挙げるに際しては、軍服西洋式にすることを決め小伝馬町商人である守田治兵衛2000分の軍服の製作を引き受け試行錯誤しながら作り上げた日本においての洋服大量生産は、記録に残る限りこれが初だとされるこの頃最後の将軍徳川慶喜ナポレオン3世から贈られ司令官服を着用した写真残っている。また長州奇兵隊の兵も西洋式軍服着ていた。 明治政府欧化政策をとり、その一環として伊藤博文宮中での洋服着用推進した1872年太政官布告339号(大礼服通常礼服ヲ定メ衣冠祭服ト為ス等ノ件)により、男性については、ヨーロッパ宮廷服にならった大礼服などが定められた。またその前年1871年散髪脱刀令太政官399号)により髪型従来の髷から散切り頭一般に広まった以後警官鉄道員郵便夫等の制服、また教員服装など西洋化した。制服製造またその払い下げ品を扱うところから洋服仕立て屋貸し出し店が各地にできた。大正時代サラリーマン層が成立すると、公の場では少なくとも男性洋装をしネクタイ着用するのが当たり前となった。しかし、自宅に戻ると和服着て過ごす人も多く職業によっては仕事の際にも和服着用した。だが洋服和服よりも防寒性活動性優れるため、明治期開拓本格化した北海道では洋服いち早く普及した一方女性洋装化は遅れ、上流階級では鹿鳴館舞踏会着用されたほか、1886年女性大礼服などが定められたが、一般に和服着用された。1908年東京新橋駅構内に、洋装花売り娘14歳)が現われ評判となった大正時代に入ると、大正デモクラシー影響下、モダン・ガールモガ)や、バス女車掌などの職業婦人洋服着たまた、1923年関東大震災では、身体の動作妨げ構造である和服着用していた女性の被害多かったことから、翌1924年に「東京婦人子供服組合」が発足し女性の服装西洋化目指す運動盛んになった。1927年9月21日には、同組合主催により、当時銀座三越において日本国内初のファッションショー開催される。これは一般からデザイン募ったファッションショーでもあった。また、日本橋にあった白木屋デパートにて発生した大規模火災で、和装人々被害多かったという認識示されたことも相まって従業員服装西洋式改め百貨店増加した洋服に対して女性抱いていた感覚的な抵抗感のひとつに、和服とは違い羽織って袖を通すのでなく「頭からかぶって着る」という着脱方式の違いがあったといい、これは1950年代にも言及されている。 1930年代後半から1940年代前半にかけては、太平洋戦争戦時体制下物資欠乏により繊維衣服統制極端に進んだ1940年国民服令によって男性国民服定められた。1942年からの衣料切符制度においてスーツ点数高かったこともあり、流通する衣服大半点数の低い国民服となった女性には和服洋服折衷した婦人標準服制定されたが普及せず、和服作り変えたもんぺを着用した戦争による壊滅的な打撃受けた日本は、敗戦後アメリカなど連合国からの援助に頼ることになった食料などと同様、衣料品不足しGHQ放出衣料古着)を通して洋服流通し、「占領軍ファッション」として流行した昭和博物館[誰?]は昭和期最大事件は、日本人洋装化であると述べている。 ナイロンをはじめ化学繊維統制撤廃の後、化学繊維使用した衣服作られ始めるのは1951年頃で、繊維産業でもビニロンテトロンポリエステル商品名)、レーヨンなどの化学繊維開発製造進んだ既製服製造・販売業も興隆し、1960年代以降衣料大量消費時代に入る。 アカデミックドレス着た大隈重信 騎兵服を着た秋山好古 女子大礼服マント・ド・クール

※この「日本における洋服」の解説は、「洋服」の解説の一部です。
「日本における洋服」を含む「洋服」の記事については、「洋服」の概要を参照ください。

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