先々代の女王様とその家族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 09:21 UTC 版)
「おジャ魔女どれみの登場人物」の記事における「先々代の女王様とその家族」の解説
マジョトゥルビヨン女王 / トゥルビヨン・ベネックス 声 - 土井美加 2代前の魔女界の女王。魔女界史上最強の魔力と、それを包み込むほどの慈愛の心を兼ね備えた人物。 人間界との交流があった約1000年前、人間界を訪問した際にケーキ職人である青年・ジョルジュと恋に落ちた。彼からの求婚を受け、彼女は魔女界の法に則り王位を降り人間界で結婚、息子・アンリに恵まれ幸せな家庭を築こうとしていた。しかしジョルジュが後述の不慮の事故で若くして亡くなり、女手一つでアンリを育てることに尽力した。その後成長したアンリの妻が夭逝したため、代わりに彼の6人の子供、つまり孫達の養育に努めた。しかし、魔女の血による不老により次第に周囲から「化物」と蔑まれ、「魔女の孫」という周囲からの視線に孫達は徐々に耐えられなくなる。そして彼女の存在によってローラとアンジェラの縁談が破談となったことが決定打となり、孫達は彼女を見捨て家出、最終的には年老いたアンリの死を一人で看取ることとなってしまう。さらにこの時、彼女は孫達にアンリの危篤を知らせたが、後述の事情により誰一人とも再会することはできなかった。 これらの経緯から彼女の胸の中には人間を愛したことへの深い後悔と絶望が生まれて魔女界に戻り、人間界との交流断絶と魔女ガエルの呪いを施し、愛好していたラブシュプリームの森の奥深くで、彼女の妖精ババをウェディングチェストに魔法で閉じ込めた後に自身も1000年に及ぶ眠りについた。更に自身が体験した一連の不幸を「悪夢」として見続けることとなり、彼女の眠るライフウッドは自身の心の傷と強大な魔力が生み出したイバラに覆われ、ラブシュプリームの森を「呪いの森」へと変えてしまった。 第2・3期終盤でのどれみ達との邂逅、そして彼女達を初めとした者達の尽力の末に、孫達への誤解を解消し過去の悲しみから解放されて目覚め、魔女ガエルの呪いを解いた。その後は再び人間界で生きる事を選び、ババと共に人間界へと旅立って行った。 名前の「トゥルビヨン(Tourbillon)」はフランス語で「渦巻き」を意味する。 女王在位途中まで、大の野菜嫌いであったが、専属シェフのマジョロクサーヌが女王が(女王がお菓子が好物であることを知っており)野菜を使ったお菓子を作り、その結果、大の野菜好きになった。その経緯があり、第3期でハナの魔力に脅威を感じ、自身がかつてそうであった「野菜嫌い」の呪いをかけることになった。女王の幻影 トゥルビヨンが呪いの森の中で眠りについた後で現れた、彼女の深い悲しみと強力な魔力が生み出した幻。紫色の影のような姿を取り、目からは常に涙が溢れている。魔女ガエルの呪いを解こうとする者もしくはその可能性がある者を容赦なく抹殺する本能の基に活動する。魔女界への出入り口を介して人間界にまで呪いを掛けられるなど、本物のトゥルビヨン同様、現魔女界の女王でも及ばないほどの魔力を持つ。この幻影の存在により魔女界には1000年もの間、魔女ガエルの呪いの根底に触れることへの恐怖心が根付き、同時に呪いの森の「魔物」と呼ばれるまでに至った。 第2期終盤でハナの強大な魔力を危惧して死の病を患わせたが、彼女を救うべく身を投げ打ったどれみ達の純粋な愛情に当惑し森と共にその場を去る。その後第3期中盤で再び登場してハナに野菜嫌いの呪いを掛けたが、どれみ達の努力で跳ね除けられてしまう。そこで、ももこの過去の傷を利用して彼女を操り直接ハナの抹殺を試みるが、どれみ達の友情とももこ自身の精神的成長により頓挫する。その直後に、どれみ達が再現して作った「愛しのトゥルビヨン」を食べた時、本物のトゥルビヨンに夫・ジョルジュと息子・アンリとの幸せに満ちた記憶が蘇ったことで、呪いの森と共に完全に消滅した。 ババ 声 - 朴璐美 先々代の女王・マジョトゥルビヨンの妖精。ララ達現代の妖精達にとっては、伝説の存在とされている。一人称は「ワシ」で、語尾に「〜ズラ」と付け山梨弁のような口調でしゃべり、赤い猫に姿を変えられる。炭酸飲料の「オイコーラ」が好物。魔女界の古参の魔女達とは面識があり、また星界(後述)の織姫とは1000年来の友人である。トゥルビヨン女王により、ウェディングチェストに閉じ込められていたが、第4期第1話でハナの魔力によって封印を解かれ、以後はトゥルビヨンを目覚めさせる為に、ウェディングチェストと共に人間界に来て、どれみ達に協力することとなった。過去の出来事から、当初どれみ達に対しては強い不信感しか持っていなかったが、彼女達の姿から考えを徐々に改め、最終的にはトゥルビヨンを目覚めさせるべく率先して協力していった。魔女ガエルの呪いが解けた後は、トゥルビヨンと共に人間界へと旅立って行った。 修学旅行でももこ、玉木麗香、島倉かおりの3人がババ抜きの際に使っていたトランプのジョーカー(ジョーカー=ババ)の絵柄にも登場している。 ジョルジュ・ベネックス 声 - 小嶋一成 人間の男性で、トゥルビヨンの最愛の恋人。ケーキ職人で、自作の「愛しのトゥールビヨン」で彼女にプロポーズし、結婚。アンリを授かるが、ケーキの材料のラズベリーを採りに山に登った際、足を踏み外し転落してしまい、帰らぬ人となる。彼の急死が、トゥルビヨンの悲劇の始まりとなった。 アンリ・ベネックス 声 - 木村雅史(第3期50話のみ)→池田知聡(幼少期:今井由香) トゥルビヨンとジョルジュの一人息子。父の死後から母からの愛情を一身に受けて成長し6人の子供に恵まれる。不老ゆえに迫害され続けた母を守り、晩年に子供達が実家を出ていく際は激昂し、悲しみに暮れる母の傍を離れなかった。しかし通常の人間としての寿命しか生きられず、母よりも先に衰弱死してしまう。後述の諸事情により、子供達には臨終を看取られることは叶わず、一人死に際を看取る母に感謝の言葉を伝えながら永眠した。 イングリット・ベネックス 声 - 石村知子(放送開始当時は鶴野恭子) 明るく家族思いの長女。出征を前にした後述の男性・ショーンと結婚。トゥルビヨンからは、結婚祝いとしてバラの模様の入ったベッドカバーを贈られている。 父・アンリの危篤を知り、アンジェラ・ロイと共に実家に向かうが、馬車の事故により間に合わなかった。 ナターシャ・ベネックス 声 - 谷井あすか ロマンチストな次女。虹が好きで、トゥルビヨンから虹の織物を贈られている。 彼女のみ、アンリの死後に関して言及がない。 マリアンヌ・ベネックス 声 - 松本美和 男子と遊ぶことが多い少々お転婆な三女。貝殻集めを好み、トゥルビヨンからは生前のジョルジュからもらったビーズのネックレスを崩し、貝殻を入れ込んだ手製のネックレスを贈られている。 アンリが亡くなる際、出産を控えていたために駆け付けることができなかった。 ローラ・ベネックス 声 - 今井由香 猫姿のババが大好きな四女。トゥルビヨンからは、猫のババの顔を織り込んだマフラーを贈られている。 アンリが亡くなる際、彼女の嫁ぎ先の国が戦争の最中だったため、実家に戻ることができなかった。 アンジェラ・ベネックス 声 - 柚木涼香 泣き虫だが頑張り屋な五女。ほかの子たちとは逆にマジョクロスに手芸を教わり、手製のコースターを作ってトゥルビヨンに贈っている。 アンリが亡くなる際、イングリットとロイと共に実家に向かうも、馬車の事故により間に合わなかった。 ロイ・ベネックス 声 - かないみか(晩年期:乃村健次) 心優しい長男にして末っ子。6人の孫の中で唯一最後まで祖母を見捨てることを躊躇していた。その後父の危篤を知り実家に向かうも、前述の2人同様馬車の事故により、臨終に立ち会うことは叶わなかった。この出来事により祖母を見捨てたことを深く後悔することとなり、父の命日には姉弟全員で集まることを約束した。その後晩年に孫を授かったことで、自身がトゥルビヨンに負わせた悲しみの深さを痛感した。 5人の姉達とは異なり、生前にトゥルビヨンから何らかの贈り物を受けとってはいなかったが、彼女の誕生日を記念して織られ、実家を出る際に持ち去ったタペストリーをどれみ達が子孫のロビーを介して発見し、再現することに成功。そしてタペストリーと共に遺されていた彼の日記が、悲愴と絶望に塗り潰されたトゥルビヨンの孫達への誤解を解消し、最大級にまで肥大した最後のイバラを完全に消滅させる決め手となった。 ロビー・ベネックス 声 - 天神有海 ロイの血筋の子孫。動物の言葉がわかる魔法の一種が使える。また、彼の家には代々「愛しのトゥルビヨン」が秘伝のケーキとして伝わっている。 ロビーの母 声 - 横手久美子 ロビーの不思議な力には理解を示してはいるが、変人扱いされることを危惧し、彼には使わないように言っていた。 ロビーの祖父 既に故人。植物と話すことができる魔法の一種が使えた。ロビーの母によれば当初は周囲からちやほやされていたらしいが、最終的には変人扱いされたという。 彼によれば、50〜60年に1人という割合で、トゥルビヨンの魔力を受け継ぐ者が生まれていたようである。 ロビーの高祖父 ロビーの祖父の祖父。少しだけ時間をとめることができる魔法の一種が使えた。 ショーン 声 - 喜安浩平 イングリットの恋人。戦争への出兵が決まっていたため、義父・アンリから結婚を猛反対されていたが、トゥルビヨンの言葉を受けたイングリットと共にアンリを説得し、出兵前に無事に結婚式を挙げた。
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