ロシア対外情報庁(SVR)/ ソ連国家保安委員会(KGB)
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「エロイカより愛をこめて」の記事における「ロシア対外情報庁(SVR)/ ソ連国家保安委員会(KGB)」の解説
仔熊のミーシャ 旧ソビエト・現ロシアの辣腕エージェント。コードネームは1980年モスクワオリンピックのマスコット「こぐまのミーシャ」に由来する。可愛らしいコードネームとは裏腹にやはり硬派の強面で、四角張ったがっしりとした身体に、スキンヘッドとサングラスがトレードマーク。1952年ヘルシンキオリンピックのボクシング競技の金メダリストという設定が与えられている(実際にはソ連選手の最高位は銀メダルで、金は獲れなかった)。 冷戦時代は少佐の宿敵であり、冷戦後に共同作戦を取るようになって以降も度々衝突を繰り返す。少佐とは幾度となく命のやり取りを行っているが、それだけに互いに一種の親近感があり、少佐を「親友」と称する場面もある。ただし、基本的に顔を合わせた際には険悪なやり取りを繰り広げており、両者が運悪く邂逅した時は伯爵も互いの部下もその他政府関係者も青い顔で立ちすくむか隠れるか、である。 任務遂行の為には手段を選ばない面があり、「ハレルヤ・エクスプレス」編では少佐殺害のために自分と少佐の乗った列車を乗客ごと爆破しようとし、狙撃班の面々に少佐を射殺させようともした。少佐との対立による度重なる任務失敗によって、一時期はシベリアに送られる。この事により少佐に対する個人的怨恨を増大させ、「第七の封印」編では少佐に手榴弾を投げつけて爆殺しようとし、病院送りにしている(直後に、自分がこの功績で勲章を受けた写真を「我が好敵手エーベルバッハ少佐の一日も早い回復を祈る」というメッセージを添えて、伯爵に手渡させるという嫌がらせもした)。少佐をモスクワに連行し、赤の広場で引き回すことを夢見ていたが、連載中断後の再開第1話目において、その赤の広場に任務完了後・帰国直前の少佐が佇むコマが冷戦終結の象徴として描かれた。 家族は妻にイワンとアンナの一男一女、ただし家族3人の内、妻と娘は手紙や実際の生活で登場するのだが、息子のイワンだけは名前だけである。任務には冷徹であるが家族は大切にしており、子煩悩な面もある。娘のアンナは猫を飼っていることで耐性があり、猫だらけのマルタ島では猫に怯える部下を尻目に猫を可愛がった。作画モデルは俳優のテリー・サバラス。 白クマ ロマンスグレーの髪と口髭を蓄える、渋い中年キャラクター。ミーシャとは公私にわたる良きパートナーであり、彼に代わり部下の活動を統括したり、他方で私的な用事を請け負うこともある。全力でミーシャをバックアップする心強い同志である。冷戦時代はソビエト大使館の二等書記官という肩書きであった。 作品中ではミーシャより先に登場しており、作品No.5「劇的な春」が初登場。この回はコードネーム通りのずんぐりとした身体で、少佐との挑発合戦で喚き散らすだけのキャラクターであったが、「グラス・ターゲット」編での再登場から、スマートで紳士然としたエージェントというキャラクターが確立された。 直情径行で任務一筋のミーシャに比べ、冷静で俗事にも通じている。また、少佐とミーシャの険悪な会合に平気で立ち会うことの出来る数少ない人物でもあり、時には両者を仲裁することもある。 赤いきつね ローマ駐在KGB部員。「ハレルヤ・エクスプレス」編に名前のみ登場するが、その後「笑う枢機卿」編で姿を現す。仔熊のミーシャや白クマなどとの連絡を頻繁に行う古株。コードネームは東洋水産のカップうどんに由来する。 ヘラクレス 「第七の封印」編に登場。本名パブロス・カザンザキス。ギリシャ・アテネの海運会社社長で、プロサッカークラブも持つ大富豪という顔を持つエージェント。その潤沢な資金力からKGB内で重用されている。享楽的な性格で、常にドーラとクリオという2人の愛人を侍らせている。ゾルバというボディーガードがいる。 明がらす 「笑う枢機卿」編に登場。仔熊のミーシャの愛弟子。少佐の部下26人を拉致するという辣腕ぶりを見せるが、少佐と伯爵のタッグの前に敗退する。 マリア・テレジア 「皇帝円舞曲」編に登場。本名エリザベート・シュトルツ。オーストリア・ウィーンに潜伏するKGBの女スパイ。ただ一度の指令を待ち、30年以上にわたっておっとりとした美術商夫人を演じ続けたスリーパー・エージェント。老獪に立ち回り、伯爵、少佐、CIAの三者を手玉に取って自らの任務を遂行した。最終的には失敗するものの成否を問わず生涯にただ一度の覚醒であるため、その後はシュトルツ夫人としてCIAのエージェントである夫カールと人生を共にするのだった。 銀のオーロラ 「9月の7日間」編に登場。ルビヤンカ・レポートを携行する少佐の乗る飛行機を乗っ取り、ハイジャック事件に偽装して、少佐をソビエトに連行しようとした。 ラインの夕暮 観光客に紛れてローマで「笑う枢機卿」の調査を行っていた少佐に、赤いきつねの命を受けて近づいた老スパイ。 緑のたぬき 番外編『特別休暇命令』で少佐を狙うが、失敗しては「さすが鉄のクラウス」と言い続けているうちに、シベリア送りが決定。コードネームは「赤いきつね」がいるなら当然「緑のたぬき」も、という理由による。 アンドレイ・デムチェンコ 「パリスの審判」に登場。表向きは貿易会社・警備会社を営む元KGBの事業家だが、その本性はロシア・マフィア。KGB時代は施設管理部長でナチスの「略奪美術品」などを管理していたこともあり、冷戦後はそのコネを利用した贋作取引で巨利を貪っている。典型的な腐敗役人でミーシャ曰く「旧KGBで最も悪質な男」。ミーシャや白クマとは現役時代から鋭く対立していた。 大鴉 「ビザンチン迷路」に登場。本名アレクセイ・ザボーチン。トルコを中心に活動していた元KGBで専門はテロ工作。1981年5月のローマ法王ヨハネ・パウロ二世暗殺未遂事件の黒幕として描かれている。その失敗後、名誉回復のためにアタテュルク・ダムの破壊工作を準備するが、ソ連崩壊に絶望。自殺を装い、トルコ各地を転々としながら隠遁生活を送っていた。 ミーシャの部下 ロシア版の「部下A-Z」。能力の程もほぼ同等でミーシャの悩みの種となることが多い。初期は「トルストイ」「ツルゲーネフ」「ゴーリキー」等といったコードネームを持つ者や「ハレルヤ・エクスプレス」編で少佐を射殺させようとした際に狙撃手数名がいた。冷戦期には常にトレンチコートを纏い、サングラスを掛けて新聞紙を携帯するというステレオタイプのスパイ像であったが、冷戦後はサングラスこそ外さないが、より一般的な服装で活動している。冷戦終結後はロシアの緊縮財政に翻弄され、低予算での諜報活動に苦心している。上司は宿敵同士だが、「部下A-Z」とは友好的にふるまうことが多い。 その他の同志 オーストリア・インスブルック在住の「トナカイ」、同ウィーン在住の「あざらし」等。
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