ブタマスク軍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 01:53 UTC 版)
豚のような覆面を被り、悪事を働く兵士たち。その正体は、ポーキーによって様々な時代から連れて来られ、洗脳された人々である。後にタツマイリ村の住人の一部も加入する。 森に火を放ったり、動物を改造したり、サルサやネンドじんをぞんざいに扱ったりと非道な面が目立つ。一方で間抜けな面もあり、少佐クラスになってもくだらないことで言い争いをしていたり、逃げようとして前のブタマスクにぶつかったりしている。戦闘ではHPが少なくなると謝ってきたり、ギャグ調の逃げ方(DPをばらまいた隙に逃走したり、「たったいまから ゆうきゅう(有給休暇)に」と言って立ち去ったりなど)をする。階級によって覆面や制服の色が異なり、「ブタマスク」はペールオレンジ、「ブタマスク少佐」は青、「ブタマスク中佐」は緑、「ブタマスク大佐」は白でマントを装着、「ブタマスクサブマリン」は紫である。この他にも作業員らしき水色のブタマスクがおり、バイトで働く職員用のマスクも存在する。全員が太っているように見えるが、スーツはいわゆる肉襦袢のようなものらしい。 バンドグループ「D.C.M.C.」のファンで、D.C.M.C.関連のグッズに弱い。また、なぞなぞ好きでもある。ピンチに陥った時のセリフは「オー! マイポーク!」。 月給は、少佐は900DP、中佐は1400DP、大佐は2000DPで、水中で活動するサブマリンは危険手当込みで時給4DP。「とんかつチップ」や「とんかつヌードル」といった食べ物をよく持っている。 ポーキー(キングP) 前作でラストボスの側近として登場し、戦いの敗北後に行方をくらませた少年。今作ではブタマスク軍を束ねている。 前作での戦いの後、時空間転移装置に乗って様々な時代と場所を訪れたが、どの時代の人間からも存在を否定されたことで次第に性格が歪み、さらに、時空間の移動を繰り返した副作用で子供の意識を残したまま肉体が老衰し、不死の存在となった。自ら体を動かすことができないため、特製の装置に乗り込んでいる。 この世の全てに飽き果てており、退屈を紛らわすためにノーウェア島を自分の欲望を満たすおもちゃ箱のように扱う。裏切り者のマジプシー・ロクリアから島の秘密を聞くと、闇のドラゴンの封印を解くために部下の「仮面の男」を遣わせ、自分以外のすべてを滅ぼそうとする。 その野望を阻止しようと現れたリュカたちを倒すために自ら立ちはだかるが、この戦闘により乗っていた装置を破壊されたため、外部からの攻撃を完全に防ぐという「ぜったいあんぜんカプセル」の中に逃げ込む。しかしこのカプセルは、一度入ると二度と外へ出られないというものだった。結局この中から出ることはなく、世界が終わりを迎えた後も狭いカプセルの中で永遠に生き続ける存在となった。 『大乱闘スマッシュブラザーズX』では、モードの1つ「亜空の使者」におけるボスキャラクターの1人として登場する。 仮面の男 ブタマスク軍の指揮官で、仮面を被った男。ライトセーバーのような剣と光線銃を駆使し、雷を操り、強力なPSI「PKLOVE」をも使いこなす。背中にはエンジンが搭載された機械の翼があり、飛行が可能。リュカたちとは、闇のドラゴンの封印に用いられている7本の針を巡って何度も対峙することとなる。 リュカたちの前では言葉を発することはないが、ブタマスク達とは多少会話をしている様子がある。ネンドじん工場のブタマスク達はリュカを見て指揮官(仮面の男)と間違えていた。 彼の正体は物語の序盤でメカドラゴとの戦いに敗北し、その後行方不明になっていたリュカの双子の兄クラウス。体の改造によって一切の記憶と感情を失い、ただポーキーに従うだけの存在となった。ポーキーからは「自分の命なき息子」「奴隷ロボット」と呼ばれている。最後の針を懸けたリュカとの戦いの中で、両親の思いによって記憶と感情を取り戻し、謝罪と別れの言葉を告げた後、静かに事切れる。 糸井曰く、クラウスが最後の針を抜いていた場合、ドラゴンさえも息の根が絶えていたのではないかとのこと。 ヨクバ 行商人としてタツマイリ村に来た男。村の人々に取り入り、洗脳装置「シアワセのハコ」を配って広めようとする。表向きは温厚な人物を装っているが本性は陰険かつ残忍で、同行するサルサに対して執拗に虐待を加える。「ヌヘヘ」と笑うのが癖。 軍における正確な地位は不明だが、指揮官である仮面の男の乗っているブタ母艦に命令口調で連絡している場面がある。すぐに周りを怒鳴りつけることからブタマスク達は恐怖を感じている。人望は全くなく、陰口を言う者もいる。 大好物は高級バナナで、食べた後に残った皮を所構わず放り投げる癖がある。後にその癖のせいで足を滑らせてイカヅチタワーから転落するものの、メカキマイラに改造され「ニューヨクバ」として復活する。改造によってうまく喋れなくなったため、通訳ロボットの「ツーヤク」を通じて会話をする。最終的にはさらに改造されて「ミラクルヨクバ」となりPSIの力を覚醒させて戦いに臨むがリュカたちに敗北、下水道の汚水に落下して最期を迎える。 第3章ではNPCとしてサルサの戦闘に参加し、ボムや体当たりなどの威力の高い攻撃を行う。 前述のように、彼の正体は行方不明のマジプシー・ロクリア。戦闘中に洋服のことを考えたり、ドラゴに襲われた時にオカマ口調になるといった点は、マジプシーであることの伏線になっている。 嫌われ者であったが、唯一、ヨクバの家のそばにいるネズミからは慕われており、ヨクバが亡くなった後、ネズミは「僕にはとっても優しかったからいなくなって寂しいよ」と語っている。このくだりは、糸井が小学6年生の時に聞いた松尾和子の歌『再会』の中の登場人物が想い人の受刑者へ向けた一節「みんなは悪い ひとだというが わたしにゃいつもいいひとだった」から影響を受けている。 コワモテブタマスク 体格のいいブタマスク。「隊長」と呼ばれているが、軍内部の階級でどのあたりに位置するのかは不明。仮面の男を「指揮官殿」と呼ぶのに対し、ヨクバのことは「ヨクバのおっさん」と呼んでいる。マスクには角が付いており、鏡に映った自分の姿を見て驚くらしい。部下からの人望が厚い。 初登場時はD.C.M.C.ライブの特等席に部下を連れて鎮座している。通常のブタマスクとは異なりリュカと仮面の男の違いを匂いで判別する。相当なD.C.M.C.マニアで、非売品のポスターまで所有しているほどだが、入手しそびれているらしいD.C.M.C.のパンフレットを戦闘中に見せると羨ましがって動きが固まる。戦闘服に着替え、パワーアップして再び勝負を挑むも、この欠点だけは克服できていない。 物語終盤でのD.C.M.Cのライブ会場では、リュカたちと戦うことをせず「お互い楽しもうぜ」と言う。 ヨシダさん コーバの責任者を務めるブタマスクで、階級は少佐。リュカたちにも気さくに話し掛けてくる。他のブタマスクたちと違いクラブ・チチブーに行ったことがない。歌を作成するほどコーバへの愛着があり、コーバの閉鎖が決まったときには「俺まで必要とされてないみたいで悲しいよ」と嘆く。 2007年2月7日に『ほぼ日刊イトイ新聞』上で配信されたブックレットで素顔が明らかになった。 ネンドじん ブタマスクによって造られた人工生命体。体が粘土でできている。力仕事が得意でコーバの労働力になっている。「ムオーン」と鳴く。動かなくなった際には電気を送り込むことで再び動き出す。 性格は従順で大人しく、壊れそうになった時は自ら処理場へ向かう。ブタマスクたちからの扱いはぞんざいだが、同情するブタマスクもいる。 ゴミ捨て場では、体にガラクタがくっつき、「かなしきよせあつめ」として意志を持ってしまう個体もいる。 マシュマロちゃん イカヅチタワーの「キングPさまのおへや」にいる、メイド型ロボット。ポーキーが大切に保管する武器「ともだちのヨーヨー」を守っており、それに手を出そうとすると襲い掛かってくる。高い戦闘能力を持ち、本気を出すと腕がドリルとペンチに変形する。ブックレットのワンシーンによると、普段は自力で動けないポーキーの身の回りの世話をしているらしい。 ジェネッタくん イカズチタワー最上階のジェネレーターを守っているロボット。第5章のボス。「100万ボルトチョップ」など電気を利用して戦うため、通常攻撃をすると感電してしまう。エネルギーをチャージした後に放つ強力な技「ディスチャージクラッシュ」を用いるが、放った後にはエネルギーが完全に切れてしまう。 こわがらせロボ ブタマスクによって作られたロボット。どせいさんを怖がらせる言葉がインプットされているが、人間には全く効果がない上に戦闘能力も低い。戦闘時には怖い話と間違えていい話をしてしまうこともある。 ツーヤク 通訳ロボット。メカキマイラに改造されたヨクバがまともに喋れなくなったため、ヨクバに随伴して通訳を行う。くるくると回りながら飛行する。上手く通訳できないことが多く、文法がおかしかったり、過剰に丁寧な言い回しにしてしまったりする。外見は眼鏡をかけた小柄な中年女性。ミラクルヨクバ撃破後は「おわないでください」と言ってどこかへ飛んでいく。 キングのぞう ニューポークシティ北東にあるポーキーの像。「天才で勇敢で最高にタフなぽっちゃりけい。偉大なる指導者ポーキー様の像なり」と説明されている。ニューポークシティの守り神とされ、この像に喧嘩を売った者が返り討ちにされたという噂がある。ミラクルヨクバを倒した後に3回調べ、敵意を示すと戦うことになる。 並外れたHPを持っており通常の方法では倒せないが、相手のHPを1にするアイテム「おおみそか」を使うことで簡単に倒すことができる。倒した後、付近にいる男に話しかけると「あの せきぞう ウワサでは じんるいさいきょうの せきぞうって いわれてたけど いがいと カンタンに まけたなぁ」という台詞を言う。 『大乱闘スマッシュブラザーズX』ではポーキーが乗り込むロボットとして登場している。 ポーキー01~10 少年期のポーキーの姿を模した10体のロボット。エンパイアポーキービルで現れる。「メカたいあたり」「メカばくはつ」などの技で攻撃する一方、「メカあいそわらい」「メカなかなおり」といった無意味な行動も取る。キマイラを戦場に呼ぶ個体もいる。
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