ビィト戦士団とその仲間
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「冒険王ビィトの登場人物」の記事における「ビィト戦士団とその仲間」の解説
本作の主人公ビィトがリーダーを務める戦士団の一行と、それに協力するバスター。 ビィト 声 - 木内レイコ 本編の主人公。厳しい時代にあっても正義を信じる少年で、大陸一のバスター、ゼノン戦士団にあこがれバスターの契約をする。同戦士団と魔人ベルトーゼの戦いに自身の不注意で巻き込まれて瀕死の重傷を負い、戦士団より生命力を込めた5つの「才牙(サイガ)」を託され一命をとりとめる。行方不明となるゼノン戦士団との別離のあと、「暗黒の世紀を終わらせる男」になることを目指し、3年間の修行を経て、すべての魔人を倒すため旅に出る。ゼノン戦士団のリーダー、ゼノンの実弟であるが、戦いを知らずに過ごしてほしいという兄の願いにより、物心がつくまえにアンクルスの里に預けられて育ったため、別れの間際までその事実を知らされていなかった。 ゼノンより託された光の剣「エクセリオンブレード」、ライオより託された火の槍「バーニングランス」、クルスより託された水の盾「クラウンシールド」、アルサイドより託された風の銃「サイクロンガンナー」、ブルーザムより託された雷の斧「ボルティックアックス」という5つの才牙を具現化して扱うことができる。未熟ゆえ本来の持ち主のように使いこなすことはできないが、強敵との戦いのなかでその秘められた力に気づいて極めてゆくことになる。その一方で、本来は才牙の生成に不可欠であり、前提的に会得しているはずの天撃を苦手としており、最初は自分の手を燃やすことくらいしかできない。通常武器として自作の槍を使うが、何度も壊されてそのたびに作り直している。 3日間起きつづけ、そのあと丸1日寝るという特異な体質を持ち、時間が来るとところかまわず眠りにつくため、周囲に迷惑をかけることも多い。衣食住や金銭には無頓着で、魔物が闊歩する町の外での野宿を行なったり、野草や虫などを平然と食べたりする。 アニメ版では倒した魔人から手に入れた特殊なダイスを転がして行く先を決めるという行動が追加されている。年齢は原作では明記されていないが、アニメ『冒険王ビィト エクセリオン』では12歳でバスターの契約をしたとされている。エクセリオンBeブレード(エクセリオンビーブレード) 魔人バロンとの戦いのなかで、謎の人物「翼の騎士」の力を借りて復活したビィトが具現化する自分自身の才牙。当初はゼノンのエクセリオンブレードとまったく同じ外見であったためビィトはその正体に気付かず戦いつづけ、自分に宿った翼の騎士の助言を得てその真の姿を現す。これまでの戦いでゼノン戦士団から受け継いだ才牙を極めていった経験が蓄積されており、ゼノンのエクセリオンブレードよりも細身でありながら、ほかの4人の才牙の特性をも兼ね備え、目的に応じて自在に形を変えられる。これまでのような複数の才牙の併用はできないが、別形態への瞬時の変形が可能で、その特性を生かした戦法を編み出してゆくことになる。最初ビィトは「おれ自身のエクセリオンブレード」と呼ぶが、のちにゼノンの才牙と名前がかぶるからと「ビィトの頭文字」、「第二の」、「Being(成長し続けている)」というトリプル・ミーニングである「Be」が与えられる。 ポアラ 声 - 前田愛 ビィトの幼なじみ。ビィトが修行の旅に出ていたあいだ、魔物に襲われ負傷した父親の薬代を稼ぐためにバスターとなり、アンクルスの里を守っていた。ビィトには「未来の嫁さん」と勝手に公言されている。ビィト戦士団の2人目となり、しばしば無鉄砲なビィトのフォローに回るが、人一倍の度胸をもち頭の切り替えも早く、強敵たちとの戦いを経てビィトも驚くほどの発想と行動力を見せるようになる。 旅立ちの時点では才牙を持たないが、武器や天撃をバランスよく扱う。装備武器は一対の短剣。黒の地平に旅立つ際に銃とナックルダスターの長所を併せ持つ武器「鉄甲銃(ガンアームド)」を新たに装備。天撃は火属性と水属性をおもに扱う。火の天撃に関しては、のちに仲間になるキッスに、自分を上回ると言わしめる才能を秘めており、キッスの指摘を受けて敵の至近距離で放つという自分に合った撃ち方を見つけ出し、魔人グリニデとの戦闘中に奥義「バーストエンド」を会得する。魔人ガロニュート撃破後にはジャケットを一新し、才牙の発動寸前にまで天力が高まる。 アニメ版では珍獣「ピンキーベアタマリン」の子供を助け、「トト」と名づけて行動をともにする。 キッス 声 - 久川綾 ビィトの修行時代の旧友。五属性すべての天撃の素養を持つ天才で、「世界一の天撃使い」になるという夢をもつ。修行時代のビィトと別れたあと、あこがれていたエリート戦士団に入るが、その戦士団に信頼を裏切られて捨て駒にされ、逆に魔人に正々堂々とした態度で勇気を認められ見逃されたことから人間不信になり、彷徨の果てに魔人グリニデに捕らえられ、毒の腕輪によってその命を握られ部下となっていた。しかし2年の時を経てふたたびビィトと出会い、もともとの志を思い出す。ビィトのために死を覚悟してグリニデ軍団に反旗を翻すも、そのビィトに捨てるはずだった命を当然のように救われ、ビィトを「超人」と呼んで劣等感にさいなまれる。そこで3年前に自分がそうして強くなったように、一生ぶん泣けばキッスも「超人」になれるというビィトの言葉を受けたため、その胸を借りて号泣し、決意を新たにして仲間に加わる。 気が弱く涙もろいところがある一方で、非常に頭脳明晰で頭が回る。かなりの美男子で、女性に対してきざな態度を取るが本人に自覚はなく、自分に向けられる好意にはきわめて鈍感である。天才ながら自分に自信が持てず、しばしば落ち込んだり、情けない姿を見せたりするが、そのたびに必ず立ち直ってさらなる強さを発揮する。 すべての属性の天撃を使えるだけでなく、通常天撃ならすべて同じ投げキッスの動作から光の矢のような形状にして撃てるため、着弾まで属性を判別できない。圧縮や増幅などの工夫をつねに行い、本人の優秀な頭脳と合わせて強い力を発揮する。切り札である水の上位天撃「天青の氷結波」は魔人の上位冥撃を一方的に打ち破るほどの威力を持つ。ガロニュート撃破後、メダル型の飛び道具「光裂盤(ブラストサークル)」を通常武器として使いはじめる。 スレッド 声 - 三浦祥朗 修行時代のビィトと行動をともにしていたバスター。実力は高く、ビィトとはライバルのような間柄だった。戦士団契約を結ばず単独で行動しているが、なりゆきや偶然でビィトたちと出会ったときは彼らに協力して戦う。 性格はクールな現実主義者で、理想論を語りバスターとして常識外れのビィトとはよく意見がぶつかる。しかし一方でビィトを非常に気にかけている。通常武器として刀槍(グレイブ)を扱い、風の天撃を得意とする。 魔人退治の旅に出たビィトとは、港町レドウで最初に再会する。ビィトを守るためベルトーゼに挑んで重傷を負い、そのまま黙って別れる。仕事で訪れた工業都市ベカトルテではビィト戦士団と組んで魔人ガロニュートと戦い、その後はふたたび別行動をとるが、魔人ヒスタリオの仲間となったゼノン戦士団のひとり、ライオの不意打ちを受け、ヒスタリオの片腕の魔物によってライオと同じく不死身に限りなく近い強化人間へと改造される。毒素に耐性をつける訓練を受けており麻酔が早く切れたため、自力で脱出してビィトに加勢する。 原作では第10話「新天地へ!!」でビィトたちと別れ、第33話「よみがえる牙!!」までまったく登場しない。そのため原作者の三条は一時期、スレッドはいつ登場するのかという質問を頻繁に受けていたという。アニメ版『冒険王ビィト』では、ビィトたちと別行動をとるスレッドに焦点を当てたエピソード(第49話)が描かれているが、『エクセリオン』には登場しない。サイレントグレイブ スレッドの才牙。風の天力で生成された、中央に握りがあり両端に刃のついたグレイブ。極限まで圧縮された透明な極薄の才牙であり、高い切れ味を有するとともに、視認が非常に困難。才牙は天力を極めたすえに辿り着く境地でもあるので、発現する才牙は自然と大きく力強い見た目となる傾向があり、その先入観を逆手に取った暗器として使用している。 ミルファ 声 - 宍戸留美 バスターの本拠地「グランシスタ王国」に認められ、特別な権限を与えられた「ブロード・バスター (BB)」のひとり。並のバスターでは相手にならないほどの実力を有しているが、初登場時のレベルは41で、BBとしては新人とされる。 手配中の窃盗犯であるグレスト・バドゥ組を逮捕するため、魔人グリニデの勢力圏「黒の地平」の滅びた町ムスリーを訪れたときに、ビィトたちと出会う。グリニデの死後、犯罪者であるキッスを本国グランシスタに送る際の付き添いとしてビィト戦士団と行動をともにする。 性格は非常に明るく、登場するたびにポーズを決めながら「正義のスーパーヒロイン」「世紀のスーパーアイドル」などと自称する。ロマンティストでもあり、憧れのバスターであるゼノンの面影をもつビィト、天撃の天才キッスという若く才能溢れるふたりのバスターとのめぐり合いを「運命の出会い」と感じ夢想に浸る。のちに魔人バロンとの戦いを経て、自分の弱さを受け入れながら成長する決意を示したキッスに対し、本気で恋心を抱くようになる。 その正体は、グランシスタの王女「ミルファ・ド・グランシスタ」。ビィトたちはそれを知らないまま同行し、バロン撃退後にBBのガレルによって初めて知らされることになる。 戦闘スタイルは徒手空拳での近接格闘が主体。天力で生じる電磁力で手錠にもなる打撃武器「シルバーカフス」を通常武器として装備しており、おもにバスターを逮捕する際に用いる。雷の天撃を得意とし、通常は敵に直接落とす「天撃の落雷」をみずからに落として帯電状態となり、格闘戦の能力を向上させるという使い方もする。打撃や雷を無効化する敵とは相性が悪く、体がゴムでできた魔物「ラバーファイター」は天敵である。 アニメ版では原作より早く、ビィトたちが黒の地平で最初に訪れるテルセロンの町で会い、ムスリーで再会という流れに変更されている。ライボルトグラスパー ミルファの才牙。雷の天力で生成された巨大な武器。ペンチのような先端部分の爪で敵を掴んで持ち上げたり、打撃で敵の体を粉砕したりする。先端部分を変形させ、地面に2本の脚を立てたのちに天力を発射して離れた位置の対象を捕獲し、上空へと持ち上げる技もあるが、天力の消費が激しいために使用機会は限られる。
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