キルアの兄弟
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 08:10 UTC 版)
五人兄弟。 イルミ=ゾルディック 声 - 高乃麗 / 松風雅也 ゾルディック家第一子(長男)。第287期ハンター試験合格者。24歳。身長185cm。体重68kg。血液型A型。試験時は自分のオーラを込めた針で顔を変え、「ギタラクル」という偽名を使っていた。操作系能力者。基本的な一人称は「オレ」だが、「ボク」と言う事もある。 長髪の青年。父と共にキルアを一流の暗殺者に教育した人物。その教育方針は、どのような状況下でもキルアが絶対に死ぬことがないようにすること。キルアを歪ませた張本人であるが、これらの仕打ちは、キルアに対する屈折した愛情からくるものである。執事のツボネによると、母親似。 殺し屋として、父シルバ、祖父ゼノとはギブアンドテイクの対等の関係である。仕事の都合でハンターの資格が必要となったためハンター試験を受け、合格する。ヨークシンではクロロの依頼によりマハ、カルトと共に十老頭を暗殺した。ヒソカやクロロとビジネス上の交流がある。 ゾルディック家の中でも特に冷酷な心の持ち主であり、目的のためには率先して一般人を犠牲にし(後述の針人間)、野心が高く、キルアのみ、ナニカに「命令」することで無条件で願いを叶えることができる事を知るとキルアとアルカを手中に収めようと企む。ハンター協会の脱会長派にも(選挙の政治活動を交えて)手配されたが、意に介さず返り討ちにしている。能力もバレているが、危険人物すぎるイルミからの報復を恐れて公開されていない。 ヒソカにとっては、ビジネスの付き合いに加えて遊び相手(オモチャ)ともみなされており、ヒソカはキルアもオモチャにしたい(戦いたい・殺したい)ので、挑発したり一触即発しかけたりと、あやういバランス関係にある。後にヒソカの依頼で幻影旅団のナンバー11に新加入して、B・W1号船に乗船する。標的は「依頼者のヒソカ自身」という、ヒソカからの挑戦状を受けた。船内では家族・旅団員であるカルトとチームを組んでいる。 アニメ版第1作では、ヒソカの怒りを買うと分かっていながら、キルアの人格に影響を与える恐れのあるゴンをハンター試験終了後に抹殺しようとし(ヒソカの視線に気づき断念)、その歪んだ愛情がより強調されている。操作系能力 針を刺したものを操る操作系能力。対人に用いることが多い。相手に自白を強要したり、暗示を与えることもできる(キルアは脳に針を刺され「確実には勝てない敵からは逃げる」よう暗示をかけられていた)。自分に刺して顔を変えることもできる。他人に変装することも可能で、旅団アジトでヒソカの替え玉を務めたこともあった。針を刺し続けないと4、5時間で顔が戻ってしまうという欠点がある。 針人間 通常能力の強化版であり、特別製の針を用いる。頭部に針を刺された者は、身体能力が上がり、死ぬまで従属する。刺された時点で完全に支配され、再起不能の廃人同様になり、針を抜いても治らない。 「ギタラクル」 頭部に何十本もの針を刺して、操作系能力で顔を変えた姿。針を刺し続けているので、長時間顔を変えて潜伏することができる。この顔と名前でハンターになっているものの、ハンター協会は素性を把握してはいる。ハンター協会会長選挙のときも、この姿で再登場した。なお、針を刺さなくてもギタラクルの姿にはなれるが、針が固定の役割をはたしているので、針を刺さない場合、固定が出来ず短時間で元の姿に戻ってしまう。 ミルキ=ゾルディック 声 - 石塚堅 / 斉藤貴美子 ゾルディック家第二子(次男)。19歳。身長182cm。体重141kg。血液型A型。操作系能力者。 フィギュアやゲームなどを収集しているオタク。切れ長の目をした青年で、大食で滅多に家から出ないので肥満体である。キルアを溺愛するゾルディック家の中では唯一キルアと対等な口をきき、兄弟仲は悪くない。一家の期待を集めるキルアのことを快く思っておらず、家庭では唯一冷たい態度を取っている。キルアの実力と才能は一族随一と認めるも、性格面が殺し屋向きでないと冷静に評価する。キルアからは陰で「ブタくん」と呼ばれるなど普段は見下されており、キルアが家出した際には脇腹を刺されている。 殺し屋としては、外出せずに済む仕事を担当しており、主力である父や兄の暗殺の技術支援を行っている。キルアの武器であるヨーヨーは、彼の特製品である。コンピュータや機械全般に強いが、理論だけが先走って役に立たないものを作ることも多いようで、「頭はいいがバカなのが玉にキズ」と祖父ゼノに評される。 オタクとしての意地と執着からG・I入手のために奔走し、ヨークシンまで旅立つ精力的な面を見せたが、オークションで大富豪バッテラに全敗するとあっさり帰宅した(第2期アニメでは、キルアがオークションで本人の存在に気づいていた)。 ミュージカル版ではヒソカとの戦いで外見によらない高い身体能力を披露したが、返り討ちに遭って家族や使用人達と共にヒソカの操り人形と化した(後にイルミに助けられる)。 アルカ=ゾルディック 声 - 内田真礼(第2作) ゾルディック家第四子。 巫女のような服装をしており、喜怒哀楽を模した髪留めをしている。容姿は女性そのもので、一人称も「あたし」。キルアは「妹」と称し女の子扱いしているが、イルミは「弟」、ゾルディック家の執事は「坊ちゃま」と呼んでいるため性別は正確には不明。その特異な能力からシルバには「別の何処かからきた闇(なにか)」と称され、その能力の危険性ゆえに幼少期から地下室に厳重に隔離されていた。殺し屋としては全く扱われておらず、戦闘能力も皆無で、自衛すらできない普通の子どもである。家族たちからは遠ざけられているがゾルディック家としては珍しく無邪気で素直な性格の持ち主。キルアのことが大好きで、キルアと再会した時は彼に抱きつくほど喜んでいた。 名前自体は初期から出ていたが、本格的に登場したのは会長選挙編から。その関係でゾルディック兄弟で唯一、アニメ第1作とミュージカル版には登場していない。ナニカ アルカのおねだりを三回連続で叶えるとアルカが変化する姿。真っ黒な目と笑っているかのような半開きの口が特徴。アルカがキルアを「お兄ちゃん」と呼んでいるのに対し、ナニカはキルアを「キルア」と呼んでいる。他人の願いを叶える能力を持ち、願いを一つ叶えるとアルカに戻る。おねだりを聞けないと相手は死ぬ。願い事を言われると「あい」と返事をする。何かを治した後は必ず「キルア、いい子いい子して」と言う。 基本的にはアルカの顔が変わった状態が「ナニカ」であるが、正確なことを言えば、アルカの表情のままでナニカであるときもある。先述の「キルアへの呼び方」で区別はつくものの、単純な容姿で今どちらであるかの見分けは困難(詳細な条件は後述する)。 なお、以下のルールのいくつかはミルキなどによって一般人や召使を犠牲にすることで調べられた。ナニカの能力 おねだりを三回連続で叶えるとどんな願いでも一つだけ叶えられる。 おねだりを4回連続で断ると、おねだりされた人物とその人物が最も愛する人物の最低二人、それ以降はその人物と長時間接していたものから順に死ぬ。 願い事の難易度に比例して、次のおねだりの難易度が上昇し、おねだりを叶えることができなかった場合の死者も増える。 過程が不明瞭な願いをすると、周囲への被害など一切無視しての叶え方となる場合がある(例:お金持ちになりたい→頭上で大金を積んだ飛行機が事故を起こして金をばらまく)。 同一人物が連続して願い事はできない。 おねだりに応えることができずに死者がでた場合、次からはおねだりの難易度がリセットされる。 「治す」場合には対象に直接触れなければならない。 キルアのみ、ナニカに「命令」することで無条件で願いを叶えることができ、代償を必要としない。またキルアだけは連続して願い事ができる。キルアが例外なのは、ナニカがキルアを慕っているため。キルアいわく治すお願いの後に残酷なおねだりをしたことはない。 なお、アルカの姿に戻った時におねだりを言うものの、実際におねだりをしているのは「ナニカ」である(容姿で見分けはつけられない)。そのために厳密には、アルカがアルカとして存在していられるのは「おねだりが失敗し、死者が出たあと、他の誰かにナニカがレベル1のおねだりをするまでの間」「おねだりが中断されている(おねだり中の相手が不在)時」「ナニカが何かを治して眠った後、誰かが『アルカ』にお願いをしてそれが叶うまでの間」だけになる。 アルカ自身はナニカの存在も自覚している。ゴン治療後にキルアがアルカのためを思って、ナニカに「もう二度と出てくるな」と命令するが、アルカは「ナニカが泣いている」「ナニカも大切にしてくれなきゃダメ」とキルアを責めるなど、アルカはナニカを大切にしている様子。 単行本33巻の幕間で、ナニカが暗黒大陸出身であることが明言された。おねだりの犠牲者の遺体は、ひも状にねじれたり圧縮されたりと厄災の犠牲者に酷似する。ガス生命体アイは、ナニカと同じように「あい」と鳴く。 カルト=ゾルディック 声 - 前川優子 / 能登麻美子 ゾルディック家第五子・末子。10歳。身長150cm。体重31kg。血液型A型。性別は不明(データブックでは弟とされている。小説では妹という設定)。一人称は「ボク」。 幻影旅団団員。団員ナンバー4。操作系能力者。 ヨークシンではイルミやマハと共に十老頭を暗殺した。兄(誰なのかは今のところ不明)を取り戻すため、ヒソカの抜け番として幻影旅団に入団する。最初はすぐにNo.2の地位に登りつめるつもりだったが、フェイタンを始めとする旅団員と自分との圧倒的実力差に打ちのめされ、考えを変える。B・W1号船では、旅団に新加入した兄イルミと共に行動している。なお、「旅団入りの事実」はハンター協会にも把握されている。 キルアとの接点は今の所は描かれておらず、彼からの印象も不明であるが、カルト自身はキルアに対し屈折愛を抱き(総集編treasure2の相関図より)、同時にアルカに対して嫉妬心を抱いている。 女物の着物姿から一見物静かな印象を受けるが、獲物をいたぶる癖があり、また、時として苛立ちも見せる。紙製の扇子と紙吹雪を武器として使用する。紙を操作する能力(仮称) 扇子を使って自在に紙を操り攻撃をしたり、紙片を対象者に付着させることで、紙人形を介して対象者の周囲の音や会話を聞くことができる操作系能力。蛇咬の舞(だこうのまい) 無数の紙吹雪を蛇のように連ねて、それを一箇所に集中して飛ばす攻撃技。威力もキメラ=アントの体を切断するほど高い。 探索能力(仮称) G・I編で除念師であるアベンガネを見つけた能力。詳細は不明。
※この「キルアの兄弟」の解説は、「ゾルディック家」の解説の一部です。
「キルアの兄弟」を含む「ゾルディック家」の記事については、「ゾルディック家」の概要を参照ください。
- キルアの兄弟のページへのリンク