Ε
(エプシロン から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/19 06:37 UTC 版)
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ギリシア文字 | |||
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Γγ | ガンマ | Οο | オミクロン |
Δδ | デルタ | Ππ | パイ |
Εε | エプシロン | Ρρ | ロー |
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Θθ | シータ | Υυ | ウプシロン |
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Ε, ε( エプシロン、イプシロン、ギリシア語: έψιλον、ギリシア語ラテン翻字: epsilon)は、ギリシア文字の第5字母であり、母音[e]を表す。数価としては5を表す。ラテンアルファベットの E、キリル文字の Е, Є, Ѐ, Ё, Э はこの文字を起源とする。
本来の発音に近いカタカナ表記は「エプシロン」であるが、日本における一部の分野あるいは業界の慣習ではラテンアルファベットの E(イー)につられて「イプシロン」と表記・呼称されることがある。しかし「イプシロン」は現代ギリシア語では Υ, υ を指すため、文脈によって判断できない場合は混乱を招く可能性がある。英語の発音は英国英語と米国英語でいくつかの違いがあるが、日本語で無理やりカタカナ表記するならば「エプスィロン」「エプサイロン」[1]や「エプサラン」「エプサイラン」[2]のように発音される(太字部分に強勢アクセントがある)。
起源
フェニキア文字 𐤄 (ヘー)に由来する。フェニキア文字では無声声門摩擦音[h]を表す文字だったが、ギリシア文字では母音[e]を表す文字に転用された[3]。古くは短母音以外に長母音もこの文字で表されたが、後に狭い[eː ]はειで、広い[ɛː ]はηで表されるようになった[4]。
文字名称は古くはエー ( εἶ ) であり、これはセム語名ヘーに由来するか、または単純に母音[e]を伸ばしたものと考えられる[5]。2世紀ごろに二重母音αιが同音の[e]に変化し、ビザンチン時代の文法学者が両者の区別のためにɛをエプシロン(ἒ ψιλόν、単なるエ)と呼んだのが現代の名称の由来である[6]。
記号としての用法
数学や科学分野などで、小文字の「ε」が記号として使われることがある。大文字の「Ε」はアルファベットのEとほとんど区別がつかないため、一般的に使われることはない。
- 数学で、ε-δ論法などで見られるように非常に小さな数を表す記号としてよく用いられる。
- 数学(特にテンソル解析)などで、レビ・チビタ記号として用いられる。
- 統計学で、自由度の調整に用いられる統計量(ボックスのイプシロン、グリーンハウス-ガイザーのイプシロン)
- 電磁気学で、誘電率を表す。
- 材料力学、材料工学などで、ひずみを表す。
- 集合の要素を表す数学記号 ∈ の古い形。
- IPAにおいて、非円唇前舌広半母音 [ɛ] (広いエ)の代わりに用いられる。
- 電子捕獲を意味する記号。
- 熱光学で放射率を表す。
- ミクロ経済学で、弾力性を表す。
商品名・固有名等
- イプシロン (ミュージシャン)
- イプシロンロケット - 宇宙航空研究機構の人工衛星打ち上げ用小型ロケット
- 作品名
- コズミックイプシロン - 1989年にアスミックより発売されたコンピュータゲーム
- エプシロン - 浦沢直樹作の漫画『PLUTO』の登場人物 ⇒PLUTO#エプシロン
- 自動車関連
- カワサキ・エプシロン - かつて川崎重工業が販売/スズキが製造していたスクーター型のオートバイ
- ランチア・イプシロン
- ヒュンダイ・エプシロンエンジン - 現代自動車グループ(ヒュンダイ/キア)の開発・製造する直列3・4気筒エンジン。
- エプシロン・ユースカディ - (Epsilon Euskadi)スペインのレーシングチーム
符号位置
大文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 小文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Ε | U+0395 |
1-6-5 |
Ε Ε Ε |
ε | U+03B5 |
1-6-37 |
ε ε ε |
|
Έ | U+0388 |
- |
Έ Έ |
έ | U+03AD |
- |
έ έ |
脚注
参考文献
- W. Sidney Allen (1987) [1968]. Vox Graeca (3rd ed.). Cambridge University Press. ISBN 0521335558
エプシロン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/09 01:46 UTC 版)
世界最高水準のロボットの一人。原作同様、太陽の光を利用した光子エネルギーを動力源および武器にしている。第39次中央アジア紛争への参加を「この戦いに正義は無い」と言う理由から拒否し、世論から非難を浴びてしまう。なにより産みの親であるニュートン博士がエプシロンに託したものが「戦争の根絶」だと理解しており、本能的に戦いを忌避している。光子エネルギーを武器として用いれば街一つ消滅させることも容易く、心構え一つで自らがすぐさま大量破壊兵器と化すということを誰よりも深く理解しており、誰かを守るためにしか使うつもりがない。 その後、徴兵拒否への見せしめとしてペルシア王国へ戦後処理の名目で派遣される。そこで戦後の悲惨な光景を目にし、この地で出逢った戦災孤児達を引き取り、オーストラリアで一緒に暮らしている。「徴兵を拒否したロボット風情が養父を気取っている」と世間から更に厳しい批判を受けたが、子供達や施設の職員からは慕われている。戦災地においては、人工知能を抜き取られた大量のロボットの残骸を、光子エネルギーの破壊力で「処理」した。この体験と、ペルシャから引き取った子供の1人ワシリーが口にする「ボラー」、歌詞にボラーの登場する不吉な歌などから、戦いの裏にある不穏な何かを察知している。モンブランの仇討ちでブランドが無念の死を遂げた後はそれ以上の悲劇を避けるため、同様に狙われているロボットたちに警告。ニュートン博士の死後はホフマンの危機を察して救助した。 当初は仲間である筈のヘラクレスからも「臆病者」だと誤解されて痛烈な皮肉を浴びせられていたが、後に徴兵を拒否したエプシロンの方が正しかったと認められ、エプシロンには命を狙われる理由も復讐される要因もないとみなされる。 エプシロンを隔離するセーフハウスがアブラーに襲撃され、スコット将軍が殺害された後、子供達に危機が迫っていると察知してオーストラリアに戻る。子供たちの救助をホーガンに託し、自身はプルートゥと対決。片腕を奪ったが敢えて見逃し、「撃破した」と嘘をついた。その後、再戦を欲するアブラーに掠われたワシリーを救い出すべく、ガードロボットのホーガンと共闘して、ビーゲラン城に突入。雪の降る悪天候の中、光子エネルギーを満足に発揮できない状況下で再戦を繰り広げ、夜明けにより優勢に立ち光子エネルギーでプルートゥを破壊しつつも、尚もプルートゥの中にあるサハドへの説得を試みるが、サハドが抱くボラーへの恐怖がそれを阻み。ボラーの標的がホーガンとワシリーに向いたことで自ら手を切り落として彼らを保護。プルートゥに首から上を噛み切られた後、ボラーによって破壊される。直前、バリアーを張ることのできる両方の手のみを体から切り離し、衝撃波からワシリーとホーガンを庇い、守り抜いた。そして残留思念で「僕のかわりに地球を守ってほしい」と言い残し消滅した。 形態は人間型。相貌は20代のヨーロッパ系の男性。長髪で中性的な印象の美男子で、黒のセーター(らしき服)と、同じく黒のスラックスおよびブーツを着用している。 「地上最大のロボット」版 特撮ヒーローのようなマントと全身タイツ風のデザイン。オーストラリアの孤児院で働いており、心優しい性格で大勢の子供達から慕われている。一度計略でプルートゥを海底の泥濘に沈めようとしたが、卑怯な手段を使ったという引け目と、敵であろうと見捨てられない優しさゆえに、結局助けてしまい、これが仇となって弱点を知られることになる。光子力で動くロボットで、光さえあれば無限に発揮できるパワーはプルートゥにとっても脅威であったが、エネルギー補充ができない悪天候の日に戦いを挑まれた上に、逃げ遅れた子供を庇い、破壊されるという悲劇的な最期を遂げてしまう。アニメ第1作および『アストロボーイ・鉄腕アトム』ではプルートゥに対してアトムと共闘している。なお、『アストロボーイ・鉄腕アトム』では原作版の中性的な雰囲気からか、女性型の環境保護ロボットになっている。こちらはプルートゥに自然環境の専門家ならではの「地の利」を生かした水中戦で挑むも、プルートゥが海底火山を盾にし、撃てば噴火と大自然破壊をもたらすのを恐れて敗れた。
※この「エプシロン」の解説は、「PLUTO」の解説の一部です。
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