放射率
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/16 23:37 UTC 版)
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放射率(ほうしゃりつ、英: emissivity)は、物体が熱放射で放出する光のエネルギー(放射輝度)を、同温の黒体が放出する光(黒体放射)のエネルギーを 1 としたときの比である。0 以上 1 以下の値(無次元量)であり、物質により、また、光の波長により異なる。
キルヒホッフの法則によると、放射率εと吸収率αは等しい:
- ε = α
また、エネルギー保存則から、ある波長の光が物体に当たった時、反射率ρ、透過率τ、吸収率αの和は 1 になる:
- ρ + τ + α = 1
もしも、物体が十分に厚ければ、透過率τは 0 になる。すると
- ρ + α = 1
となる。この式に上記のキルヒホッフの法則を使うと
- ρ = 1 - ε
となる。すなわち、放射率εが大きければ反射率は小さく、逆に小さければ反射率は大きい。このことから、光をなるべく反射するには、放射率の小さな素材で物体表面を覆えばよいということがわかる。
例えば、消防士の着る耐熱服の表面が金属でコーティングされているのは、金属の放射率が広範囲の波長において低い(反射率が高い)ためである。高温な物体から照射される熱放射を反射することにより、消防士の体を高温から守るのである。
値の例
各物質について、放射率εは以下の程度の値をとる。
- アルミニウム 0.02-0.1
- 鉄(酸化面) 0.5-0.9
- ゴム 0.95
- セラミック 0.95
関連項目
放射率
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「キルヒホッフの法則 (放射エネルギー)」の記事における「放射率」の解説
物体が熱放射で放出する光のエネルギー(放射輝度)を、同温の黒体が放出する光(黒体放射)のエネルギーで割った値を放射率(射出率)という。 放射率は、0以上1以下の値であり、物質により、また、波長により異なる。
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