仮説検定とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 人文 > 統計 > 検定 > 仮説検定の意味・解説 

かせつ‐けんてい【仮説検定】

読み方:かせつけんてい

統計学で、母集団から抽出した標本が、母集団全体説明する統計的仮説支持するかを判定すること。実際に観測され標本が、ある仮説に従う母数または確率分布をもつ母集団から抽出される確率求め有意水準比較して仮説当否判断する統計的仮説検定検定

[補説] 1回実験で、3回連続して1の目が出たサイコロがあったとし、これについて仮説検定を試みる。まず、このサイコロいかさまではないという帰無仮説立てる。正しサイコロ同様の目を出す確率二項分布に従うため、1/216と求められる有意水準1パーセントとすると、この帰無仮説棄却されサイコロいかさまであるという対立仮説成立する


仮説検定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/30 02:21 UTC 版)

仮説検定(かせつけんてい、: hypothesis testing)あるいは統計的仮説検定 (statistical hypothesis testing)[補 1] とは、母集団分布の母数に関する仮説標本から検証する統計学的方法の一つ。日本産業規格では、仮説 (statistical hypothesis) を「母数又は確率分布についての宣言。帰無仮説と対立仮説がある。」と定義している[1]。検定 (statistical test) を「帰無仮説を棄却し対立仮説を支持するか、又は帰無仮説を棄却しないかを観測値に基づいて決めるための統計的手続き。その手続きは、帰無仮説が成立しているにもかかわらず棄却する確率が α 以下になるように決められる。この α を有意水準という。」と定義している[2]


補足

  1. ^ 単に検定法と呼ばれることもある。
  2. ^ 1920-30年代にかけてイェジ・ネイマンエゴン・ピアソンによって体系化された。
  3. ^ 棄却(すなわち不採択)できるかを調べるものなので、帰無仮説と呼ぶ。
  4. ^ この場合、両者の反応は標準偏差がともに等しい正規分布に従うが、さらに平均にも差が無いかを問題としている。

出典

  1. ^ JIS Z 8101-1 : 1999, 2.46 仮説.
  2. ^ JIS Z 8101-1 : 1999, 2.49 検定.
  3. ^ 村尾(2014)
  4. ^ https://gakkai.univcoop.or.jp/pcc/2014/papers/pdf/pcc057.pdf
  5. ^ JIS Z 8101-1 : 1999, 2.47 帰無仮説.
  6. ^ JIS Z 8101-1 : 1999, 2.48 対立仮説.
  7. ^ 脇本 1973, pp. 93, 114.
  8. ^ JIS Z 8101-1 : 1999, 2.50 棄却域.
  9. ^ JIS Z 8101-1 : 1999, 2.57 両側検定.
  10. ^ JIS Z 8101-1 : 1999, 2.56 片側検定.
  11. ^ JIS Z 8101-1 : 1999, 2.54 検出力.
  12. ^ a b 脇本 1973, p. 93.
  13. ^ JIS Z 8101-1 : 1999, 2.51 第 1 種の誤り.
  14. ^ 3534-1:2006, 2.51 error of the first kind.
  15. ^ JIS Z 8101-1 : 1999, 2.52 第 2 種の誤り.
  16. ^ 3534-1:2006, 2.51 error of the second kind.
  17. ^ JIS Z 8101-1 : 1999, 2.55 検出力関数.


「仮説検定」の続きの解説一覧

仮説検定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/28 01:18 UTC 版)

一元配置分散分析」の記事における「仮説検定」の解説

要約統計量所与として、仮説検定の計算を表形式示している。平方和2つの列が説明値を示しているのに対して結果説明には1つ列しか必要ではない。 ANOVA表、固定モデル単一因子、完全ランダム化実験変動要因平方和 (SS)平方和 (SS)自由度 (DF)平方平均 (MS)F説明SS計算SSDFMS処理 ∑ T r e a t m e n t s I j ( m j − m ) 2 {\displaystyle \sum _{Treatments}I_{j}(m_{j}-m)^{2}} ∑ j ( ∑ i y i j ) 2 I j − ( ∑ j ∑ i y i j ) 2 I {\displaystyle \sum _{j}{\frac {(\sum _{i}y_{ij})^{2}}{I_{j}}}-{\frac {(\sum _{j}\sum _{i}y_{ij})^{2}}{I}}} J − 1 {\displaystyle J-1} S S T r e a t m e n t D F T r e a t m e n t {\displaystyle {\frac {SS_{Treatment}}{DF_{Treatment}}}} M S T r e a t m e n t M S E r r o r {\displaystyle {\frac {MS_{Treatment}}{MS_{Error}}}} 誤差T r e a t m e n t s ( I j − 1 ) s j 2 {\displaystyle \sum _{Treatments}(I_{j}-1)s_{j}^{2}} ∑ j ∑ i y i j 2 − ∑ j ( ∑ i y i j ) 2 I j {\displaystyle \sum _{j}\sum _{i}y_{ij}^{2}-\sum _{j}{\frac {(\sum _{i}y_{ij})^{2}}{I_{j}}}} I − J {\displaystyle I-J} S S E r r o r D F E r r o r {\displaystyle {\frac {SS_{Error}}{DF_{Error}}}} 総計O b s e r v a t i o n s ( y i j − m ) 2 {\displaystyle \sum _{Observations}(y_{ij}-m)^{2}} ∑ j ∑ i y i j 2 − ( ∑ j ∑ i y i j ) 2 I {\displaystyle \sum _{j}\sum _{i}y_{ij}^{2}-{\frac {(\sum _{j}\sum _{i}y_{ij})^{2}}{I}}} I − 1 {\displaystyle I-1} M S E r r o r {\displaystyle MS_{Error}} は、モデルの σ 2 {\displaystyle \sigma ^{2}} に対応する分散推定量である。

※この「仮説検定」の解説は、「一元配置分散分析」の解説の一部です。
「仮説検定」を含む「一元配置分散分析」の記事については、「一元配置分散分析」の概要を参照ください。


仮説検定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/29 01:12 UTC 版)

二項分類」の記事における「仮説検定」の解説

従来からの仮説検定では、検定者は帰無仮説と対立仮説立てることから始め実験行い帰無仮説棄却して対立仮説採用できるかどうか判断する結果有意であれば帰無仮説棄却される帰無仮説実際には真であるのにこれを行うことを「偽陽性; false positive」または第一種過誤と呼ぶ。逆に帰無仮説が偽である場合は、「真陽性; true positive」と呼ぶ。 有意でない結果場合帰無仮説棄却できない帰無仮説実際には偽であるのに棄却ない場合を「偽陰性; false negative」または第二種過誤と呼ぶ。逆に帰無仮説が真である場合は、「真陰性; true negative」と呼ぶ。

※この「仮説検定」の解説は、「二項分類」の解説の一部です。
「仮説検定」を含む「二項分類」の記事については、「二項分類」の概要を参照ください。


仮説検定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/28 18:39 UTC 版)

推計統計学」の記事における「仮説検定」の解説

詳細は「仮説検定」を参照 区間推定値から、母集団特定の分布に従っているかどうか検証すること。具体的には、データ特定の分布に従う母集団から抽出されたとする仮説立て、この仮説検定を行う。この仮説帰無仮説きむかせつ)という。たとえば、「抽出集団は、平均値50標準偏差○の母集団から抽出されたものである。」、「抽出集団Aと抽出集団Bはともに平均値標準偏差99%同じ母集団から抽出されたものである。」といった仮説帰無仮説となる。こうした帰無仮説から予想される統計量と、実際に抽出集団データから計算され統計量一致する確率p値という)を求め、その確率が予め決めた基準(有意水準、5%または1%使用されることが多い)よりも小さい(つまり「起こりそうもない」)場合には「有意差がある」として、上の仮説棄却される。 仮説検定には様々な手法があり、帰無仮説により使い分ける必要がある統計学的検定手法は、データ特定の確率分布に従うことを仮定するパラメトリック手法」と、それを仮定しない「ノンパラメトリック手法」に分けられる

※この「仮説検定」の解説は、「推計統計学」の解説の一部です。
「仮説検定」を含む「推計統計学」の記事については、「推計統計学」の概要を参照ください。


仮説検定

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 02:14 UTC 版)

一致性 (統計学)」の記事における「仮説検定」の解説

一致性のある仮説検定とは、偽の仮説検定検出力が、データ項目が増加する伴って、1まで増加する検定のことである。

※この「仮説検定」の解説は、「一致性 (統計学)」の解説の一部です。
「仮説検定」を含む「一致性 (統計学)」の記事については、「一致性 (統計学)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「仮説検定」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



仮説検定と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「仮説検定」の関連用語

仮説検定のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



仮説検定のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの仮説検定 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの一元配置分散分析 (改訂履歴)、二項分類 (改訂履歴)、推計統計学 (改訂履歴)、一致性 (統計学) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS