常用漢字 常用漢字の概要

常用漢字

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/11 09:42 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
この項目には、JIS X 0213:2004 で規定されている文字が含まれています(詳細)。

常用漢字表の目的は、漢字使用の目安であって制限ではない一方、日本の学習指導要領では義務教育国語で読みを習う漢字は常用漢字しか規定がない[2]。日本の主な報道機関は、日本新聞協会が発行する『新聞用語集』(新聞用語懇談会編)に掲載される新聞常用漢字表に基づき、各社で多少手を加えて、漢字使用の基準としている場合が多い。

採用されている常用漢字

歴史

  1. 1923年大正12年)、文部省臨時国語調査会が発表した常用漢字表、漢字1962字とその略字154字。一部資料に1960字とあるのは略字によって2組が同字となるため。同年9月1日実施予定であったが、同日発生した関東大震災により頓挫した。
  2. 1931年昭和6年)、「常用漢字表及仮名遣改定案に関する修正」にて上記常用漢字表中の147字を減らし45字を増やして修正した1858字。
  3. 1942年(昭和17年)、国語審議会が作成した標準漢字表2528字のうちの常用漢字1134字[3]。ほかに準常用漢字1320字、特別漢字74字。簡易字体(略字)の本体78字、許容64字があった。
  4. 1946年(昭和21年)、国語審議会が上記標準漢字表の中の常用漢字から88字を削り249字を加えた常用漢字表1295字案。この案は採択されず、同年、これを修正した1850字が当用漢字として公布された。
  5. 1981年(昭和56年)3月23日に国語審議会が答申し、同年10月1日に昭和56年内閣告示第1号として告示された常用漢字表。当用漢字の後継であり、1945字/4087音訓[2187音・1900訓]から成る。
  6. 2010年(平成22年)6月7日に文化審議会が改定常用漢字表として答申し、同年11月30日に平成22年内閣告示第2号として告示された常用漢字表。告示の際、昭和56年内閣告示第1号「常用漢字表」は廃止された。2136字/4388音訓[2352音・2036訓]から成る。

なお、このページでは5.および6.について解説する。

1981年の制定時(当用漢字との違い)

昭和56年内閣告示第1号「常用漢字表」(1945字/4087音訓[2187音・1900訓])では、当用漢字表と比べて字数の上では、以下の96字が増加した。削除された字種はなかった。

追加された字
猿 凹 渦 靴 稼 拐 涯 垣 殻 潟 喝 褐 缶 頑 挟 矯 襟 隅 渓 蛍 嫌 洪 溝 昆 崎 皿 桟 傘 肢 遮 蛇 酌 汁 塾 尚 宵 縄 壌 唇 甚 据 杉 斉 逝 仙 栓 挿 曹 槽 藻 駄 濯 棚 挑 眺 釣 塚 漬 亭 偵 泥 搭 棟 洞 凸 屯 把 覇 漠 肌 鉢 披 扉 猫 頻 瓶 雰 塀 泡 俸 褒 朴 僕 堀 磨 抹 岬 妄 厄 癒 悠 羅 竜 戻 枠
字体を改めた字
当用漢字字体表の「」が「」に改められた。
音訓が加わった字
(はえる)、(あやぶむ)、(いこう)、(かおる)、(うれえる)、(うたう)、(ロウ)、(オ)
付表に加わったもの
叔父伯父(おじ)、叔母伯母(おば)、桟敷(さじき)、凸凹(でこぼこ)
音訓が削られた字
(はだ)、(めくら)

  1. ^ 常用漢字表(2010年)まえがき
  2. ^ さらに漢字を適切に使うことに関しては、義務教育では学年別漢字配当表に示されている漢字にとどまる。
  3. ^ 標準漢字表、1942年(文化庁ホームページ)
  4. ^ 「崎」の異体字だが改定常用漢字の「埼」は訓読みの「さき」ではなく「さい」である。
  5. ^ a b c 改定常用漢字表では「曽・痩・麺」について「頻度数に優先して、生活漢字としての側面を重視し」て、印刷標準字体「曾・瘦・麵」ではなく簡易慣用字体「曽・痩・麺」を採用した。
  6. ^ 「坂」の異体字。
  7. ^ 」には〈「かわ」とも。〉と注記された。
  8. ^ 追加された「」には〈「隙間」は、「透き間」とも書く。〉と注記された。
  9. ^ 「表の見方」に「字音を動詞として用いることのできるもの」として「力む」が「案じる」・「信じる」とともに例示されている。
  10. ^ 文化審議会国語分科会報告 国語分科会で今後取り組むべき課題について(PDF)
  11. ^ 第39回文化審議会総会 情報化時代に対応する漢字政策の在り方について
  12. ^ 第6回漢字小委員会で配付された資料3(PDF) P.3参照。
  13. ^ 第20回漢字小委員会で配付された資料2(PDF) P.4参照。
  14. ^ この2点のほか、P.2 6行目 候補漢字Aの「」は「」の誤りである。
  15. ^ 第2次字種候補案国語分科会提出資料では表現が若干変わったが、実質的な内容に変わりはない。なお、国語分科会提出資料は第39回国語分科会で了承された。
  16. ^ 第32回漢字小委員会で配付された資料3 (PDF)による。ただし、「(「臺(台)」の異体字)・ヶ・々」などの文字についても除外せずに記載されている。
  17. ^ 2010年(平成22年)4月7日最高裁で敗訴が確定。
  18. ^ 要望の多かった「玻・碍・鷹」の扱いについて(PDF)参照。
  19. ^ 「改定常用漢字表(答申)」(PDF) P.(12)参照。
  20. ^ 「常用漢字表」(国語審議会答申)前文には「新しく加わった漢字については、同表に掲げたものに準じて整理を加えた」とある。(注)「同表」は「当用漢字字体表」のこと。
  21. ^ 人名用漢字として「昭和26年以降平成9年までに示された字体」のこと。
  22. ^ 新聞用語懇談会編『2010年「改定常用漢字表」対応 新聞用語集 追補版』日本新聞協会、2010年 24ページ
  23. ^ 法令における漢字使用等について(PDF)
  24. ^ ただし上諭に用いられている「詢」は当用漢字・常用漢字ではない。
  25. ^ 『法令における漢字使用等について(平成22年11月30日内閣法制局長官決定)』「1 漢字使用について(4)」。なお本決定以前は『法令用語改正要領』「第五 常用漢字表にあっても、かなで書くもの」において同旨が定められていた。
  26. ^ 新聞用語懇談会編『2010年「改定常用漢字表」対応 新聞用語集 追補版』日本新聞協会、2010年 4ページ
  27. ^ NHK放送文化研究所編『NHK漢字表記辞典』NHK出版、2011年 ISBN 9784140112991、14ページ
  28. ^ 共同通信社『記者ハンドブック』第13版 415ページ
  29. ^ 時事通信社『最新用字用語ブック』第7版 415ページ
  30. ^ 『読売新聞用字用語の手引』第5版(中央公論社)323ページ
  31. ^ 『NHK漢字表記辞典』(NHK出版、2011年)493ページ
  32. ^ a b 平成18年度「国語に関する世論調査」の結果についてによると「あまり使われていないと思う」と「全く使われていないと思う」の合計で「逓」は60.5%、「遵」は60.1%となる。このほかには「」「」「」も調査されたが、「あまり使われていないと思う」と「全く使われていないと思う」の合計は約3割程度である。


「常用漢字」の続きの解説一覧



常用漢字と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「常用漢字」の関連用語

常用漢字のお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   
検索ランキング



常用漢字のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの常用漢字 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2020 Weblio RSS