常用薄明とは? わかりやすく解説

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じょうよう‐はくめい〔ジヤウヨウ‐〕【常用薄明】

読み方:じょうようはくめい

市民薄明


薄明

(常用薄明 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/24 03:35 UTC 版)

薄明
日の出前の薄明。ブラジルサンタカタリーナ州、アルゼンチンとの国境付近にて
日没後の薄明。カラカスにて

薄明(はくめい、英語:twilight)は、日の出のやや前、あるいは日の入りのやや後の、がうすあかるい(薄暗い)状態のことである[1]。英語を使いトワイライトとも。

水平線下の太陽からの光が、上空大気散乱して生じる[1]


名称

日の出前のほうについては「黎明(れいめい)」「払暁(ふつぎょう)」「彼者誰(かわたれ)」「明け(あけ)」「夜明け(よあけ)」「(あかつき)」「東雲(しののめ)」「(あけぼの)」などの名がある。一方、日の入り後については「黄昏(たそがれ)」「夕暮れ(ゆうぐれ)」「日暮れ(ひぐれ)」「薄暮(はくぼ)」といった語がある[注釈 1]

日の出前の「彼者誰(かわたれ)」は「彼は誰」("あの人は誰?")、日没後の「黄昏(たそがれ)」は「誰そ彼」が元々の意味であり、いずれも薄暗くて人の見分けがつきにくいことから、このように呼ばれる。

また、日の入り後については「[注釈 2]」あるいは「宵のうち」とも言い、日没直後(下記の「市民薄明」に相当する)は「宵の口」とも言う。さらに、この時間帯は「逢魔時(おうまがとき)」あるいは「大禍時(おおまがとき)」とも呼ばれており、化け物妖怪などの魔物に出会いやすい時間だと考えられてきた。

分類

薄明の分類

太陽高度(太陽の中心位置と地平線との角度)により、以下の3つに分類されている[2]

  • 市民薄明(常用薄明、第三薄明 Civil twilight
太陽高度:-50〜-6°。まだ十分に明るさが残っていて、人工照明がなくても屋外で活動ができる明るさ。「50′」は太陽の視半径「16′」に、地平線付近の大気差「34′」を加味した角度であり、これだけ地平線の下に入っている時が日の出・日の入り(太陽の上端が地平線に接した時)ということになる。
  • 航海薄明(第二薄明 Naval twilight (Nautical twilight)
太陽高度:-6°〜-12°。海面と空との境が見分けられる程度の明るさ。
  • 天文薄明(第一薄明 Astronomical twilight
太陽高度:-12°〜-18°。6等星までを肉眼で見分けられる暗さになる前の明るさ。

備考

理科年表では、江戸時代の明六つ、暮六つに相当する時刻・時間帯として、太陽高度が-7度21分40秒になる時刻を夜明け日暮れとしている。

高緯度地方では、日が沈まずに薄明にならない場合や、沈んでも天文薄明や航海薄明にならない場合(白夜)もある。また、近年の都市部では、人工照明によって空が明るく照らしだされ、深夜になっても完全に暗い空にならない地域も多くなっている。

ギャラリー

薄明。インドマンガロールにて

脚注

注釈

  1. ^ これら全てが正確に薄明と同様の表現とは限らない。日の出後、日の入り前を含む語もある。
  2. ^ 「宵」には「徹宵」のように夜全体を指す意味がある。

出典

  1. ^ a b 薄明」『デジタル大辞泉』https://kotobank.jp/word/%E8%96%84%E6%98%8Eコトバンクより2025年5月24日閲覧 
  2. ^ Three Types of Twilight”. National Weather Service(アメリカ国立気象局). 2025年5月24日閲覧。

関連項目

外部リンク



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