ロミオの青い空
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世界名作劇場 | ||
通番 | 題名 | 放映期間 |
第20作 | 七つの海のティコ | 1994年1月 - 1994年12月 |
第21作 | ロミオの青い空 | 1995年1月 - 1995年12月 |
第22作 | 名犬ラッシー | 1996年1月 - 1996年8月 |
ロミオの青い空 | |
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アニメ | |
原作 | リザ・テツナー(『黒い兄弟』より) |
監督 | 楠葉宏三 |
脚本 | 島田満 |
キャラクターデザイン | 佐藤好春 |
音楽 | 若草恵 |
製作 | フジテレビ・日本アニメーション |
放送局 | フジテレビ系列 |
放送期間 | 1995年1月15日 - 12月17日 |
話数 | 全33話 |
その他 | 『世界名作劇場』としては初のステレオ放送作品 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
概要
原作はドイツの作家、リザ・テツナーの『黒い兄弟』(Die schwarzen Brüder)。1990年代に放送された世界名作劇場作品の中では比較的マイナーな原作であり、酒寄進一による邦訳版は1988年に福武書店から刊行されている。原作は少年売買や労働の苛酷さを中心にストーリーが展開されるが、本作品では少年たちの生きる様と友情に描写の重点が置かれている。特にロミオの親友であるアルフレドは、物語後半において中心的な役割を担うなど、原作より遥かにクローズアップされている。
本作品が放送された1995年は、バレーボールワールドカップやプロ野球の中継などのために、数週にわたる放送休止が頻発しており、総話数は前年までよりもさらに少なくなっている。特に9月以降はその傾向が顕著に表れており、第28・29話、第30・31話の間にそれぞれ一月以上の休止期間が存在し、11月に至っては直前の時間帯に放送されていた『キテレツ大百科』と共に、一度も放送がないという事態まで発生した。また第31・32話は放送局側の都合で急遽挿入された単発エピソードであり、本来は全31話の予定であった。
第2話「運命のはじまり・炎の中の家族」は、阪神・淡路大震災が起こった翌週に放送されたが、ルイニの放火により山火事が起こり、ロミオの父が大怪我を負うという内容であったため、被災地域の心情に考慮し放送を中止しようという意見が出ていた。しかしこの話を中止すれば、物語のテーマや構成、登場人物の性格にまで影響を及ぼすことになり、テレビシリーズとして成立させることが困難になるとの判断から、あえて放送に踏み切っている。放送後には「不謹慎だ」という批判、叱咤の言葉が寄せられた一方で、阪神・淡路大震災の被災者並びに同年3月に発生した地下鉄サリン事件の被災者・被害者から「よかったよ、夢をありがとう」などといった感想も多く寄せられた。[2]また、主人公ロミオの健気な生き様を見て『勇気が出た』など、いじめなどに遇っていたり自殺を考えた視聴者から、演じた折笠愛宛てに感謝の手紙が寄せられたことがムック本[要文献特定詳細情報]で綴られている。
放送終了後の展開
2001年に福武書店版「黒い兄弟」の復刊を目指すリクエスト票集めが復刊ドットコムで開始され、2002年9月にあすなろ書房から新装版で出版された。この新装版は全国の公共図書館の多くに配架されている。これに続いて番組ムック本も2003年に復刊され、その後も脚本家公認の脚本集・10周年記念ブックなどが新たに出版されている。このように『世界名作劇場』作品の中では、関連書籍の出版が活発に行われた作品である。
2005年9月に、当時の制作関係者を交えた10周年記念イベント「10~dieci~」が開催され、300人以上のファンが集まった。
本作品は2度にわたって舞台化もなされており、2009年3月には男性声優集団be-Viesによる本作品の舞台版「ロミオの青い空〜もうひとつの空〜」が上演された他、これとは別に2022年3月末から4月頭にかけて、ミュージカル「ロミオの青い空」も上演された(詳細は後述)。
2020年6月、日本アニメーションは「世界名作劇場」シリーズの新プロジェクトとして「世界名作ノスタルジア」を始動。その第1弾として、放送から25周年を迎えた本作品の大人向けアイテムである「Romeo lo spazzacamino(ロミオ ロ スパッツァカミーノ)」が発表され[3]、作画監督・キャラクターデザインを担当した佐藤好春による原画アートの新規描き起こしや、それを元にしたインテリア雑貨などの発売も含めた、様々な展開が実施された。
あらすじ
19世紀半ば、スイスのソノーニョ村で11歳の少年ロミオは家族と共に平和に暮らしていた。そんなロミオたち一家に人身売買人、死神ルイニの魔の手が伸びる。ロミオの父ロベルトは頑なにロミオを売り渡すことを拒み続けるが、遂に病に倒れてしまう。それを見たロミオは医者を呼んで父を救うため、自分の身を売ることを決意する。こうして、ロミオは煙突掃除夫としてミラノの街へ旅立つのであった。
旅の途中、ロミオは同じく煙突掃除夫になるためミラノに向かう少年アルフレドと出会う。ミラノに着いた後しばらくアルフレドとは別れ、煙突掃除夫としてつらい日々が続くが、アルフレドと再会を果たし、二人は親友となる。後に他の煙突掃除夫の仲間たちを集め、不良少年ジョバンニ率いる狼団に対抗するため、黒い兄弟という同盟を結成する。
- ^ 本作品以降の地上波テレビシリーズ2作品は、いずれも半年強の放送期間とされており、再度通年での放送に回帰するのは、BSデジタル放送へと移行した『レ・ミゼラブル 少女コゼット』まで待つこととなる。
- ^ 竹書房文庫「ロミオの青い空」にて楠葉宏三が述懐。
- ^ “「世界名作劇場」大人向けプロジェクト、第1弾「ロミオの青い空」のイラスト公開”. コミックナタリー (2020年6月22日). 2021年11月13日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah “ロミオ役に大薮丘&アルフレド役に新里宏太、「ロミオの青い空」全キャスト発表”. ステージナタリー (ナターシャ). (2021年11月22日) 2021年12月31日閲覧。
- ^ 現在の局名はテレビ愛媛。
- ^ 本作品の終了に伴い、高知放送での世界名作劇場番販ネットも併せて終了となった。
- ^ a b 本来の時間帯に当時クロスネットの日本テレビ系番組を同時ネットしていたため、時差ネット。
- ^ “「ロミオの青い空」をYouTubeにて全話一挙配信!”. 世界名作ノスタルジア (2020年9月1日). 2021年11月13日閲覧。
- ^ “アニメ「ロミオの青い空」全33話をYouTubeで無料配信、ミュージカル上演を記念して”. コミックナタリー (2022年2月1日). 2022年2月1日閲覧。
- ^ “舞台オミオの青い空 もうひとつの空インタビュー”. bourgeon. 2021年12月31日閲覧。
- ^ a b c d e f “世界名作劇場「ロミオの青い空」鄭光誠×西森英行×和田俊輔がミュージカル化”. ステージナタリー (ナターシャ). (2021年9月1日) 2021年12月31日閲覧。
- ^ “「ロミオの青い空」がミュージカル化、友情を誓う煙突掃除夫たち”. 2.5ジゲン!! (2021年9月1日). 2021年11月13日閲覧。
- ^ a b “News(2ページ目)ミュージカル「ロミオの青い空」公式サイト” 2022年4月14日閲覧。
- ^ “ミュージカル「ロミオの青い空」について重要なお知らせ” 2022年4月14日閲覧。
- ^ “4/1(金)18:00公演中止のお知らせ” 2022年4月14日閲覧。
- ^ “4月3日(日)11:30公演中止のお知らせ” 2022年4月14日閲覧。
- ^ a b “News(1ページ目)ミュージカル「ロミオの青い空」公式サイト” 2022年4月14日閲覧。
固有名詞の分類
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