選ばれし仲間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 06:21 UTC 版)
ショウ・A・リン 貧しいアジアの南の小さな島国からの特待生。瑠架に助けられたことにより、自身が瑠架の仲間の1人であることを知る。1度は瑠架を守り死ぬものの瑠架の力によって瑠架の命を半分貰うことで生き返って以降、歳を取らないままとなった。故国で暮らす17歳で結婚した妹アーシアをこよなく愛しているシスコン。文武両道だが、致命的な唯一の欠点は絵を描くのが非常に下手でそれを認識できないことである。瑠架とはお互いに超がつく鈍感である。体術に優れており、日々、瑠架と志門を鍛える。 無思慮に連を庇う瑠架により彼を魔王の息子だと言う自身の悪意だと罵られながら、それでも必死に警告しロスリッジ神父の助言もあり瑠架を守り抜いた。しかし、「最後の仲間」篇では被害妄想から連を根拠もなく否定する瑠架と再び真っ向から対立し、2人の連の真相に辿り着く。 仲間の中で瑠架に一番近い存在で命を分け与えられたことで彼の分身でもあり、瑠架が死ねば自身も死ぬことになる。そのため、瑠架を裏切れと最初に脅迫された際に彼を庇って射殺され、力を使えば使う程に命を蝕まれる細工をされた瑠架が後1度力を使えば死ぬと承知の上で共に死んだ後に復活、作中で2回も死んで生き返るという経歴を持つに至った。最終的に瑠架は大気に溶けたため、命を分けられて復活した17歳の姿のまま生涯を全うすることになる。 誕生日は1973年7月14日、身長174cm、体重58kg。 滝川志門(たきがわ しもん) 養父のように神父になるのが目標の少年。ファザコン。よく3人でマザコン・シスコン・ファザコンという各々のコンプレックスを巡り、漫才同然の乱闘騒ぎを起こす。初登場は第6巻の「五月雨」。 同じ神父の子という境遇にいた親友の高峰明との友情の証に髪を伸ばしていたが、「緑の雨」で悪魔に利用されたとはいえ明が瑠架に危害を加えたので、けじめとして髪を切り宣戦布告した。Jの調査で利用されただけだとわかり、和解するも自身の道は瑠架と共に歩くことだと告げた。カナヅチである。ミナ(美奈子)とは口を開けば喧嘩三昧の日々だったが、次第にお互いの心に相手に対する想いが育まれてゆく。 ショウとは異なる形で瑠架を支えていたが、底の浅い思考から2人に対する理解が少々足りなかった。連により骨に絡められた髪で瑠架が力の行使を妨げられた際、彼もショウも命惜しさに連に降伏すると思い込んでしまう。時には疎外感を覚えつつも少しずつ2人を支えるポジションにいるのだという自己のあり方を受け入れ精神的にも成長してゆくが、瑠架に匹敵する偏見ゆえに歪んだ認識はそう簡単には改まらず瑠架の被害妄想を煽って連に対する猜疑心を深めるマイナスの作用をし、最終的に受け入れるも仲間という事実を頑固に拒み続けた。 「ユダ」篇で自分を見失いかけたカナダ行きの機内で自身の捕縛命令を受けたライと遭遇し、墜落してステファニーという幼い少女とライと奇妙な道行きとなる中、彼のシェリーに対する愛情と深い後悔を知り、敵というだけでは括れない人間の情に触れて単純には区切れないことを悟った。 レンが魔界に去り人間の連が赤児となって残され、瑠架が人間としての殻を脱いで大気に溶け「守護神」となった後は、ミナと共に連を育てる。最終的に25歳になった。 誕生日は1973年6月20日、身長177cm、体重61kg、血液型B型。 寿美奈子(ことぶき みなこ) 愛称は「ミナ」。瑠架に思いを寄せる同級生。初登場は第2巻の「神の手」。瑠架の重い使命を知り支えるが、1人の少女として恋したことで苦しむ。しかし、瑠架にやすらぎを与える存在でもあった。いつしかケンカ仲間の志門に恋心を抱くようになる。番外編・超番外編で、初恋の人・瑠架の人間離れした音痴とその分身であるショウの桁外れにド下手な絵、2人のそれらの欠陥に対する無自覚さは恋心や仲間としての感情があっても耐えがたい様が描かれる。 J(ジェイ) バチカンの諜報員。初登場は第1巻の「第3の予言」。腰まで伸ばしたプラチナ・ブロンドの長髪。瑠架の兄のような存在である。疑ったり騙したりが当然の裏の世界で活動する職業柄、紋切り型の概念を抱きがちで固定観念と肩書きに弱く、「砂漠の救世主」篇で聖者として噂を呼んだ「砂漠の救世主」が自分達と同じ「選ばれし仲間」だと根拠も無く思い込んでしまう。 島田かなえ BBAテレビのディレクター。初登場は第1巻の「惜別」。後に瑠架の使命と自分達「選ばれし仲間」の役割を悟って彼を支えてゆくことになるが、初期は瑠架が修道女に育てられたことにスキャンダルの匂いを感じて暴き立てようとする人権も幸福も考えずに他人の人生を踏み躙る女性だった。しかも「選ばれし仲間」として活動を始めてからも瑠架とショウを引き裂こうと2人の絆を蔑ろにする行為を重ね、ショウが死んだ後に遺体が腐敗もせずに「聖遺体」となり数々の奇跡を起こし、それでも瑠架のためだけに留まっていると知りながら貧しい国のブラウン神父に売り渡そうとする愚を犯した。 ジョン・ロスリッジ 世界最高の悪魔祓い師。瑠架の父親的存在。老衰で亡くなるが、実の父のように慕い心の支えになっていた瑠架は、その死に深く傷ついた。 ロビン・ロスリッジ ジョンの養子。養父ジョンの死後、瑠架が召喚した養父の魂を宿し瑠架達を支えてゆくことになる。終盤、瑠架の秘められた「もう1つの役割」を知り苦悩する。 水沢茂(みずさわ しげる) 警視庁捜査一課の刑事。初登場は第1巻収録の初回「反逆」。Jに近い内容の職業であるため、連の実姉・沙耶を仲間だと思い込んだ「最後の仲間」篇で、最終的に連の人間の人格こそが真の「仲間」だという事実に辿り着く。 征木勇二(まさき ゆうじ) 毎朝新聞の記者。初登場は第1巻の「免罪」。 ニコル・ラビアナ レホス島の貧しい少年で、 悪魔を使役する。初登場は第7巻の「天国より一番遠い島」。瑠架らが仲間を捜して海外を旅する時、彼らの留守を守り戦っていた。 ブルー・グレイ 瑠架の夢に出て来た金髪の黒人という仲間を巡る「B&W」篇に登場した仲間。本名は「ラルフ・ヘンダーズン」。初登場は第14巻の「B(ブラック)&W(ホワイト)」。ダーク・ブルーの一卵性双生児の兄。ダークに操られた悪魔崇拝者(サタニスト)の両親に虐待されて育つ。ブロンクス一のストリート・ギャング「破滅の使者達(Destruction Messengers / デストラクション・メッセンジャーズ)」(通称「DM」)のボス。瑠架達より落ち着いて貫禄もあるため、年上に見えるも逆に年下で出会った時は17歳の高校生だった。肩書きがあった方が動くのに便利だろうとMIT(マサチューセッツ工科大学)に入り、会社を立ち上げた。あっという間にアメリカで10指の大企業にし、日本の大手企業との合併の調印のために来日という形でトミーと共に瑠架の元に駆けつけた。裏切り者として追われたライを殺そうと修道院にダークが悪魔の本性も露わに襲い掛かった際、銀の短剣で弟でもある彼を倒した。 トマス・トンプソン 愛称は「トミー」。仲間の中では最年少の少年。まだ幼いため、亡きマザーが守護していた。初登場は「ソドムの落日」篇。瑠架達が捜していた「仲間」で、後にグレイと共に瑠架の許に駆けつけた。
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