木曽川用水
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疏水の概要 | |||||||||||
■疏水の所在 愛知県稲沢市〜愛知県海部郡飛島村(疏水延長約38km、計画最大通水量41.83m3/s) ■所在地域の概要 愛知県稲沢市から木曽川左岸の濃尾平野一帯と一部三重県の両県4市3町2村にまたがる受益面積約8,000haの優良農業地域です。 ■疏水の概要・特徴 木曽川用水は、木曽川の不安定な取水に長年苦しんできた地域の農民の熱心な働きかけにより、既得の農業用水、新規の工業用水及び水道用水の確保と供給を目的として、昭和39年から昭和58年にかけて大規模総合開発事業として建設されたものです。 その施設は、主たる新規取水の水源である岩屋ダム(利水容量61,900千m3)を始め、安定取水のための木曽川大堰と大堰から取水し長大な水路(幹線水路38km、支線水路150km)から構成されています。 |
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木曽川用水
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/29 04:47 UTC 版)
木曽川用水(きそがわようすい)は、愛知用水・三重用水と並び中京圏の水需要の確保のために独立行政法人水資源機構が建設した用水路である。
沿革
木曽川用水は人口の急増が著しい名古屋市への上水道供給、中京工業地帯への工業用水供給、濃尾平野への灌漑を目的としている。受益地は名古屋市・愛知県尾張地域と知多半島、岐阜県美濃地域、三重県北部地域である。上流部と下流部に分割運用されている。
上流部は木曽川水系飛騨川右支流馬瀬川に建設された、下呂市金山町にある岩屋ダムを水源とし、途中加茂郡白川町の飛騨川にある上麻生ダム(中部電力)の貯水池にある白川取水口から取水。取水された水はトンネルや水管橋を通り、美濃加茂市にある蜂屋調整池・上飯田調整池に貯水される。その後、木曽川右岸地域に上水道・工業用水・農業用水を供給する。
下流部は木曽川本川の河口から26km上流にある愛知・岐阜県境(左岸・愛知県稲沢市。右岸・岐阜県羽島市)に木曽川大堰(馬飼頭首工)を建設し水源とした。馬飼頭首工から取水された水は名古屋市の上水道として、濃尾地域には農業用水を海部幹線水路を通じて供給する。また、三重県には木曽川水管橋、揖斐長良川水管橋などを経て農業用水、上水道および工業用水を供給する。更に長良川河口堰と連携運用し、長良導水を経て知多半島の上水道と東海工業地域へ工業用水を供給する。総工費は722億円である。
関連施設
外部リンク
木曽川用水
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 04:21 UTC 版)
飛騨川は水量が豊富であり、水力発電の開発には好適地であった。しかしかんがいについては峡谷が深すぎて取水ができずほぼ手付かずとなっていた。だが戦後の食糧不足を解消するためのかんがい事業が飛騨川においてもようやく行われ、川辺用水・森山用水・米田用水が建設されて600ヘクタールが潤されたが、急激な農地拡大には対応できなかった。また中京圏の工業・商業発展は上水道・工業用水道需要の増大を招き、こうした水資源開発の必要性が論じられていた。 木曽特定地域総合開発計画によって愛知用水が建設され知多半島に水が供給されるようになった後、農林省は木曽川用水の建設を1964年(昭和39年)に計画。木曽川上流部と下流部の二区域に分けて広域の農地にかんがい用水を供給する構想としたが1965年(昭和40年)、水資源開発促進法による水資源開発水系に木曽川水系が指定されたことで事業は水資源開発公団が継承。以後公団が事業を施工した。 公団は木曽川用水上流部の水源として益田郡金山町に岩屋ダム(馬瀬川)を建設、そこから放流された水を下流受益地に送水するための調整池として上麻生ダムの貯水池を選定、中部電力との協議により発電に影響を及ぼさない範囲での利用許可を取り付け、貯水池右岸(JR高山本線側)に2門のゲートを持つ取水口(白川取水口)を1974年(昭和49年)3月に完成させた。ここから最大で毎秒9.54立方メートルの水を取水し、延長9.9キロメートルの白川導水路を経て美濃加茂市の蜂屋調整池と加茂郡八百津町にある上飯田調整池で再度貯水されたあと用水路によって各所に送られる。 この木曽川用水によって美濃加茂市、関市、加茂郡(七宗町・川辺町・八百津町・坂祝町・富加町)の農地3,533ヘクタールにかんがい用水と上水道を補給。また電気機器や精密機器工場などが進出した美濃加茂市などの工業団地に工業用水を供給する。上麻生ダムはこうした木曽川水系の水資源供給にも一役買っているが、こうした発電専用ダムを利用して用水路の取水を行う例は比較的多く、木曽川水系でも愛知用水と関西電力の兼山ダム(木曽川。可児市)、東濃用水と関西電力の落合ダム(木曽川。中津川市)が同じ方法を採っている。
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