タッチ‐ラグビー【touch rugby】
タッチラグビー
歴史と沿革

タッチラグビーは、元々リーグラグビー(*1)のウォーミングアップ用として考案されたものを、独立した種目として発展させたものです。1960年代にオーストラリアで始まったとされ、日本には1988年に口元周策氏(現・ジャパンタッチ協会代表理事)によって紹介されました。1989年7月には日本タッチ協会が設立されています。
オーストラリアやニュージーランドでは「タッチ」、「タッチフットボール」という名称が一般的ですが、日本では「タッチラグビー」と呼ばれています。
(*1)リーグラグビー : 最も一般的な15人制ラグビーであるユニオンラグビーから分化した、13人制のラグビーのこと。タックルで倒されるとゲームが止まり、6回タックルを受けてトライできなければ攻撃権が相手に移るなど、独特のルールを持つ。
競技方法


1チームは12人以内。グラウンドでのプレイヤーは6人で、いつでも自由に交代ができます。タックルやスクラムなどはなく、パス主体のゲームです。
コイントスを行い、勝ったチームからの攻撃でゲームが始まります。攻撃側はまず、グラウンド中央でボールをタップ(*2)してから、後方へのパスやランニングを組み合わせてボールを進め、相手のトライエリアへのタッチダウンを目指します。
守備側はボールの進行を止めるため、ボールキャリアーの身体へのタッチ(*3)を試みます。タッチが発生した場合は、ボールキャリアーはその場でロールボール(*4)を行い、プレーを再開します。守備側は、ロールボール地点から5mバックしなければなりません。攻撃側が6回タッチを受けると、攻撃権が相手側に移動し、攻守交代となります。また、インターセプトして攻撃に転ずることもあります。
ルール

・ オフザマーク : タッチされた場所とは違う場所でロールボールを行うこと。
・ オフサイド : タッチの後、守備側の全プレイヤーはタッチの位置から5m後退しなければならないが、後退せずに再びタッチすること。
コート
ボール
タッチラグビー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/03 08:04 UTC 版)
タッチラグビー (英語: Touch Rugby) は、ラグビーで用いられるタックルの代わりに、手で相手に軽く触れる(タッチ)ルールを採用し、安全性を高めたラグビーの一形態。主に競技スポーツとしての「タッチ(Touch)」と、レクリエーションやトレーニング用の「タッチラグビー(Touch Rugby)」があり、競技ルールに違いがある。
1960年代、オーストラリアでラグビーリーグ選手のウォームアップ用として始められたとされ、簡単な競技方法から、次第に競技人口が拡大して行った。現在、オーストラリア(現地では主に「タッチ・フッティ (Touch Footy) 」と呼ばれている)、ニュージーランドを始め、アメリカ、カナダ、欧州各国等で広く競技されている。日本では1989年、口元周策により紹介された。Mixed, Mens, Womens, Over30等のディビジョンに分けられ主に試合が開催される。また、サッカー等と同様に4年に1度World Cupが開催される。2003年のWorld Cupは日本(埼玉県熊谷市)で行なわれ、Mixed openで第3位に輝いた。また全国各地でタッチラグビーの公式試合がある。「JAPANカップ」、「関西大会」、「関東大会」、「学生選手権」など多数開催されている。基本的には社会人チームと学生チームが交ざって試合をしている。
通常のラグビーチームでも、ウォームアップ等の練習の一環としてこのようなルールで行われることも多く、広く親しまれている。
競技方法
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- 1チームの人数は6人(登録可能なのは1チーム14人)で選手の交代はいつでも何度でも可能。
- 試合開始は「タップ」による。これは地面に置かれたボールを軽く蹴り、両手で拾う。
- タックルの代わりにタッチ(片手または両手でボールキャリアの体に触れること。最小限の力で行う。強く押したり危険な行為とみなされると、反則になる)を使う。6回タッチされると攻守が交替となる。
- タッチされた後は、ボールを地面に置き、背後の『アクティングハーフ』、『ダミーハーフ』または単に『ハーフ』と呼ばれるプレイヤー(誰がなってもよい)へ足で転がすか、ボールをまたぐ「ロールボール」で試合を再開する。
- 相手側スコアライン(ゴールラインに相当)を越えて、タッチダウンゾーンにボールを持ち込むと『タッチダウン』として1点を得る。
- ハーフ(ロールボールを拾う人)が、タッチをされると、「ハーフタッチ」となり、相手に攻撃権が渡る。なおこのとき、ロールボールの状態から始めなければいけない。
- ハーフがタッチダウンすることは許されていない。
- タッチされた地点から前進して、ボールを置く(ロールする)と、「オフ・ザ・マーク」となり、相手に攻撃権が渡る。このとき、「タップ」で始めなければいけない。
- ボールを地面に落としてしまうと(ノックオンとは異なる)、「ボール・トゥ・グラウンド」となり、相手に攻撃権が渡る。ハーフタッチのときと同様、ロールボールの状態から始める。
詳細ルール
※ジャパンタッチ協会「試合ルール詳細」より
- ロールボールによる攻守交替スタートは、以下の場合に行われる。
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- プレー中にボールを落としてしまった場合
- ハーフがタッチダウンゾーンにボールを付けてしまった場合
- 6回目のタッチが行われた場合
- ボールを持っているプレーヤーがグラウンド外に出たり、サイドラインを踏んだ場合
- タップを正確に行わなかった場合
- ロールボールを正確に行わなかった場合
- タップによる攻守交替スタートは、以下の場合に行われる。
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- フォワード・パス(前方にボールをパスする)
- タッチ・アンド・パス(タッチ成立後に味方チームにパスする)
- オフ・ザ・マーク(タッチが行われた位置を越えてロールボールする)
- オフサイド(守備側チームのプレーヤーが、ロールボール時に5m以上、タップ時には10m以上後退しないで、攻撃側チームのプレーヤーに働きかける)
- 遅滞プレー(ゲームの進行を妨げる行為をする)
- 7人以上のプレーヤーが同時にグラウンド内に入る
- 交代違反(オフサイド位置で交代したり、ミックスゲームで男女の人数比を間違える、など)
- クレーム・タッチ(タッチしていないのにタッチしたと主張)
- 力まかせにタッチする
- 不品行・不行跡
関連項目
外部リンク
「タッチラグビー」の例文・使い方・用例・文例
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