アストラル・バディの登場人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 14:03 UTC 版)
「とある科学の超電磁砲」の記事における「アストラル・バディの登場人物」の解説
悠里 千夜(ゆうり せんや) 「幽霊」を自称する記憶喪失の少女。肉体がなく、当初は常盤台中学の中を彷徨っていたが、記憶喪失前に見て知っていた帆風の体に憑依して、自分の正体を探ろうとしていた。 元々は「内部進化」に所属していた、一番の古株。生まれつき肺に難病を抱え、それが原因で心臓の1室に負荷がかかって血流に影響が出ており、小学生に入る前に病名を宣告されてから、人生の大半を病院ですごしていた。学園都市に来てからも毎日検査ばかりで、学校にも行けず、同年代の友達と遊ぶこともなく、医者と接する時間のほうが長いせいか、自分の希望が叶わないことを知っているせいか、自分から「何がしたい」と言い出すことはほとんどなかったが、希望を言わずに行動する。だが、自分が置かれた状況に絶望せず、その中でできることを見つけ、自分の力で日々を楽しむ努力をしており、周囲から「かわいそう」として特別扱いされることを嫌う。自分にも届く「普通」があると証明するために、病室を抜け出したり、備品を勝手に使って工作したりを繰り返す問題児であったため、遠峰には苦労をかけていた。 その能力から蠢動らの計画の中核として選ばれ、自身の「AIM思念体」で他の子供の「自分だけの現実」に干渉する実験に参加するが、予想を超える大事故で機械と人間をダウンさせ多くの死傷者を出してしまい、遠峰を殺してしまったショックで意識が戻った瞬間に、蜜蟻の「心理穿孔」で暴走を止められる。それ以来、本物の肉体は植物状態のまま眠り続け、蜜蟻らによって管理され「理想の能力」を再び実現するために利用される。記憶と経験が能力の膨大な情報と混ざり合ってしまい、記憶を脳に戻せない状態となっていたが、帆風と食蜂が「理想の能力」の指向性を調整したことで意識が覚醒した。退院後は遠峰の墓参りに行く。 能力は「幽体連理(アストラルバディ)」。「AIM拡散力場を自身から切り離し独立させる能力」で、「AIM思念体」とも言われる水分を媒体とするアバターを作り出し、肉体と精神制御を「サポートする」。意識のない人間の体に憑依して操ることが可能で、憑依対象の記憶を辿ることもできる。ただし、どんな肉体でも自由に動かせるわけではなく、操られることに耐性を持つ食蜂や、犬などの人間以外の生物はうまく動かせない。また、一度操作した人間にはチャンネルが繋がって見えるようになる が、触れることはできない。能力使用中は睡眠が不要で、他人が皆寝ている夜中は暇を持て余している。 蜜蟻 愛愉(みつあり あゆ) 「内部進化」の出身者。詳細は「とある魔術の禁書目録の登場人物#蜜蟻愛愉」を参照 北条 彩鈴(ほうじょう あれい) 『アストラル・バディ』の登場人物。中学3年生。静護の妹。異能力者(レベル2)。 常盤台に在籍しているが、本来であれば常盤台の入学資格を満たしておらず、本所属は別の中学校。だが、極めて高度な専門技術と能力の応用手腕を総合的に判断して、強能力相当に値すると常盤台が受け入れた「特別交換留学生」である。しかし、「お情け」で天才の中に混じっているという劣等感を抱えており、磨き上げた技術で天才の鼻を明かしたいと思っている。 蜜蟻の協力者であり、親友の入鹿と共に食蜂を誘拐する計画を実行し、阻止しようとする小牧の透明化を能力で破って暴行を加える。駆けつけた潤子との格闘戦では圧倒されたが、拘束を解いた入鹿の援護で作戦を成功させる。だが、食蜂派閥の逆鱗に触れたことで、自身のIDを機密情報へのハッキングへ利用されて指名手配を受け、預金も携帯端末も凍結されてしまう。入鹿を倒した帆風と戦い、本気を出した彼女に敗北したものの、蜜蟻の協力で逃走し、姿を消す前に入鹿の願いを叶えるために帆風が戦う姿を学園都市全土に放送した。 「仕込み」に巻き込まれた人々のもとを回る食蜂と黒子を襲撃し、2人に手傷を負わせる。そして、「心理掌握」で一時的な痛覚遮断と集中強化を受けてダメージを誤魔化した黒子と交戦、能力と強化スーツのパワー、技術を組み合わせて大能力者相手に善戦するも、スピーカーからの大音量で出来た隙を突かれて一本背負いとドロップキックを立て続けに食らう。それでも勝利を諦めずに立ち上がったが、帆風戦の残存ダメージと身体強化装備の代償で限界を迎え昏倒する。その後は病院に搬送されたが、とても動けるはずのない身体で病室から脱走し、行方を晦ました。 能力はレベル2の「感情音叉(ウィスパーベル)」。「人の感情が音になって聞こえる」という精神系能力。戦闘でも能力を役立てるため、「感情の音」を場所・方向・距離など3次元的に捉えることができるように訓練しており、タイミングをずらされようが透明になろうが対応可能なように工夫している。空気を裂く音で空間跳躍に反応して的確な反撃を繰り出す事すら可能。さらに「発条包帯・改(ハードテーピングカスタム)」や電位伸縮式スーツを併用することで、庭木を蹴り折るほどの怪力や一瞬でビルを80m近く駆け上がる瞬発力を発揮する。 北条 静護(ほうじょう せいご) かつて「内部進化」に所属していた研究者。彩鈴の兄。 「幽体連理」を用いた「理想の能力」実験の際に莫大な力に憑依されて暴走、多大な被害を出すも蜜蟻によって止められた。何とか一命は取り留めたものの、体には傷が残り、一部の器官と痛覚や味覚を喪失し、薄れた感情を演技で補っている。手先は器用だが思い通り身体を動かせなくなっているようで、頻繁に転倒と流血を繰り返す。 「内部進化」解体後は第7学区にある冥土帰しの病院に勤務していたが、蜜蟻に請われて彼女の計画に協力する。旧・才人工房内部にて、「理想の能力」によって最大効率で再現した「天衣装着」を発動した状態で削板と戦い、敗北したが薄れた感情でも実感できるほどの満足を得る。死期が迫る中、削板に連れられて蜜蟻と共に崩落するビルから脱出すると、最後の力で蜜蟻を励まし、彼女と妹の将来を案じながら息を引き取った。 遠峰 叶理(とおみね かなり) かつて「内部進化」に所属していた女性研究者。困っている人、子供、弱者の役に立てる「ヒーロー」になりたいという夢のために科学を学んだが、入れ込んでしまった少女が死ぬという現実に直面、心を折られながらも、大人の都合で子供の芽を摘む現実に憤る心を残していた。仕事に追われる社畜で、出来合いの弁当と果物をミキサーで混ぜ合わせた不味そうな液体を常飲していたため、同僚には心身の健康を心配されていた。 蠢動から悠里の担当を任され、ただの仕事と割り切れないまま入れ込んでいき、理不尽に負けずに戦う彼女に触発され、何があっても絶対に守ると決意していた。悠里の「AIM思念体」で子供たちの「自分だけの現実」に干渉する実験の際、干渉力が強すぎれば予測不可能の融合現象が起こり、暴走した場合に対処できない未知数の事故が発生すると懸念し、十全な用意をして臨んだものの、予想をはるかに超える大事故に発展してしまい、自らも重傷を負う。蜜蟻の「心理穿孔」も受け付けず暴走する悠里を止めるために自らの命を投げ出すことを決意、帆風をかばって致命傷を負い、悠里が動揺した隙に蜜蟻の能力が通じて暴走が止まったことを確認した後、悠里に重い十字架を背負わせてしまったことを後悔しながら息絶えた。 蠢動 俊三(しゅんどう としぞう) 「内部進化」の研究者。詳細は「とある魔術の禁書目録の登場人物#蠢動俊三」を参照
※この「アストラル・バディの登場人物」の解説は、「とある科学の超電磁砲」の解説の一部です。
「アストラル・バディの登場人物」を含む「とある科学の超電磁砲」の記事については、「とある科学の超電磁砲」の概要を参照ください。
- アストラルバディの登場人物のページへのリンク