うち‐さぶらい〔‐さぶらひ〕【内▽侍】
ない‐し【内▽侍】
内侍
内侍(ネシ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 14:16 UTC 版)
チョン・ハンス:アン・ジェモ 子役:ペク・スンド 監察部長。両班出身の野心が強い内侍。生家が貧しく立身出世のために内侍になる。キム・チョソンとは内子院時代からの仲で、チョソンに対しライバル心を燃やす。はじめ宮中で強い勢力を持つ内侍府長チョ・チギョムの養子になろうとして拒まれ、その養父ノ・ジョンソプに取り入り養子となる。後にチョソンとチギョムが対立するようになると、チギョムと手を組みチョソンを苦境に追い込む。インス大妃、上党君ハン・ミョンフェに取り入り、ソリョンとともにユン・ソファを追い落とすため様々な陰謀を企み、その廃位及び賜死に具体的に大きく関与する。女官ホンビの残した手紙で、ソファを巡る悪事が明らかになって逮捕令が出されたが、助けを求めたハン・ミョンフェ、チギョム双方から見捨てられ、窮地に陥り姿を消す。 落ちぶれて惨めな物乞いとして暮らしているところを、ヨンサングンが母の死に関して知りたがっていることを察したヨンサングンの側近の内侍キム・ジャウォンによって探し出され、廃妃事件の真相について、「後ろ盾のない廃妃ユン氏は王室で孤立し、朝廷や王室がともになって死に追いやった」と、チギョムの説明とは異なる証言をし、ヨンサングンの疑念を呼び起こす。ヨンサングンへの証言後、ジャウォンに逮捕令による刑死か、ジャウォンに組して内侍府へ復帰するか迫られ、鼓子は内侍としてしか生きられないと復職の望みを託して一旦はジャウォンに従おうとする。しかし、自分が姿を消していた間、チョソンら内子院時代からの仲間たちがハンスの母の墓の世話をしてくれていたことを知り改心する。そもそも強い野心を抱いたのも、最高の内侍=内侍府長になり、富と権力を得て母に孝行したいという思いが高じてのことだった。内侍府への忠誠は本物だったとチョソンに語り、内侍への復職を諦め、国を離れ二度と戻らないと告げて立ち去ろうとするも、そのハンスの前にチギョムの意を受けたト・グムピョが現れ、観念したハンスは監察部長にふさわしい死に方をさせてほしいと願い自害する。 ハンスが記した監察部日誌は、その後、チョソンの同僚内侍たちを追い落としジャウォンが監察部長にのし上がる道具にされてしまう。 ヤン・ソンユン:キム・ミョンス 尚薬。煎薬係長、後に内侍府長、尚膳。チョ・チギョムの内子院時代からの親友。チギョムの同期。弟子が殺害されてから酒びたりの毎日を送る。歌や舞が得意。禁酒令を盾に、たびたび役を押し付けられることがあり、ユン王子の世子冊封と引き換えに引退したチギョムの後任の内侍府長になる。チギョムから真相を知らされ親子の縁を切ったチョソンに、内班院日誌には書かれたことと別の真意がある、チギョムがチョソンの父を死なせたのもイェジョンの毒殺も、野心ではなく内侍の務めを果たしただけなのだと語る。チョソンの死後、他の内侍たちを連れてヨンサングンに泣訴し、キム・ジャウォンに叩き殺される。 ト・グムピョ:ハン・ジョンス 護衛内侍大将。武芸に秀でる。鞭の達人。両親に捨てられたのをチョ・チギョムに救われた恩でチギョムの忠臣となる。去勢もチギョム自らが行った。チギョムの配下として、内密に政治的な脅しや暗殺まで担う。一方で度量も広い。チギョムの謀反に加担し、チギョムを逃がそうとしてキム・ジャウォンに射殺される。 ノ・ジョンソプ:シン・グ 尚膳。チョ・チギョムとチョン・ハンスの養父。王に対する忠誠心よりも家門第一の思いが強い。そのことにより、後にチギョムと熾烈な争いを展開し、絶縁することになる。ハンスの釈放を条件に、チギョムと取引したソリョンによって毒殺される。最期は、ソリョンの腕の中で眠るように息を引き取った。遺産はハンスが引き継ぐ。 ムン・ソウン:カン・イニョン 内侍。キム・チョソンの内子院同級生で親友。元々不能者であったので去勢はしていない。元大道芸人。足をけがしたため養父に捨てられてしまう。風貌は女性のようであり、中性的な雰囲気を持つ。美男で歌や踊りに長けるため、ソンジョンの寵愛を受ける。密かにチョソンを慕っている。チョソンの死後、ヨンサングンに泣訴し惨殺される。 チェ・ジャチ:キム・ダヒョン 大殿内官。キム・チョソンの内子院同級生で親友。テサリ。生まれつき鼓子のため内侍になったが、宮中に入ってから男性機能が芽生え、女官たちと情を交わすようになる。パク女官との情事をチョソンに目撃されてしまうが、相談を受けたチョソンは二人を逃がそうとする。しかし、ジャチはチョソンに迷惑をかけないために、パク女官と道中で別れ宮殿に戻る。チョソンの死後、ヨンサングンに泣訴し惨殺される。 ホン・グィナム:キム・ヨンジュン 監察部長。キム・チョソンの内子院同級生で生涯の友。生まれながらの鼓子で内子院に売られてきた。プラス思考の持ち主で明国に朝貢内侍として供される。内侍の政治への関与を禁ずる内侍府長チョソン不在の間に、ヨンサングンが王権強化を望んでいることを察したチョ・チギョムの命令で、朝廷の不正を調査させられる。三司の代わりに内侍が朝廷の業務を行うよう命じられた際に他の長官たちとともに命令の取り下げをヨンサングンに願い出たところ、チョン・ハンスが記した監察部日誌の内容を理由に降格処分にされ、後任にキム・ジャウォンが就く。チョソンの死後、ヨンサングンに泣訴し惨殺される。 ソン・ゲナム:イ・ゴンジュ 尚茶。キム・チョソンの内子院同級生で親友。吃音のために大殿内官はなれず、年をとっても掃除などを担当している。大食漢。チョソンの死後、ヨンサングンに泣訴し惨殺される。 シム・ギス:イ・サンウォン 監察部内侍。キム・チョソンの同期。チョン・ハンスの部下。テサリ。ソン女官の情事により追放となる。 ハン・チグン:チョン・テス 監察部内侍。キム・チョソンの同期。かつてはチョン・ハンスに組していたが、チョソンの温情に触れ、ハンスに従わなくなる。後に明の宦官の養子となり、ユン王子の世子冊封の使者として登場する。 イ・ゴンシン:イ・ヒョン 護衛内侍隊長。キム・チョソンの側近。キム・ジャウォンの同期。真っ直ぐな性格。チョ・チギョムの謀反の際、立ちはだかるト・グムピョと剣を交えることに躊躇うが、グムピョに促され戦う。その後、王の意に従うと剣を捨てたグムピョを、後から来たジャウォンが射殺してしまう。チギョムたちの死後、独断でジャウォンを捕えるが、チョソンに止められる。 チャン・スンム:キム・ハギョン チョ・チギョムの後任の内侍府長。しかし実際はチョ・チギョムの操り人形にすぎない。時勢によって立場を変え渡り歩く。 パク・グンス:アン・ジョンフン 上級内官。時勢によって立場を変え渡り歩く。 オム・ギョンファン:キム・ヨンホン 上級内官。清廉潔白で原理原則主義者の内侍府改革派。内侍たちに厳格すぎるため嫌われているが、内侍府内の不正腐敗を抉り出すなど忠義の人物。チョ・チギョムの養子として内侍になったキム・チョソンに厳しく当たるが、後に意気投合してチギョムを失脚させる。 イ・ギルトン: 小宦。チョソンたちの内侍府改革に賛同し、小宦のまとめ役となった。チョソンは彼を弟のようにかわいがる。チョソンがハンス配下の護衛内侍に襲われたとき、チョソンをかばい絶命する。ギルトンの死が内侍府改革成功の大きなきっかけとなる。 キム・ジャウォン:カン・ジェ 内侍。後に監察部長、内侍府長。ヨンサングンに小宦の頃から仕える側近中の側近。血の嵐となった甲子士禍を引き起こした張本人。ヨンサングンを諫めるキム・チョソンとは正反対に、ヨンサングンを暴君へと導く奸臣。ジャウォンたちが卒業して内子院を去り、感傷に浸っていたチェ参奉は、ジャウォンが一番の優等生だと評していたが、内侍は王のご機嫌取りをすればよいという歪んだ忠誠心から、イム・サホンと結託し、聖君の素養があると期待された意気軒昂な若い王ヨンサングンを暴君へと変貌させる。廃妃事件を利用して得た王の絶大なる信頼を盾に、大臣以上の権力を持つようになる。ヨンサングンの歓心を買うためならどんな労も厭わない。ヨンサングンの寵愛を笠に着ての横暴な振る舞いは民の反感を買い、内侍府を危機に陥れる存在として、チョ・チギョムにも警戒され、民への暴力についてヨンサングンに建言されるが、その寵愛は厚く、咎められることはなかった。 ヨンサングンを唆して廃妃の母・兄の世話役となって二人に取り入り、廃妃事件の情報を聞き出す一方、チョソンが保管していた廃妃の遺品(血のついたチョゴリ)を内子院から盗み出して、ヨンサングンに会ったら渡すように指示。チョン・ハンスが廃妃を陥れたと耳にすると、物乞いに身を落としていたハンスを探し出して真相を露わにさせてヨンサングンを揺さぶり、狩りの帰りに廃妃の母を訪問するよう勧めて廃妃の遺品を受け取らせ、ヨンサングンの怒りを煽り立てた。 チギョムの謀反の後、イ・ゴンシンの独断で捕えられるが、チョソンのおかげで助かる。チョソンが内侍府長として幾度も内侍の本分を正そうとしたり、権力など儚いものだと諭しても聞く耳を持たなかったが、これは自分を内子院に売った親を恨んでおり、内侍府長になったら自分を内子院に売った親を探し出し、自分の栄誉を見せつけてやりたいという思いを抱いているからである。 謀反(中宗反正)が起きた際、逃げるよう促されても反乱軍からヨンサングンを守るため宴会場へ駆け戻ろうとし、その途中、反乱軍に斬り殺される。廃妃事件を蒸し返したのも、ヨンサングンを酒宴漬けにしたのも、その歪んだ忠誠心ゆえだった。
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