笛木とその一派
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「仮面ライダーウィザード」の記事における「笛木とその一派」の解説
笛木 奏(ふえき そう) / 白い魔法使い 魔法使いおよびファントムの双方を操り、双方勢力の戦いを演出する謎の人物。 茶色いコートを着用し、ステッキを携えた壮年男性。コヨミの実父でもあり、サバトを耐え抜いた晴人の資質を認め、ウィザードライバーとウィザードリング、そして人形となったコヨミを預けた張本人。なお木崎の調査から、表の姿「笛木奏」としては多方面に精通した有名な物理学者であり、医学・科学・物理学の知識を以て科学と魔法の融合に成功、その技術を手中に収めた天才。 魔法使いに対してはリングとドライバーで変身した白い魔法使いとして現れ、ファントムによる絶望に打ち勝った人物を魔法使いとして導きつつ、魔宝石やリングなどの供給によって支援を行う。一方でファントムに対しては彼らを統率するワイズマンを名乗り、ミサたち幹部級ファントムを介してゲートを絶望させる指揮を行っている。双方の前に直接姿を現すことは少なく、普段は結界でカモフラージュした洞窟の最深部に構えたアジトに身を隠し、カーテンで隠された石室のベッドに佇んでおり、双方の状況を鑑みて白い魔法使いもしくはワイズマンそれぞれへと変身した上で出動している。 妻・京子を早くに喪い、最後の希望となった娘・暦も不治の病により死亡したことで絶望の淵に立たされ、彼女を生き返らせようと日蝕の日にゲートを集めサバトを開くも、魔力が足りずコヨミは定期的に魔力の供給を受けないと生きていけない不完全な存在として生き返ったため、その後はコヨミの中の賢者の石を魔力供給で維持するため晴人を魔法使いに仕立てコヨミを預けると共に、魔法使いを増やすためファントムの統制者として君臨、表向きはファントムを増やすためとしてゲートを絶望させ、それに耐え魔法使いになる資格を得る人物を選別していた。その最終目的は所詮人形に過ぎないコヨミを本当に蘇らせることである。そのために魔法使いを自分以外に4人確保し、彼らを人柱として再びサバトを開くことを至上課題としている。コヨミを晴人に預けた本当の理由も、サバトを再び開くための魔力を温存するためであった。後にコヨミの身体が限界に近づいていることを知り、彼女の身柄を保護。そして山本昌宏を最後に4人の資格者が揃い、ゲート探索の必要がなくなったことでファントムに見切りをつけた。 目的のためには他者の意思や希望は鑑みず、資格を得ながらも魔法使いになることを拒否した飯島譲や山本については、阻止しようとしたビーストたちを一蹴して強引に身柄を確保、精神支配を施し自らに従う奴隷へと仕立てるなど、コヨミを取り戻すためにはどのような犠牲も厭わない冷酷な一面を見せている。また、自分に非協力的な姿勢を示す晴人や輪島に対しては半ば脅しをかけて従わせようとし、自分の素性に辿りついた木崎を襲撃して重傷を負わせるなど、容赦のない行動も多く取った。こういった行動に対する罪の意識は皆無に等しく、あまりにも身勝手な動機で多くの人間を絶望に追い込んだことを晴人から非難されても、彼らが味わった絶望など自分が味わったものに比べたら小さなものにすぎないと反論した。再度開いたサバトが失敗に終わり、その後のウィザードとの一騎討ちで相打ちとなってもなお生前の暦とかわした「自分が必ず救う」という約束を守ろうとするが、グレムリンに奪われたハーメルケインで斬りつけられたことでドライバーを破壊される。最期はコヨミを想いつつ、彼女の眼前で消滅した。『仮面ライダーゴースト 伝説! ライダーの魂!』 フレイに呼び出され、白い魔法使いの姿でゴーストたちと対峙した。命の大切さを説くゴーストに「大切な命は一つだけ」と返しており、自分たちを試しているんだろうというゴーストの問いには返答していない。ウィザード魂となったゴーストに敗れ、「あの男と同じ、最後の希望か」と言い残し爆散した。 稲森 真由(いなもり まゆ) / 仮面ライダーメイジ メデューサのゲートだった稲森美紗の妹で、涼泉学園高等学校の生徒。 双子のため、当初は晴人・瞬平・仁藤の3人にはミサと勘違いされていた。髪型はポニーテールだったが、後に髪を下ろしたためミサとまさに瓜二つとなった。 海外留学をしていた時期に、姉の美紗とともに両親までもが失踪しているため、寮生活をしながら高校に通っている。後に両親はメデューサに殺されたことが判明する。 当初は美紗がメデューサを生みだし死亡したのを知らず、ミサがメデューサに変貌するのを見た際には美紗自身が怪物となったと思い込むも、晴人の説明を受けて真実を知り、それでもミサの中に美紗の心がまだ残っているのではないかと考え、ミサのもとに向かうが、実は彼女自身もゲートの一人であり、ミサに狙われているとは知らず、ミサによって家族が皆死んだことを知らされ、絶望させられる。しかし生前の姉の言葉と、自らの強い意志によって晴人と同様ファントムを生み出すことを回避し、そのことで白い魔法使いに認められ、魔法使いになるために彼と共に去って行った。 後に第40話にて晴人の行く手を阻むメデューサの前に立ちはだかり、晴人の眼前で仮面ライダーメイジへと変身する。白い魔法使いの目的である魔法使いの増員を図っているが、相手の意志を汲んで身を引いたりと良識的な判断能力を持つ。また、目の前でコヨミが魔力切れになった際には、コヨミの持つプリーズウィザードリングを介して晴人の代わりにコヨミに魔力を供給したこともある。 魔法使いになった動機は因縁の宿敵であるメデューサを倒すためであり、二度の戦いで決着をつけられなかったことに対し、さらなる力を得ることを望み、白い魔法使いからその方法を教えられるが、その条件は晴人の持つインフィニティーウィザードリングを奪うことであった。その後、メデューサを倒すことに同感した晴人からインフィニティーウィザードリングを託され、それと引き換えにホーリーウィザードリングを渡された。メデューサとの決戦後は笛木の正体を知り魔法使いとして戦うことに迷いを抱き始めるが、メイジに変身した譲に拘束され拉致された。サバトの人柱から解放された後は、魔法使いをやめることを凛子に宣言するが、彼女に「魔法使いに救われた人もいることを忘れないでほしい」ということを告げられる。そして、街で無差別に人を襲うグレムリンを見て、「誰にもらった力であれ、何のためにその力を使うかは自分が決める」と宣言し、再び戦いに臨む。グレムリンとの戦いの後は、旅立った晴人の代わりを果たすべく大門凜子と共に国安0課のサポート者になった。 内に覚醒したファントムの詳細は不明。真由を演じる中山は、ミサ / メデューサとの演じ分けについて、ミサは声を低くしたりきつめの表情にしているのに対して、真由は「気が弱い」と台本に書かれていたことから、表情を変えるなど普段の自分に近い感じを意識したという。 『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』 『仮面ライダーウィザード 約束の場所』のみに登場。0課の凛子や木崎と共に人造ファントムの殲滅を行っていたが、突如現れたオーガに敗北する。 飯島 譲(いいじま ゆずる) / 仮面ライダーメイジ 終盤から登場した中学生の少年で、ファントム・シルフィが狙っていたゲート。 幼少時代に姉代わりである朱里の自転車に無断で乗っていた時に交通事故に遭い、以降自転車に乗ることにコンプレックスを持っていたが、ビーストの自転車を使った戦闘を目の当たりにしてからは仁藤に自転車の特訓を依頼し、彼を「攻介兄ちゃん」と呼び親しくなる。 シルフィの能力で朱里が重傷を負い、絶望しかけるも強い精神力で持ちこたえたことで「3人目」の魔法使いの素質に目覚める。その数奇な運命に動揺しながらも、自身の道を見極めるために晴人たちの戦う勇姿を観戦し、結果的に魔法使いになることを棄権する道を選択するが、仁藤が彼の中に潜むファントムを排除しようとしたところ、譲を魔法使いにしようと企む白い魔法使いの襲撃に逢い拉致される。その後は笛木に従う魔法使いとして精神支配されビーストを攻撃し真由を拉致する。サバトの人柱から解放された後は正気に戻り、仁藤がもう魔法使いになれないのなら自分が魔法使いとして戦うと宣言するが、仁藤に今自分がやるべきことは何なのかよく考えるよう諭される。しかし、街で無差別に人を襲うグレムリンを見て、「攻介兄ちゃんに無理をさせないため、勝手に人を救う」と宣言し、戦いに駆けつける。グレムリンとの戦いの後は中学生ということもあり、土日限定でビーストキマイラの探索に赴くようになる。また、仁藤の影響からか、自分専用のマヨネーズを必ず持参している。 真由と同じく、コヨミにプリーズウィザードリングを介して魔力を供給したこともある。彼のアンダーワールドにいるファントムの詳細は不明。『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』 『仮面ライダーウィザード 約束の場所』のみ登場。0課の凛子や木崎と共に人造ファントムの殲滅を行っていたが、突如現れたオーガに敗北する。 山本 昌宏(やまもと まさひろ) / 仮面ライダーメイジ 終盤から登場した青年で、妊娠している妻・亜矢を持ち、もうすぐ父親になろうとしていたが、最後のゲートとしてメデューサに目をつけられる。 当初は、自身がファントム・アラクネに狙われる身となっていたが、妊娠した亜矢の写真を見られてしまったことで、亜矢と生まれてくる予定の娘が新たに命を狙われる羽目になってしまい、メデューサの攻撃によって2人が死んでしまったと思い込み、絶望しかける。 しかし、ウィザードに変身した晴人によって亜矢の命が救われたことと凛子や瞬平の説得を受けたため、家族を守るという使命感から絶望を乗り越えることに成功し、「4人目」の魔法使いとしての素質に目覚めることになる。その後、笛木の魔法使いになれという要求を断っているが、譲と同様に強引に連れ去られてしまう。その後、笛木に精神支配された状態で晴人の前に立ちはだかり、彼を破って捕らえる。サバトの人柱から解放された後は正気に戻り、魔法使いの力のせいで厄介なことに巻き込まれたと憤慨し、これ以上は魔法使いに関わらないと宣言して去っていく。しかし、街で無差別に人を襲うグレムリンを見て、「自分の後ろに家族がいるから、守りたい」という思いを抱き、戦いに赴く。グレムリンとの戦いの後は、無事に生まれた娘とともに幸せな家庭を築いている。 なお、彼もまたアンダーワールドの中にいるファントムの詳細は不明である。『仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦』 『仮面ライダーウィザード 約束の場所』のみ登場。0課の凛子や木崎と共に人造ファントムの殲滅を行っていたが、突如現れたオーガに敗北する。
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