戦前黄金時代とは? わかりやすく解説

戦前黄金時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 06:11 UTC 版)

東海道本線優等列車沿革」の記事における「戦前黄金時代」の解説

1929年昭和4年9月 特急1・2列車に「富士」(ふじ)、3・4列車「櫻」(さくら)という愛称付けられた。これが日本における「列車愛称」の始まりである。 1930年昭和5年10月 東京駅 - 神戸駅間に新しく特急「燕」(つばめ。11・12列車)の運転を開始同列車は「超特急」と人々から呼ばれ、その名の通りそれまで特急富士」・「櫻」東京駅 - 大阪駅間を11時間弱、急行列車12時前後運行していた中、同区間を8時間20分で結んだ翌年12月からは続行運転の臨時列車運行するうになる。なお「燕」は洋食車連であったが、一・二・三等の各等車両全て連結した。またこの時それまでの「富士」・「櫻」スピードアップが行われ、前述した東京駅 - 大阪駅間の所要時間を9時間前後とし、約2時間一気短縮した。 この時点までに東海道・山陽本線を走る急行列車列車番号整理され次のように東京駅 - 神戸駅間の定期急行列車基本的に10番台番号用いることとなったまた、これらは全て夜行列車であった13・14列車 三等急行和食堂車を連結後述する17・18列車とは対照的な輸送力重視列車であった1516列車 一・二・三急行一等二等寝台車和食堂車を連結17・18列車 一・二急行一等二等寝台車洋食堂車を連結。また毎週金曜日発の列車限り東京駅 - 米原駅間で敦賀港駅発着一等二等寝台合造車連結。 ※編成中1両の二等座席車食堂車荷物車郵便車以外全て一等二等寝台車編成され列車性格上、政財界要人芸能人、エリートサラリーマンが主たる利用者だったため、「名士列車」とも呼ばれた1920列車 二・三急行二等寝台車和食堂車を連結1931年昭和6年2月 それまで寝台車一等二等のみであったが、この時三等寝台車が登場初め東京駅 - 神戸駅間の急行13・14列車1920列車連結され12月より「櫻」急行1516列車にも連結されるうになる1934年昭和9年12月 丹那トンネル開通により、東海道本線国府津駅 - 沼津駅間のルートそれまで御殿場経由から熱海経由変更となって、距離は12km短縮勾配それまで25‰(パーミル)から10‰に緩和されたため、これに伴いダイヤ改正実施された。これにより、東京 - 大阪間の所要時間特急「燕」で約20分、「富士」・「櫻」30 - 40分、急行列車35 - 40分も短縮されることとなった。 「富士」に三等車「櫻」二等車連結されるようになり、続行運転は取りやめられ運転間隔1時間30分とした。また「燕」も編成増強臨時「燕」は運転日数を増やし不定期列車とされた。 これにより「富士」は朝鮮釜山への関釜連絡船接続し釜山からは朝鮮総督府鉄道京城経由し満州国新京南満州鉄道で向かう列車へ連絡していて、さらにウラジオストク北京莫斯科モスクワ)、巴里パリ)、羅馬ローマ)、倫敦ロンドン)、伯林ベルリン)などへ向かうことができ、その他に関門連絡船海を渡った門司駅から長崎駅への急行列車接続し、そこから上海へ航路日華連絡船)と接続するなど、前述した国際連絡運輸一環をなす列車へ、「櫻」は同じ門司駅から九州鹿児島宮崎方面列車接続へと、それぞれ役割分担図られるようになった同時に急行列車一等車整理され1516列車一等寝台車17・18列車移して二・三急行になったほか、17・18列車東京駅 - 米原駅間で連結していた敦賀港駅発着一等二等寝台合造車廃止、代わって1920列車東京駅 - 米原駅間に敦賀港駅発着二等寝台車連結となった1936年昭和11年12月 不定期二・三急行10191020列車二等三等寝台車、和食車連結)が東京駅 - 大阪駅間に新設される。この列車編成中に二等寝台車1両、三等寝台車5両を連結という寝台車比率の高いものであった1937年昭和12年7月 この月の1日行われたダイヤ改正で、東京駅 - 神戸駅間に新たに特急列車「鷗(かもめ)」が新設される。「櫻」30先行する時刻運転され一・二・三等各車両洋食車で編成された。同区間を走る「燕」、同時間帯を走る「富士」・「櫻」補助的性格が強い列車であり、展望車1939年昭和14年3月まで連結見送られ利用率次第ではすぐに臨時列車格下げする予定であったといわれる。この「」の設定されたころが、戦前鉄道最盛期であったしかしながら同列車の設定され6日後の7日盧溝橋事件起こって日中戦争勃発し日本次第戦時体制突入して行き鉄道取り巻く環境変化していくこととなった。 「新設同時に東京駅 - 大阪駅間に二・三急行1033・1034列車二等三等寝台車、和食車連結)が新設される。この列車設定されたことで不定期急行10191020列車連結三等寝台車は両数削減食堂車連結廃止されたほか、東京駅 - 神戸駅間の急行1920列車運転区間東京駅 - 下関駅間に延長急行1914列車となったため急行13・14列車1316列車急行1516列車1520列車列車番号変更ダイヤ改正前の13・14列車時代食堂車荷物車以外三等車寝台車含む)のみで編成されていた1316列車にも二等寝台車連結されるなど急行列車再編が行われた。

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戦前黄金時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 01:12 UTC 版)

山陽本線優等列車沿革」の記事における「戦前黄金時代」の解説

1929年昭和4年9月 1・2列車に「富士」、3・4列車「櫻」という愛称付けられた。これが日本における「列車愛称」の始まりである。 1930年昭和5年10月 東海道本線特急「燕」(つばめ)が新設され同時に富士」・「櫻」急行列車大幅なスピードアップ図られる1934年昭和9年12月 山陽本線麻里布駅現在の岩国駅) - 櫛ケ浜駅間のルートは、それまで海岸沿いの柳井駅経由するものであったが、このとき山沿い経由する路線岩国駅現在の西岩国駅)・周防花岡駅経由現在の岩徳線ルート)が完成して経路新しく山陽本線」とされ、旧ルート支線の「柳井線となった。これに伴うダイヤ改正では特急富士」・「櫻」新ルート経由となったが、急行列車新ルート線路容量単線少ないことや、勾配若干急であること(最大10‰)、港町であった柳井重要性未だ高かったことなどから、全3往復のうち1往復柳井線経由残された。またこのとき東海道本線長崎本線でも大幅なルート変更が行われており、日本各地のどの優等列車軒並みスピードアップされた。そしてこのころが、戦前鉄道黄金期であった。この改正当時山陽本線優等列車概要は、下記のとおりである。 特急列車 下記の2往復。 「富士東京駅 - 下関駅間運転。この改正それまで一・二等車のみであった編成改め三等車連結されるようになったしかしながら高級列車であることは変わらず、また満州からロンドン・ローマに至るまでの国際連絡運輸一環をなす列車でもあったため、最後尾には一等展望車連結されるなど、日本威信象徴するような設備装飾施されていた。 「櫻」 東京駅 - 下関駅間運転。この改正それまで三等車のみであった編成へ、二等車新たに連結されるうになる急行列車 定期列車一・二・三急行1往復二・三急行2往復の計3往復設定いずれも東京駅 - 下関駅間の設定で、1往復二・三急行9・10列車)は山陽本線内で夜行運転、残り2往復二・三急行5・6列車一・二・三急行7・8列車)は昼行運転であった。3往復とも寝台車食堂車連結していたが7・8列車は、「富士」同様国際連絡運輸一環をなしていて、山陽本線優等列車では「富士」以外では唯一一等寝台車洋食堂車を連結するほか(他列車はすべて和食堂車)、京都 - 下関駅間では一等展望車連結していた。また下りの5列車上りの8列車は、前述した柳井線経由する列車であった。このほか不定期列車として東京駅 - 下関駅間に二・三急行1005・1006列車二等寝台車和食車連結、山陽本線内は夜行)と二・三急行1009・1010列車二等寝台車和食車連結、山陽本線内は昼行)が運転されていた。 1935年昭和10年11月 呉線三原駅 - 海田市駅間が全通し急行7・8列車が同線経由となる。以後呉線は、山陽本線瀬野駅 - 八本松駅間に22.6‰の「瀬野八」と呼ばれる急勾配区間抱えていて、補助機関車補機)を必要とするなど輸送力障害となっていたことなどから、同線のバイパスルートとしての役割も担う事になった1937年昭和12年7月 東海道本線特急「鷗」(かもめ)が新設されたのと同時に東海道・山陽本線急行列車再編されそれまで東京駅 - 神戸駅二・三急行1920列車東京駅 - 下関駅間に延長二・三急行1914列車山陽本線内は昼行となったことで東京駅 - 下関駅間運転の急行列車定期4往復不定期2往復となった

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