家庭用ゲーム機・パソコンへの移植版
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「グラディウスII -GOFERの野望-」の記事における「家庭用ゲーム機・パソコンへの移植版」の解説
FC版以降にリリースされた版は、概ねAC版に忠実な移植を目指し制作されているが、セガサターン・プレイステーション(1)の頃までにリリースされた版では横方向の解像度がオリジナル版より幾ばくか足りない(当時は現代のゲーム機と異なり、解像度をフレキシブルに設定できなかった)問題があったため、画面構成に何らかのアレンジが加わっている。 X68000版 画面の解像度がオリジナルと違う(256×256ドットモード使用)が、ブート画面のCPU・メモリチェック画面や、安全地帯(ゲーメスト#ゲーメスト出典の新語参照)の再現などの努力が行われている。オリジナル基板ではMPU(MC68000)が2基搭載されていたが、本移植版ではMPUが1基であるにも拘らず、ほとんどストレスなく動作する。FD2枚での供給で、HDDインストールや、2MB以上のメモリ搭載の機種で全データをメモリ上にロードすることに対応していた。これにより、ゲーム中はFDのロード時間から解放され、快適にプレイすることができた。オプション設定でロゴを海外版である『VULCAN VENTURE』に切り替えることにより、ゲームオーバー時にコンティニューすることが可能。MIDI楽器(ローランドMT-32系、SC-55系)にも対応している。当時としては驚異的な移植度の高さを誇り、開発者は『「マニアを唸らせる」ことを目指して開発した』とゲームディスク内のドキュメントで語っているが、実際はオプションハンターの出現テーブルがバラバラで、アーケードのパターンが通用しないために完全移植とは言い難い面もある。移植担当のプログラマーはモアイ佐々木。ゲームのロジック専門ではなく、本来はサウンド課のサウンドドライバ開発担当だった。 PCエンジンSUPER CD-ROM2版 基本はアーケード版に準じた移植だが、オリジナルステージとして遺跡ステージを追加して全9ステージ構成となった(裏技でアーケード仕様のモードあり)。また、新規制作によるオープニングデモやEDが各難易度に合わせて用意されていたりと細かいチューニングもされている。 8Bit機への移植ながら、高い技術力とCD-ROMの特性を活かして当時としては驚異的な移植度を実現した。BGが1面しかないPCエンジンのスペックでは難しいと思われた、ゲージのダイレクト表示や多重スクロールもスプライト配置やBG書き替えによってほぼ再現した。ただし、GOFER艦内など背景が複雑に描画されたステージなどは一部再現されていない。高速迷路は2重スクロール処理がしやすい様に奥の背景描写が簡略化され、またエイリアンステージも微細ながら背景に差違がある。 BGMはアーケード版を録音したものを、RSS(Roland Sound Space)の3次元音響処理技術で加工され収録したものが使用され、アーケード版よりも高品質なものを実現した。各トラックの収録時間はゲーム中にループしないよう長めに収録されている。一般のCDプレイヤーでもサウンドトラックは通常のCD再生でもBGMを再生可能なのでサントラとしても利用できた。SE関連は内蔵音源での制作になり、ボイス関係もアーケード版のものではなく、新規に録音されたものが使用され、追加された遺跡ステージやEDなどでは新規ボイスも使用された。 2010年10月20日からゲームアーカイブスにてPlayStation 3、PlayStation Portable用に配信されている(800円)。また2007年11月13日からWii版バーチャルコンソールで配信された(現在はFC版同様、配信・販売終了)。 2020年3月19日、KDEがPCエンジン系のソフトを約50作プリインストールしてリリースする予定の復刻系テレビゲーム機・PCエンジン miniは、外見こそは初代PCエンジンを模しているがCD-ROM2ソフトも数作収録されており、その中の一つとして、本作SUPER CD-ROM2版が収録される。 面内容解説使用曲ボス6遺跡 砂漠の遺跡の内部を進むステージ。MSX用ソフト『グラディウス2』のステージ3に近い。ボスのデザートコアは2形態あるという珍しいコアである。 A Shooting Star(空中戦) Deprived Sanctity(ステージ) ※NOBODY CAN COME BACK ALIVE FORM HERE(ボイス) Take Care!(ボス戦) ※ LOOK OUT BEHIND YOU!(ボイス) デザートコア プレイステーション(グラディウス DELUXE PACK) 『グラディウス』と本作の2作品をカップリングで収録した移植版。画面の横サイズを拡大して合わせたり、処理落ちの有無を選択できるなどの設定ができる。また、ゲーム内容に沿って3DCGで描かれたオープニングムービーも収録されていた。尚、パワーアップのボイス関連はアーケード版のものではなく、新規録音されたものが使用されている。PlayStation 2で起動すると『グラディウス』は問題なく動作するが『グラディウスII』は正常に動作しない(とてもスローな状態になる)。PlayStation 3では『グラディウスII』も問題なく動作する。PS版ではステージの切り替え毎に読み込み時間が発生する。 地面側の砲台が弾を撃たないというバグ(通称「下砲台バグ」)が存在する。 セガサターン(グラディウス DELUXE PACK) プレイステーション版とほぼ同等の内容で同時発売された移植版。画面モードはグラディウスと同じ3種類。オープニングムービーの画質は若干劣るものの、ゲーム内容にほとんど差異は無い。SS版はステージの読み込みをほぼ感じさせないシームレスな出来となっている。オマケとして、ビックバイパーのペーパークラフトが同梱されていた。PCで読む込める後書きテキストや壁紙が収録されている。 通称「下砲台バグ」についても、プレイステーション版と同じく存在する。 Windows95(グラディウスDELUXE PACK for Windows95) プレイステーション版とほぼ同等の内容の移植版。X68000版に続くPCでの忠実移植版でもある。オマケとして、オープニングムービーのムービーファイルと、スクリーンセーバー集が収録されていた。 Pentium 90MHz以上・VRAM2MB以上必須。MMX Pentium 166MHz未満のスペックだと多重スクロールする面でBGMが濁って発声されるが、後述のビデオカードの問題がない限りプレイに支障はない。また、ビデオメモリが2M未満だと『グラディウスIII』を髣髴させる動作速度になる。 Windows XP以降では正常動作しない。PC仮想化ソフト上のWindows9x系OS上で動作させる事は可能だが、要調整。 PlayStation Portable(『グラディウス ポータブル』に収録) オプションモードでセミオートパワーアップ、自機の当たり判定サイズの変更、画面サイズの変更が可能になっている。また、ゲームプレイ中にポーズメニューからセーブすることでいつでも中断が可能。ロード時はパワーアップを維持したまま復活ポイントから再開できる。ミュージックギャラリーではAC版のみならずX68000版のBGMも聴くことができる。パワーアップのボイス関連はプレイステーション版より新録された同様の物が使用されている。ただし、1面の最初に入る「Destroy them all!」の演出の音声がカットされている。 PlayStation 4 / Nintendo Switch(アーケードアーカイブス) 日本版と国外版(VULCAN VENTURE)を同時収録。ゲーム内オプションのこだわり設定でバージョンの変更が可能になっている。 Nintendo Switch、PlayStation 4、Xbox One、Steam(『アーケードクラシックス アニバーサリーコレクション』に収録) 2019年にコナミグループ50周年事業の一環として、往年のコナミソフトをいくつかのカテゴリに集めたオムニバスソフトシリーズ第1弾として、ダウンロード専売でリリース(マルチプラットホームソフトのため、PS4版とSwitch版はアーケードアーカイブスとは別にリリースされたことになる)。 収録作は本作と前作『グラディウス』ほか6作品([『沙羅曼蛇』、『ツインビー』、『A-JAX』、『悪魔城ドラキュラ』、『サンダークロス』、『スクランブル』。全てAC版)。
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