婆娑羅とは? わかりやすく解説

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ばさら【婆×娑羅】

読み方:ばさら

[名・形動ナリ

遠慮なく勝手に振る舞うこと。また、そのさま。放逸放恣(ほうし)。

大酒遊宴長じ、分に過ぎたる—を好み」〈北条九代記・八〉

はでに見え張ること。また、そのさま。

一族若党共、例の—に風流尽くして」〈太平記二一


ばしゃら【婆×娑羅】

読み方:ばしゃら

[名・形動ナリ「ばさら(婆娑羅)」の音変化

今やう—の女と見ゆ」〈去来抄修行


婆娑羅


婆娑羅

作者霜島ケイ

収載図書怪談集 花月夜綺譚
出版社ホーム社
刊行年月2004.8

収載図書怪談集 花月夜綺譚
出版社集英社
刊行年月2007.9
シリーズ名集英社文庫


ばさら

(婆娑羅 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/07 10:22 UTC 版)

ばさらは、日本中世、主に南北朝時代の社会風潮や文化的流行をあらわす言葉であり、実際に当時の流行語として用いられた。婆娑羅など幾つかの漢字表記がある。また派手に振る舞うという意味もある。

概要

身分秩序を無視して実力主義的であり、公家天皇といった権威を軽んじて嘲笑・反撥し、奢侈で派手な振る舞いや、粋で華美な服装を好む美意識であり、室町時代初期(南北朝時代)に流行し、後の戦国時代における下克上の風潮の萌芽ともなった。ただし戦国時代の頃になると、史料には「うつけ」や「カブキ」は出てくるが、「婆娑羅」およびそれに類する表現は全くと言っていいほどなくなった[1]

足利直義(将軍尊氏の弟)主導の下、室町幕府の基本方針として編まれた『建武式目』では、ばさらを禁じている。『太平記』には、源氏足利将軍執事守護大名高師直兄弟や、近江国守護大名の佐々木道誉(高氏)、美濃国守護大名の土岐頼遠などのばさら的な言動や行動が記されている。これらの大名は「ばさら大名」と呼称され、ばさらの代表格とされている(師直や頼遠は建武式目を主導した直義と後に対立する)。『太平記』はばさらに対して否定的な記述をしており、ばさらが原因で国が乱れると断じる一方で、前述の高師直・佐々木道誉・土岐頼遠をはじめとするばさら大名達の豪奢な生活、実力行使や傍若無人な振る舞い等は詳しく描かれており、これらのばさら大名は合戦でも活躍し、戦にも強かった[2]

語源

語源は、梵語(サンスクリット語)で「vajra (伐折羅、バジャラ)= 金剛石(ダイヤモンド)」からの転訛ともされるが、詳細は不明[3]平安時代には雅楽舞楽の分野で、伝統的な奏法を打ち破る自由な演奏を婆娑羅と称するようになった。さらに鎌倉時代末期以降、体制に反逆する悪党と呼ばれた人々の形式や常識から逸脱して奔放で人目を引く振る舞いや、派手な姿格好で身分の上下に遠慮せず好き勝手に振舞う者達を指すようになり、以降この意味で定着する。

ただし、伐折羅が婆娑羅へ転訛したとした場合、意味の変化は説明不能であるともされ、こうした「伐折羅」が転訛したとする通説には異説もある。そもそも「バジャラ」の濁音「ジャ」から清音「サ」へ音が変化するのは不自然であり、「婆娑」という言葉が語源で、接尾語の「ら」が付いたものと考えられる[4]。「婆娑」の意味は「舞う人の衣服の袖が美しくひるがえるさま。また、舞いめぐるさま」、あるいは「さまよいめぐるさま。徘徊するさま」(日本国語大辞典)である。先述の『太平記』での記述も、足利方の武士たちが派手な出で立ちで傍若無人に「徘徊(婆娑)」する様を、公家の舞楽用語である「婆娑羅」を用いて自称したと取れる[5]。『太平記』の記述はその後の婆娑羅の意味に影響し、婆娑羅は、本来の徘徊の意味ではなく、それに付随した「派手さ」が本義であると理解される素地ができ、安土桃山時代にはかぶき者と重ね合わされ、粗忽な乱暴者の振る舞いとして婆娑羅は解釈し直されたと考えられる[6]

脚注

  1. ^ 鍛代敏雄 『戦国大名の正体 家中粛清と権威志向』 中央公論新社中公新書2350〉、2015年11月25日、pp.149-150。そのため同書では、『戦国BASARA』のように「戦国」と「ばさら」を組み合わせるのは誤りだとしている。
  2. ^ 大森・島田(1990)p.91
  3. ^ 婆娑羅(バサラ)とは? 意味や使い方 - コトバンク
  4. ^ 遠藤(2014)p.15
  5. ^ 遠藤(2014)pp.16-17
  6. ^ 遠藤(2014)p.18

参考文献

関連項目

外部リンク


婆娑羅(旧)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 02:50 UTC 版)

双星の陰陽師」の記事における「婆娑羅(旧)」の解説

千怒 千怒参照無悪 無悪参照加布羅 加布羅参照聖丸(ひじりまる) 婆娑羅序列第四位」。誕生日5月4日。186cm。72kg。好きなものは現と人間追い詰めること。嫌いなもの無悪加布羅脅威度+S。ツインテール青年型婆娑羅。大気中の塵や埃に呪を掛けてつなぎ合わせた鋼糸用いる。 常にハイテンションにして高圧的残虐な性格をしており、他者甚振る事を好むサディスト小夜存在知り呪力狙って相棒氷鉋と共に本土へ追跡無悪加布羅対抗心燃やしている様子目的膨大な呪力得て「あの男」倒し禍野解放し地上世界手に入れることであり氷鉋と共に人間界青空強く憧れていた。士門とろくろを相手死闘繰り広げ、その過程氷鉋呪力取り込み圧倒する最後はろくろとの一騎打ちの末、討祓。 銀鏡(しろみ) 婆娑羅序列第五位」。誕生日5月17日。184cm。69kg。好きなものは実験人間解体嫌いなもの氷鉋脅威度レベルSS髪色白黒で手に持ちシルクハット紳士服と袴を着用している左眼濁った青年型婆娑羅。ケガレ操り合成出来ケガレ使い一人称は「吾が輩」。常にハイテンション興奮する吃る生きた人間解体する事を好むサディスト聖丸とは泥眼種からの交友があり相棒にして親友関係にあった真蛇種時仲違いし、婆娑羅種になった際に再会する氷鉋嫉妬して喧嘩別れしたことを後悔していた。更に和解する前に聖丸がろくろに討祓されたことにより彼を憎悪し敵討ち誓っている。5点同時襲撃時に参加し巨大複合型融合ケガレ百々々々々目鬼」を従え深度1977から侵攻し刀根山第2小隊高砂第1小隊殲滅後、深度2007焔魔堂家第1小隊接触開戦チームワーク翻弄されろくろの猛攻食らう逆転し焔魔堂家嬲り倒すが、救援に来た有馬交戦圧倒される一矢報いて討死赫夜(かぐや) 婆娑羅序列第六位」。誕生日12月21日。168cm。59kg。好きなものはダーリンと美の追求婦警風とも女性軍人風ともとれるミニスカート姿の右眼濁った巨乳女性型婆娑羅。 自由自在に操る。 非常に短気放送禁止用語連発する毒舌家だが、ダーリンの前ではぶりっ子のような口調になる。生きたまま人間女性の皮を剥いで磨り潰し全身にフェイスパックのように張り内臓を喰らえば更に美しくなれると本気で信じており、これまで三百人もの女性喰い殺してきた食人鬼かつては婆娑羅でありながら人間男性恋仲になるも結ばれる事なく恋人失った経験を持つ。その生前恋人は「ダーリン」と呼んでいるミイラ化した死体である。 無悪に紅緒の存在教えられ捜索の末彼女を巡り神威と激突当初圧倒する覚醒した神威全力発揮。再び優位に立つも覚醒した紅緒を見て動揺し、更にダーリン神威破壊された事で平常心失い、そこを突かれ2人ら致命傷を受けるも濁流発生させ2人呑み込む最後双星悲恋予言し愛を渇望しながら絶命臥蛇 臥蛇参照四皇子(しおじ) 婆娑羅序列第八位」。誕生日6月21日。150cm。41kg。好きなものは本と悲劇コーヒー嫌いなものハッピーエンド脅威度レベルSS羽根つきベレー帽を被る左眼濁った貴然として小柄な少年型婆娑羅。人間ゾンビ変える術を使う。 執事服を着た真蛇種を2体従えている。尊大な態度だが普段物語を読むが如く第三者視点口調特徴悠斗との同盟関係疑問感じつつも5点同時襲撃参加深度1898から侵攻し一個小隊殲滅後、深度2010まで侵攻し大鳥居突破後、鈩と交戦甘露消失に伴い撤退その際気絶していた天馬討とうとするも繭良達の激し抵抗遭い追撃して来た鈩に討祓される。死に際に「生まれ変わり存在するならケガレはごめんだ」と呟いていた。 氷鉋(ひがの) 婆娑羅序列第九位」。誕生日3月9日。187cm。94kg。好きなものは現と聖丸嫌いなものは弱い人間聖丸邪魔者脅威度レベルS。常に沈着冷静軍服姿の右眼濁った青年型婆娑羅。攻撃高速戦闘を得意とする泥眼種だったころから聖丸当時真蛇種)と行動を共にし、彼を王にするべく呪力捧げてきた。聖丸への友情とも忠誠心ともつかない強固な想いを持つ。繭良と紅緒を相手勝利するも、聖丸窮地知り身を挺して庇い致命傷を負う。瀕死体を引きずり自身呪力聖丸譲渡禍野解放の夢を託し一度見た青空夢想しながら息を引き取った。 杠 杠参照神威 神威参照

※この「婆娑羅(旧)」の解説は、「双星の陰陽師」の解説の一部です。
「婆娑羅(旧)」を含む「双星の陰陽師」の記事については、「双星の陰陽師」の概要を参照ください。

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