ヤザワの下級生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 08:54 UTC 版)
「カメレオン (漫画)」の記事における「ヤザワの下級生」の解説
相沢 純菜(あいざわ じゅんな) 直樹の妹。学年はヤザワの一つ下で、初登場時は中学生。見た目は不良だが家事全般をこなし兄の暴走を抑える母親代わり的な存在。家計を支えるためにファーストフード店でアルバイトもしている。美少女だが性格も兄譲りであり、たびたびヤザワのセクハラターゲットにされても多くの場合返り討ちにする(一時期はそれが原因でOZ二代目とヤザワにからかわれていた)。 強気な面があるとはいえかなり常識的な人間の方で、無闇に喧嘩を売るようなマネはしない。兄とは違い貞操観念はかなりしっかりしていて、純情。 恋人はずっといなかったが、本人曰く兄が怖いため誰もそばに寄って来なかったとのこと。後に松岡と両想いとなり結婚。松岡と共にアメリカに旅立ったが、最終回で育児のために帰国している。BJCのファン。 木内 千香(きうち ちか) 名前は「チカ」と表記されることが多い。椎名の恋人で、純菜とは同い年の友人。初期のころは調子に乗っているだけのトラブルメーカーで、誰とでも肉体関係を持つことから影で「公衆便所」と揶揄され、男たちからはいいように利用されていた。相沢とも関係を持ったことで彼と椎名の仲違の原因を作る。椎名とは別れたと言って相沢を誘惑し、椎名に対しては相沢から無理に関係を持たされたと嘘をついた。友人である純菜の紹介で椎名とは知りあい付き合ったが、それらの愚行によって純菜からも愛想を尽かされていた。また、その後は自棄になって相沢に似たルックスの相手と関係を持って妊娠したが、その男からは階段から突き落とされて流産した。それらの過去も椎名に全て受け止めてもらい、完全に結ばれることとなる。それ以降は髪型を黒髪のストレートに変えた。 蜂屋 未来(はちや みき) 学年はヤザワの一つ下。松岡の異母弟。女性とも見紛う小柄で優しげな容貌ながらケンカの実力は兄同様で、同学年中では中鉢と共に最強クラスである。幼少時から親戚の間をたらい回しにされ、松岡と同じ中学に進学してからは、髪型などを松岡とそっくりにして彼に自分の存在を訴えたが、当の松岡は恵まれた境遇にあって自分を見下した。その兄に激しく反発して、中鉢竜一ら各中学の名の知れた不良らと松戸五人衆を結成し松戸苦愛に対抗。松岡の「カゲ」などと言われ侮辱されると、手がつけられないほど激昂する。生い立ちのせいで母性愛に餓えており、純菜に優しくされたのがきっかけで告白するも、振られてしまう。その際はかなりショックを受けて、押し入れに引き籠っていた。そのルックスから本人の意思を無視して度々女装させられることがある。 上田 健二(うえだ けんじ) 通称ウエケン。ヤザワらの一年後輩で蜂屋と同学年。相沢、椎名と同じ中学の出身で、中学時代に相沢とタイマンを張って惜敗した過去がある。狂犬、爆弾上田などと呼ばれ恐れられていたが、蜂屋に敗北して以降は、やられ役、ギャグキャラクターとしての扱いがほとんど。チカから「女にも平気で手を上げる」と言われるなど評判は悪く、勝手にOZのステッカーを販売しようとしたり、他のメンバーと揉め事を起こしたり、相沢に対しても因縁を根に持っている部分があるなどやや協調性に欠ける。また、ヤザワの権力が及んでいる場合は彼に忠実に従いもてはやすが、窮地の際は平気で見限ろうとするなど、日和見的な一面も見受けられる。 蜂屋とは彼の女装事件がきっかけで、奇妙な友情で結ばれる。五中の三バカ達の登場時にも一悶着起こしているが、彼等の成南入学後は和解したらしく、一緒に行動していることが多い。本来の実力の割りに抗争に参加することは少ないが、ギャグ中心の話では出番は多い。女の子以外の美的センスはかなり独特。 結城 直人(ゆうき なおと) 資産家の長男。父親の意向でアメリカへ留学していたため2年遅れで成南に入学したため、本来はヤザワらと同い年である。アメリカ渡航以前は数々の事件を起こしていたが、父親によって揉み消されていた。外見は小柄な美男子だが、人らしい感情を持たず、冷酷無惨な所行を重ね「怪物」と恐れられる。 感情に動かされない自分を最強の生物だと信じていたが、その反面、他の人間のようにまともな感情を抱けない自分にいら立っていた。他人の本性を見切る力に長けており、ヤザワのケンカの弱さを見抜いた際には、ケンカの強くない者とヤザワを大勢の目の前でタイマンさせ、ヤザワが敗北するシーンを衆目にさらしている(幸いそれを見た者達はヤザワの敗北は不運によるものと見ており、この事でヤザワが本当は弱い事がバレる事はなかった。相沢もヤザワの敗北については「(結城と関わってから)調子が狂ってる」と見ていた。)。その直後に、京也から感情を欲しがっていると指摘されて、初めて怒りの「感情」を見せる(1度目のバグ)。自分にも感情があるのかと動揺して、チンピラや暴走族を次々に潰し、松岡にも重傷を負わせる。松岡にも感情を欲しがっていることを指摘され、ヤザワならそれを引き出せると言われたことで、電車内にまでヤザワを追ってくる。ヤザワのラッキーにより電車から落ちそうになったところで、感情を欲しがる自分の気持ちに恐れをなしていることを指摘すると同時に自分を助けようとしたヤザワの手を、食人鬼の如き形相で噛みつけた(2度目のバグ)。あまりの恐怖にヤザワは退学して傍目も憚らず逃げ出すが、直人は直後に死亡した父親の遺産で成南を買収し、廃校を条件にヤザワを呼び戻して対決した(ヤザワは対決など絶対にしたくなかったが、これまた不運により対決する羽目に)。自分から「感情」を引きずり出すこととなったヤザワを「バグ」としてとらえ、そのバグを消すためにヤザワを殺そうとしたのだった。もはやこの騒動のときには、彼は衰弱し錯乱して、人間の区別ができなくなり誰がヤザワなのかも分からなくなっており、目の前の人間をすべて殺して最終的にヤザワを消そうとしていた。本物のヤザワとの対峙により3度目の「バグ」が生じ、壊れたかと思われたそのとき、彼は以前以上に恐怖を感じないハイな境地に至っていた。しかしこれは、恐怖を乗り越えたのではなく、恐怖や感情を持ったただの人間に変貌したサインであり、これが引き金となってヤザワに敗北を認めるに至ることになる。 その後特別少年院に送られたが、再び感情を持たない怪物になりそうな自分と戦いながら、それを唯一止めてくれるヤザワとの再会を待ちわび続けた。しかし、すれ違いからヤザワの手にすがることはできず、代わりに少年院で出会った藤丸に暗示をかけられ、以前の怪物に戻ってしまう。その後、黄泉の双龍の1人として、シージャック事件を起こすが、暴走した藤丸に刺されて重傷を負う。だが同時に暗示も解けたため、感情とヤザワとの友情も取り戻し、最終的にヤザワに味方した。抗争後には少年刑務所に収容されたが、ヤザワたちの卒業間際に仮釈放されている。 なお、車は運転しているものの、単車のテクはまるでないとのことで、作中でも単車を運転しておらず、乗せてもらうシーンばかりである。また、作中ではあまり強調されていないが、自分より体格的に遥かに勝る相沢を(不意打ちだが)裏拳一発で戦闘不能にし、また同じ位のカス学の生徒の襟元を掴んで持ち上げ、更にはバイクまで持ち上げるなど、かなりの腕力の持ち主である。 結城 京也(ゆうき きょうや) 直人の弟。学年はヤザワの二つ下。かつて理不尽な命令を繰り返す兄に日頃から苛まれていた。その命令によりケンカを挑んだ不良が車に轢かれて死に、自分に殺人罪がかかると思ったが、日頃の直人の行為を知っていた周囲は、直人の仕業だと決めつけた。それを利用して、殺人罪が成立すれば兄も簡単には自分に手を出せなくなると思い、濡れ衣を着せようとした。しかし、その不良の死因は、実際には自分とのケンカではなく彼が服用していた薬物にあったため、兄が簡単に釈放されることとなってしまう。それにより兄の自分への残虐性を完全に引き出してしまい次は殺されると確信した。警察沙汰をそれ以上起こさせないようにという父の意向で直人は渡米したが、2年という期限つきであったため、京也は兄の帰国によるプレッシャーに追い込まれる。ヤザワたちの目の前に現れた際は、兄ほどではないが、ニーヤを瞬殺する腕前や常軌を逸した性格を見せていた。しかしそれは、兄が帰国するまでの間に、兄に殺されまいとして彼が死に物狂いになって兄を模倣して身につけたものであった。ヤザワを倒すことでその強運にあやかろうと画策するも失敗。自棄になり、兄になぶり殺されるくらいならとヤクザに囲まれるが、ヤザワらに助け出されて翻意する。自分は必死に兄を真似て非情にもなりきろうとしたが、それがいかに非人間的で間違ったことなのかを、ヤザワを見ていて学んだと述べる。兄に罪を着せたことについてはずっと負い目に感じていたこともあり、兄を感情のない怪物から「ヒト」へと進化させるため心を砕くようになる。かつて直人から唯一もらった物であるネックレスを大事に持っており、それが死を確実に迎えたと思われた京也を救うことになる。 直人がヤザワに敗北した後は、特別少年院の直人に対し面会を続け、外部の余計な情報を与えて刺激しないように努めていた。しかし藤丸に洗脳された直人により、再び追いつめられることになる。黄泉との抗争終了後は、再び仲直りできたようで共に卒業式に参列している。愛車はホンダ・マグナ。
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