プリウスPHV
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プリウスPHV(プリウスピーエイチブイ)
- 1 プリウスPHVとは
- 2 プリウスPHVの概要
プリウスPHV
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プラグインハイブリッドモデル「プリウスPHV」は2017年2月に2代目に移行した。先代モデルは2016年4月に日本での販売を終了していたため、10ヶ月ぶりに市場に再投入されることとなった。なお、販売地域により名称が異なり、日本や台湾などでは「PRIUS PHV」、北米や韓国では「PRIUS PRIME」、フランスでは「PRIUS Hybride Rechargeable」、フランスを除いた欧州の大半では「PRIUS Plug-in Hybrid」(但し、欧州圏のすべてのエンブレム表記は「PHV」)となる。また、車両型式はZVW52型となる。 リチウムイオン電池(駆動用バッテリー)の容量を先代の21.5Ahから25Ahに増やしシステムの効率化を行ったことで、JC08モード・充電電力使用時走行距離(EV走行距離)を先代の26.4kmから、68.2kmへと2倍以上向上させている。また、駆動用モーターだけでなく、発電用モーター(ジェネレーター[要曖昧さ回避])を駆動用としても使用する「デュアルモータードライブシステム」を採用し、加速性能が向上した。併せて、駆動用バッテリー専用ヒーターや世界初となるガスインジェクション機能付ヒートポンプオートエアコンを採用したことで、EVモード走行時にエンジンがかかりにくい状態の維持に貢献した。 パワートレインは、4代目プリウスで大幅改良を実施した直列4気筒1.8L「2ZR-FXE」型(98PS/72kW)と、駆動用モーター「1NM」型(72PS/53kW)に加え、先述の発電用モーター(ジェネレーター)兼用の「1SM」型(31PS/23kW)を搭載している。 「TNGA」に基づき一新したプラットフォームは、4代目プリウスと基本的に共通。リヤサスペンションはトーションビーム式から、ダブルウィッシュボーン式(スタビライザー付)に変更している。 充電方法は急速充電やAC200V/16Aの普通充電に加え、家庭の配線をそのまま利用しての充電が可能なようにAC100V/6Aの普通充電にも対応したほか、量産車では世界初となるソーラー充電システムも採用(メーカーオプション設定、本システムはパナソニックが開発した「HIT」車載タイプが用いられている)。太陽光の自然エネルギーを駐車中に駆動用バッテリーに供給し、平均約2.9km/日・最大約6.1km/日分の走行分の電力量を充電可能で、走行時に補機バッテリーの消費を補い燃費向上に貢献する。外部給電機能に関してはエンジンをかけずに給電する「EV給電モード」を追加し、エンジンを作動する「HV給電モード」では最大1,500Wの出力でガソリン満タン状態から2日程度の電力供給を可能にした。 エクステリアデザインは先代と異なり4代目プリウスから大きく差別化され、ひと目で「プリウスPHV」だと印象づけるデザインを追求している。フロントグリルは透明アクリル樹脂を採用した大型タイプを、ヘッドランプは先行車のテールランプや対向車のヘッドランプで車両を認識し、照射範囲を左右16個のLEDで細やかに制御するアダプティブハイビームシステムを備えた4灯式LEDタイプをそれぞれ採用。リアデザインは、空力性能の向上を目的にバックドアガラスに二つの膨らみを持つ「ダブルバブルウィンドゥ」を採用。また、ハイマウントストップランプとリアコンビネーションランプを一本の赤いラインでつないだデザインとなっており、バックドアにはトヨタブランド車で初となるCFRP(炭素繊維強化樹脂)を採用した。前後デザインの変更により、4代目プリウスより全長が105mm延長されている。また、先代モデルと比較すると、全長は185mm、全幅は15mm拡大。また、全高は20mm低くなった。ホイールベースは先代と変わらず2,700mmのため、前後のオーバーハングが大きく延長されたディメンションとなっている。 また、トヨタ初の11.6インチT-Connect SDナビゲーションシステムとDCMを「S」を除く全車に標準装備し、コネクティッドサービス「T-Connect DCMパッケージ」が初度登録から3年間無料で利用可能なほか、PHV専用スマートフォン向けアプリ「Pocket PHV」を利用できる。4代目プリウスに採用されている衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」はプリウスPHVにも採用されており、全車標準装備される(ただし、「S」はオプションで「Toyota Safety Sense P」の非装備設定が可能である)。 年表(プリウスPHV) 2016年3月23日 2016年ニューヨーク国際オートショーにおいて、フルモデルチェンジを予定している「プリウスPHV」を発表。 2代目は、米国では「プリウス プライム」の車名で、日本、欧州においては新型「プリウスPHV」として、2016年秋から導入を予定していることを、合わせて発表した。 2016年8月3日 新型プリウスPHVの国内での発売時期を、当初予定していた今秋から、今冬に延期することを発表。 2017年2月15日 フルモデルチェンジ。 キャッチフレーズは「ハイブリッドの次は、なんだ?」で、CMキャラクターには石原さとみを起用。 グレード構成は、オーディオレス(6スピーカー付、カバーレス)仕様の普及グレード「S」、ブラインドスポットモニター(BSM)・インテリジェントクリアランスソナー(巻き込み警報機能付)・シンプルインテリジェントパーキングアシスト・T-ConnectSDナビゲーションシステムなどを追加し、充電インレットに急速充電機能を追加した上級グレード「A」、雨滴感応式オートワイパー・カラーヘッドアップディスプレイ・「ナノイー」・アクセサリーコンセントなどを追加した最上級グレード「Aプレミアム」の3グレードが基本となっており、「S」には「A」に装備されているLEDフロントフォグランプ・先読みエコドライブ(先読み減速支援)・T-ConnectSDナビゲーションシステムなどを追加した「ナビパッケージ」、「A」にはシートを「Aプレミアム」と同じ仕様(本革シート表皮・運転席8ウェイパワー&助手席4フェイフロントシート・運転席電動ランバーサポート・合成皮革巻き(ステッチ付)リア大型センターアームレスト)とした「レザーパッケージ」がそれぞれ設定される。 衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を全車に標準装備。プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ/ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)、レーンディパーチャーアラート(ステアリング制御機能付)、アダプティブハイビームシステム(AHS)、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)といった機能で構成される。(「S」のみ、メーカーオプションで非装着を選択可能) ボディカラーは、先代から継続設定される「スーパーホワイトII」、「ホワイトパールクリスタルシャイン」(メーカーオプション)、「シルバーメタリック」、「アティチュードブラックマイカ」の4色に、新設定の「グレーメタリック」、「エモーショナルレッド」(メーカーオプション)、「スティールブロンドメタリック」、「サーモテクトライムグリーン」(メーカーオプション)、新規開発色の「スピリテッドアクアメタリック」を加えた全9色を設定している。 2017年9月19日 「GR」を追加。 「GR」は、スポーツコンバージョン車「G's」に替わるスポーツカーシリーズ。プリウスPHVには「S」および「S“ナビパッケージ”」をベース車両とした「S“GR SPORT”」、「S“ナビパッケージ・GR SPORT”」として販売される。 エクステリアは、専用デザインのフロントバンパー、アッパーグリル+大開口ロアグリル(スモークメッキ)、専用リヤバンパー+リヤバンパーロアカバー、専用エンブレム(フロント・サイド・リヤ)を採用。前後バンパーのデザイン変更により、全長は40mm延長されている。また、大型フォグランプベゼル/LEDイルミネーションビーム、フロントコーナーベゼル、リヤコーナーベゼルを採用。LEDヘッドランプはスモーク加飾を施され、LEDリヤコンビネーションランプ&ハイマウントストップランプにはスモーククリアレンズを採用。ドアミラーカバーはブラックに、トヨタエンブレムは「アクリル+ブラック」に、それぞれカラーリングが変更されている。また、リヤピラーガーニッシュはGR専用の「ボディ同色」が標準(ベース車と共通の「艶ありブラック」も選択可能)となる。前後バンパーのデザイン変更により、全長は40mm延長され、4,685mmとなっている。 足回りでは、専用チューニングサスペンション(フロント約13mmダウン)、専用剛性アップパーツ&空力パーツの採用により、操縦安定性とボディ剛性を更に強化。また、専用ブレーキキャリパー(ホワイト塗装(フロント・リヤ)/GRロゴ付(フロントのみ))も採用する。タイヤは、225/40R18(ダンロップ SP SPORT 2050)を装備。18インチアルミホイールは、「S“GR SPORT”」が「ダークグレー塗装+切削光輝+レーザー照射レッドライン)+専用オーナメント」を、また、「S“ナビパッケージ・GR SPORT”」は「ダークスパッタリング+専用オーナメント」をそれぞれ装着する。 インテリアでは、専用スポーティーシート(GRエンブレム付+シルバーダブルステッチ付)を採用。シート表皮はメイン部をパーフォレーション付ブランノーブ、サイド部に合成皮革を採用している。また、専用小径本革巻き3本スポークステアリングホイール(シルバーステッチ+GRエンブレム+スポーク部:ダークシルバー塗装)を採用。その他、専用タコメーター、専用スタートスイッチ(共にGRロゴ付)、アルミペダル(アクセル・ブレーキ)、シフトノブ(スモークブラック加飾)+シフトパネル(ブラック加飾)、メーターフード(スエード調ファブリック+ダブルステッチ)、フロントピラー(ブラック)、センタークラスターモール(ダークメッキ調)、センタークラスターパネル(ダークアルマイト調塗装+ヘアライン加工)、センター&サイドレジスターノブ(ダークメッキ調)、サイドレジスターベゼル(ダークメッキ調)、フロント大型コンソールボックス(スエード調ファブリック巻き+ダブルステッチ)、リヤ大型センターアームレスト(スエード調ファブリック巻き+ダブルステッチ+ブラック加飾)、フロントドアスイッチベース(ダークアルマイト調塗装+ヘアライン加工)、リヤドアスイッチベース(ダークアルマイト調塗装)、フロント&リヤドアアームレスト(スエード調ファブリック+ダブルステッチ)を採用している。 ボディカラーは、「スーパーホワイトII」、「スティールブロンドメタリック」が未設定となり、全7色から選択ができる。 2017年12月25日 特別仕様車「S"Safety Plus"」、「S"ナビパッケージ・Safety Plus"」、「A"Utility Plus"」を設定。(2018年1月8日発売) 「S"Safety Plus"」、「S"ナビパッケージ・Safety Plus"」は「S」、「S"ナビパッケージ"」をベースに、「インテリジェントクリアランスソナー」、「シンプルインテリジェントパーキングアシスト」を特別装備。さらにS"Safety Plus"は、外出先でも短時間で充電可能な急速充電インレット、後退時にバックカメラによる後方映像の画面表示を可能にするナビレディセット(バックカメラ)を、「S"ナビパッケージ・Safety Plus"」は、アクセサリーコンセント(AC100V・1500W、ヴィークルパワーコネクター付)、ETC2.0ユニットを特別装備している。 「A"Utility Plus"」は、「インテリジェントクリアランスソナー」、「シンプルインテリジェントパーキングアシスト」を標準装備した「A」をベースに、アクセサリーコンセント(AC100V・1500W、ヴィークルパワーコネクター付)、ETC2.0ユニットを特別装備としている。 また、すべての特別仕様車において、ステアリングとシフトパネルにブラック加飾を施している。 2018年4月 衝突回避支援パッケージの名称を「Toyota Safety Sense P」から、「Toyota Safety Sense」に変更(公式発表なし)。 2018年12月 ボディカラーの設定を変更(公式発表なし)。 「サーモテクトライムグリーン」(メーカーオプション)を廃止し、全8色(GR SPORT系は全6色)の設定とした。 2019年5月9日 一部改良された。 乗車定員を4名から5名に変更。 また、急速充電インレットに外部給電装置(V2H)が新たにオプション設定され、別売りのV2H機器と接続することで駆動用バッテリーに蓄えられた電力を家庭用電力として利用することが可能になるほか、住宅の太陽光発電などで生じた過剰電力を駆動用バッテリーに蓄電させることも可能となり、200V用充電ケーブルを使用した場合よりも充電時間の大幅短縮が可能となった。 安全装備が拡充され、駐車場からの後退時に左右後方から接近する車両を検知して感知するリアクロストラフィックアラートを「S」を除く全車に、ナビゲーションの画面上に車両を上から見たような映像を表示するパノラミックモニターを各グレードの「ナビパッケージ」にそれぞれ標準装備された。 さらに、専用通信機DCMを全車に標準搭載され、「eケアサービス」や「LINEマイカーアカウント」などのコネクティッドサービスの利用が可能となった(ナビ非搭載グレードはT-Connect対応ナビの装着が必要)。 グレード体系が一部変更となり、従来は「S」のみだった「ナビパッケージ」を「A」・「Aプレミアム」にも拡大設定し、「S」は2017年12月に発売された特別仕様車「Safety Plus」の内容を一部変更して「セーフティパッケージ」としてカタロググレード化。一方で、「A」に設定されていた「レザーパッケージ」は廃止された。 2020年7月1日 プリウスと同時に一部改良された。 プリウス同様に安全面が強化され、「Toyota Safety Sense」の機能向上、インテリジェントクリアランスソナー[パーキングブレーキサポート(静止物)]の「S」への標準装備化、急アクセル時加速抑制「プラスサポート」が採用された。 従来は「Aプレミアム」のみだったアクセサリーコンセントを「S」や「A」にも拡大して全車標準装備化、従来は「S」のみ設定可能だったソーラー充電システムのメーカーオプション設定を「A」・「Aプレミアム」にも拡大して全車で設定可能となった。 ボディカラーは、メーカーオプションのホワイトパール系を「ホワイトパールクリスタルシャイン」から「プラチナホワイトパールマイカ」に差し替えた。 なお、今回の一部改良によりWLTCモードによる排出ガス及びハイブリッド燃料消費率に対応し、プリウス同様に「平成30年排出ガス基準75%低減レベル(☆☆☆☆☆)」認定を取得した。 2021年6月3日 プリウスと同時に一部改良された。 8インチディスプレイオーディオを全車に、「ナノイー」を「A」と「Aプレミアム」にそれぞれ標準装備された。 2018年12月発売型 S 前面 2018年12月発売型 S 後面 2015年12月発売型 A 前面 2015年12月発売型 A 後面 2015年12月発売型 A"ツーリングセレクション" 室内 燃料電池車「MIRAI」と「プリウス」 側面 2015年12月発売型 S 前面 2015年12月発売型 S 後面 2015年12月発売型 Aプレミアム“ツーリングセレクション” 前面 2015年12月発売型 Aプレミアム“ツーリングセレクション” 後面 2015年12月発売型 A E-Four(4WD) 前面(サーモテクトライムグリーン) 2015年12月発売型 A E-Four(4WD) 後面 PHV A プレミアム 前面 PHV A プレミアム 後面 PHV A 前面 PHV A 後面 PHV A 室内 PHV S"ナビパッケージ・GR SPORT" 前面 PHV S"ナビパッケージ・GR SPORT" 後面 PHV S"ナビパッケージ・GR SPORT" 室内 第92回箱根駅伝大会会長車 第93回箱根駅伝大会本部車(PHV)
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