ドラゴン関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 02:57 UTC 版)
神をも殺しうる強大な力を有した最強の生物とされる種族。翼を持つ西洋タイプと細長い体を持つ東洋タイプの大きく2つに分類される。一般に体長10メートルを超えたものは大型と言われているが、ミドガルズオルムやグレートレッドのようにより巨大なものも存在する。そのため他種族とつきあうときには人間に変身する、ミニドラゴンに変化するといった方法をとることもある。近距離戦・オーラ・炎(ドラゴンの「息(ブレス)」)を基本的な能力として持ち、さらに毒などの特殊な力を有する個体も存在する。単独で多数と戦うことを好むが、一対一の戦いの途中で第三者に水を注されることを何よりも嫌う。独特の価値観を持っており、三大勢力が大戦を起こした際も一部の例外を除いて大半がいずれにも属さず傍観を決め込んでいた。ドラゴン同士の会話は他種族にはなかなか理解できないが、種族ごとに性格や価値観が大まかに別れている。ドラゴンと、それに近しいものは、戦いと宝、食べ物を好む。雄のドラゴンは女好きで有名であり、多くは一夫多妻のハーレムを形成されると言われ、他の雄に対して攻撃的であることも多い。血液にも強力な力が宿っているため、それを摂取したものは所有する神器などに変化が現れる。「逆鱗」に触れるとたとえ下級のドラゴンであっても脅威となりうる。その力故に各陣営から危険視され、その大半が三大勢力によって退治、または封印された。「聖書の神」がドラゴンを嫌っていたことから聖書関連の書物では悪として扱われる事が多く、悪魔の中にはレヴィアタン家やブネ家などドラゴンへの変身能力を持つ家系も存在する。退治・封印されたドラゴンの魂は神器に宿っていることが多いが、中には悪魔に転生したものも存在する。一方でミドガルズオルムやアジ・ダハーカのように、神クラスによって創造され自分の意思と誇りを得た強力なドラゴンも数ある。 二天龍(にてんりゅう) ドラゴンのうち、イギリス・ウェールズの古の伝承に登場する「赤い龍」ア・ドライグ・ゴッホと「白い龍」アルビオン・グウィバーの2匹を指して「二天龍」と呼ぶ。呼称は、「龍王」以上ではあるが「龍神」には及ばないことに由来する。 作中では最強クラスの力を有しており、かつては2匹の間で覇を競っていたが、三大勢力が争う戦場のど真ん中に現れ戦争を無視して闘い続けたために彼らの結束を招き、最終的に三大勢力全てを相手取る戦いに敗れて倒され、現在は魂を神器に封印された状態となっている。力の大半を封じられてしまったために神滅具としてのスペックは中堅程度にとどまっているが、封印後も宿主をも巻き込んで何度も二天龍同士の戦いを繰り返していた。 「おっぱいドラゴン」が原因で精神を病んでいたが、その末に「二天龍にとってこの時代が悪い」という結論に達し、対話を経て乳や尻への恐怖を克服する。相棒そっちのけで意気投合するほど仲良くなり、16巻にて宿主とともに「D×D」に参加する。さらに宿主が禁手を超える成長を遂げたことで復活し、実体を持って顕現化することが可能になっている。 また、彼らの宿主、すなわち神滅具「赤龍帝の籠手」ならびに「白龍皇の光翼」の歴代所有者も「二天龍」の通称で呼ばれる。歴代二天龍は長い歴史の中で幾度となく死闘を繰り返し、互いの殺し合いだけでなく他の神滅具所有者に殺されたり「覇龍」の暴走で生命力を消費しすぎて命を落とすなどといった要因により、多くは壮絶な最期を遂げている。当代の二天龍は互いに決着をつけることよりも優先したいこと(「赤龍帝」イッセーは性欲、「白龍皇」ヴァーリは強敵との死闘)があるため、所構わず決闘を始めることはなく時に共闘するという前例のない特異な存在である。 龍王(りゅうおう) ドラゴンの中でもとりわけ強く高潔である、伝説とされるものたち。現在は「黒邪の龍王」ヴリトラ、「黄金龍君」ファーブニル、「天魔の業龍」ティアマット、「西海龍童」玉龍、「終末の大龍」ミドガルズオルムの5体を指して「五大龍王」と呼ばれる。かつては悪魔に転生した「魔龍聖」タンニーンも含めて「六大龍王」とされていた。「龍王クラス」として強さの指標となることもあり、神仏であっても複数の龍王を捕らえるのは難しいとされる。 物語の開始時点では封印されたり隠居したりなどしてティアマット以外は表舞台から姿を消していた。だが、時勢もあって最終章までに全員が現役復帰している。16巻で5体中3体が「D×D」に参加した。量産型龍王(りょうさんがたりゅうおう) ロキが自身の子供であるミドガルズオルムを元に生み出したドラゴン。姿はミドガルズオルムそっくりで、全長500メートルを超える本物と比べるとかなり小さくなっているが、それでもタンニーンくらいのサイズ(=大型ドラゴンの平均)がある。全部で5匹いたが、タンニーンの火炎とロスヴァイセの魔術によって倒された。 龍神(りゅうじん) 「龍王」より高次元の存在である「龍の中の神」。「無限の龍神」オーフィスと「真なる赤龍神帝」グレートレッドの2体のみが該当する。オーフィスが力を失うまでは両者ともすべての勢力の中で最強とされる存在で、トライヘキサの存在が知れ渡るまで並ぶ物はないと言われ、それ以下の存在との間には絶望的なまでの格差がある。また「最強」とされていながら平穏を好む気質というのも共通する特徴である。 邪龍(じゃりゅう) 凶悪な気質を持つドラゴンの総称。肉体を滅ぼされても魂を幾重にも刻まれて意識を封じでもしない限り存在を抹消しきれないほどにしぶといのが最大の特徴。邪龍はそのしぶとさ故に同じドラゴンからも嫌厭されており、傷だらけになっても戦い続けるような頭のネジが外れたような性格の邪龍もいる。極悪な性格のものがほとんどで、むしろヴリトラやクロウ・クルワッハのように理性的なものの方が少数派である。邪龍の中でも特に凶悪だった「三日月の暗黒龍」クロウ・クルワッハ、「魔源の禁龍」アジ・ダハーカ、「原初なる晦冥龍」アポプスの3体を筆頭格として扱う。大半が戦闘狂で、名のある伝説の邪龍はどれも龍王クラス以上の実力者であり、筆頭格のうちアジ・ダハーカとアポプスは聖杯で復活してから数か月で「天龍クラス」の実力者にまで上り詰め、クロウ・クルワッハに関しては永い年月をかけて力を高めた末に完全に生前の二天龍を超えている。邪龍を使役するのは非常に困難とされ、伝説の中では邪神や悪神でしか為し得ない偉業とされる。 現在の邪龍はほとんどが滅んだとされていたが、聖杯の力によって強化された形で蘇生されており、クリフォトに協力している。だが、一部の邪龍は意思が強すぎて制御できなくなりつつあり、何らかの「取引き」を条件に組織を離脱しようとしている。量産型邪龍(りょうさんがたじゃりゅう) 「幽世の聖杯」によって改造された吸血鬼などをもとに生み出された邪龍。黒いドラゴンの姿をしており、数が多い。 後に「D×D」の手で封印された邪龍のコピーが製造される。作中ではグレンデルタイプとラードゥンタイプが作り出され、オリジナルに比べれば格段に弱いが、並みの量産型を上回る戦闘力を誇る。 龍殺し(ドラゴン・スレイヤー) ドラゴン専門の殺し屋、及びそれに関連する武具の総称。武具の場合、ドラゴンそのもの、あるいはドラゴン系神器を所持するものに対しては天敵ともいえる力を有しており、強力なものなら近くにあるだけでも周囲のドラゴンへ強い影響を及ぼす。作中にはアスカロンや魔帝剣グラムといった武器のほか、最強の龍殺しといわれる「龍喰者」サマエルが登場する。神器などによる創造能力で生み出すのが最も難しい能力とされる。 龍門(ドラゴン・ゲート) 力のあるドラゴンを呼び出す門。発動にはドラゴン及びその力を宿す者が3名以上必要となる。各ドラゴンを象徴する色が門の色にも反映される。 蒼雷龍(スプライト・ドラゴン) 名前の通り雷撃を放つ蒼い鱗のドラゴン。かなりの上位クラスで、本来悪魔に決して降らず、心の清い者にしか懐かない。 劇中ではアーシアの使い魔、ラッセーがこれの幼体にあたる。アーシアは転生悪魔だが、彼女が特別清い心の持ち主のため例外的に懐いた。また、タンニーンの眷属の中にも同種の成体がおり、軽い口調でチャラいのが特徴の今風の若者ドラゴンである。 朱炎龍(フレイム・ドラゴン) 炎を司る赤い鱗の上位ドラゴン。成龍の体長は15メートルを超える。凶暴かつ凶悪で、接触は危険。このドラゴンの背中に生える鱗は幼児に戻る術を解除する薬に利用される。 氷雪龍(ブリザード・ドラゴン) 氷原に住まう水色の鱗のドラゴン。蒼雷龍と同じく上級のドラゴンで、口から氷のブレスを放つ。物静かな性質だが、生真面目すぎるきらいがあり、不真面目な者に対して容赦がない。 タンニーン眷属にもこの種がいる(声 - 落合福嗣)。 虹龍(スペクター・ドラゴン) ドラゴンの種族の1つ。全身の鱗が7色に輝く非常に美しいドラゴン。孵化が難しく、すでに数えるほどしか存在していない希少種。冥界にあるタンニーンの領地にはまだ番がいるらしく新しく卵が生まれたものの、冥界の空気が卵に良くないということで人間界にある兵藤邸へと預けられることになった。 ズメイ 東欧に生息する珍しいドラゴン。シーグヴァイラの「女王」アリヴィアンがこの種。 龍の山脈(ドラゴン・レンジ) ドラゴンだけが行けるという幻の山。力ある者を祝福し、力ない者には死を与えるという。龍門に続く道の途中に存在するが、普段は道が閉ざされているため、たどり着くにはある程度の運も必要。 生前龍門で呼ばれることが少なかった二天龍は伝聞でしか知らなかったが、クロウ・クルワッハはよくこもっていたほか、ファーブニルの宝物庫のひとつが存在している。
※この「ドラゴン関連」の解説は、「ハイスクールD×D」の解説の一部です。
「ドラゴン関連」を含む「ハイスクールD×D」の記事については、「ハイスクールD×D」の概要を参照ください。
- ドラゴン関連のページへのリンク