スペースシャトルアトランティスとは? わかりやすく解説

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スペースシャトル・アトランティス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/19 16:07 UTC 版)

Atlantis
OV-104
STS-122で打ち上げられるアトランティス
型名 OV-104
アメリカ合衆国
契約 1979年1月29日
名の由来 RV Atlantis
現況 退役
初飛行 STS-51-J
1985年10月3-7日
最終飛行 STS-135
2011年7月8日-21日
ミッション数 33回
乗客数 191人
宇宙飛行
総時間
306日12時間58分27秒(STS-135終了時)
軌道数 4,848周
飛行距離 125,935,769マイル (202,673,974 km)(STS-135終了時)
輸送衛星 14機
ミールとの
ドッキング
7回
ISSとの
ドッキング
12回
アトランティス (オービタ)

スペースシャトル・アトランティスSpace Shuttle Atlantis、NASA型名:OV-104)は、NASA スペースシャトルを構成する往還船モジュール=スペースシャトル・オービターとして計5隻建造された姉妹船(sister ships)の4番船である。船名「アトランティス」は、1931年から1964年までウッズホール海洋研究所で使用された調査船アトランティス号英語版に由来する。

1985年10月3日STS-51-Jにて初飛行を行った。 2011年7月8日から7月21日までのSTS-135が最終飛行で、スペースシャトル計画における最後の飛行ともなった。

1995年にはロシア宇宙ステーションミール」の修理のために、米露の宇宙船が1975年以来初めてドッキングした。

改良により、実用シャトル初番船「コロンビア」よりも3トン軽量化され、建造期間も短縮されている。

事故で失われた「チャレンジャー[1]とともに、日本人宇宙飛行士が搭乗することなく退役した[2][3]

2011年に最後の飛行を終えて退役した。その後はケネディ宇宙センターの組立棟に保管されていたが、2012年11月に展示施設に輸送された。2013年7月より一般公開されている[4][5]

ミッション

年月日 任務名 備考
1985年10月3日 STS-51-J 初飛行。国防総省扱いのミッション。DSCS-3通信衛星2機を放出。
1985年11月26日 STS-61-B 3つの通信衛星を放出:MORELOS-B, AUSSAT-2 及び SATCOM KU-2。
1988年12月2日 STS-27 国防総省扱いのミッション。Lacrosse-1レーダー偵察衛星を放出。耐熱タイル破損発生
1989年5月4日 STS-30 金星探査機マゼランを放出。
1989年10月18日 STS-34 木星探査機ガリレオ放出。
1990年2月28日 STS-36 国防総省扱いのミッション。Misty-1偵察衛星を放出。
1990年11月15日 STS-38 国防総省扱いのミッション。SDS-2データ中継衛星を放出。
1991年4月5日 STS-37 コンプトンガンマ線観測衛星(CGRO) 軌道投入。
1991年8月2日 STS-43 TDRS-5 を軌道投入。
1991年11月24日 STS-44 国防総省扱いのミッション。DSP-16早期警戒衛星を放出。
1992年3月24日 STS-45 Atmospheric Laboratory for Applications and Science (ATLAS)-1ミッション
1992年7月31日 STS-46 回収用衛星ユーレカ(EURECA)放出。
1994年11月3日 STS-66 ATLAS-3ミッション
1995年6月27日 STS-71 宇宙ステーション ミールとシャトルとの初ドッキング
1995年11月12日 STS-74 ミールとの2回目のドッキングミッション。ミールのドッキングモジュールを運搬。
1996年3月22日 STS-76 ミールとの3回目のドッキングミッション。シャノン・ルシッドのクルー交代を含む。
1996年9月16日 STS-79 ミールとの4回目のドッキングミッション。シャノン・ルシッド 及び ジョン・ブラハのクルー交代を含む。
1997年1月12日 STS-81 ミールとの5回目のドッキングミッション。ジョン・ブラハ 及び ジェリー・リネンジャーのクルー交代を含む。
1997年5月15日 STS-84 ミールとの6回目のドッキングミッション。ジェリー・リネンジャー 及び マイケル・フォールのクルー交代を含む。
1997年9月25日 STS-86 ミールとの7回目のドッキングミッション。マイケル・フォール 及び デヴィッド・ウルフのクルー交代を含む。
2000年5月19日 STS-101 国際宇宙ステーション組立ミッション(2A.2a)。
2000年9月8日 STS-106 国際宇宙ステーション組立ミッション(2A.2b)。
2001年2月7日 STS-98 国際宇宙ステーション組立ミッション(5A)、デスティニー実験モジュールを輸送。
2001年7月12日 STS-104 国際宇宙ステーション組立ミッション(7A)、クエストエアロックを輸送。
2002年4月8日 STS-110 国際宇宙ステーション組立ミッション(8A)、S0トラスを輸送。
2002年10月7日 STS-112 国際宇宙ステーション組立ミッション(9A)、S1トラスを輸送。
2006年9月10日 STS-115 国際宇宙ステーション組立ミッション(12A)、P3/P4トラスを輸送。
2007年6月8日 STS-117 国際宇宙ステーション組立ミッション(13A)、S3/S4トラスを輸送。
2008年2月7日 STS-122 国際宇宙ステーション組立ミッション(1E)、コロンバスを輸送。
2009年5月12日 STS-125 ハッブル宇宙望遠鏡の最後のサービスミッション(HST-SM4)。
2009年11月16日 STS-129 国際宇宙ステーション組立・補給ミッション(ULF-3)、ELC 2台を輸送。
2010年5月14日 STS-132 国際宇宙ステーション利用補給ミッション(ULF4)、ロシアのモジュール(MRM1)を輸送。
2011年7月8日 STS-135 スペースシャトル計画における最終飛行

関連項目

このほかに模型のパスファインダー(Pathfinder) もオービタとしてカウントされることがある。

その他

  • 映画「スペースキャンプ」では、テスト中の事故により、少年少女達が搭乗したまま宇宙へ打ち上げられてしまうという設定で登場する。また実物の打ち上げ時の映像が使用されている。
  • 映画「アルマゲドン」では、序盤に流星群の被害を受けて爆発したシャトルとして登場している。

脚注

  1. ^ 事故を起こしたSTS-51-L日系アメリカ人宇宙飛行士のエリソン・オニヅカ飛行士が搭乗していた
  2. ^ STS-131において山崎直子が日本人宇宙飛行士として初めて「アトランティス」に搭乗する予定であったが、「ディスカバリー」に変更された。またSTS-114において野口聡一が「アトランティス」に搭乗する予定であったが、コロンビア号空中分解事故の影響でミッションが延期され機体も「ディスカバリー」に変更された。
  3. ^ 日系アメリカ人宇宙飛行士のダニエル・M・タニ飛行士がSTS-122で飛行している
  4. ^ “退役シャトルの「終の棲家」4カ所発表 初飛行30周年”. asahi.com. (2011年4月13日). http://www.asahi.com/science/update/0413/TKY201104130082.html 2011年7月12日閲覧。 
  5. ^ 最後のシャトル「アトランティス」を輸送 フロリダ州で来年展示 MSN産経ニュース

外部リンク


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