ベンチャースター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/04 03:46 UTC 版)
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ベンチャースター(想像図)
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基本データ | |
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運用国 | アメリカ合衆国 |
開発者 | ロッキード・マーティン |
使用期間 | 開発中止 |
原型 | X-33 |
物理的特徴 | |
段数 | 1 (SSTO) |
総質量 | 1,192 t[1] |
全長 | 46 m[1] |
直径 | 48 m(全幅)[1] |
軌道投入能力 | |
低軌道 | 25 t[1] |
ベンチャースター (VentureStar) は1996年にロッキード・マーティンの提唱した単段式の再使用型宇宙往還機である。技術実証機X-33が2001年に開発中止となったことにより、ベンチャースターも構想のみで終了した。
ベンチャースターは、リフティングボディであり、4枚の尾翼を持つ機体が構想されていた。全長46m、全幅48m、総重量1,192tで、最高速度はマッハ25[1]。主な目的は、スペースシャトルの後継機として、人工衛星を既存の10分の1のコストで打ち上げられる再利用型で無人のスペースプレーンとなることであった。無人での打ち上げが条件であったが、積荷として乗客を運ぶことも予想されていた。機体は垂直に離陸し、飛行機のように滑走路に着陸する。液体酸素・液体水素を推進剤とするリニアエアロスパイクエンジンを利用して、どの高度でも高い推進能力を有するよう設計されていた。耐熱装置も金属製の新型のものを採用し、スペースシャトルよりも整備が低費用で安全であることを目指した。機体中央部に貨物室を持ち、胴体背面にカーゴ・ベイが設けられる。
X-33のテスト計画の消滅とともに、ベンチャースターの開発計画も打ち切られた。
X-33
X-33はベンチャースターに必要な先端技術を実証するために、NASAとロッキード・マーティンの共同でスカンクワークスチームにより開発が進められていた実験機である。ベンチャースターと同じような形状で、全長21m、全幅23m、総重量129tと、半分以下の大きさをしており、最高速度もマッハ13程度に抑えられていた[1]。試験の失敗、スケジュールの遅延、予算超過に悩まされ、2001年3月1日に計画は打ち切られた。
脚注
関連項目
外部リンク
- (旧)宇宙開発事業団 - 米国の次世代再使用型宇宙往還機について - ウェイバックマシン(2005年10月31日アーカイブ分)
ベンチャースター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/07 13:59 UTC 版)
詳細は「ベンチャースター」を参照 1996年、NASAはロッキード・マーティン社とスカンクワークス社を指定し、再使用型宇宙往還機である単段式宇宙往還機 (SSTO)ベンチャースターを製作するように命じた。ベンチャースターはフルスケールの商業輸送宇宙機となる予定のものであった。まずはベンチャースターの試作機であるX-33を開発することとなった。1999年、X-33のサブスケール原型試作機は合成液体燃料タンクのテスト期間中に失敗が続き、NASAは9億1,200万ドルの資金を供給したが、2001年3月31日に計画中止となった。ロッキード・マーティン社は3億5,700万ドルの投資を行い、うち1,200万ドルが宇宙船の開発に投入された。
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