シャトル-C
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 06:25 UTC 版)
「シャトル派生型ロケット」の記事における「シャトル-C」の解説
詳細は「シャトルC(英語版)」を参照 1987年の初め頃、NASAはシャトルC(Shuttle-C)と呼ばれるロケットの開発を活発に行っていた。このロケットは無人の貨物専用ローンチ・ヴィークルであった。シャトルCは、有翼型スペースシャトル・オービタを、使い捨て型貨物モジュールで置き換えてしまうものであっただろうと推測される。そのモジュールには翼が無く、搭乗員を運ばず、それ故に回収し再利用されることは無い。この機体は地球低軌道上に最大でも150,000ポンド (68,000 kg)までという、シャトルのペイロードである65,000ポンド (29,000 kg)と比較して、かなりの重量があるペイロードを運び上げることが期待されていた。同年代に始まっていた、フリーダム宇宙ステーション計画が予算超過を起こし、それによってシャトルCに割かれる予算が圧迫された。その結果、NASAはシャトルC開発計画を1990年に公式にキャンセルせざるを得なかった。
※この「シャトル-C」の解説は、「シャトル派生型ロケット」の解説の一部です。
「シャトル-C」を含む「シャトル派生型ロケット」の記事については、「シャトル派生型ロケット」の概要を参照ください。
シャトルC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 02:40 UTC 版)
詳細は「シャトルC(英語版)」を参照 シャトルCはアメリカ航空宇宙局が提案したスペースシャトルの構成要素を流用した無人貨物打ち上げロケットである。外部燃料タンク (ET) と固体燃料補助ロケット (SRB) とメイン・エンジンを備えた貨物用モジュールを組み合わせて使用される予定だった。複数のシャトルCの概念が1984年から1995年にかけて提案された。 シャトルCの概念は理論的にはシャトル計画で開発された再利用技術によって重量物打ち上げロケットの開発費を減らす事が期待された。提案は複数回行われ、いずれも既存のシャトルの構造体や使用回数限度の迫ったメイン・エンジンや航法コンピュータを流用するというものだった。中にはコロンビア号やエンタープライズ号を1回限りの貨物打ち上げ機として使用する案もあった。チャレンジャー号の事故の前にNASAは年間14回の打ち上げを期待していた。チャレンジャー号の事故の後にはこの打ち上げ頻度は複数の理由により非現実的である事が明らかになった。シャトルCは無人であるので高い打ち上げ頻度でも整備費が安く安全性に関する要求水準が低いと考えられた。 2段階の開発が計画された。第一段階として貨物輸送機の形状と大きさが検討された。NASAによる研究は小型だが最も打ち上げ効率の良い機能的な輸送機を示した。 1990年代初頭、NASAの技術者は火星探査用の宇宙船を組み立てる為に地球周回軌道へ80トンの使い捨ての6機のセグメントを打ち上げる為にシャトルCの設計を含む有人火星飛行計画を立案した。代替案は4機のサターンVを使用する案だった。ブッシュ大統領が2010年にスペースシャトルの運用を終了すると発表した後、これらの提案された仕様は検討対象から外された。
※この「シャトルC」の解説は、「スペースシャトル」の解説の一部です。
「シャトルC」を含む「スペースシャトル」の記事については、「スペースシャトル」の概要を参照ください。
- シャトル-Cのページへのリンク