NASAの横付け式ロケット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 06:25 UTC 版)
「シャトル派生型ロケット」の記事における「NASAの横付け式ロケット」の解説
詳細は「シャトル派生大型ロケット(英語版)」を参照 2009年6月に開かれたオーガスティン委員会の同じ公聴会で、スペースシャトル計画のプログラム・マネージャ(最高責任者)であるジョン・シャノン(John Shannon)は、新しい「サイドマウント・タイプ」SDLV(英:NASA Side-Mount Vehicle, Shuttle-Derived Heavy Lift Launch Vehicle:SD-HLLV)について予備的なコンセプト案が有ることを初めて明らかにした。NASAはコンステレーション計画に代わるものとして、この打ち上げ機について予備調査および可能性の検討を始めたところだった。この設計コンセプトは、シャトルCと幾分か似通ったところが有る。しかしながら、この計画では、シャトルのオービタが、外部タンクに堅く取り付けられたままになっていて取り外せない状態の、キールと船尾のような構造に置き換えられている。このところがシャトルCとの相違点である。シャトルC計画においては、取り外し可能な貨物キャリアを採用していた。 3基のSSMEはロケットの船尾、本質的には単純化されたオービタの船尾に据え付けられる計画であり、それに付随する巨大な使い捨て式のペイロードフェアリングが人工衛星やISSの構成要素などのペイロードを大気から覆う殻となるだろう。SSMEも含めたこの打ち上げ機は、打ち上げ後には、まるまる全てが使い捨てにされることになっている。シャノンは、貨物だけの打ち上げと、乗員が打ち上げ脱出システム付きのオリオン宇宙船に乗り込んで宇宙飛行するミッションの両方について、このコンセプト案をプレゼンした。このロケットを用いた有人月飛行計画では2機同時打ち上げ方式を採用し、ロケットも基本的な構成を用意されるであろう。だが、しかし、このロケットは、アレスロケットの開発に掛かる費用よりもはるかに要求額が少ないとはいえ、現在のところ描かれているアレスIとアレスVを用いたミッションシナリオよりも打ち上げ可能な重量はより少ないものとなっている。
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