ささげとは? わかりやすく解説

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ささげ【豇豆/大豆】

読み方:ささげ

マメ科一年草3枚小葉からなる複葉。夏、蝶形淡紫色花が咲く(さや)は細長く弓なりに曲がる。種子や若い食用中央アフリカ原産。ささぎ。《 秋》「—摘む籠を小脇恵那夕焼風生

《形が1似ているころから歌舞伎衣装で、禿(かむろ)・姫などの着付(きつけ)の袖口垂れている5色のひも。

大角豆の画像

ささげ【×捧げ】

読み方:ささげ

【一】[名]

ささげること。

伊豆諸島で、物を頭の上にのせて運ぶこと。ささぎ。

【二】接尾助数詞平安時代捧げ物数えるのに用いる。木や造花に付け一組みの捧げ物を「ひとささげ」という。

奉りあつめたる物、千—ばかりあり」〈伊勢七七


捧げ


捧げ

読み方:ささげ

【文語】ガ行下二段活用動詞捧ぐ」の連用形、あるいは連用形名詞化したもの

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ささげ

・白、黄、赤のものがあり、特に関東地方では赤色のささげ赤飯使われる小豆比べ煮崩れしにくい。

ささげ

ささげは、日本では古くから栽培され平安時代にはすでに「大角豆」という名前で存在していたことが記録として残っていますが、アフリカ原産のものが中国経て渡来したものです。なお、「大角豆」という名前は、豆の端が少し角ばっていることから付けられようですまた、江戸時代の「農学全書」には、紅色由来してとも表記されています。この他を牙に見立てて細々牙」と言ったり、が物を「捧(ささげ)る」ように上を向いていることに由来するなどの説もあります。なお、ささげの英名は"cowpea"です。
日本では主に関東以南暖地栽培され昭和30年代までは国内栽培盛んでしたが、以後減少してます。また、輸入は主に中国タイなどから行われています。日本生産される豆は赤色のものですが、輸入豆には、白色褐色黒色のものもあります
ささげには大粒種と小粒種がありますが、通常、ささげといわれるものは小粒種の方です。関東地方ではあずきに代わって赤飯用いられます。これは、あずきは煮たときに皮が破れやすいため、「腹切れ」→「切腹」という連想から武家社会嫌われ煮ても皮が破れないささげの方を用いようになったのだと言われています。

読み方
ささげ

ササゲ

(ささげ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/28 21:14 UTC 版)

ササゲ
 
ササゲ(黒目豆)
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
: マメ目 Fabales
: マメ科 Fabaceae
: ササゲ属 Vigna
亜属 : ササゲ亜属 Vigna
: ササゲ V. unguiculata
学名
Vigna unguiculata (L.) Walp.
英名
Cowpea
Black-eyed pea
ささげ[1]
100 gあたりの栄養価
エネルギー 336 kcal (1,410 kJ)
55.0 g
デンプン 正確性注意 36.3 g
2.0 g
23.9 g
ビタミン
ビタミンA相当量
(0%)
19 µg
チアミン (B1)
(43%)
0.50 mg
リボフラビン (B2)
(8%)
0.10 mg
ミネラル
カルシウム
(8%)
75 mg
鉄分
(43%)
5.6 mg
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)

ササゲ(大角豆、豇豆[2]学名Vigna unguiculata: Black-eyed pea)はササゲ属の一年草。アフリカ中部原産[2]。主に旧世界の温暖な地方で栽培される。樹木の形状は低木であり、直立ないし匍匐する。つる性の種類とつるなしの種類とがある。枝を張ったり、からみついたりと、成育の特性は多彩。ササギとも呼ばれる[2]

特徴

語源は、莢が上を向いてつき物をささげる手つきに似ているからという説[3]、莢を牙に見立てて「細々牙」と言ったという説、豆の端が少々角張っていることからついたという説など諸説ある。

藤色、紫、ピンクなど様々な色の花をつける。花の形は蝶形花である。

穀物用種は、さやが10-30センチメートルで固く、豆は1センチメートル程度の腎臓形で、良く知られる日本で一般的な赤褐色の他に、白・黒・淡褐色・紫色など様々な色をもつ。白い豆には一部に色素が集中して黒い目のような姿になるため、ブラック・アイ・ピー(黒目豆)と呼ばれる。つる性種は草丈が2 - 4メートルになるのに対し、つるなし種の草丈は30 - 40センチメートル。ナガササゲと呼ばれる品種は1メートルに達する。耐寒性は低いが、反面暑さには非常に強い。

ササゲの子実はカメムシ類によって食害される。他方で、莢の柄の基部付近には蜜が出る部位があり、この花外蜜腺がアリを呼び寄せる。そのうち大型のクロヤマアリが近くにいるカメムシを攻撃し、結果としてカメムシを追い払ってササゲの実を守ることが確かめられている[注 1]

歴史

日本では、平安時代に「大角豆」として記録が残されている[5]。江戸時代の『農業全書』には「豇豆」という名前で多くの品種や栽培法の記述がある[3]

また、江戸の武士の間では赤飯小豆の代わりに使われるようになった。小豆は水に浸して戻すための浸漬時間を長くするほど加熱中に割れる「胴切れ」が起きやすくなる[6]。そのため、関東地方などでは、小豆は「切腹に通じる」として武家では忌避され、皮が破れにくく煮崩れしにくいササゲを用いる地域がある[7]

ササゲを用いた料理

莢が膨らみ始めた頃の若い実を皮ごと適当に切り豚肉・人参等と共に炒め醬油で味付ける。また、味噌汁の具や煮た莢を胡麻和え等にもする。南アメリカでは繁栄と幸運を呼ぶ食物と考えられ、正月に食べる風習がある。

  • ホッピン・ジョン
  • 加熱したササゲを冷却し、微塵切りにしたニンニクやビネグレットソースを添えたテキサスキャビアと呼ばれる料理がある。他、豚肉、米、タマネギなどと併せて煮る。
  • 赤飯 - 小豆は煮ると皮が破れやすく、「腹切れする豆は切腹に通じる」ため武士にとって縁起が悪いという理由で、煮ても皮が破れにくいササゲが関東で多く使用されている。市販のパック赤飯には、ササゲの代わりに小豆を用いている物品もある。
  • ささげ餅
  • とびつき団子 - 福井県の郷土料理で、団子にササゲ大豆をまぶしたもの[8]

下位分類

以下の4亜種または品種群が栽培されている。

Vigna unguiculata subsp. unguiculata
(Southern pea, Black-eyed pea)
ササゲ。黒目豆と呼ばれる品種はクリーム色地に黒の大きな斑紋を一つ持つ。ベトナムではデザートの材料になる。インドから中東にかけても栽培されている。アメリカ南部西インド諸島には、西アフリカからの奴隷によってもたらされ、ソウルフード等、主にアフリカ系の人々の伝統料理に用いられる。
V. u. subsp. cylindrica (Catjang)
ハタササゲ、ヤッコササゲ。旧世界の熱帯で食用とされる他、アメリカ合衆国では飼料作物として栽培される。
V. u. subsp. dekindtiana
ササゲの祖先野生種とされる。
V. u. subsp. sesquipedalis (Yardlong bean)
ジュウロクササゲ。長く生長するさやを野菜として利用する。東南アジアと日本の一部で食用にされる。

画像

脚注

注釈

  1. ^ 小さなアミメアリでは追い払う行動が観察されず、他の種のアリには研究が及んでいない[4]

出典

  1. ^ 池上文雄、加藤光敏、河野博、三浦理代、山本謙治『からだのための食材大全』NHK出版、2018年11月、197頁。ISBN 978-4-14-011360-8 
  2. ^ a b c 広辞苑』(第六版)岩波書店、2008年1月11日、1119頁。 
  3. ^ a b 青葉高『日本の野菜』八坂書房、2000年、97 - 98頁。ISBN 4-89694-456-9 
  4. ^ 小澤朗人「ササゲの花外蜜腺に集まるアリはカメムシから莢果を守れるか?」『関西病虫害研究会報』第54号、2012年5月、41-45頁、国立国会図書館書誌ID:023844784 
  5. ^ 新猿楽記
  6. ^ 第3章 調理室における衛生管理&調理技術マニュアル”. 文部科学省. 2020年6月6日閲覧。
  7. ^ ささげ”. 東海農政局. 2020年6月6日閲覧。[リンク切れ]
  8. ^ とびつき団子”. うんちく 豆事典. 福井新聞 (2007年3月5日). 2024年4月14日閲覧。

参考文献

  • バーバラ・サンティッチ、ジェフ・ブライアント 編『世界の食用植物文化図鑑』山本紀夫 監訳、柊風舎、2010年1月、211頁。ISBN 978-4-903530-35-2 

関連項目

外部リンク


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