原子力規制委員会 (日本)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/04/08 12:33 UTC 版)
| 原子力規制委員会 げんしりょくきせいいいんかい |
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|---|---|
原子力規制委員会のある六本木ファーストビル
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| 役職 | |
| 委員長(認証官) | 田中俊一 |
| 委員 | 島﨑邦彦 更田豊志 中村佳代子 大島賢三 |
| 原子力規制庁長官 | 池田克彦 |
| 組織 | |
| 上部組織 | 環境省 |
| 内部部局 | 原子力規制庁 |
| 審議会等 | 原子炉安全専門審査会、核燃料安全専門審査会、放射線審議会、独立行政法人評価委員会 |
| 概要 | |
| 所在地 | 東京都港区六本木一丁目9番9号 六本木ファーストビル2~6・13階 |
| 定員 | - |
| 年間予算 | - |
| 設置 | 2012年(平成24年)9月19日 |
| 前身 | 原子力安全・保安院 |
| ウェブサイト | |
| www.nsr.go.jp | |
目次 |
概要
2011年(平成23年)3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故は、原子力発電を推進する「資源エネルギー庁」と規制する「原子力安全・保安院」が同じ経済産業省の中にあるため、同じ人間が省内の異動によって推進と規制を往復する人事交流が漫然と行われ、規制対象である電力会社に天下りした退職者が規制行政に干渉するなど、規制機関がその機能役割を果たしていなかったことも原因の一つと考えられた。この反省に基づき、環境省に新たに外局として原子力規制に関わる部署を設け、原子力安全・保安院と内閣府原子力安全委員会等、原子炉施設等の規制・監視に関わる部署をまとめて移管することが検討された。
議論の過程では内閣府の下に規制機関を新設する案や、より独立性の高い国家行政組織法3条に基づく委員会(行政委員会、三条委員会)とする案なども検討されたが、環境省の外局として「原子力安全庁」を新設する案が採用された。規制機関を環境省に新設する案が採用された理由としては、2011年(平成23年)8月に制定された放射性物質汚染対処特措法[1]に基づき、原発事故で放出された放射性物質(事故由来放射性物質)による環境の汚染への対処に関する施策を環境省が所管するなど、「原子力の安全の確保に関する規制の一元化の観点」が挙げられる[2]。法案では、新設機関の名称は「原子力規制庁」とされ、2012年(平成24年)1月31日に第180回国会(通常会)に提出された[2]。法案の担当部局は、内閣官房原子力安全規制組織等改革準備室であるが、法案の付託先は、環境委員会とされた。
衆議院での審議が進められた同年6月半ばには、自由民主党・無所属の会及び公明党が同年4月に提出した原子力規制委員会設置法案と併せて、民主党・無所属クラブ、自由民主党・無所属の会及び公明党の三会派共同提案の成立に協力することで一致し、新たに原子力規制委員会設置法案が衆議院環境委員長から提出された[3]。同法案は、環境省の外局として原子力規制委員会を置き、同委員会の事務局として原子力規制庁を置くことや、同委員会を国家行政組織法3条2項の委員会(三条委員会と呼ばれる行政委員会)として独立性を高めることなどを定めた。同法案は同年6月15日に衆議院で可決、同年6月20日に参議院で可決され、同年6月27日に公布された。同年9月19日、原子力規制委員会が発足した。
組織
原子力規制委員会
原子力規制委員会は環境省の外局として設置される機関である(原子力規制委員会設置法2条)。同委員会は国家行政組織法3条2項に基づいて設置される三条委員会と呼ばれる行政委員会で、内閣からの独立性は高い(法2条、5条)。
原子力規制委員会は委員長及び委員4人をもって組織される(6条1項)。委員長及び委員は、人格が高潔であって、原子力利用における安全の確保に関して専門的知識及び経験並びに高い識見を有する者のうちから、両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命する(法7条1項)。また、委員長はその任免を天皇が認証する認証官である(同条2項)。委員長及び委員の任期は5年で、再任されることができる(法8条1項2項)。一般的な欠格事項のほか、「原子力にかかる製錬、加工、貯蔵、再処理もしくは廃棄の事業を行う者、原子炉を設置する者、外国原子力船を本邦の水域に立ち入らせる者、もしくは核原料物質、もしくは核燃料物質の使用を行う者、またはこれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む)、もしくはこれらの者の使用人その他の従業者」に該当する者は委員長または委員となることができない(法7条7項)。
2012年選任初代委員長・委員
委員会設置以降、国会の同意は得られていなかったが、原子力緊急事態宣言発動中のため、設置法附則第7条第3項の例外規定に基づき、当時の野田佳彦総理大臣により任命され、委員長と委員は2013年2月14日に衆院、翌15日に参院の同意を得た。
委員長
委員
- 島﨑邦彦(委員長代理) - 地震学者、東京大学名誉教授、元日本地震学会会長、元地震予知連絡会会長
- 更田豊志 - 工学者(原子炉安全工学、核燃料工学)、日本原子力研究開発機構原子力基礎工学研究部門副部門長
- 中村佳代子 - 放射線医学者、日本アイソトープ協会プロジェクトチーム主査、元慶應義塾大学医学部放射線科専任講師
- 大島賢三 - 外交官、元国連大使、元国連事務次長
審議会等
原子力規制委員会には次の審議会等が置かれる。
- 原子炉安全専門審査会
- 核燃料安全専門審査会
- 放射線審議会
- 独立行政法人評価委員会
原子力規制庁
原子力規制委員会にはその事務局として原子力規制庁が置かれる(法27条1項2項)[4]。原子力規制庁には事務局長として原子力規制庁長官が置かれる(同条3項4項)。
内部部局
- 長官 - 池田克彦(元警察庁、元警視総監)[5][6]
- 次長 - 森本英香(環境省)
- 緊急事態対策監 - 安井正也(経産省)
- 審議官(2人) - 櫻田道夫(経産省、原子力安全・保安院)、山本哲也(経産省、原子力安全・保安院)
- 原子力地域安全総括官 - 黒木慶英(警察庁)
- 総務課 - 課長片山啓(経産省、原子力安全・保安院企画調整課長)
- 政策評価・広聴広報課 - 課長佐藤暁(経産省、原子力安全・保安院原子力安全広報課長)
- 国際課 - 課長山形浩史(経産省、原子力安全・保安院核燃料管理規制課長)
- 技術基盤課 - 課長山田知穂(経産省、原子力安全・保安院原子力発電安全審査課長)
- 原子力防災課 - 課長金子修一(経産省、原子力安全・保安院原子力防災課長)
- 監視情報課 - 課長室石泰弘(環境省地球環境局地球温暖化対策課長)
- 安全規制管理官(5人)
地方機関
- 原子力規制事務所(22か所) - 原子炉サイト近くに原子力保安検査官(定員152人)、原子力防災専門官(定員30人)を配置。
- 地域原子力安全連絡調整官(5人)
独立行政法人
- 原子力安全基盤機構(JNES)
- 放射線医学総合研究所 - 文部科学省主管であるが、事故由来放射線に関する事項を当委員会と共管している。
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- ^ 正式名称は、「平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法」。
- ^ a b c 法案の名称は、「原子力の安全の確保に関する組織及び制度を改革するための環境省設置法等の一部を改正する法律案」(閣法第11号)。
- ^ 原子力規制委員会設置法案、180回国会衆法第19号。
- ^ 原子力規制委員会・原子力規制庁の「府省の外局である委員会の下に庁を置く」という組織形態は国家公安委員会・警察庁の組織形態に似ている。ただし、原子力規制庁は委員会の事務局とされているのに対して、警察庁は委員会の特別の機関とされているので、両者の行政組織法上の位置付けは異なる。
- ^ “原子力推進官僚ずらり 規制庁が始動”. 中国新聞. (2012年9月20日). オリジナルの2012年9月21日時点によるアーカイブ。 2012年9月26日閲覧。
- ^ 2012.9.14に規制庁の発足準備に当たるため、14日付で環境省参与に任命され、規制委が発足する19日付で任命された。このため前職が環境省参与となっている資料もある。原子力規制委員会人事(19日)(Javascriptを切らないとトップに飛ばされます)
- ^ 原子力規制庁非常勤職員の採用情報(原子力規制庁)、経済産業省。
- ^ 原子力規制庁非常勤職員の公募について、文部科学省。
- ^ 平成24年3月23日(金)午後 - 内閣官房長官記者会見、政府インターネットテレビ。
- ^ http://mainichi.jp/select/news/20120421k0000m010050000c.html 原子力規制庁:自公が設置関連法案への対案提出。
- ^ http://www.asahi.com/politics/update/0612/TKY201206110605.html 原発事故、首相の指揮権限定:3党合意、今国会で成立へ。
- ^ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120620/k10015986171000.html 原子力規制の新組織 課題残る
- ^ http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2012/120621_4.html 日弁連 原子力規制委員会設置法成立に対する会長声明
- ^ 首相官邸
- ^ 敦賀原発活断層報告書案を漏えい 原子力規制庁審議官、更迭 共同通信2013年2月1日
- ^ 衆議院決議文第2項は「原子力規制庁の職員の人事については、本法律が原子力利用における安全の確保のための規制の独立性を確保する観点から、全ての職員に原子力利用の推進に係る事務を所掌する行政組織へのノーリターンルールを適用することとしていることに鑑み、法施行後五年以内にあっても、可能な限りその趣旨に沿った人事を行うこと。」とする。参議院決議文第6項に同旨。
- ^ a b “40年超原発「延長は困難」 規制委発足で委員長”. MSN産経ニュース (産経新聞社). (2012年9月19日) 2012年9月20日閲覧。
- ^ a b “原子力規制委、「赤旗」記者の会見出席認めず”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2012年9月26日) 2012年9月26日閲覧。
- ^ “赤旗記者の出席認める 原子力規制委員長の会見”. MSN産経ニュース (産経新聞社). (2012年10月2日) 2012年10月2日閲覧。
- 1 原子力規制委員会 (日本)とは
- 2 原子力規制委員会 (日本)の概要
- 3 職務・権限
- 4 沿革
- 5 原子力規制庁職員に対する規制
- 6 関連項目
原子力規制委員会 (日本)に関連した本
- ガバナンスを政治の手に---「原子力規制委員会」創設への闘い (東京プレスクラブ新書) 塩崎恭久 メタブレーン
- 日本は再生可能エネルギー大国になりうるか (ディスカヴァーサイエンス) (DISCOVER SCIENCE) 北澤 宏一 ディスカヴァー・トゥエンティワン
- ポケット版 実用六法 平成25年版 コンデックス情報研究所 成美堂出版
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