JOCによる処分とは? わかりやすく解説

JOCによる処分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 03:21 UTC 版)

女子柔道強化選手への暴力問題」の記事における「JOCによる処分」の解説

3月19日にはJOC理事会開き、「緊急調査対策プロジェクト」による最終報告書踏まえたうえで、強化合宿においてなされた暴力侮辱的発言を「重大な不当行為」と認定して全柔連対す今年度交付金停止することに決めた。なお、2012年度交付金は約2,500万円だった。調査当たった弁護士山内貴博によれば昨年12月4日提出され最初告発文では特定の選手対す暴力ではなく柔道全体ハラスメント行為に関するのだったが、それを全柔連調査では特定の選手ケースだけに矮小化したと、全柔連側の初期対応稚拙さを改め問題にした。 JOC調査報告書では、前監督園田による問題行為として、合宿試合会場複数回、感情任せて一部選手の顔を強く平手打ちして、時に外国人止めに入ることもあったことが指摘された。さらに、棒や鞭状のもので選手威嚇しながら「叩かれないと動けないなら家畜一緒だ」「消えろ」「能なし」「ブタ」「ブス」などと罵声浴びせる行為や、ケガをした選手の状態を考慮せず大会合宿参加強要したことも合わせて指摘された。前コーチの徳野の場合は、練習を真剣に行ってないよう見えた選手対す感情任せた暴力行為指摘された。また、強化委員長吉村始めとした連盟上層部が、園田体制における選手への不当行為認識していなかっただけにとどまらず一部不当行為に自ら加担して問題解決怠ったとした上で、「組織として行った不当行為」にも言及した具体的には、吉村選手練習中に道場の脇で居眠りマッサージ行為耽っていたことや、コーチ馬乗りになって口を塞ぐといった悪ふざけ行為をしていたこと、強化コーチの徳野が寝技練習において選手の口を塞いだり、死骸を近づけたりする嫌がらせ行為、それらを他のコーチ認識していながら黙認し改善向けた行動を取らなかったことを挙げた続いて代表選考の過程透明性確保されていないことから、指導者に逆らうと選手選考において不利に扱われるではないかとの不安・疑念生じさせたこと、連盟意向都合により負傷した選手合宿大会参加させて悪化させたこと、ロンドンオリンピック代表選手発表において、落選選手表情テレビ中継するといった選手尊厳を傷つけた行為を挙げたまた、園田監督時代選手メッセージカード手渡したり、「園田組」というTシャツ作っていたりと、一見良好な関係を築いてたように見えたものは、ある選手が「園田監督勘違いさせた私たち悪かった」といみじくも語ったように、全て園田配慮した上で演技であったJOC理事藤原庸介は明らかにした。続けて園田突如として目が据わり怒り我を忘れる傾向にあり、「選手園田監督心の底から恐れていた」とも語ったなかには園田の顔を見ただけで吐き気を催す選手さえいたという。このような状況一方でありながら、前強化委員長吉村園田選手との信頼関係を全く疑っていなかったという。かくの如き実態藤原理事は「負傷して相談できず、試合出場強要される。これが一番の暴力」と述べとともに、「園田監督指導者としては非常に有能だった選手側も人をあてにして自分意見伝えていない。」と付け加えた同じくJOC理事荒木田裕子も「正直びっくりしましたし、おぞましい」と述べとともに、「ボタンのかけ違いがどんどん大きく広がっていった印象」と語ったこのような状況踏まえた上でJOC全柔連に対して13項目にわたる改善勧告求めとともに、3カ月ごとに改善策達成状況報告義務付けた。JOC自身に対して相談窓口の設置や、問題生じた場合日本スポーツ仲裁機構通して態勢づくりなど10項目の改善策求めることになった全柔連対す13項目の改善勧告概要以下の通り13項目の改善勧告(概要)(1)指導者による不当行為をやめる (2)対話による信頼関係醸成(3)コーチ資格制度確立講習制度導入 (4)代表選手選考透明化 (5)大会合宿へ医師同行 (6)合宿大会で過度負担を強いない工夫 (7)上下関係かかわらず対話が行われる環境整備 (8)不当行為に関する相談窓口の設置 (9)日本スポーツ仲裁機構による仲裁自動受託条項採択10企業大学などチーム対等円滑な意思疎通11醸成身体的特徴社会環境応じた適切な対応 (12監督コーチ選手オリンピックムーブメント理解する13申し立て行った選手報復不利益な取り扱いをしない これを受けて全柔連会長の上は「財政的な影響より、処罰受けたことを重く受け止めたい」と語った。さらに、JOC理事会後に常務理事でもある上村は、今年6月任期満了に伴い理事退任することを明らかにした。後任には山下泰裕推薦することになった山口選手の声が入っているJOC報告より先に全柔連強化委員会開かず監督人事を進めたことに不快感示した一方JOC理事藤原からは山口JOC理事でもありながら全柔連広報副委員長筑波大学大学院准教授などの肩書きでの登場であったとはいえマスコミにおいてJOC調査中の事柄盛んに発言していたことへの苦言呈されると、「選手にはそれだけ頼る人が少なかったということ」と弁明した3月20日には女子強化委員会開かれて、18日理事会代表選手選考における基準明文化決定したことを受けて5月選抜体重別までに選考基準作成することを確認した6月理事会で諮られることになる。強化委員会後に新監督となった南條は「園田監督目指し方針間違っていなかったんですが、方法論間違っていたから問題出た」「チームワーク大事にし、風通しの良い環境をつくることが大事です」と抱負述べた。また新設女子強化部長就いた増地も「女性コーチ増やすのならば(育児面などの)支えが必要となる。そういう意見言ってロールモデル手本)として働きたい」と語った一方告発選手代理人務めた弁護士の辻口は関西大学開かれたスポーツにおける暴力」というシンポジウムにおいて、全柔連の現体制温存されたことに関してそれでいいのか、いうのはある。すごい組織ですよね。普通では考えにくい」との感想述べた3月21日講道館理事会において、講道館館長でもある上村一連の不祥事に関する事情経緯説明したまた、全柔連第三者委員会JOC提言受けて暴言などの「禁止用語」を細かく規定した指導者ガイドライン作成することに決めた19日には「柔道界の中に入りこまないように、少し外から期待して見守るしかない」とも話していた山口全日本学生柔道連盟会長でもある佐藤宣践推薦もあり、ロサンゼルスオリンピック60 kg金メダリスト細川伸二に代わって3月20日付け女子強化委員就任することになったその際に「選手指導をされる先生方やりやすい環境になるよう、思うところ発言していく」と語った。さらに、コマツ杉本美香了徳寺学園福見友子コーチ就任要請されたものの、両者とも指導経験少なさの他に杉本場合は膝の手術などで暫く現場出てこれないこと、福見場合はまだ現役であることを理由辞退した一方イギリス海外研修中の特別コーチである綜合警備保障塚田真希帰国次第コーチに就くことになった4月からフランスへ2年間の研修に向かうコマツ谷本歩実も特別コーチとなる。これで、園田体制の下でコーチとして残っていた田辺勝貝山仁美薪谷翠渡辺一貴全員新体制から外れることになった強化委員長斉藤告発した15選手にも配慮した上で人事一新した強化体になった語った

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