菌やウイルス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 07:21 UTC 版)
「もやしもんの登場キャラクター」の記事における「菌やウイルス」の解説
本作に登場する細菌・古細菌・菌類・ウイルス達。可愛くデフォルメしたデザイン(沢木の主観に準じている)で登場する。 名前表記は作中ではアルファベット一字+ピリオド+カタカナであるが、これは生物の学名が属名+種小名という構成になっており、この属名を略するときにその属名の頭文字にピリオドをつけて示すやり方を継承している。しかし、同じ頭文字でも全く異なる生物である例がある。たとえばA.は細菌の酢酸菌と皮膚常在菌、真菌のコウジカビと白癬菌と蜂の巣カビ、アルテルナリアがまじっている。作中ではウイルスも菌と同じように扱われているが、ウイルスは非生物とする場合もあり菌ではなく、菌類、細菌、古細菌もそれぞれ界またはドメインレベルで区別される生物群である。 菌達は「かもすぞー」が口癖で、特に危険な菌は「かもしてころす」と言う。大勢でいる場合は騒いでいる事や合体して巨大化することも多い。作者には彼らのオリジナルストラップ製作の夢があったが、単行本第4巻の限定版付録として実現した。菌達はなぜか自分達が人間社会に与える影響など知識豊富で、作中で人間に代わり解説をすることもある。特にキノコ類はコロニー(茸)を建造物と呼び、自分達を企業と自負するなどゼネコン発言が多い。 他作家の作品にも多数登場している。 アニメ版においては、特記したもの以外のほとんどの声を斎賀みつきが担当しているが、実際には出演したキャスト全員も担当している。 ドラマ版では、A.オリゼー役をアニメと同じく冬馬由美が担当し、他の菌については役名を一纏めに「VOICES OF 菌」とされ、川野剛稔と古森奈保子が主に担当したが、中村優一、はねゆり、たむらぱんが担当することもあった。 以下は主要メンバーのみ解説する。 A.オリゼー(Aspergillus oryzae) 声 - 冬馬由美 ニホンコウジカビ。沢木が幼少の頃から実家の蔵で一緒に遊んでいて、いつも沢木の肩や頭に乗っかっている、菌側の主役的存在。沢木に助言やアドバイスをすることもある。大体の事は自分で出来ると思っているらしい。合体して巨大化することも。デンプンを糖に分解し、S.セレビシエとの共同作業である並行複発酵により日本酒を作り出す。温暖な気候を好む。第38話と7巻ではメインで活躍した。もやしもん限定酒『純米吟醸生 かもすぞ』のラベル絵の一菌。コミックス2巻の欄外で沢木に扮した事があり、6巻では虫歯菌や「ゲゲゲの鬼太郎」の目玉おやじに扮した(その時の沢木は鬼太郎のようであった)。また、7巻では諸葛亮のコスプレもしている。一人称は「僕」。 A.ソーエ(Aspergillus sojae) 声 - 沼倉愛美(2期) ショウユコウジカビ。高濃度の塩分にも強く、醤油や味噌をかもす。また、事実上自然界には分布せず、種麹屋をはじめ醤油工場など限られた場所にしか存在しないため、ソーエは醤油製造の歴史の中で進化してきた種類のコウジカビだと推測されている。うまみについて語らせると長いらしい。A.オリゼー同様第38話および7巻の主役。作中では近縁であるオリゼーと似た外見で描かれているが、ツノ状の胞子がオリゼーは5本あるのに対し、ソーエには4本しかない。大人な性格で、幼少時代に菌が見えることで周りから気味悪がられていた沢木を励ましたり、長谷川奪還のために沢木がフランスに旅立つ前に醤油と味噌を持っていくのを拒んだ際に一喝したことがある。オリゼーと共に沢木の肩に乗っかっていることがある。7巻では『愛と青春の旅だち』のフォーリー軍曹のコスプレをした。一人称は「俺」。 B.ナットー(Bacillus subtilis var. natto) 名前の通り納豆菌。アジアにはたくさんの親戚がいる模様。一人称は「僕」。 C.トリコイデス(Cladosporium trichoides) 声 - ムーディ勝山(1期のみ) クロカビの1つ、クラドスポリウム。風呂場のクロズミはこの菌によるもの。漫画では「雑菌」として他の菌と共にモブとしての登場が主であるが、アニメやドラマでは出番が多い。一人称は「僕」。 E.コリ(Escherichia coli) 大腸菌。糞と一緒に出ると、表皮常在菌に駆逐される運命。遺伝子組み換えによってインディゴ染めやインスリンの生産などに活用されるが、悪玉菌であるため自分の働きを啓蒙しようとしている。いつも余計なことを言い、他の菌から乳酸やらなんやらを投げつけられている。体内以外にも湿潤な場所に存在している。高梨みどり『銀座の番ねこ』をかもした。 P.クリソゲヌム(Penicillium chrysogenum) 声 - 神田朱未 青カビの一種。 ペニシリンを産生するので有名だが、非常にありふれたカビなので、純粋培養したところで売り物にはならない。作中ではA.オリゼー、S.セレビシエと共に出番が多いが、醗酵蔵での作業中の回に入ると途端に出番がなくなってしまう。一人称は「僕」。 L.ヨグルティ("Lactobacillus yogurti") 声 - 仲村みう 日本産のヨーグルトによく入っていることから、ちょんまげがついたデザインで描かれ、語尾に「ござる」をつけて喋る。現在は菌の分類が変わり、学術的にはこの名前は使われておらず、Lactobacillus helveticusと呼ばれている。一人称は「拙者」。 S.セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae) 声 - 玉川美沙 酵母の一種(出芽酵母、協会酵母)。糖をアルコールに変える。以前はS.カワチという名で呼ばれており、焼酎酵母と呼ばれる事もある。親戚にはパンや醤油の製造に活躍するものがいる。「かもすぞ」という台詞を最初に言った菌でもある。作中では純粋培養された酵母の額には文字や数字が入っていて、野生の酵母にはそれがない。また、野生の酵母は口調が荒い。 登場時は蛍の側にいることが多い。オリゼーと共にもやしもん限定酒『純米吟醸生 かもすぞ』のラベル絵となっている。頭のたんこぶのようなものは家族の出来た(出芽した)証である(こぶなしが独身、こぶありが親=子という扱い)。コミックス2巻の欄外では川浜に扮していた。
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