罪人サイド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 19:27 UTC 版)
アイオーン 声 - 井上和彦 / 佐々木誠二 全ての元凶を作った悪魔で、罪人たちのリーダー。クロノと対照的な白銀色の髪に浅黒い肌をしている。代弁者の鷲を使役することもある。この世の真理に触れ、世界の狂ったシステムを改築しようと行動する。そのために自ら尖角(ホーン)を折り、パンデモニウムとの関係を断ち切った。 目的のために仲間を犠牲にする非情さを持ち合わせているが、蔑ろにしている訳ではなく、時にはお茶目な面も覗かせる。パンデモニウムで成人の儀式を受けた際に「世界の真理」を知り、この世の全てに絶望する。そのことがきっかけでパンデモニウムから離反し、行動を起こすようになる。クロノの事を兄弟と呼ぶが、理由はパンデモニウムの中枢(制御)ユニットとなった女性「リリス」を母に持つ双子(兄:アイオーン、弟:クロノ)であるため。最終決戦でクロノやパンデモニウムと共に宇宙の彼方へ消え、その後の消息は不明。 アニメでは、自分以外の誰をも信頼することなく、己の真意を一人で抱えたまま「自由を得る」という名目を掲げて罪人たちを束ねていた。クロノの時間を止めて凍結させる能力と対照的な時間を進めて腐敗させる能力が追加され、原作にはないロゼットやサテラを誘惑するシーンも存在する。最終的にクロノによって倒されるが、ラストシーンで復活した姿を現した。 ヨシュア・クリストファ 声 - 皆川純子 / 保志総一朗 ロゼットの弟。物語当時15歳。他人の怪我を治すという不思議な能力を持っていた。将来の夢は冒険家だったが、幼少時は病弱で、ロゼットに世話をかけさせていること、セブンスベル孤児院の子どもたちに発作をからかわれることに強いコンプレックスを抱いていた。また、治癒能力で自身の病気を直すことはできない。アイオーンから強い体を得られるという誘惑を受けて、クロノの尖角(ホーン)を身に付ける。その強大な力の反動で自我を半分失い、自分たちの住む孤児院の時を止め(尖角を手に入れて身に付けたもので、元はクロノの特殊能力)、アイオーンと共に姿を消す。尖角を着けられた後も苦手なニンジンを残すなど、元のヨシュアの面影が残っていた。 実はアズマリアと同じ「御使い」と呼ばれる地上代行者(アポスルズ)であり、DVD特典の「アズの補修授業」では、七つの美徳の「希望」の体現者だという説明がなされた。パンデモニウムにてアズマリアや残りの5人の地上代行者(アポスルズ)と共に集結し、最終決戦では巨大なパイプオルガンを使ってアストラルライン(アストラル=霊素=魂の経路)を操り、残りの地上代行者(アポスルズ)にオラトリオを詠唱させ、ロゼットと一対一で戦った。 ロゼットが尖角を撃ったと同時に正気を取り戻し、自ら尖角を折る。全てが終わった後、贖罪のためにマグダラの牧師として活動した。フィオレの事は命の恩人として見ていた。 アニメでは、クロノに尖角を折られた衝撃で精神が崩壊、記憶を失い心を幼児退行させてしまう。その後、レミントンと共に生活する。 フィオレ / フロレット・ハーベンハイト 声 - 桑谷夏子 / 堀江由衣 常にヨシュアの傍に寄り添っているメイド姿の女性。サテラと同じく「魔石使い」であるのは、彼女の実の姉(の肉体)であるため。どんな時でもヨシュアのことを第一に考え、彼に害を及ぼすなら上司に当たる罪人でも許さない姿勢を取る。 アイオーンには「フィー」の愛称で呼ばれ、宝石を生み出す操り人形にされている。妹・サテラと違い、魔法陣を使わずに晶喚獣を晶喚し、晶喚獣以外の物質(最終決戦に使った小手とハルベルト、ドラゴンエイジの付録の画集に描かれていたサテラに編んであげた(サテラが編むのを手伝った?)馬型の宝石の精など)も編む。「フロレット」から「フィオレ」にされた後は、何度壊しても元に戻る人形のような体質にされたため、最終決戦でサテラの使い魔に小手ごと腕を破壊されても体が再生した。最終的に使い魔ではなく自身が持ったハルベルトでサテラとサテラの使い魔に同時に致命傷を負わせ、一時的に戦闘不能状態にした。ハーベンハイト姉妹の使い魔同士の力ははほぼ互角であったが、フィオレの態度が無気力であったことからフィオレが手を抜いていた可能性もある。「フロレットは10年前に死んだ」と発言しているが、ヨシュアに(ロゼットと見間違って)「姉さん」と呼ばれて再び魂を吹き込まれた経緯を持ち、部分的に人間らしさが残っている。「フィオレの体」を強く意識しており、冷たい心を石に例え、人形のような体を花に例えていた(アニメでは人間の肉体を卑下し、儚い影や宝石に例えている)。 原作では連れ去られた当時の少女の姿のままだが、アニメ版は連れ去られた後も年齢を重ねており、フロレット時代が原作よりも幼いデザインに直されている(ハーベンハイト家襲撃時のサテラが9歳でフィオレの外見年齢が15歳なため、フィオレは本来ならば25歳。アニメはフロレット時代が原作より幼いため、フィオレは19歳のサテラよりやや上の20~20代前半)。フロレットはハーベンハイト家の自慢の才媛だった。 最終決戦でサテラと共に結晶化し、ヘンドリック財団の尽力によって結晶化が解けるが、サテラが目を覚ます前にヘンドリック財団から姿を消した。その後、ロゼットの墓前で誓いを立てるサテラを見届けた後、下記のシェーダと共に去る。 アニメでは、精神が崩壊したヨシュアを連れての逃亡中、サテラ(正確にはサテラの晶喚獣)によって異次元の結界へ送り込まれる。そこでサテラ共々刃に貫かれ、記憶を取り戻すと同時に体が霧散した。同じくアニメで、ハーベンハイト家襲撃の際にフロレットがそっくりな刃を晶喚してアイオーンに立ち向かったことがある。 シェーダ 声 - 笹本優子 ネコ耳が特徴の罪人。頭脳労働派を自負しており、罪人たちの拠点「楽園(エデン)」の管理者や、ロゼットの持つ懐中時計「アストラル集束制御ユニット」の設計・製作者でもある。 陽気で優しい性格であり、ヨシュアや連れ去られたアズマリアともすぐに打ち解けている。拉致した地上代行者たちに何度も謝ったりするなど申し訳なさも抱いており、彼らの役目が終わった後は無事に帰還させている。 クロノに対してもずっと仲間として接しており、アイオーンとクロノが対立している事にも心を痛めている。また、クロノとアイオーンの一騎討ちにも唯一立ち会っている。 最後まで生き残った罪人で、現代ではフィオレと共に行動している。その際にフィオレの呼び方が「フィーちゃん」から「フロレット」に変わった。 アニメでは、明るい性格はそのままに、悪魔らしい狡猾さを備えた人物となっている。原作とは違い、「贖罪の儀式」後レミントンにあっさりと敗れ去る。 リゼール 声 - 沢海陽子 下半身が蜘蛛の姿をした罪人。最初にロゼットに接触してきた罪人で、アイオーンに想いを寄せている。その為、彼が執着するヨシュアの事を快く思っておらず、そのヨシュアが所望するロゼットの事も少なからず憎んでいた。最期はロゼットの福音弾(ゴスペル)によって葬られる。 元々蜘蛛の姿をしていた訳ではなく、過去にとある事故によって半身を失い、その補完を行うために蜘蛛の姿になった。 ジェナイ 声 - 遠近孝一 罪人の中でも残忍な性格をしており、人間であるヨシュアやフィオレの事をあまり快く思っていない。その反面同族意識は高く、リゼールが死んだことを聞かされると誰よりも憤慨していた。それ故、裏切ったクロノを強く敵視していた。リゼールと同様、過去の事故で両目を失い、常に布で覆っている。最終決戦の混戦の最中に死亡。 アニメでは「贖罪の儀式」の後、デュフォーの圧倒的な力の前に敗れ去る。 ヴィド 声 - 木村雅史 体格の良い罪人。基本的にジェナイと共に行動しており、知的で落ち着いた性格と相まって、感情的になりやすい彼を制止する役に回っている。アイオーンの事を王と称えていた。ジェナイ同様クロノを敵視しているが、アイオーンの命によって攻撃されても本気で戦うことはしなかった。また、最終決戦の場面ではクロノを導いたりもした。最終決戦の混戦の最中に死亡。 アニメでは、マグダラ・追っ手の混成軍との戦闘の折、ジェナイを庇ってロゼットの福音弾を受け、致命傷を負わされたところをカルヴによって葬られる。
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