石櫃とは? わかりやすく解説

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せき‐ひつ【石×櫃】

読み方:せきひつ

納骨用の


石櫃

読み方:イシビツ(ishibitsu), セキヒツ(sekihitsu)

火葬容器


石櫃

主名称: 石櫃
指定番号 486
枝番 00
指定年月日 1993.06.10(平成5.06.10)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書 舎人刻銘がある/静岡県伊豆長岡町大北二十四号横穴出土
員数 1箇
時代区分 奈良
年代
検索年代
解説文: 凝灰岩製の石櫃の身で、ほぼ方形箱形呈し上面深さ一九・〇センチ納骨彫り込みと、その周囲に幅約六・五センチ、高さ約五センチ【ふた】受けを設ける。石櫃の側面下面には全体に鑿【のみ】痕をそのまま残すが、正面比較平滑仕上げられ、そこに「若舎人【わかとねり】」の三文字薬研彫り縦書きする。三文字のうち「〓」は異体字考えられ、また「舎」は七世紀末から八世紀初めの頃に多用され俗字用いられている。石櫃は現在欠失するが、身の左側面と受けの一部欠損するだけで、遺存状態は良好である。
 大北横穴群には、約五十基の横穴確認されているが、昭和五十三年発掘調査によって、ほぼ全容判明した横穴全て玄室墓前からなり羨道せんどう】をもたない伊豆共通する型式である。埋葬形態としては、石棺一例木棺思われるもの二十例、火葬骨を入れた石櫃の身が二十例、同四例がある。これらの横穴は、出土した須恵器年代からみて七世紀末から八世紀前半にかけて営まれたもので、火葬出現期の様相をよく示している。本石は、身の形状、伴出した須恵器から、出土した石櫃中最も古式属し、本横穴群の成立期関わるものと考えられる内部には、少量火葬骨片残されていたが、内容器の存在を示す遺存物はなく、他の石櫃同様火葬骨が直接納められいたもの判断される
 墓誌などの墳墓関係出土遺物に「若舎人」の銘をもつ例は他になく、比較史料の多い「大舎人に対してこれまで史料のほとんどなかった「若舎人」の存在明確にした資料といえる『万葉集』には、「大舎人部」、「若舎人部」の姓をもつ人物常陸国防人として登場するが、これらの姓は大舎人や若舎人を出す家柄由来するとみられ、「大舎人」を天皇に、「若舎人」を皇太子出仕する舎人解する見方もある。地方から舎人出仕した者の多くが、帰郷郡司などの重要な任に着いていることからも、この石櫃の被葬者地位暗示する
 本石は、以上の諸点から、律令制下におけるいわゆる官司舎人成立その実態を解明する貴重な史料であるとともに地方豪族地位葬制との関係を具体的に示す数少ない資料として高い価値をもつ。
 なお、二十四号横穴玄室内および墓前域から、坏、、長頚瓶、甕など少量須恵器出土した。これらは石櫃の年代限定する資料として重要であり、附として併せて保存図りたい

石櫃


石櫃

主名称: 石櫃
指定番号 276
枝番 02
指定年月日 1966.06.11(昭和41.06.11)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書 和歌山県伊都郡高野口町北名古會出土
員数 1組
時代区分 奈良
年代
検索年代
解説文:  和歌山県伊都【いと】郡高野口町より出土した一具の骨品である。骨壺は被作りで、表面全体わたって白・緑褐色三彩釉【さんさいぐすり】を斑【まだら】に施してある。石櫃は滑石製で長方体箱形呈し身の内側を刳【く】り取って骨壺納入するようにしてある。三彩釉を施した陶器近年その出土例加えてきてはいるが、なお類少なく日本陶磁史上稀有遺品である。かつこれら一具の完存していることは奈良時代火葬墓遺物としても重要である。

石櫃

主名称: 石櫃
指定番号 298
枝番 02
指定年月日 1968.04.25(昭和43.04.25)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書 竜吟庵庫裏北側出土
員数 1合
時代区分 鎌倉
年代 1291
検索年代
解説文:  大明国師(無関普門一二一二一二九一)は東福寺第三世、南禅寺開山として著名な禅僧である。像は東福寺塔頭【たつちゆう】、竜吟庵方丈安置され材の寄木造りで、玉眼嵌入し、彩色をほどこす(衣は江戸時代の補彩)。国師肖像としては、南禅寺二幅天授庵一幅寿像)の画像があっていずれも重要文化財指定されているが、彫像は、これがおそらく現存唯一の遺例であろう上瞼うわまぶた】を山形垂れ、耳を大きくつくる風貌など正しく上記画像一致するもので、ことに写実豊かに彫出する面相部の表現には生彩があり、躰部の肉付けも自然で、よく鎌倉後期特色示し、師の歿後さほど隔たらないころの造像おもわれる
 なお近年本像修理の際、像内から五輪塔、緑瑠璃壼、諸尊図像陀羅尼などの納入品が発見されているが、これらはいずれも師にゆかりの深い品々であるので、あわせて「附【つけたり】」として指定された。
 他方、無関禅師骨蔵器等は昭和三十六年竜吟庵庫裏北側から発見されたもので、禅家高僧骨蔵器に相ふさわしく何の飾り気もない簡素なもので、中世墓制を知る上に貴重な資料として注目をあびるいたった国師禅師)の墓(石造無縫塔)下の石室内に納置してあったもの。同墓は寛政三年五百遠忌際し境内某所から移築した記録があるので、前記骨蔵器発見促されて昭和三十六年七月塔下発掘調査した結果出土したのであるが、両者の関係は確実でなく、附の銅骨蔵器を師の骨壼とは速断しがたいしかしながら寛政以後禅師のものと信じられ、旧埋納地より持ちきたった永仁年銘経筒と共に石室内に納められたものと思われる
 このうち無関禅師骨蔵器鋳銅製被造りの丈の低い円筒状の骨蔵器で、には緩【ゆる】い甲盛りがあり、鈕はない。身の側面正応四年(一二九一)無関禅師霊骨云々鏤刻銘【るこくめい】がある。
 石櫃は花崗岩製で、前記骨蔵器の外容器使われていた。も身もほぼ同じ大きさ箱形のもので、身には骨蔵器納める深い円形の孔を穿【うが】ち、印籠蓋様に作る
重要文化財のほかの用語一覧
考古資料:  石川県雨の宮一号墳出土品  石枕  石枕  石櫃  石甲  石製経筒  石製経筒

石櫃

読み方:イシビツ(ishibitsu)

所在 福岡県朝倉郡筑前町

地名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。



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