石枕とは? わかりやすく解説

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いし‐まくら【石枕】

読み方:いしまくら

古墳時代に、遺体頭部をのせた石製。くぼみがある。石棺底面つくりつけたものと、とは別のものとがあり、前者西日本後者東日本に多い。

陶製。夏、昼寝などに用いる。陶枕(とうちん)。《 夏》


いそ‐まくら【×磯枕/石枕】

読み方:いそまくら

水辺の石をにすること。旅寝をすること。

「波に萎(しを)るる—、海人(あま)の苫屋(とまや)に共寝して」〈謡・敦盛


石枕

読み方:イシマクラ(ishimakura)

古墳時代石製被葬者頭部をのせるために作られた。


石枕


石枕(立花二箇共)

主名称: 石枕(立花二箇共)
指定番号 340
枝番 00
指定年月日 1974.06.08(昭和49.06.08)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書 千葉県市原市姉崎町二子塚古墳出土
員数 1箇
時代区分 古墳
年代
検索年代
解説文: 滑石製、帆立貝形の厚味をもった石枕で、被葬者遺体安置するであるが、周囲三段縁取りされ、そこには幾何学的な直弧文規則正しくめぐらされている。その製作は精緻形態整い文様優れており類品中の白眉である。
 なお、立花は縁の段上小さな穴をあけ、装飾として飾ったのである。このは、前方後円墳前方部から発見されたものである

石枕

読み方:イシマクラ(ishimakura)

陶枕一種

季節

分類 人事


石枕

読み方:イワマクラ(iwamakura)

天の川原で石をに寝ること、牽牛・織女伝説から

季節

分類 人事


石枕

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/30 20:37 UTC 版)

渋谷向山古墳出土 碧玉製石枕
(国の重要文化財
奈良県天理市関西大学博物館展示。

石枕(いしまくら / せきちん[1])は、古墳時代遺物副葬品)の1つで、古墳石棺内に遺体(被葬者)を安置する際、頭部を固定するために用いられた状の石製品である。

概要

石枕には大別して、舟形石棺割竹形石棺の床部分に後頭部形の窪みを造り付けた「石枕造付石棺」と、滑石砂岩凝灰岩蛇紋岩などを加工してやや扁平な馬蹄形に整え、中央を後頭部形に窪ませた石製品の「馬蹄形石枕」とがある[2][3]

石枕造付石棺は、古墳時代前期から中期(4世紀 - 5世紀)の西日本の古墳に見られるのに対し、馬蹄形石枕は中期から後期(5世紀 - 6世紀)の東日本の古墳で多く見られ、特に常総千葉県茨城県)地域でよく出土する[3]。ただし、奈良県天理市渋谷の伝・渋谷向山古墳出土品(碧玉製、重要文化財)など、西日本の古墳時代前期での発見例もある[4]

常総地域の石枕は、馬蹄形の縁を階段状に加工して直弧文(ちょくこもん/ちょっこもん)と呼ばれる幾何学的文様を彫刻し[5]、さらにそこへ等間隔に穴を開け、「立花」(りっか)と呼ばれる勾玉2つを組み合わせたような形状の装飾を立て並べたものが見られる[3][6]

その他、山梨県甲府市大丸山古墳では、長さ70センチメートルの横たえた円柱形に窪みを2か所(2遺体分)設けた珍しい形状の石枕が出土した[7]

ギャラリー

その他

土製の枕は埴製枕(はにせいまくら)と呼ばれる。石枕と比べて出土例は少なく、おじょか古墳三重県)・産土山古墳京都府)・青山遺跡(大阪府)・燈籠山古墳・五条猫塚古墳奈良県)で知られるのみになる。

脚注

  1. ^ よもやま話(111)石枕(倉敷考古館)
  2. ^ 斎藤 2004, p. 26.
  3. ^ a b c 池上 2005, p. 22.
  4. ^ 石枕(重要文化財)関西大学博物館情報庫)
  5. ^ 姉崎二子塚古墳出土・直弧文石枕(千葉県市原市サイト)
  6. ^ 石枕・立花(茨城県水戸市サイト)
  7. ^ 遺跡トピックスNo.0477国指定史跡大丸山古墳-石枕-(山梨県サイト)

参考文献

関連項目




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