復讐のターゲット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/08 14:26 UTC 版)
プログレス・カーソン ヘイトの学生時代からの友であり、心友であった男。ロゴスディア社幹部。ヘイトの裏切り行為を察知し、部下の4人に命じて両腕と妻子の命を奪った。ナノテクノロジーの兵器への転用を発案した人物でもある。生物を操る“解き放つ力”「エレセロス」の使い手。 出生は不明で、幼少時はジャングルで虎と共に生活をしていた野生児だったが、ベッケル博士によって偶然発見され、人間社会での生活を送ることになる。当時は価値観こそ人間とは多少異なったが、基本的には純粋で敵以外には心優しい性格であり、生まれ持ってのIQの高さもあって表向きは人間社会に融けこめていた。しかし、預けられた先が劣悪な環境であったことや、信頼した人間の裏切りへの怒りから無意識の内にエレセロスを発動させ人を殺してしまったことなどで、住居を転々とすることになる。日本でエレセロスの力を抑えながら穏やかに暮らしていたが、慕っていた養母が殺された怒りによる殺意でエレセロスの力を発現させ復讐を遂げたことで、自分の持つ力の大きさに気付き、徐々に歪んでいき、野望を抱き人間を操れるまでにエレセロスを進化させることとなる。 ヘイトに対しての友情は、「俺が唯一心友と呼んだ男」と称するなどかつては本物であったようだが、彼がナノテクノロジーの兵器への転用を防ごうとした際、「良くも悪くもプログレスに興味を持った人間に作用する」はずのエレセロスが彼に効かなかったことで、彼の自分に対する友情は上っ面だけの偽物であり裏切られたと確信、5人の誰よりも強いヘイトへの憎悪に変わった。また、ヘイトの妻であるヒロコとは、幼少期に日本で暮らすようになってからの幼馴染で、ヒロコに対しては特別な感情を持っていた。 幼少期に虎と共に暮らしていた経験から獣のような戦闘スタイルを得意とし、他の4人が倒された後、ナノテクノロジーによって作られたアーマーを装備し、獣のような姿になってヘイトを圧倒した。 出生が不明であること、そして自分の持つエレセロスの能力から、自分は人間を滅ぼすために自然界が生み出した存在であると確信し、人間を滅ぼし地球を浄化すると共に、エレセロスの力により自分が支配する世界を創り上げる目論む。 人類の70%をナノマシンで死滅させ現代文明を破壊した後、エレセロスの力により支配した動植物と融合、異形の姿となりヘイトとの決戦に挑むが、最終的に心臓を握りつぶされて絶命、彼が融合した森と共に朽ち果て消滅した。 ジェスト・ローレンス ヘイトの親友だった男。本業は殺し屋。元はプログレスのボディガード。 常人離れした射撃の腕前の持ち主。「乱射乱撃のガンマン」「命中精度の高いスナイパー」と言われる。傍から見れば「適当に撃ってる」とも思えるほど無造作に連射した多数の弾丸を、跳弾などすら利用して全て目標の急所に的確に命中させることが可能である。 ナノテクノロジーによる肉体改造により、両腕を銃に変形させることができる。左腕は単発の機関銃となり、右腕は複数発の弾丸を同時発射する銃となる。 標的に対しては非情なジェストであるが、恋人のマリアへは深い愛情を注いでいる。また、取り巻き達からはその殺し屋としての腕前と生き様から尊敬を集めている。 最愛の恋人マリアを交通事故で失ってからは放心状態になってしまうが、復讐を果たすために現れたヘイトと会い、殺し屋としての黒い魂が蘇る。一度は家族を失ったヘイトの気持ちを理解するかのような兆候が見られたが、自意識の高さから頑なにその気持ちを拒否してしまう。その後は倉庫でヘイトと激突。両腕の機関銃でヘイトと戦い追い詰めるも、最後はゼスモスとチェーンによる複合攻撃で首の頚動脈を切り裂かれ死亡する。 ラフィン・アガマアガマ ヘイトの親友だった男。本業は手品師。元はプログレスのボディガード。 すでに成人の年齢のはずだが、まるで少年のような外見をしており、考え方も幼稚。手品師としての腕は全くの三流に関わらず、プロ意識だけは高い。 ナノテクノロジーにより左目に改造が施されており、その目から放たれる光は人の視神経を通じて大脳皮質に作用し、人の精神を操ることができる。 なお、「アガマアガマ」とは芸名であり、光を浴びると七色に光るトカゲの名前がその由来である。 ロゴスディア社時代はヘイトの親友でありながら、ヘイトの才能と人望に対して強い嫉妬心を抱いていた。卑怯な手段でヘイトを罠に嵌めるも、彼の前で面白半分に妻子の死に様を語ったことで、ヘイトの怒りに反応したゼスモスによってビルの屋上から落とされ、追い詰められる。最期は周囲の人々を利用した罠にヘイトを嵌めようとするが、逆にそれが自滅する原因になった。以上のことから厳密な意味でヘイトが自ら手を掛けた人物ではない。 アールダー ヘイトの親友だった男。本業は殺し屋。元はプログレスのボディガード。 高い身体能力と格闘センスに加え、ナノテクノロジーによる肉体改造により、両腕を鉤爪やブレードに変形させることができる。左右のブレードは異なる分子構造をしており、それらを融合してナノテクブレード最終形態と呼ばれる強力なブレードを形成することも可能である。また、身に纏うコートとブーツは光学迷彩としての機能を備えており、周囲の風景に自らを溶け込ませることが可能。これらの技術により、自らの存在すらも悟られること無く標的に近づき、静かに殺害することを可能にしている。 幼いころから殺しで生計を立ててきた過去を持つ。そのためか「人間であること」に対して強い拘りを持ち、自らにとって殺しは「仕事」でしかなく、遊びや私怨では人は殺さない、だから自分は人間である、という論理を持ち、自らの定めた「依頼された標的以外の人間を殺さない(依頼人に立ちはだかるものを殺すことを許可された場合は必要ならば他の人間も殺す)こと」というルールを、妊婦が標的の場合赤子を摘出して助けてまで頑なに守っている。が、善良な人間であろうと標的ならば容赦なく殺害することや、標的となった人間の写真をコレクションしているなど、自覚していないところで大きく歪んでいる。 科学者のころのヘイトに対して、ひたむきに人を助ける医療の仕事に向かう姿と人間性を高く評価し尊敬していた。その反面、彼の家族に対しては、彼に依存する寄生虫と見なして蔑視していた。 プログレスからの依頼をこなす最中にヘイトと出会い、激しい死闘を演じる。序盤こそヘイトのゼスモスに押されるものの、ナノテクブレード最終形態によってヘイトの両腕を切り裂き優位に立つ。しかし、ヘイトの策に嵌り大敗。最後に自分の魂の醜さと、復讐に生きるヘイトもいずれこうなることを叫びながら焼死した。 ランパート ヘイトの親友だった男。元はプログレスのボディガード。ロゴスディア社の統治する城塞都市「キープディープ」の長。 言動や物腰は理知的だが、自分に従わない人間には人の形を止めないほどの攻撃を加える残虐性を持つ。現代医学では不治の病に冒された自分の娘アニーに対して異常に強い愛情・執念を持ち、その意に反する人間は主治医や妻であろうとも殺害しており、娘以外を人と思わない自分を狂っていると自認しながら狂気に走っていた。 ナノテクノロジーによる肉体改造により、脚力を遥かに凌駕する腕力と握力を兼ね揃え高速回転可能な腕に変形させることができる。両腕に内蔵されているセンサーにより、あらゆる攻撃を防ぐことができるが、熱感知型のセンサーであるため、熱を発しない攻撃は避けられない。変形後はアンバランスなまでに両腕が巨大化。腕の力のみでの跳躍移動を可能にし、壁などを利用して砲弾の如き一撃離脱攻撃を用いる。 タワー内に突入してきたヘイトの前でアランを殺害しようとして、ヘイトと交戦に突入する。一撃離脱戦法でヘイトを追い詰め、ヘイトの執念(ゼスモス)を温いと嘲笑うもゼスモスの特性を知らなかったことが仇となり、両腕を破壊される。直後に逃亡を試みるもヘイトにヘリを撃墜され失敗。目が潰れ視力を失うも尚立ち上がり、ゼスモスを纏うほどの執念でヘイトに向かうが、転落死を遂げる(転落して身体を真っ二つに切断される形になった)。
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