奥浄瑠璃版とは? わかりやすく解説

奥浄瑠璃版

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 01:48 UTC 版)

鈴鹿御前」の記事における「奥浄瑠璃版」の解説

御伽草子鈴鹿草子』、室町時代物語田村の草子』、古浄瑠璃坂上田村丸誕生記』などと同じ系統属す奥浄瑠璃『田村三代記』にも登場する。ただし、『鈴鹿草子』に見られる登場人物微妙な心理葛藤描写省かれ鬼神退治活劇主とする内容となっている。 鈴鹿御前の名は最初は「立烏帽子」と呼ばれる天竺より鈴鹿山降臨した第六天魔王の娘とするが、田村将軍との婚姻後は「鈴鹿御前」と呼ばれる日本魔国とするための同盟者求めて奥州大嶽丸求婚する返事はなく、やがて田村将軍と夫婦となる。その後、共に高丸大嶽丸退治する話は概ね共通している。運命により25歳田村将軍と娘に三明の剣託して亡くなるも、田村将軍が閻魔大王訴えて生き返った103歳で大往生遂げた鈴鹿御前遺体白蛇迎え来て紫雲と共に運ばれ鈴鹿山にて清瀧権現として現れた。

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奥浄瑠璃版

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 21:12 UTC 版)

藤原俊祐」の記事における「奥浄瑠璃版」の解説

『田村三代記』冒頭では都の空に妖星(悪星)が登場すると、帝に呼び出され天文博士安倍晴明渡辺本)や加茂康則(鈴木本)と叡山座主青野本)が祈祷して妖星瑞兆と占われると星が砕けて童子誕生するという英雄物語にふさわしい始まりとなる。『保元物語』など、古くから突如として現れる客星について天変地異前兆として記されている。利春は支配体制を脅かす存在として星砕の段で劇的に登場した。 星が砕けて童子誕生するというモチーフには深い意味があることから「星砕」と別称されている。渡辺本、青野本、鈴木本などで大星落ちてきた場所こそ異なるものの、総合すると北斗妙見信仰背景に剣と鏑矢持って武神誕生描いていると解釈される

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奥浄瑠璃版

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 05:00 UTC 版)

三明の剣」の記事における「奥浄瑠璃版」の解説

奥浄瑠璃『田村三代記』では、立烏帽子討伐向かった田村丸利仁将軍先祖代々伝わるそはや丸投げると立烏帽子大通連投げ返した大通連そはや丸中空渡り合いそはや丸となると大通連となって追い出したそはや丸火焔となって吹きかかると大通連となってそれを消した大通連小通連文殊師理菩薩打たせ通力自在名剣とされ、顕明連近江水海の尾より取りし剣で別名を双無き剣とも水海剣ともいう。朝日向かって虚空三度振れば三千大千世界目の前に見て通すことが出来るという。立烏帽子亡くなるときに大通連小通連内裏納めて内侍所神事宝剣として日本の宝とすること、剣明剣は娘の正に贈ることを遺言した『田村三代記』末尾には屋代『平家物語』『源平盛衰記』の「剱の巻」に相当する部分挿入される古態を残す渡辺『田村三代記』の「つるぎ譚」によると、立烏帽子鈴鹿御前)の形見として田村託され大通連小通連田村丸暇乞いをして天に登り3つの黒金となったものを箱根小鍛冶打たせたものがあざ丸しし丸友切丸3つの剣であり、そはやの剱毘沙門堂納め置いた古年刀である友切丸八幡殿に申し下ろして源氏の宝となる。

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奥浄瑠璃版

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/03 17:51 UTC 版)

藤原俊仁」の記事における「奥浄瑠璃版」の解説

江戸時代東北地方語られ『田村三代記』では、室町時代の『田村の草子』など御伽草子系にはない田村利光による「御狩」が描かれる『田村三代記』第一群、第二群、第三群に分類され第一群は悪路王捜索山狩り主体となり、中世説話色濃く伝え御伽草子からの古態を残す写本群となる。第二群では第一群にはない「将軍巻狩の段」や「塩竈神社縁起」などが挿入され七ツ森での壮大な巻狩描かれるどちらも御狩を通して悪玉との契り」がもたらされる点は共通する第二群の御狩には歴史的出来事反映された。天正19年1591年正月9日奥州仕置成し遂げた豊臣秀次軍勢帰途のおり、七ツ森で御狩をおこなったと『伊達成実記』に記され近世東北史実江戸時代初期文芸趣向反映していることがわかる。また慶安3年1650年)に伊達忠宗片倉重長行った蔵王山巻狩活躍した片倉良種の姿は、『田村三代記』の御狩で活躍する源太彷彿とさせる良種出自田村丸伝承携えた田村氏出身である。

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奥浄瑠璃版

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 13:45 UTC 版)

大嶽丸」の記事における「奥浄瑠璃版」の解説

奥浄瑠璃『田村三代記』あらすじは、室町時代京都生まれた田村の草子』が江戸時代東北地方に伝わると、これをベースにして近世伊達藩中心に奥浄瑠璃として拡大再生され内容となる。「達谷窟岩屋御堂建立して毘沙門天納めた」など、『吾妻鑑』をはじめ、古くから東北地方知られ坂上田村麻呂伝説準え内容ふんだんに取り入れられ東北地方即した改変なされているのが特徴である。

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/20 00:49 UTC 版)

高丸 (人物)」の記事における「奥浄瑠璃版」の解説

田村将軍は契り結んだ立烏帽子託宣通り、帝に呼ばれて参内する男山八幡の神勅により明石高丸退治をするよう宣旨下った2万余騎の軍勢率いて近江国蒲生原に向かい名乗りを上げると、岩屋の戸から高丸現れ3日3夜の戦いとなり、田村軍勢悉く討たれ多く眷属討ち取られ高丸主従8騎となり常陸国鹿島に引き退いた常陸国鹿島まで追いかけてきた田村将軍と大乱戦となり、高丸堪えきれずに浪の上に立ち「大嶽丸討って出る時は我も心を合わせて日本を覆さん」と叫んで海へと飛び込み、唐と日本の汐境・築羅が沖へと撤退して城郭構えた行方を見失ない、軍勢200余騎となった田村将軍は忠太進言により都へ帰ることにした。その途中伊勢国山田の里で眠っていると立烏帽子現れ高丸は築羅が沖の大りんが窟にいると教えられ討ち取らせるのでお供をすると告げられた。軍勢都に帰した将軍立烏帽子2人光輪という神通の車に乗り築羅が沖に向かった城郭に着くと立烏帽子が天を招き音楽流れ12の星が天降り稚児の舞がはじまった84歳になる高丸末娘の鬼が舞を見たがるも、高丸我ら引き出すための幻術であると諭す。しかし親馬鹿から岩屋の戸を少し開けると娘鬼や太郎鬼神悦んで閲覧しそのうち高丸見上げると、立烏帽子田村将軍に高丸の眼を的に一矢遊ばされよと鏑矢差し出した将軍放った鏑矢高丸の眼に命中しそのまま後ろ抜けて太郎鬼神喉笛をも射た高丸親子崩れるように倒れ臥せると、残る鬼神火焔吹き出し怒り狂う2人三明の剣そはやの剣投げ掛けると、剣は虚空を切り回り鬼神は残らず討たれた。高丸死骸海中から引き上げ備前国高き塚を築いて多く僧侶供養させるも、その上に御堂建立して吉備津宮大明神勧請した

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