田村の草子とは? わかりやすく解説

鈴鹿の物語

(田村の草子 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 23:56 UTC 版)

鈴鹿の物語(すずかのものがたり)または鈴鹿の草子は、作者不詳の室町時代の室町物語(広義の御伽草子)。流布本に『田村の草子』がある。


  1. ^ a b 阿部幹男 2004, pp. 71–72.
  2. ^ 徳田和夫『お伽草子事典』(東京堂出版、2002年)「立烏帽子」の項。


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田村の草子

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大嶽丸」の記事における「田村の草子」の解説

桓武天皇時代伊勢国鈴鹿山大嶽丸という鬼神現れ鈴鹿峠往来する民を襲い、都への貢物略奪した。帝は坂上田村丸大嶽丸討伐命じた田村丸は三万騎の軍を率いて鈴鹿山へと向かったが、大嶽丸飛行自在で、悪知恵働かせて峰の黒雲紛れて姿を隠し暴風雨起こして雷電鳴らし、火の降らせて田村丸の軍を数年渡って足止めした。 一方鈴鹿山には鈴鹿御前という天下った天女住んでいた。大嶽丸鈴鹿御前美貌一夜契り交わしたいと心を悩ませ美し童子公家などに変化して夜な夜な鈴鹿御前の館へと赴くものの、そのこと神通力見透かしていた鈴鹿御前からの返歌はなく、思い叶うことはなかった。 大嶽丸居場所掴めずにいた田村丸神仏祈願したところ、その夜夢の中老人現れて「大嶽丸討伐するために鈴鹿御前助力得よ」と告げられた。田村丸は三万騎の軍を都へ帰し一人鈴鹿山を進むと十六歳ほどの見目麗しい女性現れて、誘われるまま館へ入り閨で契りを交わすと、「私は鈴鹿山鬼神討伐する貴方を助けるために天下りました。私が謀をして大嶽丸討ち取らせましょう」と助力得たこの女性こそ鈴鹿御前であった鈴鹿御前案内大嶽丸棲む鈴鹿山鬼が城辿り着いたものの、鈴鹿御前から「大嶽丸三明の剣守護されているうちは倒せない」と告げられる鈴鹿御前の館へ戻ると、その夜童子変化した大嶽丸がやってきたので、鈴鹿御前が「田村丸という将軍が私の命を狙っている。守り刀として貴方の三明の剣を預からせてほしい」とはじめて返歌すると、大嶽丸から大通連小通連手に入れた顕明連天竺にあるという。 次の夜も館へと来た大嶽丸は、そこに待ち構えていた田村丸激戦繰り広げる正体現し大嶽丸身丈十丈の鬼神となって日月様に光る眼田村丸睨み天地響かせ、氷の如き剣や矛を三百ばかり投げつけたが、田村丸両脇に立つ千手観音毘沙門天が剣や矛をすべて払い落とした大嶽丸数千もの鬼に分身すると田村丸神通鏑矢放ち一の矢が千の矢に、千の矢がの矢に分裂して数千もの鬼の顔をすべて射る大嶽丸抵抗するものの、最後田村丸投げたソハヤノツルギに首を落とされた。大嶽丸の首は都へと運ばれて帝が叡覧され、田村丸武功賜った伊賀国鈴鹿御前夫婦として暮らし、娘の小りん生まれた大嶽丸続いて近江国高丸退治して月日経ったころ、魂魄となって天竺へと戻った大嶽丸顕明連の力で再び生き返り陸奥国山に立て籠って日本乱し始めた田村丸二百歳にもおよびたる翁から与えられ名馬乗り陸奥へと向かった大嶽丸山に難攻不落鬼が城築いていたが、田村丸はかつて鈴鹿山鬼が城見ていたため搦め手から鬼が城へと入ることができた。そこに蝦夷が嶋から大嶽丸戻り天竺に魂をひとつ残していたと嘲笑うが、田村丸大通連小通連顕明連も揃うと応じ、腹をたてた大嶽丸三面鬼命じて大石のように降らせるものの田村丸当たらず田村丸神通鏑矢三面鬼討ち取った腹を据えかねた大嶽丸田村丸飛びかかるも、ソハヤノツルギによって二度目の首を落とされた。大嶽丸の首は天へと舞い上がって田村丸の兜に食らいつくが、兜を重ねて被っていたため難を脱し大嶽丸の首はそのまま死んだ残りの鬼たちは獄門かけられ大嶽丸の首は宇治の宝蔵納められた。

※この「田村の草子」の解説は、「大嶽丸」の解説の一部です。
「田村の草子」を含む「大嶽丸」の記事については、「大嶽丸」の概要を参照ください。

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