舞台と伝承地とは? わかりやすく解説

舞台と伝承地

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/12 07:11 UTC 版)

大嶽丸」の記事における「舞台と伝承地」の解説

田村の草子』は、田村麻呂清水観音加護鈴鹿山鬼神退治する謡曲田村』を元に、『鞍馬蓋寺縁起』『神道集』『大江山絵詞』などの影響みられる『田村三代記』舞台東北拡大したのは、田村丸蝦夷征討征夷大将軍坂上田村麻呂イメージあったからと考えられる。『田村の草子』での鈴鹿山鈴鹿御前大嶽丸高丸出現する重要な舞台であり、『田村三代記』でも立烏帽子出現させている。しかし『田村の草子』で悪路王再生した大嶽丸出現する陸奥国高丸逃げ信濃富士山外が浜などの描写地名羅列するとどまり抽象的である。対して『田村三代記』では、東北描写詳しくなる。特に重要な舞台になる常陸国鹿島の浦は『田村の草子』では出てこない。 『田村三代記』首塚築いて観音堂建てた箟岳観音箟峯寺)、胴塚築いて観音堂建てた牧山観音梅渓寺)、足塚築いて観音堂建てた富山観音大仰寺)は奥州三観音田村三観音)と呼ばれるこのうち箟岳観音牧山観音は、手塚築いて観音堂建てた佐沼郷の大嶽観音興福寺とともに奥州七観音にも数えられる鬼首現在の宮城県大崎市鳴子温泉鬼首にあたる。もとは『陸奥話記』に記述される古戦場の「鬼切部」がなまったもので、鳥海山の神が斬った鬼の首飛んできて落ちたという伝説から『田村三代記』取り入れられた。

※この「舞台と伝承地」の解説は、「大嶽丸」の解説の一部です。
「舞台と伝承地」を含む「大嶽丸」の記事については、「大嶽丸」の概要を参照ください。

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