ゾンビ議員
衆議院選挙で見られる「小選挙区で落選して比例代表で復活当選した議員」を指す俗な呼び名。小選挙区選挙と比例代表選挙の両方に重複立候補した上で、小選挙区で死んで比例代表で蘇った議員。
比例代表で復活当選した議員の皆が皆「ソンビ議員」と呼ばれるかというと、必ずしもそうとは限らない。ソンビ議員という表現は、復活当選または復活当選した議員について否定的ニュアンスを述べる場合に特に用いられる。小選挙区選挙で落ちたということは有権者に選ばれなかったということであり、選挙を生き残れなかった(=候補者としては死んだ)わけである。それなのに比例代表制でまんまと復活する。……というような罵りのニュアンスが、この「ゾンビ議員」という表現からは見いだされる。
重複立候補制度
(ゾンビ議員 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/26 18:33 UTC 版)
重複立候補制度(ちょうふくりっこうほせいど)とは、衆議院議員総選挙で採用されている、複数の選挙に同時に立候補することを認める選挙制度。
概説
公職選挙法第87条では2つの異なる公職選挙で同時に重複立候補することについて禁止している(この規定は1957年の法改正により同年5月10日から施行された。それ以前は参議院議員通常選挙における地方区と全国区での重複立候補が禁止される等の一部を除いて重複立候補が禁止されていなかった)。
ただし、1994年の法改正により、衆議院議員選挙の比例代表の場合、小選挙区と重複して立候補できると規定されており(公職選挙法第86条の2第4項)、立候補する際に所属政党の許可が得られれば、立候補者が「小選挙区選挙」と「比例代表選挙」に重複して立候補できる。ただし、公職選挙法上の政党要件を満たしていない「その他の政治団体」から立候補した場合、重複はできない。
比例代表の名簿では、政党が複数の重複候補者を同一順位にできる。この場合、小選挙区における当選者の得票数に対する落選候補者の得票数の割合(惜敗率)を求め、惜敗率の高い候補者から比例名簿の順位が決められる。
重複候補は、小選挙区で落選しても比例区で復活当選できるため、1議席が割り当てられている単一の小選挙区を基盤とする議員が、区によっては複数いる現象が発生している。なお、選挙制度上は投票が同時に行われる小選挙区制と比例代表制は並立する対等の制度であり、相互補完の関係にある。よって本来小選挙区制の結果ありきの「比例復活」という表現は不適切であるが、上記のように小選挙区の結果が影響することもあり、事実上比例代表制が従属する形になっている。また、マスメディアが盛んに用いる「比例復活」やSNSを中心としたインターネット上で盛んに用いられている「ゾンビ」などという言葉がこういった印象を強めてしまっている側面もある[1][2]。したがって「復活当選」した候補者は当選後も「小選挙区で負けたのに当選した」というレッテルがついて回ることになる。
1996年衆院選では、小選挙区の10名[注 1]の候補者が、法定得票数(有効投票総数の6分の1)未満でも復活当選をしており、そのうち比例東京ブロックで保坂展人、比例北関東ブロックで深田肇の2名が供託金没収点(有効投票総数の10分の1)未満でありながら、重複立候補していた比例区で復活当選となった。さらに2000年2月には、供託金没収点未満の得票で落選していた菊地董が、比例東海ブロックで当選していた前島秀行が死去したことで、欠員補充に伴い繰上当選となった。この事は制度上の問題点として議論の対象となり、これを受けて公職選挙法が改正され、次回の2000年衆院選からは、小選挙区での得票が供託金没収点未満だった候補者の復活当選は認められなくなった[注 2]。小選挙区での得票が法定得票数未満での復活当選については2000年衆院選以降も[注 3]認められている。小選挙区で当選した比例の候補者、および、小選挙区で供託金没収点未満の得票だった比例の候補者は、その選挙の比例名簿から除外され、下位の順位の候補者が繰り上がる。
復活当選
各政党の動き
この衆議院小選挙区比例代表並立制のもとでの重複立候補(参院選その他、公職者の選挙では禁止されている重複立候補)に対して、各政党それぞれ微妙に方針が異なる。
自由民主党
自民党では重複立候補が基本だが、比例区では73歳以上の候補者を原則公認しない定年制が内規としてあることにより、小選挙区のみの立候補を余儀なくされる対象年齢の候補者や、現職の総裁(後述)、復活当選の退路を断つことをアピールするごく一部の小選挙区の候補など毎回数人が小選挙区のみで立候補している[注 4](ただし比例単独立候補なら73歳以上でも公認されることも多い)。小選挙区比例代表並立制が導入された最初の1996年の選挙では亀井静香をはじめ重複立候補を辞退し小選挙区のみ立候補した者も一定数存在したが、次第にそのような者は減少しており、2021年では安倍晋三や菅義偉など総理経験者も重複立候補を行っている。他の重複立候補者よりも名簿順位が上の重複立候補者を登載することを、支持票拡大のため当然のこととして認めており、選挙区を本来の地盤から移動した候補や党が重点選挙区と位置づけた選挙区に立候補した候補(1996年の鈴木宗男・深谷隆司・衛藤晟一、2000年の岩崎忠夫・馳浩、2003年の鳩山邦夫・玉澤徳一郎・平田耕一・伊藤達也・岩崎、2005年の土屋正忠・片山さつき・佐藤ゆかり・阿部俊子・藤野真紀子・稲田朋美・西川京子・高市早苗・玉澤等)などが名簿上位におかれている。1996年は一部ブロックで重複立候補者のうち前職候補を上位の同一順位に置き、その下に比例単独候補数名を挟んで元職・新人候補を同一順位で置いていた。
2009年衆院選を前に、古賀誠選対委員長は「相手が強いから当選圏内を与えて候補者を公認するという手法が1つの知恵で行われてきたが、党勢を拡大するうえでプラスになるのか。戦わずして一歩引いている側面もあり、よく考える必要がある」と述べ、名簿順位上位の重複候補をできるだけ少なくする方針を示した(2009年衆院選では阿部・吉野正芳の2人となった)。この後、2012年衆院選から2017年衆院選まで重複立候補は全員同一順位となった。2021年衆院選は、埼玉7区で立候補した中野英幸が比例北関東ブロックで重複立候補し36位で名簿登載されたが、小選挙区で当選している[注 5]。その他の重複立候補は同一順位で名簿登載がされた。
党では2回以上連続して選挙区で落選し比例復活した議員は「暫定支部長」という立場に置き、毎年春に党員獲得状況などを審査して正式な支部長にさせるかどうかを判断している。 該当の候補については、次の衆院選で比例代表との重複立候補を原則として認めない方針で検討していた[3]が、これを理由に重複立候補が認められなかった事例は2021年時点ではない。
現職の自民党総裁のうち重複立候補した者は、2000年衆院選の石川2区で圧勝した森喜朗だけである(森は小選挙区比例代表並立制導入以降、自身が73歳未満だった1996年・2000年・2003年・2005年・2009年と5回連続で重複立候補し全て小選挙区勝利している)。それ以外の現職の総裁は重複立候補していない(2009年や2021年の安倍晋三や菅義偉など、現職の総裁でない場合は重複立候補を行っている)。これは総裁が写った掲示済みの党のポスターの掲示が公選法が禁じる事前運動に当たり、自身の小選挙区のある都道府県以外の同一比例ブロックにある他の都道府県において、当該ポスターを撤去する必要があることが挙げられる(2005年の選挙で小泉純一郎が重複立候補する動きがあったが、神奈川県以外の比例南関東ブロックの県(千葉県・山梨県)でポスターを撤去する必要があるため、結局重複立候補はしなかった[4])。
2024年衆院選では、同年に表面化した政治資金パーティー収入の裏金問題を受けて既に同年4月に処分が行われたが、選挙戦直前となる同年10月の公認申請において、一部議員の非公認のほか、同問題に関与した前職衆議院議員および支部長43名について、執行部により「対象者全員の比例重複立候補を不可」とする決定がされた[注 6][5]。この決定を受けて越智隆雄のように総選挙への立候補を取りやめた者もいる[6]。また、党執行部の石破茂・森山裕・鈴木俊一・小野寺五典・小泉進次郎や総裁経験者の麻生太郎・菅義偉・岸田文雄についても重複立候補を行わないこととなった(ただし、麻生は選挙時84歳・森山は選挙時79歳・菅は選挙時75歳で、元から自民党内規の「比例73歳以上定年制」の対象である)[7]。また、一部の県連では不祥事や前出の連続比例復活などを理由として、個別に特定の候補者において比例重複立候補を申請を見送ったケースもある[注 7]。
2024年衆院選後、自民党は次期衆院選の公認候補予定者となる支部長の選任基準として「直近2回の衆院選で比例復活となった支部長については、比例代表名簿の下位に登載する」ことを正式に内規に盛り込むこととなった。連続比例復活当選議員の処遇については2017年の時点から課題となっており、一旦は「連続2回以上小選挙区で敗れて比例代表で復活当選した議員は、比例代表への重複立候補を認めない」原則で進められていた[9]が、相次ぐ小選挙区の定数削減により選挙区の調整が必要となるケースが発生したり、選挙区事情を勘案し例外的に重複を認めたりする[10]など、方針が一定してこなかったが、小選挙区で落選し続け、比例で復活を重ねる議員への批判が根強く、小選挙区での勝利に向けて議員の運動量を増やす事を狙い、内規に盛り込むこととなった[11]。
2026年衆院選では、前年の公明党の連立離脱、日本維新の会との連立政権成立で政権の枠組みは変わったものの、急激に解散総選挙への流れが作られたため、維新との選挙区調整はほとんど行われず、自民・維新の候補者が激突することとなった。また、前回の衆院選から変わり、いわゆる「裏金問題」で比例区との重複立候補を認められなった候補者も73歳以上の内規抵触者以外は原則認められた。比例重複立候補を行わなかったのは前出の73歳以上の候補者と、党総裁の高市早苗、防衛大臣の小泉進次郎など少数となり、73歳未満の総裁経験者の岸田文雄、石破茂も比例との重複立候補をしている。ただし、北海道ブロックと北陸信越ブロックでは比例重複の立候補のうち、前職候補者と新人・元職候補者の間で順位差を設けた。具体的に北海道は前職5名を1位とし、6位に比例単独候補の伊東良孝を挟んで新人・元職は7位に配した。北陸信越は前職11名を1位とし、12位に富山1区の候補者選定から外れた前職の田畑裕明を比例単独候補として配し、新人・元職は13位に配した。この2ブロック以外は比例重複立候補者は前職・新人・元職の区別なく同一順位とした。東海ブロックでは1位に比例単独の元職である山本左近が配置されたが、重複立候補者は2位で同一順位となっている。
他ブロックは選挙区削減などの理由で前回比例上位優遇を受けた前職候補者が引き続き上位優遇された[注 8]が、その反面、前回に同様の理由で比例単独に転出した前述の北海道の伊東良孝、前回の九州から中国ブロックに戻った阿部俊子、四国ブロックの村上誠一郎と石破内閣の当時の閣僚が比例重複候補者よりも下位の順位に配される冷遇となったが、300議席を超える歴史的な大勝によりいずれも再選となった。
創価学会を支持母体とする政党
新進党
新進党は1996年衆院選を迎えるにあたり、党首であった小沢一郎の方針により、比例区では1つの比例ブロックにつき1人しか重複立候補を認めない方針を取っていた。これにより東京5区の野村沙知代(東京ブロック6位)、千葉10区の須藤浩(南関東ブロック8位)、兵庫9区の宮本一三(近畿ブロック11位)、岡山4区の加藤六月(中国ブロック3位)、福岡4区の東順治(九州ブロック8位)が数少ない重複立候補の対象者となった。例外は比例北陸信越ブロックで、石川2区の一川保夫と福井3区の松田篤之の2名が重複立候補(ともに同一順位の4位)している。これ以外の北海道、東北、北関東、四国、東海の各ブロックでは重複立候補者がいなかった。この結果、小選挙区で競り負けた候補者のうち、惜敗率90%を超えていたにもかかわらず比例重複しなかったことで落選するケースが多発(代表的な例として千葉4区の野田佳彦が105票差、惜敗率99.86%で落選など)し、比例重複者も一川保夫と加藤六月の2名が復活当選(宮本一三は小選挙区で当選、新進党解党後に東順治が愛野興一郎の死去により繰上当選)したことに留まり、現有議席を下回ったことで党勢が伸び悩む一因となった。
結局、新進党は野党第1党として政権交代に失敗し、前述の衆院選の投票日から14ヶ月と11日後の1997年12月31日をもって政党助成法に基き、複数の政党に分党した。
公明党
新進党分党で結成された新党平和・(参議院議員と都道府県議と自治体議員で構成される)公明・(新進党結党以前は公明党に属していた)小沢自由党からの離党者で再結成され、1999年10月から新進党時代の同僚である小沢自由党〜保守(新)党と共に自民党と連立政権を組み、さらに選挙協力を進めた。
2000年衆院選では重複立候補者が7人いた。南関東ブロックの上田勇(神奈川6区)・富田茂之(千葉2区)の2人の「名簿」順位が同じ3位、東京ブロックの山口那津男(東京17区)・遠藤乙彦(東京4区)・大野由利子(東京20区)の3人の「名簿」順位が同じ3位、2つ比例ブロックに5人の重複立候補者を存在させ、彼らをお互いに同一順位としていた(他に四国ブロック2位で高知1区の石田祝稔、北関東ブロック3位で埼玉6区の若松謙維)。しかし、その重複立候補者7名全員が小選挙区で敗北し、比例代表で復活当選した者は上田・若松の2人のみだった。
その後、2003年衆院選以降は重複立候補を行なっておらず、小選挙区か比例代表かどちらか一方の立候補となっている。その後、2021年衆院選では中国ブロックから広島3区へ転入した斉藤鉄夫について、例外的な対応として一時は中国ブロックとの重複立候補が検討されたが、最終的には小選挙区のみの立候補となり、当選している[12]。
2024年衆院選では、特に重点区として位置付けた大阪の4小選挙区では、いずれも日本維新の会に敗れ、獲得していた議席をすべて失う結果となった。この事から次期衆院選では大阪での擁立から撤退はしないものの、これまで認めてこなかった比例代表との重複立候補も視野に検討することとなった[13]。
中道改革連合
(結党のいきさつから重複記載)
2026年衆院選を間近に控え、中道勢力の結集を目指し立憲民主党と公明党の衆議院議員を中心に中道改革連合が結成され、選挙戦に臨むこととなった。問題となったのが公明党出身の候補者の調整であったが、最終的に公明党出身者については小選挙区から撤退し、全員が比例単独候補に回ることで、小選挙区に回った立憲民主党出身候補者を支援することとなった。立憲民主党出身者では当初、東京24区で擁立が決定していた有田芳生を東北ブロック単独候補に転じさせ、比例2位の上位で処遇した。また、近畿ブロックで選挙対策委員長である馬淵澄夫を重複立候補者の中でも唯一上位に配置し、公明党出身比例単独者の次順位である6位で処遇している(他の候補者は一律7位)。なお、野田佳彦、岡田克也は前回同様比例重複を行わなかった(逢坂誠二は今回は比例重複している)。選挙結果は軒並み公明党出身者が比例単独の上位枠を占める形となり、多くの重複立候補者はそれよりも下位の順位に配置されることとなったため、小選挙区で敗れた比例復活枠が少なくなり、大幅に議席を喪失する遠因となった。比例重複で唯一優遇されていた馬淵も小選挙区で落選し近畿ブロックでも議席が回らず、落選している[14]。
民主党
- (旧)民主党(1996年から1998年まで)
1996年に結成された民主党で直後に臨んだ同年衆院選は、各政党とも新たな選挙方式に際して、特に比例名簿作成の面で試行錯誤の状態であった。新党さきがけや社民党の多くを中心に結成されたこともあり、地域に応じて選挙区の強弱の事情が異なっていたが、基本的に小選挙区候補者は重複立候補とし、選挙区の調整が必要なベテランを中心とした前職や目玉候補として擁立する候補などを比例単独で優遇した。比例単独候補で上位の優遇を受けたのは北海道ブロック3名(池端清一、中沢健次、金田誠一)、東北ブロック1名(日野市朗)、南関東ブロック3名(葉山峻、小沢鋭仁、北村哲男)、九州ブロック1名(松本惟子)でこれらは最上位となり、重複立候補者よりも上位で優遇された。
特殊な名簿順位の設定となったのが東京ブロックで、1位に党の顔として菅直人が重複立候補とし、2位に比例区単独の目玉候補である石毛鍈子、3位に前職で幹部クラスの鳩山邦夫、海江田万里、山花貞夫の3名の重複立候補者、6位に比例単独で藤田幸久、7位に国政議員経験のある石井紘基、渋谷修、村田誠醇、鈴木喜久子の4名の重複立候補者、11位に比例単独で元職の吉田和子、12位に都議会議員経験者の大沢昇、手塚仁雄、山本譲司の3名の重複立候補者、15位の比例単独候補を挟み、16位に阿久津幸彦、末松義規、長妻昭らの新人重複立候補者を配置する細かい順位設定となっている。
近畿ブロックでも1位に目玉候補として擁立した家西悟、2位に元参議院議員の肥田美代子、3位に前職の井上一成と重複立候補者を上位に順位付けし、4位に前職の後藤茂、前原誠司、山元勉の3名の重複立候補者、7・8位に比例単独候補を挟み、9位に山井和則や福山哲郎らなどの新人重複立候補者を配置している。選挙結果は菅直人などは小選挙区で当選したが、全般的に自民党と新進党の対決に隠れる形となり公示前の勢力を維持するにとどまり、比例中位以降の単独候補者のほか、比例復活もできない落選者も出ており、党勢は伸び悩んだ。一方で低惜敗率での比例復活当選も散見され、近畿1位で比例復活で議席を得た家西悟は惜敗率31.39%と同ブロックの重複立候補者20人中13位の惜敗率で落選相当であった。その反面、同ブロックの小選挙区落選者で惜敗率トップは山井和則(京都6区)の74.62%であったが、比例名簿が9位同順位であったことから上位順位の候補者に議席が優先されて落選しており、比例区での当選は名簿順位に多分に左右されることとなった。
- 民主党(1998年から民由合併前まで)
旧新進党から分裂した民政党・新党友愛などとともに合併し結成された民主党として最初に臨んだ2000年衆院選は、前回の衆院選で旧新進党から立候補し、その後の分党を経て合流した前職も多いことから選挙区調整が必要となり、多くのブロックで比例単独候補を上位に優遇することとなった[注 9]。また、選挙区調整の結果、国替えにより本人の意図しない選挙区での立候補となった後藤斎は南関東ブロック3位、城島正光は東京ブロック2位と比例上位で処遇されたが、他の小選挙区重複立候補者は原則的に同一順位とした[注 10]。選挙結果は前回から議席を大幅に増加させたが、比例北海道ブロックでは3議席しか獲得できず、比例単独4位の鈴木康司は議席が回らず落選している。
- 民由合併以降
2003年総選挙直前に自由党との合併(いわゆる「民由合併」)が行われ、旧自由党からの合流者も含めた選挙区調整がさらに必要となった。ただし、過去2回の総選挙時とは違い、比例単独候補の上位優遇は実施せず、重複立候補者の選挙区事情に合わせた調整の形で一部候補者に対する優遇を行うこととなり、基本的に重複立候補者は1位同一順位が原則となった。
対象となったのが北海道ブロック1位(同順位)の三井辨雄(北海道2区)と鉢呂吉雄(北海道4区)、南関東ブロック1位の樋高剛(旧自由党・神奈川18区)、2位の長浜博行(千葉11区)、東海ブロック1位(同順位)の都築譲(旧自由党・愛知15区)と伊藤忠治(三重4区)、近畿ブロック1位の玉置一弥(京都1区)である。なお、三井、鉢呂、樋高は比例優遇に関係なく、小選挙区で当選している。
2005年衆院選からは重複立候補者の上位優遇を完全に廃止した。ただしこの回については比例単独候補の上位優遇として、目玉候補として擁立した北海道ブロック1位の逢坂誠二[注 11]と南関東ブロック1位に転出した長浜博行[注 12]のみ2名を処遇している。
2009年の総選挙では民主旋風を受けて、選挙戦の優勢の見通しから小選挙区候補が大量に当選し比例区候補が不足することが予想されたため、比例単独候補の積極的な擁立を進めた。例として東北ブロックでは小選挙区重複候補者を全員1位(小沢一郎のみ比例重複せず)で民主党の小選挙区候補は全て重複立候補とし、その下位に7人を登載した。結果は小選挙区の圧勝で比例復活者自体が少ないことで多くの比例単独下位候補者にも議席が回ったことから、東北ブロックでは比例7議席を獲得したが、比例復活3人を差し引きした単独候補4名が当選している[注 13]。さらに東海ブロックでは小選挙区も含め名簿登載者41名全員が当選した[注 14]ほか、近畿ブロックでは名簿登載者52名全員が当選しても、さらに名簿登載者不足で議席配分が3議席分余剰となったため、自民党に2議席(谷公一、谷畑孝)、公明党(赤松正雄)に1議席配分されている。
2012年の総選挙では一転して民主党への大逆風により小選挙区候補が大量に落選し、閣僚や党幹部も比例復活が出来ない事態に陥った。また、政党の乱立(特に民主党の内紛により、後述の日本未来の党と分裂)により票が割れ、北海道ブロックと東北ブロック以外では得票率が3位に転落した。
2014年の総選挙では、比例重複候補者の上位優遇を一部で復活させた。このうち新党大地から移籍した鈴木貴子を北海道ブロックで、区割りが大幅に変更になった佐賀2区から立候補した大串博志を九州ブロックでそれぞれ名簿1位に優遇した。また、静岡5区の細野豪志は唯一重複立候補せずに小選挙区のみで立候補し、当選している。
現職の民主党代表で重複立候補した者は、1996年の東京18区の菅直人(当時は共同代表[注 15])、2000年の北海道9区の鳩山由紀夫、2012年の千葉4区の野田佳彦、2014年の東京1区の海江田万里の4人である。菅は1996年・2000年・2003年・2009年・2012年・2014年で重複立候補し、2005年のみ単独立候補をして、2012年と2014年を除き小選挙区当選をしている(2012年・2014年共に比例復活)。鳩山は1996年・2000年・2003年・2005年は重複立候補、2009年は小選挙区のみ立候補で、全て当選している。野田は前出の新進党時代の1996年で小選挙区のみ立候補で落選、民主党入党以後は重複立候補をして2000年・2003年・2005年・2009年・2012年・2014年と6回連続小選挙区勝利している。海江田は1996年から2014年まで全ての衆院選で重複立候補をしており、2000年・2003年・2009年に小選挙区で当選、1996年・2012年に復活当選しているが、2005年及び現役の党首として立候補した2014年は比例復活もできずに落選した。
立憲民主党
- 旧・立憲民主党(2017-2020)
2017年10月の第48回衆議院議員総選挙直前に結成された立憲民主党は小選挙区の候補者がいない四国ブロックを除いて小選挙区重複候補者を全員1位とし、北海道6区の佐々木隆博を除く全員が重複立候補となった。
- 新・立憲民主党(2020-)
2020年9月に結成された立憲民主党は2021年衆院選において小選挙区重複候補者を全員1位とし、三重3区の岡田克也を除く全員が重複立候補となった。また自由民主党と違い区割り減少で比例単独に回った候補を除く比例の重複立候補に年齢制限を設けていないため、前述の比例区年齢制限の党内規で重複立候補が出来なかった野田毅元自治大臣や山本幸三元地方創生担当大臣など著名な高齢候補が落選した自民党と違い小沢一郎が79歳(岩手3区で落選→東北ブロックで復活)で比例復活した。
2024年衆院選では北海道ブロックにおいて、小選挙区との重複立候補のうち、池田真紀(北海道5区)と篠田奈保子(北海道7区)について、1位で優遇することとなった[15]。一方で他ブロックの重複立候補者は、東北ブロックで重複立候補者を2位同順位とした(選挙区調整のため比例単独に回った馬場雄基を上位で優遇したため)以外は各ブロックの1位同順位としたが、代表の野田佳彦(千葉14区)と逢坂誠二(北海道8区)、岡田克也(三重3区)の3名は比例重複を行わなかった。
中道改革連合
(結党のいきさつから重複記載)
2026年衆院選を間近に控え、中道勢力の結集を目指し立憲民主党と公明党の衆議院議員を中心に中道改革連合が結成され、選挙戦に臨むこととなった。問題となったのが公明党出身の候補者の調整であったが、最終的に公明党出身者については小選挙区から撤退し、全員が比例単独候補に回ることで、小選挙区に回った立憲民主党出身候補者を支援することとなった。立憲民主党出身者では当初、東京24区で擁立が決定していた有田芳生を東北ブロック単独候補に転じさせ、比例2位の上位で処遇した。また、近畿ブロックで選挙対策委員長である馬淵澄夫を重複立候補者の中でも唯一上位に配置し、公明党出身比例単独者の次順位である6位で処遇している(他の候補者は一律7位)。なお、野田佳彦、岡田克也は前回同様比例重複を行わなかった(逢坂誠二は今回は比例重複している)。選挙結果は軒並み公明党出身者が比例単独の上位枠を占める形となり、多くの重複立候補者はそれよりも下位の順位に配置されることとなったため、小選挙区で敗れた比例復活枠が少なくなり、大幅に議席を喪失する遠因となった。比例重複で唯一優遇されていた馬淵も小選挙区で落選し近畿ブロックでも議席が回らず、落選している[16]。
希望の党
2017年衆院選では、一部の候補者について上位での優遇を行った。小選挙区から比例単独候補に転出した東北ブロックの寺田学、近畿ブロックの樽床伸二、九州ブロックの中山成彬が最上位の1位で処遇されたほか、近畿ブロックにおいて、代表の小池百合子と関係の深かった井上一徳(京都5区)を他の重複立候補者よりも上位で優遇した。これら優遇候補はいずれも比例区で議席を確保したが、井上については小選挙区では自民党公認の本田太郎や共産党候補など3名に大きく引き離されて4位で落選したうえ、惜敗率では32.49%で小選挙区で落選した同ブロック重複立候補者の中でも21人中17位相当とかなり低く、比例優遇がなければ落選であった。この一件に関し、小選挙区(京都3区)で当選した泉健太が、代表代行である樽床に加えて、小池との関係を理由に井上を民進党からの合流者より上位に優遇した件に異論を唱え、選挙後に両名の辞職を求めるなど党内紛の火種になった[17]。なお、細野豪志は唯一重複立候補を行わず、小選挙区のみで立候補し当選している。
国民民主党
旧・国民民主党の存在した期間(2018年5月~2020年9月)に衆議院の選挙は存在しなかった。2020年9月に結成された新・国民民主党は2021年衆院選では重複立候補者を全員同一順位とした。2026年衆院選でも同様の方針をとったが、この回については代表の玉木雄一郎は唯一比例重複を行わなかった。
日本共産党
共産党では2005年総選挙までは、重複立候補者を同一順位にはしておらず、比例単独候補と重複立候補者が混在する名簿となっていた。また、小選挙区の候補者の多くは比例とは重複せず、小選挙区単独となっていた。
しかし、2009年は小選挙区候補を減らす代わりに、重複立候補を増やした。さらに、東京以外の比例区では、下位候補に初めて同一順位の設定を行った。
その後の総選挙も、重複立候補の下位候補が同一順位で名簿登載されていたが、2021年総選挙以降は全員順位付けをして名簿登載をした。
社会民主党
社民党では、重複立候補者が多いものの、重複立候補者の間で「名簿」順位に差をつけることは2回の例外(1996年衆院選の比例東京ブロックと比例南関東ブロックの2回)を除いて認めていない。
党勢の落ち込みで重複立候補者の全員が供託金没収ラインを下回って当選できないという懸念から下位に比例単独候補者を立てる場合があり、2005年には北関東ブロックの日森文尋、東京ブロックの保坂展人がそれぞれ比例単独最下位で当選した。(保坂は候補全員が当選した自民党から譲り受けての議席。詳しくは後述)
みんなの党
みんなの党は、2009年衆院選では北関東ブロックの山内康一(重複立候補の渡辺喜美を1位とし、山内は比例単独2位)を除き、全員が重複立候補であった。このうち南関東ブロックでは重複立候補者のうち、前職の江田憲司と参議院議員からの鞍替えとなる浅尾慶一郎の両名を1位とし、それ以外の重複候補4名を3位の同一順位としている。結果は北関東で渡辺が小選挙区で当選したため、比例で1議席を得たことで山内が当選している。その一方で南関東では江田が小選挙区で当選し、比例で1議席を獲得したため浅尾が比例復活となり、他の3位以下の重複候補者は議席は獲得できなかったが、供託金没収点を上回ったのは田中甲のみであった。
2012年衆院選では、小選挙区の立候補者は代表の渡辺喜美を除いて全員重複立候補しており、全員が同一順位であった。他に比例単独候補の3名のうち、前職で北関東ブロックの山内康一のみ他の重複立候補者より上位となる1位で処遇された。
大阪維新の会を母体とする政党
- 日本維新の会(2012-2014)
2012年衆院選では、日本維新の会に加わった様々な出身や経緯に応じて、各ブロックの比例での登載順位を決定した。
- 事実上の母体となる大阪維新の会関係者のうち、地方議員から立候補した井上英孝、浦野靖人、馬場伸幸、さらに西野陽の後継の形で擁立した西野弘一については、近畿ブロックの重複立候補者の中で上位に優遇され3位同順位とされた。さらに目玉候補として前宮崎県知事の東国原英夫を比例単独1位で擁立した。
- 四国ブロックでは、愛媛県の地域政党で選挙協力を行った愛媛維新の会・松山維新の会などから擁立した重複立候補者の池本俊英、西岡新、森夏枝は1位同順位で擁立した(他の重複立候補者は5位同順位)。
- 太陽の党(たちあがれ日本)出身の候補者のうち、比例単独候補では重複立候補者よりも原則上位で優遇した。東京ブロックでは東京都知事を任期途中で辞職して立候補した石原慎太郎を1位、新人候補の今村洋史を2位と両名を比例上位とした。また、南関東ブロックで松田学を2位、東海ブロックで藤井孝男を1位、近畿ブロックで西村眞悟を2位でそれぞれ上位優遇している。さらに近畿ブロックで新人で元八尾市議会議員の三宅博(旧平沼グループ出身)も11位で、地方議員経験者以外の新人重複立候補者は12位同一となったため、上位処遇となっている。
- 重複立候補者では三木圭恵が前述の近畿ブロック地方議員経験者の枠に入る形で3位同順位に処遇された。東北ブロックでも旧平沼グループ出身で新人候補の升田世喜男、村岡敏英の両名も2位同順位で、後述の小熊慎司(1位)を除く重複立候補者(4位同順位)より上位となった。一方で前職の平沼赳夫、園田博之、元職の中山成彬、中野正志、宇佐美登などは国会議員経験者であっても他の比例重複候補者と同一順位で優遇がなかったなど、処遇は統一されていなかった。
- 日本創新党出身の候補者のうち、中田宏が北陸信越ブロック単独1位で優遇され、山田宏は本来の地盤ではない東京19区から立候補となったため、東京ブロック3位で他の重複立候補者(4位同順位)より上位で優遇された。
- 結党直前に他党(自民党・民主党・みんなの党)から移籍した前職についても上位で処遇された。いずれも重複立候補者で近畿ブロックでは谷畑孝と松浪健太(いずれも自民党出身)、阪口直人(民主党出身)が3位同一順位、東北ブロックで小熊慎司(みんなの党出身)が1位、北関東ブロックで上野宏史(みんなの党出身)が1位、石関貴史(民主党出身)が2位、南関東ブロックで小沢鋭仁(民主党出身)が1位、東海ブロックで今井雅人(民主党出身)が2位、四国ブロックで桜内文城(みんなの党出身)が1位同順位(前述の愛媛維新の会の優遇枠)、九州ブロックで松野頼久(民主党出身)が1位と、いずれも上位優遇となっている。結果として上位優遇を受けた候補者は一部[注 16]を除いて概ね当選を果たしている。
- 維新の党
- 維新の党として臨んだ2014年衆院選は、重複立候補者は原則として同一順位とした。その中で民主党と選挙協力を行った影響で、山梨1区から擁立を予定していた小沢鋭仁を近畿ブロック1位単独に転出させている。この優遇措置に対し、特に大阪維新の会系の議員との軋轢を生じさせており、小沢は選挙後に党幹事長代行と国会議員団幹事長を辞任している[18][19]。
- 日本維新の会(2016-)
- 2017年衆院選において、青柳仁士(埼玉4区)、森夏枝(京都3区)、灰岡香奈(広島2区)の3名について、各ブロックで重複立候補の中でも比例名簿で上位で優遇し、森のみ比例復活で当選したが、森が登載された近畿ブロックの小選挙区落選者の惜敗率19人中17位で、得票率も10.03%と僅差で供託金没収点を上回り、比例復活となった。なお、落選した灰岡は小選挙区でも供託金没収点となり、比例中国ブロックでの資格を失っている。
- 2021年衆院選においては、重複立候補者は全員同一順位とした。
- 2024年衆院選では、大阪府内の小選挙区全19区の候補者のうち、直前で差し替えとなった大阪9区の萩原佳を除き、18人の比例近畿ブロックへの重複立候補を認めない決定がされた。既に前年9月の時点で方針が打ち出されていたが、支持率の低下などを打開すべく「背水の陣で臨む」意味もあり、総選挙を前に執行部により正式決定された[20][21]。選挙結果は対公明党候補を擁立した選挙区を含め、大阪の19小選挙区すべてで日本維新の会が議席を獲得し功を奏したが、その一方で近畿ブロック以外の選挙区で党勢が伸び悩み、獲得議席自体は前回2021年より減少した。
- 2026年衆院選では自民党との連立政権を樹立していたものの選挙区協力はほとんど行わず、多くの選挙区で自民党候補と対決する形となった。その中で前回の大阪の各小選挙区候補についても一転して比例重複を認めている。殆どのブロックで重複立候補者は同一順位としたが、唯一近畿ブロックの奈良3区で重複立候補する原山大亮は他の重複立候補者より上位の1位で処遇され(高市首相と同じ県の唯一の擁立候補)、比例復活で当選している。なお、原山は惜敗率では近畿ブロックの小選挙区落選者17人中16位相当であった。一方で共同代表の藤田文武、代表経験者の馬場伸幸に加え、広島4区から立候補する空本誠喜は比例重複を行わなかった(空本のみ落選)。
自由党・国民新党・新党日本・日本未来の党(生活の党)・新党大地・れいわ新選組・参政党・日本保守党・チームみらい
- 自由党(1998-2003)
- 2000年衆院選で候補者を擁立し、重複候補者を比例名簿において順位付けを行ったり、他の候補者よりも上位に優遇したりするなど、各ブロックの事情に応じて名簿登載順位を調整した。一例として北海道ブロックでは前釧路市長の鰐淵俊之が重複立候補ながら1位で優遇され、他の重複立候補者の西川将人ら3名が2位同一となり、1議席を得たため鰐淵が優先的に議席を得ている。また、近畿ブロックでは前職の西村眞悟、塩田晋、豊田潤多郎を重複立候補の1位同一で優遇され同ブロックで3議席を得たが、豊田のみが供託金没収点未満で名簿削除となったことから、4位で比例単独候補の中塚一宏が当選している。さらに東北ブロックでは、福島1区から立候補し、法定得票数未満の得票で落選した石原健太郎が供託金没収点を2,625票上回っていたため、同ブロック自由党の次点扱いとなり、その後菅原喜重郎の辞職に伴い、繰上当選となった。
- 国民新党
- 2005年衆院選では、後述の新党日本と候補者の棲み分けを行ったため、東北ブロック・北陸信越ブロック・中国ブロック・九州ブロックに擁立した。基本的に前職を優遇して処遇したが、北陸信越ブロックは例外的に1位に比例単独の新人である糸川正晃を1位とし、前職の綿貫民輔(富山3区)含む重複2名はそれより下位の2位となった。なお、前職の亀井静香(広島6区)は比例重複を行わなかった。結果は亀井静香、綿貫は小選挙区で当選し、比例区は北陸信越・四国で2議席を確保し、糸川と亀井久興が比例区で当選した。
- 2009年衆院選では、前回の新党日本とで行った棲み分けは行わず、北海道ブロック・四国ブロックを除いて擁立した。基本的に小選挙区立候補者は比例重複とし1位同順位としたが、東京ブロックで1位単独に目玉候補として政治評論家の中村慶一郎を登載し、2位に重複立候補者とした。また、綿貫民輔は北陸信越ブロックの比例単独のみ立候補で、最下位の3位となった。結果は小選挙区で亀井静香、松下忠洋、下地幹郎の3議席のみにとどまり、比例区で議席を獲得できなかった。
- 2012年衆院選では、前回当選した亀井静香は離党しており、小選挙区のみで下地(沖縄1区)と新人の野間健(鹿児島3区)、九州ブロックで前職の中島正純を比例単独で擁立した3名のみとなった。結果は野間のみ1名の当選に終わり、政党要件を喪失した。
- 新党日本
- 2005年衆院選では、前述の国民新党と候補者の棲み分けを行ったため、北関東ブロック・南関東ブロック・東京ブロック・東海ブロック・近畿ブロックに擁立した。このうち東海ブロックの青山丘を比例単独1位、近畿ブロックで前職の滝実(奈良2区)を元職の宮本一三(兵庫9区)より上位でそれぞれ処遇した。結果は近畿ブロックで1議席のみを獲得し、滝が当選した。
- 2009年衆院選では、前回の国民新党とで行った棲み分けは行わず、前回のブロックに加え、北陸信越ブロックにも擁立した。小選挙区との重複立候補者のうち、近畿ブロックで党代表の田中康夫(兵庫8区)、東京ブロックで有田芳生(東京11区)を1位とした。結果は田中が小選挙区で議席を得たが、比例区では議席を獲得できなかった。
- 2012年衆院選では、既に公職選挙法上の政党要件を喪失していた(ただし、政党助成法上の政党要件は継続していた)ため、田中が小選挙区のみでの立候補となり、議席を獲得できず完全に政党要件を喪失した。
- 日本未来の党・生活の党
- 日本未来の党として臨んだ2012年衆院選では、基本的に重複立候補者を同一順位としているが、東北・北関東ブロックでは前職候補については新人候補よりも比例名簿順位で上位に優遇にしている。ただし、例外として東北ブロックでは青森4区の中野渡詔子が前職ながら新人と同じ9位となった。
- 生活の党として臨んだ2014年衆院選では、一転して重複立候補者を全員同一順位とした。
- 新党大地
- 2005年・2009年の衆院選は政党要件を満たさなかったため比例のみの擁立となった。
- 2012年衆院選で国政政党として政党要件を満たした際には、北海道ブロックのみに小選挙区に擁立した候補全員を比例重複させて同一順位(1位)とした。小選挙区では全員敗れたが1議席を獲得し、惜敗率で最上位だった石川知裕が当選した。後に石川の議員辞職により次点者の鈴木貴子が繰上当選となっている。しかしこの選挙で政党要件を喪失しており、次々回[注 17]の2017年は、公民権を回復した鈴木宗男を含む2名を比例北海道ブロック単独候補として擁立するのみとなった。
- れいわ新選組
- 2021年衆院選では重複立候補者を全員同一順位とした。なお、東海ブロックに1議席が割り当てられることになっていたが、名簿登載者2名とも小選挙区との重複立候補、かつ小選挙区で供託金没収点未満(得票率10%を下回ったため)のため当選資格を失い、党としての議席も失った。当該議席は次点の公明党に割り振られ、元職の中川康洋が当選した[注 18]。
- 2024年衆院選では重複立候補者を全員同一順位としたが、比例東北ブロックで当選者1人に対し重複立候補者2人全て、比例東海ブロックで当選者2人に対し重複立候補者3人のうち2人が供託金没収点未満となったため、比例単独立候補の佐原若子、上村英明がそれぞれ当選した。
- 2026年衆院選では重複立候補者12人、比例単独立候補者13人に加えて小選挙区単独立候補者が6人擁立されたが、比例名簿登載者不足で自民党から当選枠を得た南関東の1議席(山本譲司)のみにとどまった。
- 参政党
- 2024年衆院選で北海道・南関東・東京・近畿・九州の各ブロックの一部候補者が重複立候補を行った。なお、南関東で前議員の鈴木敦、東京で元議員の松田学、九州で東京から国替えする吉川里奈の比例単独候補をそれぞれ1位とし、小選挙区との重複候補者2名を同一2位にした一方で、近畿ブロックでは小選挙区との重複立候補者のうち元議員の安藤裕など3名を同一1位、比例単独候補で党外部アドバイザーの和泉修を4位、さらに1名の小選挙区との重複立候補者を5位に配するなど、ブロックにより戦術を変更している。近畿ブロックで1議席を獲得し、名簿上位の重複立候補者で唯一供託金没収点を上回った北野裕子が比例復活で当選した。
- 2026年衆院選では北関東で元衆議院議員の豊田真由子を単独1位で処遇したほか、重複立候補者のうち、東京の吉川里奈や北陸信越の川裕一郎、東北の和田政宗など党幹部または国会議員経験者の一部を各ブロックの最上位で処遇した。また他の新人候補者でも地方議員・国政選挙経験者を中心に一部順位付けで差を設けている。なお、前回比例復活で当選した北野裕子は重複立候補を行わなかった(落選)。結局、比例単独となった豊田が当選し、上位優遇となった吉川、川、和田は小選挙区で落選したが比例復活で当選した。ただし、比例復活当選者の得票率はいずれも30%以下での当選となった。一方で小選挙区で供託没収点未満となった候補も出たことにより、下位の重複立候補者でも九州ブロック4位であった牧野俊一が当選している(2議席を獲得したが、1位重複立候補であった木下敏之を除く同順位の2名が供託金没収点以下で名簿削除となったため)。
- 日本保守党
- 2024年衆院選で比例北海道・北関東・南関東・東京・東海・近畿の各ブロックで候補を擁立したが、当時は政党要件を充足していなかったため、重複立候補は不可能であった。当選挙で東海(竹上裕子)・近畿ブロック(島田洋一)で議席を獲得し、比例代表での得票率が2%を超えたことで政党要件を満たし、次回総選挙では比例との重複立候補が可能となった。
- 2026年衆院選では前述の通り、比例重複立候補が可能となっていたが、前回当選していた河村たかし、竹上裕子は離党して後述の減税日本・ゆうこく連合からの立候補、島田洋一も比例近畿ブロック単独での立候補となり、北関東・東京・東海・九州の新人候補者が重複立候補を行っているが、結果は比例でも議席を獲得できなかった。
- チームみらい
- 2025年参院選で政党要件を満たしたことで、2026年衆院選では重複立候補が可能となった。北陸信越・中国・四国ブロックを除いて候補者を擁立したが、南関東、東京、近畿各ブロックなどで重複立候補者を比例単独候補者よりも下位に配置し同一順位にしない対応を取った。結果は東京や南関東で名簿登載者全員が当選するなど躍進したが、近畿ブロックでは公示後に1位の比例単独立候補者を不祥事で名簿から削除し、残り2名の重複立候補者(元職の堀場幸子ら)が供託金没収点以下で名簿削除となったため、本来2議席を得るはずだった近畿ブロックで名簿登載者が不在となり、2議席は中道改革連合と日本維新の会に配分されている。
その他の諸政党
- 新党さきがけ
- 1996年の衆院選で北関東ブロック・北陸信越ブロック・近畿ブロック・九州ブロックで候補者を擁立し、このうち、近畿ブロックの渡海紀三朗(兵庫10区)と高見裕一(兵庫2区)、九州ブロックの島尻昇(沖縄1区)が他の重複立候補者より上位に優遇されたが、結果は小選挙区で当選した武村正義(比例重複なし)と園田博之の2議席にとどまり、比例区で議席の獲得はできなかった。
- 自由連合
- 1996年衆院選では、北海道・中国・四国ブロックを除いて擁立し、基本的に重複立候補者を1位同順位としたが、南関東ブロックで前職の小泉晨一(神奈川16区)のみを他の重複立候補者より上位の1位で処遇した。結果は小選挙区・比例区いずれも議席を獲得できなかった。
- 2000年衆院選では全ブロックに擁立し、この回は重複候補者を比例名簿において全て1位同順位にしている。結果は代表で元職の徳田虎雄が小選挙区(鹿児島2区)で当選したが、この回も比例区で議席の獲得はできなかった。
- 新社会党
- 1996年衆院選で候補者を擁立。南関東ブロックで元職の上野建一を比例単独1位にしたほか、重複立候補者では東京ブロックで江原栄昭(東京7区、元中野区議会議員)、中国ブロックで前職の小森龍邦(広島6区)を他の小選挙区重複立候補者より上位で優遇するなど、地域の擁立状況により処遇したが、小選挙区・比例区いずれも議席を獲得できなかった。その後の1998年参院選で政党要件を喪失したため、2000年衆院選以降は比例区では擁立していない。
- 民主改革連合
- 1996年衆院選で候補者を擁立。近畿ブロックで重複立候補した土肥隆一が唯一の候補であったが、土肥は小選挙区で当選した。比例区で議席の獲得はできなかった。
- 保守党・保守新党
- 保守党として臨んだ2000年衆院選は、政党要件は保持していたが、小選挙区の立候補者は全員重複立候補を行わず、比例区で東京ブロック(石渡照久)、東海ブロック(安倍基雄)、近畿ブロック(中村鋭一)の前職・元職3名が比例単独で擁立された。結果は小選挙区で7名のみが当選し、比例区で議席を獲得できず惨敗している。
- 保守新党として臨んだ2003年衆院選は、同様に政党要件を保持していたが、小選挙区のみの立候補となった。結果は4議席と惨敗し、その後自民党へ合流した。
- 改革クラブ・新党改革
- 改革クラブとして臨んだ2009年衆院選で、唯一の候補であった西村眞悟が近畿ブロックに大阪17区との重複で立候補するも落選し、この時点で一旦政党要件を喪失した。
- 新党改革として臨んだ2012年衆院選では、事前に舛添要一の入党などにより政党要件を回復していたが、東北ブロック(上杉謙太郎)・東京ブロックの比例単独候補各1名のみの擁立にとどまり、いずれも落選した。
- 2014年衆院選では政党要件を満たしていなかったため、比例区は東京ブロック単独4名のみ立候補となったが、議席の獲得はできなかった。
- 次世代の党・日本のこころ
- 次世代の党として臨んだ2014年衆院選では、藤井孝男は東海ブロック、中山成彬を九州ブロックでそれぞれ単独1位とした一方で、東京ブロックでは山田宏(東京19区)を東京ブロック1位とし、田母神俊雄ら他の重複立候補者7名を2位同順位、さらに後進に道を譲る意味で党代表の石原慎太郎は単独候補ながら最下位の9位に回った。また、近畿ブロックでは重複立候補の前職(西野弘一、西村眞悟、杉田水脈、三宅博)と新人(和田有一朗、上田孝之)で順位差を付けるなど、地域の擁立状況にあわせて処遇した。しかし、結果は小選挙区で当選した平沼赳夫と園田博之の2議席にとどまり、比例区では1議席も獲得できず、惨敗した。
- 日本のこころとして臨んだ2017年衆院選では、重複立候補は行わず、東北ブロック・東京ブロックにそれぞれ比例単独候補各1人のみの擁立にとどまり、いずれも落選した。
- NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で
- 2021年衆院選では各ブロックに1名ずつ候補者を擁立、北関東・南関東・九州以外のブロックで候補者を重複したが、比例区で議席の獲得はできなかった。なお、全員が小選挙区で供託金没収点未満となり、名簿削除(当選資格喪失)となった。
- みんなでつくる党
- 2024年衆院選で党首の大津綾香のみが東京ブロックに東京9区との重複立候補を行った。比例東京ブロックで議席は獲得できず、大津も小選挙区では供託金没収点未満で落選している。
- 減税日本・ゆうこく連合
- 2026年衆院選直前に政党要件をクリアしたため、同選挙での重複立候補が可能となった。重複立候補を行ったのは南関東・東京・東海・九州の各ブロックで、九州では代表の原口一博1人のみが佐賀1区での立候補とともに比例名簿にも登載されている。また、東海ブロックでは小選挙区との比例重複立候補者のうち、共同代表の河村たかしが最下位の8位となり、他の7人は1位同順位で登載されている。結局、河村は小選挙区で当選した一方で、原口は小選挙区・比例でも議席を確保できず落選した。
特徴
長所
重複立候補していない候補者は、比例代表での復活当選の保証がないため、小選挙区制選挙での当選に向けて有権者へのアピールに熱心にならざるを得ないというメリットがある。
また、各々の小選挙区制選挙区が必ず比例代表制選挙区の一部として内包される形になっているため、重複立候補が多ければ多いほど、選挙区においてより有利に運べるというメリットがある。
さらに、同一比例ブロックの重複立候補者の「名簿」順位を同一順位とし、惜敗率で競わせる場合には、たとえ小選挙区制選挙区(「小選挙区」)で当選できなくても他の候補者より健闘するだけで惜敗率で復活できるという望みを維持しやすい。つまり、接戦・苦戦の候補者たちの士気を鼓舞しやすいという利点が挙げられる。
選挙人(有権者)の立場から考えても、比例代表制選挙での復活当選の可能性まであらかじめ考慮できるため、小選挙区制選挙での死票をある程度の確率で救済できる仕組みになっていると言える。また、日本国憲法第67条で「内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。」と規定されているため、第一党の党首が選挙区で落選した場合に生じる「国民が次期首相として選択した人物が選挙区での落選によって次期首相になれない」というケース、「どんなに衆院選で圧勝した政党でも非国会議員の党首を首班指名選挙で指名できない」という問題が当該党首が重複立候補した場合はある程度は解消される。しかし、小選挙区敗北という「『国民の代表者』の相応しくない人物」という1つの民意が示された人物が総理大臣候補となったり就任したりすることについて否定的な意見もある。党首が小選挙区落選をして比例復活をした例に2003年衆院選における社会民主党の土井たか子の例があるが、土井は選挙直後に党首を辞任したため、首班指名選挙では投票されなかった。その一方で小選挙区落選をして比例復活をした海江田万里が民主党の党首に就任し、首班指名選挙で票を得た例がある。
短所
大政党の名簿上位に登載される重複立候補者は復活当選をほぼ確約されていると考えられている。
例えば、自民党候補者は、1996年以降の衆院選小選挙区制選挙において、供託金没収点である得票率10%(2000年以降に復活当選の要件の一つとなった)を下回ったことがない。衆院選小選挙区制選挙における自民党候補者の歴代最低得票率は、1996年衆院選における岩手4区の井形厚一(1位当選候補は小沢一郎新進党代表)の得票率10.39%である。したがって、自民党の重複立候補者の場合、有効投票総数の10%以上という条件は通常はほぼ間違いなくクリアできるからである。
よって、比例代表制選挙の名簿上位に登載される重複立候補者の場合、小選挙区制選挙区での当選への熱意や有権者へのアピールが弱くなってしまうであろうというデメリットがある。
また、比例代表制選挙の名簿上位に登載される重複立候補者や単独上位立候補者が増えると、その他多数の(同一順位の)重複立候補者たちにとっては小選挙区制選挙での惜敗率による復活当選のチャンスが相対的に減ってしまうという不公正さも指摘されている。
例えば、1996年衆院選では、中選挙区制から移行して最初の選挙であったため、自民党は選挙区調整などにより長老議員を中心とした名簿上位の比例代表単独候補者が多かったため、その他の同一順位の重複立候補者の復活当選は、北海道9区の岩倉博文(比例北海道)、神奈川14区の中本太衛(比例南関東)、千葉8区の桜田義孝(比例南関東)、兵庫1区の砂田圭佑(比例近畿)の4人(後に繰り上げ当選をした大阪12区・比例近畿の北川知克を入れれば5人)しかいなかった。また、前述の新進党は比例重複立候補者を大幅に少なくしたために、小選挙区で主に自民党候補者に競り負けた惜敗率90%以上の落選者が複数人発生している。
2026年衆院選の中道改革連合でも、公明党出身者28名をすべて比例単独上位候補として処遇した事で、党勢の低迷も相まって比例区での当選議席のうち前出の公明党出身者は全員当選(選挙前から実質4議席増)した反面、小選挙区と重複立候補した主に立憲民主党出身者の比例復活枠が極端に少なくなる事象が起き、特に近畿以西のブロックでは比例復活の事例が皆無となった[22]。
なお、国会議員は憲法上「全国民の代表者」であり選挙区の代表者ではないが、現実問題として次回の選挙での得票が重大な関心事となる。通常、復活当選を果たした議員は次回選挙でも小選挙区からの立候補を狙うため、小選挙区当選議員と復活当選議員が当該選挙区の利益のために活動することとなり、小選挙区落選候補が復活当選を果たしていない選挙区との不公平を生じる。
さらに、惜敗率をもって復活当選の順位を定めることにより、同一政党の候補でも得票数の多い候補が落選し、より少ない候補が当選するという選挙区間の一票の格差のゆがみを比例代表枠にも持ち越してしまう。
問題点
重複立候補者の同一順位は任意
重複立候補者の同一順位にした場合、有権者の立場から見れば、選挙を通じて比例名簿の順位決定に部分的に参加できる。政党組織の立場から見れば、重複立候補者たちの同一順位での惜敗率勝負には、誰が復活当選するのか極めて予想を立てにくいという大きなデメリットがある。前述の通り重複立候補者を同一順位にするか否かは政党の任意であるため、政党が重複立候補者を同一順位にすることを避けることがしばしば見られる。
公明党や共産党やかつての新進党が重複立候補者たちを「名簿」の同一順位に置くことを避けているのは、拘束「名簿」式の比例代表制選挙(拘束名簿式代表制)である限り、党本部が当選させたい者から確実に当選させるべきだというような党本部の判断による。
そのため、重複立候補を同一順位にしない政党においては惜敗率による順位変動が起こらず、有権者が選挙を通じて比例名簿の順位決定に部分的に参加できない。過去には同一比例ブロック内で、落選した重複立候補より惜敗率が低い候補が比例順位で優遇されていたために復活当選していた例が多数ある(記事「惜敗率」では自民党ののべ21人・共産党ののべ12人・民主党の6人・維新の会の7人・参政党の4人・社民党の2人・希望の党の1人・自由党の1人・未来の党1人の計54人が該当する)。
衆議院議員を辞職して衆議院補欠選挙に立候補
重複立候補制度により、小選挙区選出ではなく比例代表選出として復活当選した議員の場合、相手の小選挙区選出議員が何らかの事情で退職すると、自らも衆議院議員職を辞職した上で補欠選挙(衆議院小選挙区制選挙)に立候補(もしくは当該補欠選挙に立候補したため、衆議院議員を退職)をするということがある。この場合、衆議院議員を辞職したはずの者が、衆議院議員を辞職した直後に衆議院議員の選挙に立候補しているという非常に奇妙な現象が発生してしまう。
しかし、以下の要素から、衆議院議員を辞職して衆議院補欠選挙に立候補することがありえる。
まず、比例代表選出議員が辞職しても、同じ政党の次点候補が繰上当選となるため、仮に辞職した比例選出議員が補欠選挙で落選したとしても、党組織としては国会の議席勢力に関してはデメリットはない(繰り上げ当選が可能な次点候補がいない場合はデメリットがあるが、そのような例は政党の予想以上に選挙で大勝している時に限られ、過去にもほとんど例がない)。
また、政党が補欠選挙で比例代表復活者以外の候補者を擁立して、尚かつその候補者が当選した場合、一人しか当選しない小選挙区に一政党が二人の立候補予定者を抱えてしまうということになり、次回総選挙の公認調整が難航すると予想される。したがって、党執行部(党幹部)や当該比例代表復活者自身が、公認調整問題をあらかじめ排除しておくため、党本部は比例代表復活者の補欠選挙への立候補を支持し、応援し、当該復活者も次回の衆院選まで待たず衆議院議員職をわざわざ辞職してまで立候補宣言をするわけである。
過去に総選挙時に比例復活で当選し、その後の補欠選挙に立候補した例として、小選挙区比例代表並立制が導入された1996年以降で以下の7例が発生している。この手法に関して、特に初のケースとなった2002年の古賀一成の補選立候補時には、議員辞職願提出の際に当時の衆議院議長であった綿貫民輔が、辞職願に「補選に立候補するため」となっていた辞職事由を問題視し議員辞職を許可しなかった。ただし、院・議長が許可しなくても、補選への立候補の届出をした時点で公職選挙法第90条の規定により議員は退職(自動失職)する[注 19]ため、立候補そのものに問題はなかった。過去の7例のうち、議員辞職願を提出して辞職が許可された町村信孝以外は、補選立候補に伴う公職選挙法規定の退職(自動失職)を選んだ。なお、7例のうち、平岡秀夫、町村、泉健太、山田勝彦の4人は当選したが、古賀、木下厚、末次精一の3人は落選した。
| 年 | 月日 | 立候補者 | 補選時政党 | 総選挙時 比例ブロック |
補選選挙区 | 欠員事由 | 当落 | 比例区 繰上当選者 |
繰上対象 政党名簿 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2002年 | 10月27日 | 古賀一成 | 民主党 | 比例九州 | 福岡6区 | 古賀正浩の死去 | 落選 | 米沢隆 | 民主党 |
| 2004年 | 4月25日 | 木下厚 | 民主党 | 比例北関東 | 埼玉8区 | 新井正則の辞職 (選挙違反引責) |
落選 | 本多平直 | 民主党 |
| 2008年 | 4月25日 | 平岡秀夫 | 民主党 | 比例中国 | 山口2区 | 福田良彦の辞職 (岩国市長選挙立候補準備) |
当選 | 和田隆志 | 民主党 |
| 2010年 | 10月24日 | 町村信孝 | 自由民主党 | 比例北海道 | 北海道5区 | 小林千代美の辞職 (選挙違反引責) |
当選 | 今津寛 | 自由民主党 |
| 2016年 | 4月24日 | 泉健太 | 民進党[注 20] | 比例近畿 | 京都3区 | 宮崎謙介の辞職 (不祥事引責) |
当選 | 北神圭朗 | 民主党 |
| 2023年 | 10月22日 | 末次精一 | 立憲民主党 | 比例九州 | 長崎4区 | 北村誠吾の死去 | 落選 | 屋良朝博 | 立憲民主党 |
| 2024年 | 4月28日 | 山田勝彦 | 立憲民主党 | 比例九州 | 長崎3区 | 谷川弥一の辞職 (不祥事引責) |
当選 | 川内博史 | 立憲民主党 |
また、衆議院議員総選挙時は比例復活ではなく比例単独で当選したものの、その後の衆議院議員補欠選挙に同様の意図で立候補することにより衆議院議員を辞職もしくは退職(自動失職)となった例も3例存在する。このうち、樽床伸二は補選立候補前に衆議院議員を辞職、若狭勝と宮本岳志は補選立候補に伴う公職選挙法規定による衆議院議員退職(自動失職)を選択している。
| 年 | 月日 | 立候補者 | 補選時政党 | 総選挙時 比例ブロック |
補選選挙区 | 欠員事由 | 当落 | 比例区 繰上当選者 |
繰上対象 政党名簿 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2016年 | 10月23日 | 若狭勝 | 自由民主党 | 比例東京 | 東京10区 | 小池百合子の退職(自動失職) (2016年東京都知事選挙立候補) |
当選 | 田畑毅 | 自由民主党 |
| 2019年 | 4月21日 | 樽床伸二 | 無所属[注 21] | 比例近畿 | 大阪12区 | 北川知克の死去 | 落選 | 馬淵澄夫 | 希望の党 |
| 宮本岳志 | 無所属[注 22] | 落選 | 清水忠史 | 日本共産党 |
類似事例として、比例区に重複立候補のできない参議院議員においても、比例区選出の議員が選挙区の補欠選挙に同様の意図で立候補することより参議院議員を辞職もしくは退職(自動失職)となった例も同様に存在する。このうち、吉田忠智が補選立候補前に参議院議員を辞職、それ以外の議員は補選立候補に伴う公職選挙法規定による参議院議員退職(自動失職)を選択している。政党の議席獲得数に当落が左右され、さらに当選圏内に入るために個人票獲得へ向けて全国規模での選挙戦を要する比例区の議員が、地盤を得る事で地域の選挙戦に集中できる事から空きのできた選挙区へ移る動きも見られる。
なお、参議院の場合は3年ごとに半数が改選される制度であるため、あえて異なる改選期の選挙に立候補することになり、当選した場合に時期によっては改選期が延長される場合がある反面、逆に短縮となる場合もあり得る。立花孝志の例では、立花は2019年参院選比例区選出だが、あえて任期の短い参議院埼玉県選挙区の2016年参院選選出の補選(改選期が2022年)へ立候補した。ただし、結果は落選しており、立花自身の再選は果たせなかった。
| 年 | 月日 | 立候補者 | 補選時政党 | 比例当選時 | 補選選挙区 | 欠員事由 | 当落 | 比例区 繰上当選者 |
繰上対象 政党名簿 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2019年 | 10月27日 | 立花孝志 | NHKから国民を守る党 | 2019年参院選 | 埼玉県(2016年参院選) | 大野元裕の辞職 (埼玉県知事選挙立候補準備) |
落選 | 浜田聡 | NHKから国民を守る党 |
| 2021年 | 10月24日 | 北村経夫 | 自由民主党 | 2019年参院選 | 山口県(2019年参院選) | 林芳正の辞職 (第49回衆議院議員総選挙立候補準備) |
当選 | 比嘉奈津美 | 自由民主党 |
| 2022年 | 10月27日 | 宮本周司 | 自由民主党 | 2019年参院選 | 石川県(2019年参院選) | 山田修路の辞職 (石川県知事選挙立候補準備) |
当選 | 中田宏 | 自由民主党 |
| 2023年 | 4月23日 | 吉田忠智 | 立憲民主党[注 23] | 2019年参院選 | 大分県(2019年参院選) | 安達澄の辞職 (大分県知事選挙立候補準備) |
落選 | 大椿裕子[注 24] | 社会民主党 |
政党要件による重複立候補の制限
前述の通り、法律上重複立候補ができるのは、政党要件を満たしている政党の候補者に限られる。このため、要件を満たさない政治団体の候補者は、当選の機会が大政党に比べて狭められてしまい不公平であるという面が指摘されている。例えば、比例区の候補を当選させてきた新党大地は2011年まで政党要件を満たしていなかったため、同党の候補者は2005年衆院選や2009年衆院選で重複立候補できなかった。2024年総選挙で比例議席を獲得した日本保守党も当時は政党要件を満たしていなかったため、重複立候補は不可能であった。
一方で2026年総選挙に候補者を擁立した減税日本・ゆうこく連合は公示直前に前衆議院議員5人が集まり総務省へ届出を行った事で、公職選挙法に基づく政党要件を満たすものと見做された。なお総選挙では要件となっていた前職5人のうち鈴木敦(参政党除名→入党)は立候補しなかったが、公職選挙法上の要件に変動はなく、全国各ブロックに比例重複で立候補者を擁立することが可能となっている[注 25]。
候補者不足による議席獲得先の移動問題
重複立候補者はあくまで小選挙区での当選が優先となるため、ある政党が予想以上に圧勝した場合には、重複立候補者がほとんど小選挙区で当選して残った候補者だけでは比例代表の獲得議席数を満たせない場合がある。また、比例ブロックの名簿に登載した全ての重複立候補者が供託金没収点を下回って比例復活当選の権利を失うことで、そのブロックでの党の議席獲得まで失う場合がある。
過去には、前者の例では2005年の自民党(東京ブロック)、2009年の民主党(近畿ブロック)、2017年の立憲民主党(東海ブロック)、2024年の国民民主党(北関東及び東海ブロック)、2026年の自民党(南関東、東京、北陸信越、中国各ブロック)でそれぞれ発生し、後者の例では2009年のみんなの党(東海および近畿ブロック)、2021年のれいわ新選組(東海ブロック)、2026年のチームみらい(近畿ブロック)で発生しており、いずれも対象の党の比例名簿登載候補者不足により、比例における議席獲得割り当ての次順位の政党に議席配分が移動している。特に2026年は自民の歴史的大勝とみらいの躍進が重なり、同一選挙で16議席が他党に回る最多の事例となった[23]。当然ながらこの移動先は移動元の政党との政策的距離とは全く関係なく決まるので、自民党に代わって社民党候補が当選したり、立憲民主党に代わって自民党候補が当選したりすることもある。この問題の解決策としては候補者の追加を認める、あるいは欠員とするなどの代案もあるが、それぞれに問題点があるため、未だに解決に至っていない。
記録
特筆すべき事例
復活当選が多い国会議員
この中でも穀田恵二(京都1区)は、小選挙区制比例代表並立制に移行した第41回以降直近の第49回まですべての回において、比例重複で立候補し、なおかつすべての回で比例復活当選となっている(第41回を除き、全て日本共産党比例近畿ブロック名簿第1位に登載。第41回は第3位だった)。なお、中選挙区制時代は旧京都1区で1回当選している。穀田は2024年の第50回総選挙に立候補せず、政界から引退したため、比例復活での連続当選で9回で途切れる事となった。
凡例:名前の太字は現職衆議院議員、「小当」は小選挙区で当選、「重当」は小選挙区で落選したが比例重複で復活当選、「比当」は比例単独候補として当選、「繰当」は繰上当選、「重落」は小選挙区で落選し比例重複でも落選(完全落選)、「小落」は小選挙区のみで立候補し落選、「補落」は補欠選挙で落選、を表す。復活回数には「比例単独での当選」を含まない。
| 復 活 回 数 |
氏名 | 選挙区 | 第41回 | 第42回 | 第43回 | 第44回 | 第45回 | 第46回 | 第47回 | 第48回 | 第49回 | 第50回 | 第51回 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 9回 | 穀田恵二 | 京都1区 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | - | - | 小選挙区制移行後、9回連続で比例復活 小選挙区未勝利 |
| 7回 | 永岡桂子 | 茨城7区 | - | - | - | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 小当 | 重当 | 重当 | |
| 6回 | 阿部知子 | 神奈川12区 | - | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 小当 | 小当 | 小当 | 重落 | |
| 5回 | 牧原秀樹 | 埼玉5区 | - | - | - | 重当 | 重落 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重落 | - | 小選挙区未勝利 |
| 5回 | 小宮山泰子 | 埼玉7区 | - | 小落 | 小当 | 重当 | 小当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 小当 | 重落 | 第42回は無所属 |
| 5回 | 山本朋広 | 京都2区 →神奈川4区 |
- | - | - | 重当 | 重落 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重落 | - | 第44・45回は京都2区から立候補 小選挙区未勝利 |
| 5回 | 津村啓介 | 岡山2区 | - | - | 重当 | 小当 | 小当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重落 | 重当 | 重落 | |
| 5回 | 川内博史 | 鹿児島1区 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 小当 | 重落 | 重落 | 小当 | 繰当 | 小当 | 重落 | 第49回の繰上当選1回を含む |
| 5回 | 宮崎政久 | 沖縄2区 | - | - | - | - | - | 重当 | 重当 | 繰当 | 重当 | 重当 | 小当 | 第48回の繰上当選1回を含む |
| 5回 | 阿部俊子 | 岡山3区 →比例九州 →比例中国 |
- | - | - | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 小当 | 重当 | 比当 | 比当 | 第48回は無所属(追加公認) 第50回は比例九州ブロック単独立候補 第51回は比例中国ブロック単独立候補 |
| 5回 | 瀬戸隆一 | 香川2区 | - | - | - | - | - | 重当 | 重当 | 重落 | 繰当 | 重当 | 重当 | 第49回の繰上当選1回を含む 3回連続継続中 小選挙区未勝利 |
| 4回 | 塩川鉄也 | 埼玉9区 →埼玉8区 →比例北関東 |
小落 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 比当 | 比当 | 比当 | 比当 | 比当 | 比当 | 第42回は埼玉9区から立候補 第47〜51回は比例北関東ブロック単独立候補 小選挙区未勝利 |
| 4回 | 近藤洋介 | 山形2区 | - | 小落 | 重当 | 重当 | 小当 | 重当 | 重当 | 重落 | - | - | - | 第42回は無所属 |
| 4回 | 吉田泉 | 福島5区 | - | 重落 | 重当 | 重当 | 小当 | 重当 | 繰当 | 重落 | - | - | - | 第47回の繰上当選1回を含む |
| 4回 | 中根一幸 | 埼玉6区 →比例北関東 |
- | - | - | 重当 | 重落 | 小当 | 重当 | 重当 | 重当 | 小落 | 比当 | 第50回は無所属 第51回は比例北関東ブロック単独立候補 |
| 4回 | 高井崇志 | 岡山1区 →滋賀3区 →埼玉13区 |
- | - | - | - | 重当 | 重落 | 重当 | 重当 | 重落 | 重当 | 重落 | 第45回〜48回は岡山1区から立候補 第49回は滋賀3区から立候補 第50回は埼玉13区から立候補 小選挙区未勝利 |
| 4回 | 三谷英弘 | 東京5区 →神奈川8区 |
- | - | - | - | - | 重当 | 小落 | 重当 | 重当 | 重当 | 小当 | 第46・第47回は東京5区から立候補 第47回は無所属 |
| 4回 | 中山展宏 | 神奈川9区 →比例四国 |
- | - | - | - | 重落 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重落 | 比当 | 第51回は比例四国ブロック単独立候補 小選挙区未勝利 |
| 4回 | 松原仁 | 東京3区 →東京4区 →東京3区 →東京26区 |
小落 →補落 |
小当 | 小当 | 重当 | 小当 | 重当 | 重当 | 重当 | 小当 | 小当 | 小落 | 第41回は比例重複せず 第41回~第49回まで東京3区から立候補 第41回補欠は東京4区から立候補 第41回補欠・第50回・第51回は無所属 |
| 4回 | 長島昭久 | 東京21区 →東京18区 →東京30区 |
- | 補落 | 小当 | 重当 | 小当 | 小当 | 重当 | 小当 | 重当 | 重当 | 小当 | 第42回補欠~第48回は東京21区から立候補 第49回は東京18区から立候補 第50・51回は東京30区から立候補 |
| 4回 | 勝俣孝明 | 静岡6区 | - | - | - | - | - | 重当 | 重当 | 重当 | 小当 | 重当 | 小当 | |
| 4回 | 今井雅人 | 岐阜4区 | - | - | - | - | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重落 | 小当 | 重落 | |
| 4回 | 伴野豊 | 愛知5区 →愛知8区 |
小落 | 重当 | 小当 | 重当 | 小当 | 重落 | 重当 | 小落 | 重当 | 小当 | 重落 | 第41回は愛知5区、比例重複せず 第48回は無所属 |
| 4回 | 岡本充功 | 愛知9区 | - | - | 重当 | 重当 | 小当 | 重落 | 重当 | 重当 | 重落 | 小当 | 重落 | |
| 4回 | 杉本和巳 | 愛知10区 | - | - | - | - | 小当 | 重当 | 小落 | 重当 | 重当 | 重当 | 重落 | 第47回は無所属 4回連続継続中 |
| 4回 | 柚木道義 | 岡山4区 | - | - | 重落 | 小当 | 小当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 小当 | 重落 | |
| 4回 | 小島敏文 | 広島6区 →広島5区 |
- | - | - | - | 重落 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 小落 | - | 第50回は比例重複せず(比例定年抵触) 小選挙区未勝利 |
| 4回 | 小川淳也 | 香川1区 | - | - | 重落 | 重当 | 小当 | 重当 | 重当 | 重当 | 小当 | 小当 | 小当 | |
| 4回 | 五島正規 | 高知1区 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | - | - | - | 死去 | - | - | - | 2005年12月13日議員辞職 2016年11月14日死去 小選挙区未勝利 |
| 4回 | 岩田和親 | 佐賀1区 | - | - | - | - | - | 小当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 小当 | |
| 4回 | 赤嶺政賢 | 沖縄1区 | - | 重当 | 重当 | 重当 | 比当 | 重当 | 小当 | 小当 | 小当 | 小当 | 重落 | 第45回は比例九州ブロック単独立候補 |
| 4回 | 國場幸之助 | 沖縄1区 | - | - | - | - | - | 小当 | 重当 | 重当 | 重当 | 重当 | 小当 | |
| 4回 | 鈴木義弘 | 埼玉14区 | - | - | - | - | - | 重当 | 重当 | 重落 | 重当 | 小当 | 重当 | |
| 4回 | 三木圭恵 | 兵庫5区 →兵庫7区 |
- | - | - | - | - | 重当 | 重落 | 重落 | 重当 | 重当 | 重当 | 第46・47回は兵庫5区から立候補 小選挙区未勝利 3回連続継続中 |
| 4回 | 平井卓也 | 香川1区 | 小落 | 小当 | 小当 | 小当 | 重当 | 小当 | 小当 | 小当 | 重当 | 重当 | 重当 | 第42回は無所属 3回連続継続中 |
小選挙区最下位ながら復活当選
小選挙区では複数の当選者を出すことから2・3位での復活当選のほか、4位以下の下位での復活当選例もあり、以下の通り、複数の立候補が出た小選挙区で最下位で落選するも、比例復活で当選となるケースが散見される(小選挙区の立候補者4名以上を列記)。
- 1996年:大森猛(日本共産党)神奈川県第5区 4位
- 1996年:家西悟(民主党)奈良県第1区 4位
- 2000年:塩川鉄也(日本共産党)埼玉県第8区 4位
- 2000年:土田龍司(自由党)神奈川県第6区 5位
- 2003年:塩川鉄也(日本共産党)埼玉県第8区 4位
- 2003年:山口富男(日本共産党)東京都第4区 4位
- 2003年:赤嶺政賢(日本共産党)沖縄県第1区 4位
- 2021年:鈴木敦(国民民主党)神奈川県第10区 4位
- 2026年:伊藤恵介(参政党)岐阜県第3区 4位
また、最下位ではなかったが、小選挙区5位で比例復活した例として、
の例がある(保坂については供託金没収だが、小選挙区重複候補が供託金没収未満の場合の比例復活制限適用前)。
3人当選区
重複立候補のために、1人しか当選しない小選挙区から3人の当選者が出ることがある。 なお、同一小選挙区で4人の当選者が発生したケースは現在までない。
凡例
- 選挙区の太字は立候補者がすべて当選となった選挙区(繰上も含む)、選挙区の金色背景は繰上当選によって3人当選となった選挙区、選挙区の灰色背景は辞職などで議員が欠けたことにより、任期中に同一選挙区3人議員ではなくなった選挙区。
- 当選者の太字は小選挙区当選者。
- 党派略称は、「自民」:自由民主党、「新進」:新進党、「民主」:民主党、「公明」:公明党、「共産」:日本共産党、「社民」:社会民主党、「自由」:自由党、「維新の会」:日本維新の会、「維新の党」:維新の党、「みんな」:みんなの党、「希望」:希望の党、「立憲」:立憲民主党、「国民民主」:国民民主党、「れいわ」:れいわ新選組、「無所属会」:無所属の会を表す。
- 「小当」は小選挙区で当選、「重当」は小選挙区で落選したが比例重複で復活当選、「繰当」は繰上当選、「補当」は補欠選挙で当選を表す。
| 選挙区 | 当選者 | 選挙区 | 当選者 | 選挙区 | 当選者 | 選挙区 | 当選者 | 選挙区 | 当選者 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 第41回衆議院議員総選挙(1996年)(7選挙区→繰上当選で9選挙区) | |||||||||
| 神奈川10区 | 永井英慈 (新進・小当) |
東京6区 | 岩國哲人 (新進・小当) |
東京22区 | 伊藤達也 (新進・小当) |
滋賀1区 | 川端達夫 (新進・小当) |
奈良1区 | 高市早苗 (新進・小当) |
| 田中和徳 (自民・重当) |
越智通雄 (自民・重当) |
山花貞夫[注 26] (民主・重当→死去) |
目片信 (自民・重当) |
辻第一 (共産・重当) |
|||||
| 中路雅弘 (共産・重当) |
石井紘基 (民主・重当) |
保坂展人 (社民・重当) |
山元勉 (民主・重当) |
家西悟 (民主・重当) |
|||||
| 広島2区 | 粟屋敏信 (新進・小当) |
沖縄1区 | 白保台一 (新進・小当) |
島根1区 | 細田博之 (自民・小当) |
東京11区 | 下村博文 (自民・小当) |
- | - |
| 桧田仁 (自民・重当) |
古堅実吉 (共産・重当) |
石橋大吉 (民主・重当) |
中島武敏 (共産・重当) |
- | |||||
| 秋葉忠利[注 27] (社民・重当→辞職) |
下地幹郎 (自民・重当) |
中林佳子[注 28] (共産・繰当) |
渋谷修[注 29] (民主・繰当) |
- | |||||
| 第42回衆議院議員総選挙(2000年)(6選挙区) | |||||||||
| 埼玉13区 | 土屋品子 (無所属会・小当) |
神奈川6区 | 池田元久 (民主・小当) |
神奈川7区 | 鈴木恒夫 (自民・小当) |
神奈川14区 | 藤井裕久 (自由・小当) |
東京6区 | 石井紘基 (民主・小当→死去) →小宮山洋子[注 30] (民主・補当) |
| 武山百合子 (自由・重当) |
上田勇 (公明・重当) |
首藤信彦 (民主・重当) |
中本太衛 (自民・重当) |
保坂展人 (社民・重当) |
|||||
| 日森文尋 (社民・重当) |
土田龍司 (自由・重当) |
樋高剛 (自由・重当) |
原陽子 (社民・重当) |
鈴木淑夫 (自由・重当) |
|||||
| 兵庫8区 | 冬柴鐵三 (公明・小当) |
- | - | - | - | - | - | - | - |
| 藤木洋子 (共産・重当) |
- | - | - | - | |||||
| 北川れん子 (社民・重当) |
- | - | - | - | |||||
| 第43回衆議院議員総選挙(2003年)(4選挙区) | |||||||||
| 埼玉8区 | 新井正則[注 31] (自民・小当→辞職) →柴山昌彦 (自民・補当) |
神奈川12区 | 中塚一宏 (民主・小当) |
東京4区 | 中西一善[注 32] (自民・小当→辞職) |
京都1区 | 伊吹文明 (自民・小当) |
- | - |
| 木下厚[注 33] (民主・重当→退職) |
桜井郁三 (自民・重当) |
宇佐美登 (民主・重当) |
玉置一弥 (民主・重当) |
- | |||||
| 塩川鉄也 (共産・重当) |
阿部知子 (社民・重当) |
山口富男 (共産・重当) |
穀田恵二 (共産・重当) |
- | |||||
| 第44回衆議院議員総選挙(2005年)(2選挙区→繰上当選で3選挙区) | |||||||||
| 神奈川8区 | 江田憲司 (無所属・小当) |
旧山梨3区 | 保坂武 (無所属・小当) |
徳島2区 | 山口俊一 (無所属・小当) |
- | - | - | - |
| 岩國哲人 (民主・重当) |
後藤斎 (民主・重当) |
七条明 (自民・重当) |
- | - | |||||
| 福田峰之 (自民・重当) |
小野次郎 (自民・重当) |
高井美穂[注 34] (民主・繰当) |
- | - | |||||
| 第45回衆議院議員総選挙(2009年)(3選挙区) | |||||||||
| 茨城7区 | 中村喜四郎 (無所属・小当) |
埼玉8区 | 小野塚勝俊 (民主・小当) |
京都1区 | 平智之 (民主・小当) |
- | - | - | - |
| 柳田和己 (民主・重当) |
柴山昌彦 (自民・重当) |
伊吹文明 (自民・重当) |
- | - | |||||
| 永岡桂子 (自民・重当) |
塩川鉄也 (共産・重当) |
穀田恵二 (共産・重当) |
- | - | |||||
| 第46回衆議院議員総選挙(2012年)(10選挙区) | |||||||||
| 宮城1区 | 土井亨 (自民・小当) |
栃木2区 | 西川公也 (自民・小当) |
千葉1区 | 田嶋要 (民主・小当) |
千葉9区 | 秋本真利 (自民・小当) |
千葉13区 | 白須賀貴樹 (自民・小当) |
| 郡和子 (民主・重当) |
福田昭夫 (民主・重当) |
門山宏哲 (自民・重当) |
奥野総一郎 (民主・小当) |
若井康彦 (民主・重当) |
|||||
| 林宙紀 (みんな・重当) |
柏倉祐司 (みんな・重当) |
田沼隆志 (維新の会・重当) |
西田譲 (維新の会・重当) |
椎木保 (維新の会・重当) |
|||||
| 神奈川9区 | 笠浩史 (民主・小当) |
旧山梨3区 | 後藤斎 (民主・小当) |
長野1区 | 篠原孝 (民主・小当) |
長野3区 | 寺島義幸 (民主・小当) |
愛知12区 | 青山周平 (自民・小当) |
| 中山展宏 (自民・重当) |
中谷真一 (自民・重当) |
小松裕 (自民・重当) |
井出庸生 (みんな・重当) |
中根康浩 (民主・重当) |
|||||
| 椎名毅 (みんな・重当) |
中島克仁 (みんな・重当) |
宮沢隆仁 (維新の会・重当) |
木内均 (自民・重当) |
重徳和彦 (維新の会・重当) |
|||||
| 第47回衆議院議員総選挙(2014年)(5選挙区) | |||||||||
| 大阪4区 | 中山泰秀 (自民・小当) |
大阪10区 | 辻元清美 (民主・小当) |
大阪11区 | 佐藤ゆかり (自民・小当) |
福岡9区 | 三原朝彦 (自民・小当) |
沖縄1区 | 赤嶺政賢 (共産・小当) |
| 吉村洋文[注 35] (維新の党・重当→辞職) |
大隈和英 (自民・重当) |
平野博文 (民主・重当) |
緒方林太郎 (民主・重当) |
國場幸之助 (自民・重当) |
|||||
| 清水忠史 (共産・重当) |
松浪健太 (維新の党・重当) |
伊東信久 (維新の党・重当) |
真島省三 (共産・重当) |
下地幹郎 (維新の党・重当) |
|||||
| 第48回衆議院議員総選挙(2017年)(3選挙区→繰上当選で4選挙区) | |||||||||
| 京都3区 | 泉健太 (希望・小当) |
福岡10区 | 山本幸三 (自民・小当) |
沖縄1区 | 赤嶺政賢 (共産・小当) |
大阪4区 | 中山泰秀 (自民・小当) |
- | - |
| 木村弥生 (自民・重当) |
城井崇 (希望・重当) |
國場幸之助 (自民・重当) |
清水忠史[注 36] (共産・繰当) |
- | |||||
| 森夏枝 (維新の会・重当) |
田村貴昭 (共産・重当) |
下地幹郎 (維新の会・重当) |
美延映夫[注 37] (維新の会・繰当) |
- | |||||
| 第49回衆議院議員総選挙(2021年)(8選挙区) | |||||||||
| 神奈川10区 | 田中和徳 (自民・小当) |
東京1区 | 山田美樹 (自民・小当) |
京都1区 | 勝目康 (自民・小当) |
大阪5区 | 國重徹 (公明・小当) |
兵庫1区 | 井坂信彦 (立憲・小当) |
| 金村龍那 (維新の会・重当) |
海江田万里 (立憲・重当) |
穀田恵二 (共産・重当) |
宮本岳志 (共産・重当) |
盛山正仁 (自民・重当) |
|||||
| 鈴木敦 (国民民主・重当) |
小野泰輔 (維新の会・重当) |
堀場幸子 (維新の会・重当) |
大石晃子 (れいわ・重当) |
一谷勇一郎 (維新の会・重当) |
|||||
| 兵庫6区 | 市村浩一郎 (維新の会・小当) |
奈良1区 | 馬淵澄夫 (立憲・小当) |
徳島1区 | 仁木博文 (無所属・小当) |
- | - | - | - |
| 大串正樹 (自民・重当) |
小林茂樹 (自民・重当) |
後藤田正純[注 38] (自民・重当→辞職) |
- | - | |||||
| 櫻井周 (立憲・重当) |
前川清成[注 39] (維新の会・重当) |
吉田知代 (維新の会・重当) |
- | - | |||||
| 第50回衆議院議員総選挙(2024年)(9選挙区) | |||||||||
| 千葉5区 | 矢崎堅太郎 (立憲・小当) |
神奈川18区 | 宗野創 (立憲・小当) |
東京17区 | 平沢勝栄 (無所属・小当) |
岐阜3区 | 武藤容治 (自民・小当) |
愛知10区 | 藤原規眞 (立憲・小当) |
| 英利アルフィヤ (自民・重当) |
西岡義高 (国民民主・重当) |
円より子 (国民民主・重当) |
仙田晃宏 (国民民主・重当) |
若山慎司 (自民・重当) |
|||||
| 岡野純子 (国民民主・重当) |
山際大志郎 (自民・重当) |
猪口幸子 (維新の会・重当) |
阪口直人 (れいわ・重当) |
杉本和巳 (維新の会・重当) |
|||||
| 兵庫3区 | 関芳弘 (自民・小当) |
兵庫6区 | 櫻井周 (立憲・小当) |
兵庫7区 | 山田賢司 (自民・小当) |
福岡4区 | 宮内秀樹 (自民・小当) |
- | - |
| 向山好一 (国民民主・重当) |
大串正樹 (自民・重当) |
三木圭恵 (維新の会・重当) |
許斐亮太郎 (国民民主・重当) |
- | |||||
| 和田有一朗 (維新の会・重当) |
市村浩一郎 (維新の会・重当) |
岡田悟 (立憲・重当) |
阿部弘樹 (維新の会・重当) |
- | |||||
| 第51回衆議院議員総選挙(2026年)(4選挙区) | |||||||||
| 石川1区 | 小森卓郎 (自民・小当) |
滋賀1区 | 大岡敏孝 (自民・小当) |
大阪7区 | 奥下剛光 (維新の会・小当) |
兵庫6区 | 大串正樹 (自民・小当) |
- | |
| 小竹凱 (国民民主・重当) |
斎藤アレックス (維新の会・重当) |
渡嘉敷奈緒美 (自民・重当) |
市村浩一郎 (維新の会・重当) |
- | |||||
| 川裕一郎 (参政・重当) |
河合昭成 (国民民主・重当) |
石川勝 (参政・重当) |
谷浩一郎 (参政・重当) |
- | |||||
県内の立候補者全員が当選
県内の立候補者全員が当選したケースは、以下の2例のみである。
- 2014年の第47回衆議院議員総選挙では、沖縄県内の4選挙区に立候補した9人が、5人の比例復活を含めて全員当選する珍事が発生した[24]。
| 当選 | 沖縄1区 | 沖縄2区 | 沖縄3区 | 沖縄4区 |
|---|---|---|---|---|
| 小当 | 赤嶺政賢(共産) | 照屋寛徳(社民) | 玉城デニー(生活の党) | 仲里利信(無所属) |
| 比当 | 國場幸之助(自民) | 宮崎政久(自民) | 比嘉奈津美(自民) | 西銘恒三郎(自民) |
| 下地幹郎(維新の党) | ||||
- 2021年の第49回衆議院議員総選挙では、佐賀県内の2選挙区に立候補した4人が、2人の比例復活を含めて全員当選した。
| 当選 | 佐賀1区 | 佐賀2区 |
|---|---|---|
| 小当 | 原口一博(立憲) | 大串博志(立憲) |
| 比当 | 岩田和親(自民) | 古川康(自民) |
その他
- 同一選挙区の当選者2人の閣内入り
- 重複立候補のために、一人しか当選しない小選挙区で対立して当選した国会議員2人が同じ内閣で閣僚として入閣するということもありえる。
- 2011年の菅直人第2次改造内閣では、東京1区の議席を争った民主党の海江田万里(選挙区当選)と自民党を離党した与謝野馨(比例復活当選)がともに大臣として入閣した。
- 比例重複と政党ポスター
- 党首などの党有力候補が比例ブロックと重複すると、当該比例ブロックでは候補者の顔を使った政党の選挙ポスターが貼ることができなくなる。これは比例単独候補の場合も同じである[注 40]。
- 復活当選で衆議院副議長に就任
- 第64代副議長衛藤征士郎、第65代副議長赤松広隆、第66代副議長川端達夫、第68代副議長海江田万里。
- 明治生まれ最後の復活当選・最高齢比例復活
- 1996年の第41回総選挙において、兵庫9区で落選も比例近畿ブロックで当選した原健三郎(1907年2月6日生まれ、選挙時89歳6か月)が最後の例となる。原は同選挙での最高齢当選者で、比例復活者の最高齢の記録も持つ。同選挙で比例単独で当選した櫻内義雄とともに明治生まれの最後の国会議員でもあった(原は任期終了後の2004年11月6日、97歳で死去)。
- 大正生まれ最後の復活当選
- 2000年の第42回総選挙において、兵庫10区で落選も比例近畿ブロックで当選した塩田晋(1926年2月27日生まれ、選挙時74歳3か月)、福岡11区で落選も比例九州ブロックで当選した中西績介(1926年2月6日生まれ、選挙時74歳4か月)が最後の例となる。
- 平成生まれ初の復活当選
- 2021年の第49回総選挙において、福島2区で落選も比例東北ブロックで当選した馬場雄基(1992年10月15日生まれ、選挙時29歳)が初の例となる。
- 戦前生まれ最後の復活当選
- 2021年の第49回総選挙において、岩手3区で落選も比例東北ブロックで当選した小沢一郎(1942年5月24日生まれ、選挙時79歳5か月)が最後の例となる。
得票率が低い復活当選者
| 位 | 候補者 | 政党 | 選挙年 | 選挙区 | 得票率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 保坂展人 | 社会民主党 | 1996年 | 東京22区 | 5.89% |
| 2 | 菊地董※ | 社会民主党 | 1996年 | 静岡7区 | 8.47% |
| 3 | 深田肇 | 社会民主党 | 1996年 | 埼玉6区 | 9.18% |
| 4 | 森夏枝 | 日本維新の会 | 2017年 | 京都3区 | 10.03% |
| 5 | 吉田知代 | 日本維新の会 | 2021年 | 徳島1区 | 10.10% |
| 6 | 塩川鉄也 | 日本共産党 | 2003年 | 埼玉8区 | 10.21% |
| 7 | 伊藤恵介 | 参政党 | 2026年 | 岐阜3区 | 10.48% |
| 8 | 斉藤和子 | 日本共産党 | 2014年 | 千葉4区 | 10.53% |
| 9 | 谷浩一郎 | 参政党 | 2026年 | 兵庫6区 | 10.72% |
| 10 | 渡辺藍理 | 参政党 | 2026年 | 愛知5区 | 10.74% |
| 11 | 土田龍司 | 自由党 | 2000年 | 神奈川6区 | 10.83% |
| 12 | 小林修平 | チームみらい | 2026年 | 千葉5区 | 10.89% |
| 13 | 石原健太郎※ | 自由党 | 2000年 | 福島1区 | 10.89% |
| 14 | 山口富男 | 日本共産党 | 2003年 | 東京4区 | 10.92% |
| 15 | 横田光弘 | 日本維新の会 | 2026年 | 神奈川18区 | 11.16% |
| 16 | 工藤聖子 | 参政党 | 2026年 | 千葉4区 | 11.26% |
| 17 | 臼木秀剛 | 国民民主党 | 2026年 | 北海道1区 | 11.28% |
| 18 | 櫛渕万里※ | れいわ新選組 | 2021年 | 東京22区 | 11.41% |
| 19 | 家西悟 | 民主党 | 1996年 | 奈良1区 | 11.61% |
| 20 | 北沢清功 | 社会民主党 | 1996年 | 長野2区 | 11.84% |
| 21 | 鈴木敦 | 国民民主党 | 2021年 | 神奈川10区 | 11.85% |
| 22 | 東祥三 | 自由党 | 2000年 | 東京15区 | 12.10% |
※は比例候補上位の議員が欠けたことに伴う繰り上げ当選。
得票率が10%未満だったため復活当選できなかった2000年以降の候補
| 回 | 年 | 比例区 | 政党 | 候補者 | 得票率 | 繰上当選候補 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 42 | 2000年 | 近畿 | 自由党 | 豊田潤多郎(京都4区) | 8.06% | 中塚一宏 |
| 44 | 2005年 | 北関東 | 社会民主党 | 土屋富久(群馬1区) | 4.58% | 日森文尋 |
| 山口睦子(栃木3区) | 4.11% | |||||
| 猿田玲(茨城3区) | 2.20% | |||||
| 東京 | 日本共産党 | 若林義春(東京22区) | 9.82% | 笠井亮 | ||
| 社会民主党 | 中川直人(東京9区) | 5.25% | 保坂展人 | |||
| 45 | 2009年 | 東海 | みんなの党 | 佐藤剛(静岡1区) | 8.30% | 磯谷香代子(民主党) |
| 近畿 | みんなの党 | 吉野宏一(大阪9区) | 5.70% | 谷公一(自由民主党) | ||
| 社会民主党 | 市來伴子(兵庫8区) | 7.50% | 服部良一 | |||
| 藤田高景(京都2区) | 2.90% | |||||
| 49 | 2021年 | 東海 | れいわ新選組 | 安井美沙子(愛知10区) | 9.06% | 中川康洋(公明党) |
| 菅谷竜(愛知15区) | 6.96% | |||||
| 50 | 2024年 | 東北 | れいわ新選組 | 大林正英(宮城4区) | 6.58% | 佐原若子 |
| 二藤部冬馬(山形2区) | 8.50% | |||||
| 東海 | 冨谷皐介(静岡6区) | 9.32% | 上村英明 | |||
| 辻恵(愛知15区) | 9.55% | |||||
| 51 | 2026年 | 南関東 | れいわ新選組 | 三好諒(神奈川15区) | 9.10% | 山本譲司 |
| 近畿 | チームみらい [注 41] |
堀場幸子(京都1区) | 8.15% | 一谷勇一郎(日本維新の会) | ||
| 酒井勇輔(京都2区) | 8.07% | 國重徹(中道改革連合) | ||||
| 中国 | 日本維新の会 | 伊藤博文(山口3区) | 8.10% | 喜多義典 | ||
| 九州 | 参政党 | 野中しんすけ(大分1区) | 9.64% | 牧野俊一 | ||
| 重松貴美(佐賀1区) | 9.34% |
他国の類似制度
ドイツの下院であるドイツ連邦議会の選挙(小選挙区比例代表併用制)にも重複立候補制度が採用されている。こちらは日本のような小選挙区と比例代表の当選者を別個に決定する方式とは異なり、比例代表の得票に応じて各党の議席数を決定し、そこに小選挙区での勝者を優先的に当て嵌めていく方式であるため、重複立候補が肯定的・積極的に活用されている。
一例としては、長年にわたりドイツ首相を務めたコールや、コール内閣の外相だったゲンシャーは全国的な人気はあったものの地盤が弱く、ほとんどの選挙で小選挙区では敗北を喫したが、重複立候補の恩恵を受けて当選し続けた[25]。
脚注
注釈
- ^ 保坂展人(社民党、比例代表東京ブロック)・深田肇(社民党、比例代表北関東ブロック)・家西悟(民主党、比例代表近畿ブロック)・北沢清功(社民党、比例代表北陸信越ブロック)・平賀高成(共産党、比例代表東海ブロック)・伊藤茂(社民党、比例代表南関東ブロック)・春名直章(共産党、比例代表四国ブロック)・大森猛(共産党、比例代表南関東ブロック)・山元勉(民主党、比例代表近畿ブロック)・木島日出夫(共産党、比例代表北陸信越ブロック)
- ^ 仮にこのルールが1996年衆院選で適用となっていた場合は、供託金没収点未満の社民党の保坂と深田は当選資格を喪失する。
比例北関東ブロックは深田を含む比例名簿登載者3名のうち、1名(名簿順位3位)が比例単独の候補者であることからその候補者が当選となり、同ブロックでの社民党自体の議席は変動はない。
一方で比例東京ブロックでは保坂を含む比例名簿登載者6名全員が比例重複で、なおかつ全員が供託金没収点未満であったため「全員が当選資格を喪失し、社民党が獲得した1議席を失う」形となり、ドント式による議席配分で20番目の自民党が獲得し大内啓伍が復活当選する形となっていた。 - ^ 2000年衆院選では自由党、社民党、共産党から小選挙区の得票が法定得票数未満での復活当選者が複数いた。2003年衆院選では共産党から小選挙区の得票が法定得票数未満での復活当選者が2名いた。
その後の選挙では法定得票数未満での復活当選に該当した者はいなかったが、2014年の第47回衆議院議員総選挙千葉県第4区に共産党から立候補し法定得票数未満の得票で落選した斉藤和子が供託金没収点を1217票上回っていたため復活当選。
2017年の第48回衆議院議員総選挙京都府第3区に日本維新の会から立候補し法定得票数未満の得票で落選した森夏枝が供託金没収点を57票上回っていたため復活当選。
2021年の第49回衆議院議員総選挙徳島県第1区に日本維新の会から立候補し法定得票数未満の得票で落選した吉田知代が供託金没収点を190票上回っていたため、神奈川県第10区に国民民主党から立候補し法定得票数未満の得票で落選した鈴木敦が供託金没収点を4685票上回っていたため復活当選している。 - ^ 小泉純一郎、小泉進次郎、三ツ矢憲生
- ^ 前回までの支部長であった神山佐市を比例北関東ブロックの単独候補に転出させたための措置。一方の神山は比例単独33位に登載されたが落選している。自民、埼玉7区に新人擁立 現職・神山氏は比例単独 - 産経ニュース 2020年12月24日
- ^ その後の発表で対象者のうち、中野英幸(埼玉7区)と小泉龍司(埼玉11区)は比例重複立候補が認められている。
- ^ 自民党神奈川県連は、山本朋広(神奈川4区)と中山展宏(神奈川県第9区)の比例重複立候補申請を行わなかったが、党本部は両者の比例重複立候補を認めた。一方で、不祥事の影響で自民党愛知県連から公認申請がされなかった神田憲次(愛知5区)については党本部は公認したが、比例重複立候補を認めなかった。なお、いずれも総選挙で落選している[8]。
- ^ 東北ブロックの江渡聡徳、近畿ブロックの小寺裕雄、石田真敏、中国ブロックの寺田稔(前回の新谷正義が小選挙区に回ったため、事実上のコスタリカ方式に)、平沼正二郎、吉田真次が対象となった。
- ^ 旧新進党系の各党から合流し、選挙区調整で比例区単独候補に転出し上位優遇となったのが、三井辨雄、鈴木康司(以上、北海道ブロック)、今田保典(東北ブロック)、金子善次郎(北関東ブロック)、松崎公昭(南関東ブロック)、岩國哲人(東京ブロック)、堀込征雄(北陸信越ブロック)、鍵田節哉(近畿ブロック)。また、東海ブロックに山谷えり子を単独1位で擁立した。
このほか、旧民主党からは中沢健次、日野市朗、葉山峻、家西悟は継続して比例区単独候補で上位優遇となり、選挙区調整の結果により比例区単独候補に転出した桑原豊(北陸信越ブロック)、伊藤忠治(東海ブロック)、山井和則、山元勉(以上、近畿ブロック)も上位優遇となった。 - ^ 前回比例単独だった石毛鍈子、藤田幸久、松本惟子や前回(過去)の衆院選から国替えとなった長妻昭、宇佐美登などについては比例の順位は配慮されず、他の重複立候補者と同一順位とされた。
- ^ なお、鉢呂吉雄は党の北海道代表としてニセコ町長在職時の逢坂に出馬要請した際に比例単独1位を確約した代償として、自身は重複立候補を辞退している。
- ^ 衆議院議員在職途中に、2007年の第21回参議院議員通常選挙に千葉選挙区から立候補したことで衆議院議員を退職(自動失職)している。
- ^ その後、和嶋未希が酒田市長選挙への立候補準備のため議員辞職し、27位単独の渡部一夫が繰上当選となった。なお、26位単独の川口民一は除籍処分のため、事前に比例名簿から削除されている。
- ^ 九州ブロックでも比例復活した後藤英友が後に不祥事で議員辞職したため、最下位で30位単独の中屋大介が繰上当選となり、結果的に小選挙区も含め名簿登載者30名が全員当選となっている。
- ^ 1996年衆院選直後に民主党の首班指名候補となっている。
- ^ 升田世喜男、森夏枝、池本俊英が比例復活できずに落選した。
- ^ 2014年衆院選では前職の鈴木貴子は民主党に入党して立候補し比例復活(北海道ブロック重複立候補者の中でも唯一1位で優遇された)で当選(その後、民主党を除籍処分となり、無所属を経て自民党に入党)しており、新党大地としては候補者擁立を行わなかった。
- ^ 2021年の第49回衆議院議員総選挙で東京都第22区から立候補し法定得票数未満の得票で落選した櫛渕万里が供託金没収点を3955票上回っていたため繰り上げ当選している。
- ^ 「立候補のための公務員の退職」の規定のため。
- ^ 総選挙時は民主党。
- ^ 総選挙時は希望の党。
- ^ 総選挙時は日本共産党。
- ^ 比例区当選時は社会民主党の比例名簿で当選。
- ^ 吉田が以前に当選していた社会民主党の比例名簿からの欠員補充となったが、個人得票順位2位・3位の候補者が比例名簿から抹消されていたため、4位の大椿(社民党所属)が繰上当選となり、立憲民主党自体は吉田の補選落選により議席の維持すらできず、1議席を失う珍事となっている。
- ^ このうち、東北・四国ブロックには候補者は擁立せず、北海道・北陸信越・近畿・中国は比例単独のみの候補者擁立となった。
- ^ 1999年7月14日死去。これに伴う繰上当選者は渋谷修(東京11区から立候補)。
- ^ 1999年広島市長選挙立候補のため、1999年1月11日辞職。これに伴う繰上当選者は知久馬二三子(鳥取1区から立候補)。なお、秋葉は広島市長に当選した。
- ^ 正森成二の議員辞職に伴い、1997年11月繰上当選。
- ^ 山花貞夫の死去に伴い、1999年7月繰上当選。
- ^ 石井紘基は2002年10月25日死去(石井紘基刺殺事件)。その後2003年4月27日施行の補欠選挙で小宮山洋子が当選。
- ^ 公職選挙法違反(買収)容疑で逮捕されたため、2004年1月29日、議員辞職。その後同年4月25日の補欠選挙で柴山昌彦(自民)が当選。
- ^ 院外で強制猥褻の現行犯で逮捕されたため、2005年3月15日、議員辞職。選挙無効訴訟が係属中のため補欠選挙は実施されなかった。
- ^ 新井正則の辞職に伴う補欠選挙に立候補したため、公示日の2004年4月13日付で退職(自動失職)。これに伴う繰上当選者は本多平直(埼玉12区から立候補)。なお、木下は補選で落選した。
- ^ 五島正規の議員辞職に伴い、2005年12月繰上当選。
- ^ 2015年大阪市長選挙立候補のため、2015年10月1日辞職。これに伴う繰上当選者は椎木保(大阪2区から立候補)。なお、吉村は大阪市長に当選した。
- ^ 宮本岳志が大阪12区補欠選挙に立候補したことによる退職(自動失職)に伴い、2019年4月繰上当選。
- ^ 谷畑孝の議員辞職に伴い、2020年4月繰上当選。
- ^ 2023年徳島県知事選挙立候補のため、2023年1月5日辞職。これに伴う繰上当選者は瀬戸隆一(香川2区から立候補)。なお、後藤田は徳島県知事に当選した。
- ^ 公職選挙法違反の引責により、2023年10月4日、議員辞職。これに伴う繰上当選者は中嶋秀樹(京都6区から立候補)。
- ^ 九州ブロックの神崎武法(公明党)、南関東ブロックの志位和夫(日本共産党)、東京ブロックの山本太郎(れいわ新選組)・田村智子(日本共産党)の例がある。山本は2022年4月19日第26回参議院議員通常選挙に立候補するため議員辞職したため、現在は東京ブロックのポスターは制限の適用はされない。
- ^ 同党は当初、比例単独候補者を1位で擁立していたが、不祥事により選挙期間中に名簿から削除した。これにより同党は重複立候補の堀場・酒井のみの名簿登載となっていたが、両名とも小選挙区で供託金没収点未満で名簿から削除(比例復活権利を喪失)となり、同党の名簿登載者が不在となった事で他党に比例当選枠が流出した。
出典
- ^ “「ゾンビ」生む比例復活、妥当な制度か? 甘利明氏揶揄から考える”. 毎日新聞 (2021年11月29日). 2022年7月30日閲覧。
- ^ “「ゾンビ復活」を生む衆院選の仕組み わかりにくい意義と政党の責任”. 朝日新聞 (2021年12月24日). 2022年7月30日閲覧。
- ^ 連続比例復活者の比例重複「容認せず」 自民、新方針で最終調整 - 産経ニュース 2017年11月18日閲覧
- ^ [1] 「今の公選法知らなかった」 小泉首相、重複立候補せず
- ^ 裏金議員43人の比例重複認めず 萩生田氏ら6人は非公認 首相表明 - 毎日新聞 2024年10月6日
- ^ 自民党・越智隆雄氏、次期衆議院選挙に不出馬表明 - 日本経済新聞 2024年10月7日
- ^ 自民、裏金問題で比例重複認めず 「えぐい」「なんで今」大阪に動揺 - 朝日新聞デジタル 2024年10月7日
- ^ 自民党神奈川県連、山本氏と中山氏の比例重複申請見送り 両氏から了解得る 衆院選2024 - カナロコ by 神奈川新聞 2024年10月6日
- ^ 連続復活なら比例重複せず 自民衆院選方針 - 日本経済新聞 2017年11月23日
- ^ 例外で重複容認措置 自民、衆院選の連続比例復活者に - 日本経済新聞 2020年12月9日
- ^ 連続比例復活なら名簿下位登載 自民、支部長選任基準明記へ - 時事ドットコム 2024年11月14日
- ^ 公明幹事長、斉藤国交相の比例重複「直前まで検討」 - 産経ニュース 2021年10月12日
- ^ 公明大阪4選挙区撤退せず 全敗の衆院、比例重複視野 - 47NEWS(共同通信)2025年1月29日
- ^ 【衆議院選挙】中道改革連合の共同選対委員長・馬淵澄夫氏「完敗だ」 奈良1区で敗れる - 日本経済新聞 2026年2月9日
- ^ 衆議院選挙:立憲民主党、北海道で重複立候補の女性4人のうち2候補を比例名簿1位で優遇へ - 読売新聞 2024年10月13日
- ^ 【衆議院選挙】中道改革連合の共同選対委員長・馬淵澄夫氏「完敗だ」 奈良1区で敗れる - 日本経済新聞 2026年2月9日
- ^ “比例名簿優遇「不公平」希望・泉氏、樽床代表代行らの辞職要求”. 京都新聞 (2017年10月25日). 2018年8月9日閲覧。
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- ^ “小沢鋭仁氏優遇の禍根と橋下氏の求心力低下、そして「元小沢一郎系」の誕生… 維新の進む道は野党再編主導か内部分裂か”. 産経新聞. (2014年12月28日) 2015年1月21日閲覧。
- ^ 衆議院選挙:日本維新の会、大阪18選挙区の候補者に比例重複立候補認めず…幹事長「背水の陣」 - 読売新聞 2024年10月9日
- ^ 維新、大阪で比例重複立候補を禁止 次期衆院選で党内引き締めへ - 朝日新聞デジタル 2023年9月25日
- ^ 【衆議院選挙】惨敗の中道改革連合、公明出身者は全員当選で議席増 立民出身者7分の1に - 日本経済新聞 2026年2月9日
- ^ 衆議院選挙:自民の比例名簿登載者が不足、4ブロックの14議席が他党に…みらいは当選資格得られなかった2議席譲る - 読売新聞 2026年2月6日
- ^ “【衆院選2014】沖縄は選挙区候補者9人全員当選 比例復活で”. 産経新聞. (2014年12月15日) 2018年11月15日閲覧。
- ^ 参考 加藤秀治郎『日本の選挙―何を変えれば政治が変わるのか―』p106–107(2003年 中央公論新社) ISBN 4121016874
関連項目
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