スペース・ルーラーズ
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「ロックマンギガミックス」の記事における「スペース・ルーラーズ」の解説
『ロックマンワールド5』のボスのこと。自らを「宇宙の破壊者」と称する。圧倒的なまでの戦闘力を誇り、世界各地の高性能ロボットを瞬く間に殲滅した。 異星文明が製作したロボット軍団である点は共通しているが、本作ではワイリーが覚醒させたという設定ではなく、デューオが自身の中に封印していたという設定になっている。自分達を造った文明を惑星ごと滅ぼし、異星人の生き残りが逃れた小惑星αを滅亡寸前まで追いやったものの、突如現れた白いロボットによって封印された。白いロボットが致命傷を負った事で復活を果たし、地球への無差別攻撃を開始する(後にこの事件は「ルーラーズ災害」と称された)。全員が、両瞳の白目、黒目が反転しており、禍々しい様相となっている。 作中では言及されなかったが、『ロックマンマニアックス』に掲載された設定資料集によれば、ルーラーズの持つ強大な力は、体内に搭載された超エネルギー元素からもたらされたものであり、彼らを生みだした異星人の科学技術は、作中の地球人のそれと大差ないとされる。ルーラーズは超エネルギー元素からもたらされる膨大な力を、被膜(エネルギー被膜)のような形で常に体表面に纏っており、これは敵からの攻撃を防ぐバリアーとしての他、体内からのエネルギーの暴走による自壊を防ぐ役割も果たしている。これに加えて、ルーラーズは各々の特性に合わせて、それぞれ異なった形でエネルギーを戦闘に利用しており、これが各個人の性能差として表れている。エネルギー被膜を突破してダメージを与えるには、こちらも超エネルギー元素によるエネルギーで中和するか、核兵器並みのエネルギーで強引に突破するしかない(クイックマンがマーキュリーを倒したのは後者の方法)。原作ゲームである『ワールド5』においても、スペースルーラーズにはロックバスター及びスーパーロックバスターが効かない設定になっている為、これは本作の独自設定にはならないと言える。 SRN.001 アース スペースルーラーズのリーダー。エネルギー被膜に包んだエネルギー体を多段屈折など遠隔操作が可能な高出力電磁レーザーとして撃つ「スパークチェイサー」を特殊武器として使う。他にも、糸状にしたエネルギー被膜で自身と他者を連結してテレパシーで人間達に自らの意思を伝える等、他のスペースルーラーズのメンバー達よりも高度な能力を持っている。 世界中から集められたロボット軍団をわずか30分で殲滅し、さらにはダークムーンを召喚して24時間以内に地球を破壊しつくす事を宣言する。 最終決戦にて超エネルギー結晶を装備したロックマンと対峙。高性能な戦闘力で彼を追い詰めるも、少しずつ劣勢になっていきついにバスターで撃ち抜かれ活動不能の状態へと追い込まれた。しかしロックマンに敗れた自身の絶望をダークムーンに与える為、スパークチェイサーで自害。ルーラーズ最後の戦死者となった。 SRN.002 マーキュリー スペースルーラーズの一員。体が液体でできており、液化する事であらゆる攻撃を受け流したり、敵を内部から破壊する事が可能。敵からエネルギーを吸い取る「スナッチバスター」を特殊武器として扱う。普段見えるマーキュリーの体は周囲の物質を集めて形成された擬似的な物であり、本体は超エネルギー元素によるエネルギー被膜の不可視の力場そのものである。エネルギー被膜自体を完全に破壊しない限り無限に自己再生できる。 不死身になれるが体を維持する為の燃費が激しく、まともに戦えない失敗作として廃棄処分されそうになったが、スナッチバスターを武装して難を逃れた。ゆえに陰険かつ下劣、相手をいたぶりながら倒す戦法を好む性格になっている。 最終決戦ではネプチューン、マースと共にシャドーマンを挟撃。ブルースにも襲いかかるも、刀で串刺しにされたネプチューンごと突っ込んできたシャドーマンの手で3人共々大気圏内に突入してしまう。メカドラゴン上にてクイックマンに救出されたシャドーマンを強襲。超エネルギー結晶ごとシャドーマンの胸部を貫き、そのままクイックマンに対する人質として使おうとするも、それよりも速く動いたクイックマンの斬撃を受け、真っ二つになる。しぶとく再生しようとしたが、そのまま崩れ落ち(新装版ではクイックマンにより再生が追いつかなくなるほど切り刻まれ)、消滅した。 SRN.003 ビーナス スペースルーラーズの一員。蟹と人間が合わさったような外見をしている。泡状の爆弾で攻撃する「バブルボム」を特殊武器として扱う。バブルボムの火力と、近距離での爆発を想定したボディの防御力に超エネルギー元素の力を回している。 「ゴミ掃除」といった名目で破壊活動を行う。語尾に「ブクク」等といった泡立つ音を表現する言葉を使う。 ジュピターと共にライト・ナンバーズの殲滅に向かい、ロールに至近距離からバブルボムで攻撃しようとした所を、突如現れたデューオに拳で胴体を貫かれ、破壊される。 SRN.004 マース スペースルーラーズの一員。全身を兵器で武装している。超エネルギー元素で弾薬をボディ内で大量に生産しており、圧倒的な火力に加えプルートなどへの弾薬の補給も行っている。エネルギーのほとんどを弾薬生成に注いでいるため防御力はやや低い。 他のルーラーズと比べて出番がとても少ない。 最終決戦ではマーキュリー、ネプチューンと共にシャドーマンと対戦。シャドーマンとマーキュリー、ネプチューンが地球に落下した後は標的をブルースに変更し、圧倒的な火力で追い詰めるも、ダメージ覚悟で突っ込んできたブルースに気圧され、頭部砲にバスターを捻じ込まれ、そのまま頭部が暴発し、戦死。 SRN.005 ジュピター スペースルーラーズの一員。エネルギー被膜に包まれた電撃を制御・形成して銃弾や剣のように扱う武器「エレクトリックショック」はカットマンの両腕を一瞬で切り落とすほどの威力。 サターンによると、エレキマンとロックマンが一斉にサンダービームを撃っても、ジュピターの電撃の100分の1にも満たないという。 原作でジュピターはジェットエンジンで空を飛ぶロボットという設定であったが、本作のスペースルーラーズは全員浮遊が可能なのでこの設定は無い。 最終決戦ではロックマンと対戦するも、バスターに射抜かれ戦死した。 SRN.006 サターン スペースルーラーズの一員。ブラックホールを出現させるリングで空間を歪め、空間をつないだりブラックホールの中に隠れたりする。 ブラックホールでチャージマンを翻弄し、フィフスナンバーズが命を張った「モードZ」を失敗させた。ロックマン、スーパーカットマン、エレキマン達をウラノス、マーキュリーと共に窮地に追い込むが、コサックナンバーズによりウラノスが破壊され撤退、アースに右目を繰り抜かれ、その苦しみがサンゴッド復活の糧にされるという制裁を受けた。 最終決戦ではゴスペルブースト形態のフォルテと対戦。4つの超エネルギー結晶による過剰な大出力のせいで自我を失った彼を相手に優勢に立ち続けるも、デューオの意志の問いかけで辛うじて正気に戻ったフォルテが投げつけた4つのクリスタルが、フォルテのバスターの一撃で大爆発を起こし、それに巻き込まれ消滅した。 設定資料によれば超エネルギー元素からのエネルギーの大半をブラックホールに使っているので、身体能力はルーラーズの中でも最も低いらしい。 SRN.007 ウラノス スペースルーラーズの一員。図体が大きく猛牛のような姿をしている。発言をするときに最初の文字を重複する等、低能なように見えるが、ルーラーズとしての誇りは高い模様。 パワーと耐久力はルーラーズ一で、カットマンのローリングカッターを片手で握り潰し、フレイムマンやストーンマンを破壊、さらには地下水路を破壊するほどの地響きを起こす。 下水道でロックマン、カットマン、エレキマンを追い詰めるも、超エネルギー結晶の出力で暴走したリングマンらコサックナンバーズ7体の妨害に遭う。逆上して突進するものの、ブライトマンのフラッシュストッパーで動きを封じられ、その隙に他のコサックナンバーズ達の集中砲火を浴びた事で、さすがに耐え切れず戦死した。 設定資料によればパワーがアースと同レベル、かつ超エネルギー元素からのエネルギーの大半をボディの防御に回しており、ノーガードの白兵戦闘が可能となっている。 SRN.008 プルート スペースルーラーズの一員。豹のような姿に鋭い爪を持つ。超エネルギー元素をボディの機動力と爪の部分に注力しており、エネルギー被膜の塊となった爪の威力はとても高く、エレキマンの右腕を一撃で切り裂いた。 公式にはスラッシュマンは彼をモデルに造られたという設定があるが、本作では「バーニングホイール」の時点ですでにスラッシュマンは完成していたので、この設定は本作にはない。 最終決戦ではリングマンと対戦。高速の格闘と尻尾からの誘導弾であわやという所までリングマンを追い詰めるが、突如現れたスカルマンの幻影に怯え、離脱しようとする。その後、スカルマンを「化け物」と罵るが、それに激昂したリングマンのリングブーメランによる拳打で身体を貫かれ、戦死した。 SRN.009 ネプチューン スペースルーラーズの一員。半魚人の姿をしている。 武器の「ソルトウォーター」でナイトマンのナイトシールドを溶かし、ナイトマンを破壊した。 最終決戦ではマーキュリー、マースと共にシャドーマンと対戦。ブルースにも襲いかかり、彼の窮地に気を取られたシャドーマンにソルトウォーターを浴びせるも、ダメージ覚悟で突進したシャドーマンの刀によってマーキュリーごと串刺しにされ大気圏に突入。そのまま燃え尽き死亡した。 設定資料によれば、ソルトウォーターには金属腐食を強く促進させる真正細菌が含まれており、ネプチューンは超エネルギー元素からのエネルギーをこの真正細菌の生命維持に利用している。一種の共生関係にあると本能で理解している真正細菌がネプチューンを侵食することはないという。 ダークムーン アースが生み出した「暗黒の月」。原作ゲームのダークムーンのように手足はない。 巨大な球体に不気味な眼がついた様相を持ち、アースのテレパス能力によって地球上のどこにいても空に見える。時間が経つごとに巨大になっていき、人間やロボットの絶望を喰うことでそれは加速していく様子。自身も不気味な怪音を発することで、人々の恐怖と不安を増幅させる能力を持つ。その正体は、アースの持つテレパシー能力(エネルギー被膜による他者との連結)によって負の感情を吸い上げて終結させる、破壊神サンゴッドの卵というべきもので、アースの絶望を喰らった事でついに孵化した。 サンゴッド アース曰く「真の破壊神」。ダークムーンの中から突如出現したロボットで四肢が炎を纏い、炎とヘルメットの影のせいで表情が全く伺えない外見となっている(カバー裏のラフ画では鋭い眼つきの表情が描かれている)。 ワイリーと同じく超エネルギー元素を「組み込まれた者の精神に応じ、別世界から無限にエネルギーを抽出する扉」だと結論した異星人が、戦争における負の感情を集結させることで生み出した「開きっ放しとなった超エネルギー元素の扉」であり、ロボットでも生物でもない負の感情の集合体である。身体から生じる炎は溢れ出るエネルギーの一部である。 自我らしきものは見受けられず、セリフを言う等の意志表示をする場面もなく、ただ地球を破壊するためにロックマンに戦いを挑む。左腕のバスターから高出力ビームを放ち、体中から炎を敵対者に向けて放出するなどの多彩な攻撃手段を持ち、さらにはたった一発の砲撃で、地球の至る場所に天災を発生させている。その圧倒的パワーでロックマンを追い詰めていくも、激戦の末に倒される結末となった(詳しい戦闘の結末は描かれていない)。
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